クリエイティブ組織における「データアナリスト」の役割を考えてみた
今回は私が属するクリエイティブ組織における「データアナリスト」の役割を言語化してみました。
自身の役割に対する苦悩も交えた内容ですが、今後のキャリアに対する備忘録として残しておこうと思い執筆します。
もし、私の組織の「データアナリスト」にはどんな役割があるのだろうと疑問を持たれた方は読んでいただけるとうれしいです。
2023年10月にチーム異動
私はもともとクリエイティブ部内のデザインチーム所属でしたが、昨年10月から同部内に新設されたOPSチームに所属しています。現在はチーム兼任メンバーも含め4人が在籍しています。チームの活動詳細はこちらに書いてありますので良かったらご覧ください。
異動前はデザイナーと数値を見ながらクリエイティブを改善する役割で、楽しくやりがいもあったのですが葛藤も感じていました。
それは「これが私たちの成果です!」とクリエイティブの力を定量的に継続して証明していくことは本当に難しいということ。
前回記事でも書いたことですが、実際に数値化することに意味があるのかわからなくなることが多々ありました。
加えて、個人的な話にはなりますが部内に自身のロールモデルが存在しないためこの先のキャリアについてはっきりイメージできないことも課題感としてありました。その影響もあり、さまざまな記事で取り上げられるようなデータアナリスト像を元に私の理想や固定観念が出来つつあったのです。
その矢先、新チーム発足とのことでいい機会だと感じ、新たな挑戦をすることにしました。別のアプローチで自身に何か変化があるかもしれないと感じたことが一番の理由です。
新たな壁が立ちはだかる
私が属しているOPSチームの役割はなんですか?と問われたら
ですが、早速気持ちの面で壁にぶつかりました。根本にはデータ関連でスキルを磨いていきたいはずが、クリエイターの力を最大限に引き出すべく、部内インフラ整備やプロセス改善を進めるにあたり、データを扱う機会は当初全くありませんでした。今後にどう繋げるべきかわからないまま、理想と現実のギャップが広がっていく感覚にしばらく陥っていました。
そんな日々を過ごしていると、何をやってもこれといった手応えや自信がない。様々な課題改善に取り掛かってるはずなのに、自身の改善には向かっていない気がしたりと負の連鎖でした。
その結果、私は異動3ヶ月くらいで今の選択に自信がなくなり上長に相談しました。その時は、ただ自身のことを真っ先に考えていたため、理想に対してやっていることが遠回りしているとしか思えなかったのです。
ただ、その一連の感情の変化をうまく言語化できず、なかなか筋の通っていないようなことを言ってたと記憶しているのですが、思っていることを全て発散させたことで客観的に気づいたことがありました。
それは自身の理想像や固定観念に縛られ過ぎていたということ。「データアナリストとはこうあるべき」のようなものに固執しすぎてしまっていたのです。
まずはOPSチームの「データアナリスト」になる
結果、私は上長と期待役割の擦り合わせをあらためておこないました。それによって「私に求められていることはこういうこと」「だから、こういう動きを取ることが優先事項」のようなことがすごくクリアになりました。
チームと自分自身が成長したいことを一致させながら優先順位をつけるべきはずが、大きな理想を持ちすぎていた私はそれが知らずのうちに重荷になっていました。
つまり、私が持っていた「データアナリスト像」のような理想を一度リセットすることが解決への近道でした。それからは気持ちに余裕が持てるようになった気がします。
リセット後は、クリエイティブ部OPSチームとしての「データアナリスト」を目指そうと定めました。そのために何を学べばいいのか?どのような動きをすれば良いのか?の解像度はぐんと上がりました。
繰り返しになりますが、OPSチームの役割は「クリエイターの力を最大限に引き出し、事業成果に貢献すること」です。
そのために私がやるべき役割は
組織内のクリエイターパフォーマンスや状況を測り、その状態を可視化すること
可視化から状況を把握し、課題提示と改善に対する提案へ繋げること
と設定しました。
具体的な内容とやり方は自分でアイデアを膨らませて実行することが必要です。例えば、部内メンバーの状況を定期アンケートにてヒアリングをおこない定量化した後、推移を見て何かしら傾向がないか、もし望ましくない傾向があればどのような手を打つべきかなど「課題」と「提案」のデザインまで落とし込むようなことを実践しています。
データもやっと半年分ほど集まってきました。このあたりの取り組みの詳細はまたの機会に共有できたらと思っています。
「データアナリスト」のその先へ
チーム異動前は部内で手がけたクリエイティブとユーザーから得られた数値を見て改善を重ねていました。しかし、それだけではクリエイティブの力の証明は難しいと感じていました。今は少し視点を変えて、そのクリエイティブを手がけたメンバー、チーム、そして部内組織の様子まで見渡せる状況にいます。それによって新たな視界がひらけてきたような気がしています。
仲間のポテンシャルを最大限に引き出せなければクオリティの向上もなく、より良いものは作れないでしょうし、それを受け取ったユーザーを今より響かせることはできないはずです。だからこそ、そこをサポートすることでより良いクリエイティブをユーザーへお届けすることに寄与したい。
今はそれが根底にあり、そのためにはどのような方法で仲間の状態を把握して、クオリティアップに繋げていくのか。そう捉えると、私が役に立てる道はますます広げられているような気がします。
常に意識するのは容易ではありませんが、なぜ私がこの組織でこの業務をやっているのか?果たすべき役割は何なのか?自分でしっかり言語化して持っておくと日々の業務との向き合い方も違ってくると感じられたことが苦悩の中で学べたことです。
最後になりますが、私の中で「データアナリスト」は通過点であってゴールではないと最近感じています。せっかくクリエイティブ組織にいるのですから、何か創造的なものを生み出す新しいスキルへ繋げていきたいという気持ちになったのも収穫です。そして新たな価値を生み出していける人材になれたらいいなと思っています。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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