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日本語訛りの英語だっていいじゃないか
僕はフィンランドで国際的な環境に身を置き働いています。
英語の発音については様々な意見がありますが
個人的には意思疎通ができればそれでよいと思います。
なぜなら、言語は自分を表現するための一手段だからです。
ダッ チー ケー イー ナーイ!
Dat Chee Kay Ee Nigh!
同僚にお土産をプレゼントしたときに言われたことを聞こえたままに打ったのですが、どんな意味か分かりますか?
答えは
That cheese cake is nice! です。
その人はベトナム出身で、英語に強いベトナムアクセントがあります。海外経験が豊富でパワフルなスマイルの素敵な人です。アクセントもなんのその、持ち前の明るさで誰とでも交流する姿勢は僕の模範です。
ベトナム語は語尾の子音が欠落しやすいこと、3音節以上の語彙がないことから、英語の発音に影響が出るようです。
そのため、
Cheese cake → チー ケー
Is → イー
Nice → ナーイ となるようです。
ほかに有名なのはインド英語でしょうか。
僕の同僚でもインド出身の方は多いのですが、
彼らのアクセントも独特です。
Finland → ピンランッ⤴
Very → べrリィ⤴ (r: 巻き舌) など
イントネーションもならではですね。
世界各国、誰しも母語に応じた訛りをもつ傾向にあります。
僕が住むフィンランドは、「EF英語能力指数」において116か国中14位と上位の国です。ただ、フィンランド語話者ならではの特徴がある人が多いのも事実。
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日本は92位/116か国。
英語に現れやすいフィンランド語の特徴の例は以下の通り。
・単語の最初の母音が第1強勢
・各音節を均一な時間で発音
(リズミカルではなく単調な響き)
・ローマ字読みの傾向
・Rを強く発音
・Yを「う」に近い音で発音 などなど
そのため、
Important → インポrルタンt
Burger King → ブルゲル キンg
System → シュステm
のようなことが起こります。*太字にアクセント
日本人の僕は当然、日本人英語の持ち主。
Japanese + English でJapanglishです。
・ThがSやDの音になりがち
・Would/WoodなどのW音が弱い
・RもLもネイティブ発音ができない などなど
とにかく色々あります笑
発音だけでなく、使用頻度が高い文法や文法ミスも母語に引っ張られるなあ~と感じます。例) 日本人でありがちなのはI thinkやMaybeの多用など
完璧な英語を話せるのがベストであるのは確かなのですが、ヨーロッパで国際的な環境で働いている身としては、完璧でなくてもいいんじゃないかな~と思います。
世界中で15億人いるとされる英語人口のうち非ネイティブ人口は80%にのぼるとされています。そのため、どれだけ"正しい"英語を上達させても、"訛り"に慣れる必要があるかもしれません。実際にフィンランドで働き始めて大変だったことの1つが、色々な訛りが飛び交う中で議論に参加することでした。
英語学習や使用の目的がコミュニケーションである場合、言語はあくまで意思疎通のツールです。
ひとまず英語が飛び交う多国籍な環境に勇気を出し飛び込み、英語の世界に慣れる。そして、教科書的な"正しさ"よりもコミュニケーションそのものに注力する。それで良いのかなと思います。
インターナショナルな環境に身を置けば、異国・異文化の地に飛び込んで挑戦した選択をリスペクトしあい、高めあえる仲間が必ず現れます。外国語を使う日々の先には人生を豊かにするためのヒントが隠されているはずです。
自分を表現する手段としての英語を磨いていこうと思います。
《おまけ》
フィンランド語の響きと英単語のフィンランド語読みをどちらも堪能できる動画を紹介します。1984年、フィンランドにマクドナルドが初上陸したときの国営放送の動画です。Cheese burgerをシェーセブルゲル、Shakesをシャケスなどと言っています (0:15あたり~)。店員さんも違和感なく聞き取ってKiitos (キートス, ありがとうの意) と対応しているのがまた面白いです。