発達障害と診断された日

こんにちは
シンガーソングライター
わかまつこうへいです

そよら上飯田でのライブありがとうございました!


今年の1月に公表した通り
僕には
ADHD、自閉症スペクトラム2つの発達障害があると診断を受けました。

今日は診断が出た日のことを少し話してみようと思います。

僕にとって、とてもとても大きな1日でした

2022年12月29日
天気が良い日でした。
12月上旬に発達検査「WAIS-Ⅳ」を受け、その結果が今日伝えられることになっていました。
大人の発達検査が受けられる機関はまだ限られており、僕も自宅から1時間ほど離れた市外の病院に通っていました。

検査も今までの通院も1人で行っていましたが、今回は初めて妻も一緒についてきてくれました。

病院に着いたら、先生の診察の前にまずは心理士さんから発達検査のフィードバックがありました。
「WAIS-Ⅳ」ではいくつかの検査を受け、それぞれの能力のIQが出ます。
細かい内容は省きますが、単純作業の繰り返し(制限時間付き)であったり、記憶力や言葉の意味を問われる内容でした。

検査結果として、僕の全体的なIQは平均の値でした(少し低めだったけど)
ただ、それぞれの項目で割と凸凹が見られました。
意外だったのは「視覚支援が多すぎると、情報が溢れすぎて取捨選択ができなくなる」と言われたことでした。
僕は脳の中で情報を整理することが苦手です。それは自覚していました。少しでも情報を確実に獲得できるよう、視覚からの情報を得るようにしていました。しかし、「ただ視覚支援をすればいいわけではない」ということに気付かされたのです。
情報が多すぎると頭の中で整理ができなくなる。何を優先すればいいか分からなくなる
今後の最も気をつけなければならないポイントです。
意外にも、言語理解は一般的な値でした。
僕は話すことが苦手というか、言葉がうまく引き出せないことがあります。
ただ、それは「言葉が分かっていない」のではなく「分かっているけど処理に時間がかかる」ということだったのです。
発達検査のフィードバックは、ただ数値を伝えられるだけではなく
「あなたはこれが苦手だから、こういう時はこうした方がいい」と今後のアドバイスもいただきました。ただ数値化するだけではなく、今後の生き方の助言をもらえたことはとてもありがたかったです。
妻もこれを聞くために一緒に来てくれました。


発達検査のフィードバックが終わり、いよいよ主治医の診察です。
発達検査を受ける前から数回、主治医からの診察を受けていました。
今回の検査の前にも簡易検査を受けたり、幼少期のエピソードを話したりしていました。ただ、それだけでは確定診断は難しく、先生もハッキリとは伝えられていませんでした。 


でも今回は検査結果を踏まえて、開口一番
「間違いなくADHDだと思われます」
はっきりと言われました。  
ASD(自閉症スペクトラム)も認められるとのことでした。

人生が大きく変わった瞬間でした。


ずっと、周りとのズレ、違和感、窮屈さを感じながら生きてきました。その正体が分かった日でした。
その瞬間は、悲しい気持ちは無くて
何か、肩の力が大きく抜けたような、そんな感じでした。

その後先生は服薬ができること。手帳(おそらく精神保健福祉手帳)の取得ができること。今後のことに関する様々な話がありました。
服薬や手帳は妻と相談した結果
今はまだ求めないことにしました。

今に戻って、両親にまず報告をしました。
そして、ずっと相談してた同じ境遇の友達にも伝え、実家帰省の際に義両親にも伝えました。
そして、年を越し一呼吸終えてから年明けに公表しました。

診断を受けた日は、正直その日が「ゴール」だと感じました。
でも今は、その日は「スタート」だったんだと思っています。
やっと自分の生き方が見つかった。
でもその生き方も正直苦しいところもあります。
きっと一生この障害と、特性と付き合っていく
まだまだ分からないことだらけだけど
少しだけ呼吸しやすくなった気がします。


公表しよう、と思ったのにはいくつか理由があります。

《自分の特性を周りの人に知ってもらうため》
診断が出て、ある程度自分で気をつけること、やらなきゃいけないことは分かりましたが、それでもどうしても自分の障害特性は完全には無くなりません。
・著しい不注意
・色んな情報を処理しきれないこと
・空気が読めないこと
配慮をしてほしい、とは一概に言えませんが
せめて誤解だけでも無いように、伝えられることは伝えたいと思ってます。

《何か力になれたら》
とは書いたものの、正直誰かの力になれるのかなんて全くわかりません。
ただ、発達障害は悪いことでも恥ずかしいことでも無いと思っています。
それでも、今も偏見差別は無くならないし正直生きにくい社会だと思います。
自分も福祉の仕事をしてきて、苦しんでいる当事者の人やそのご家族の人をたくさん見てきました。
僕が公表して音楽活動をすることで
「胸張って生きていいんだよ」って、少しでも感じてもらえたらと思っています。

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