【Day348】イラン旅行記🇮🇷④
イラン人も「ご飯が美味しく、素敵な場所だ」と口を揃えるイラン北部に位置するラシュトへ。
こと日本に於いてはヨーグルトで有名なカスピ海に面するラシュトは、都会的な要素と海沿いならではの少し穏やかな雰囲気が混ざり合い、おらが村鎌倉を連想させてくれる居心地の良い町。
トルコの農場で一緒だったニマとサルゴルに会う為に訪れた訳だが、連絡を取り合っていた所2人は晴れて結婚をする事になったそうな。
指につけたダイヤモンドの輝きに負けず劣らず、弾けた笑顔が眩しく嬉しそうに話すサルゴル。
有難い事にプライベートパーティーに招待して頂いたのだが、残念な事に僕らのビザの都合上パーティー当日はイラン出発の日と重なってしまった為に断念。
それでも何かしらお祝いしたい気持ちはあるが、残念ながらツーリストの我々はその土地の慣習をあまりわからない上に、何かプレゼントに相応しいものを持っているわけでもない。
熟考の末、イランのアジアンマーケットで購入した中国製の韓国人が使うようなキラキラしたお箸を日本人の我々からプレゼント。
最早アジア全体が2人の結婚を喜んでいるかのような薄いストーリーが伴う我が家からのプレゼントは思いの外喜んでもらい、一安心。
僕らがイランに興味を持つきっかけとなったのはイラン人の優しさと、料理の美味しさ。
トルコで初めて食べたイラン料理は衝撃的な美味しさで、そのきっかけとなった「ミザガサミ」を作ってお出迎えしてくれました。
お母さんのミザガサミが1番美味しいというサルゴル、そんな事を言ってくれる娘が数日後にお嫁に行くなんて、想像するだけで涙が出る。
お母さん冥利に尽きますな。
1週間はいた方が良いと言われるラシュト。
1泊2日の弾丸旅行ではあったけれど、目的は友人に会う為なので今回観光はお預け。
いつの日かまたラシュトを訪れる事を願い後ろ髪をひかれながら、翌日にはテヘランから1時間程のカラジュへ。
カラジュもラシュト同様に友人エミールに会う為に訪れたのだが、都市に近い割にはでイラン名物のクレイジードライバーも少なめ。
お兄ちゃんを始め、両親、おじいちゃん&おばあちゃん、友達を紹介してもらう訳だが、個人的にはここにすごい文化の違いを感じる。
今回会った人々は殆どが家族や友人を紹介してくれたのだけど、その人達は実家住まい。
エミールに関しては一人暮らしにも関わらずわざわざ召喚してまで紹介してくれるのだ。
例えば僕の海外の友達が日本に遊びにきたとして、果たして両親を紹介するだろうかと考えてみたが、おそらくそれは本当に無いと思う。
仲が悪いとかではなく、「家族を紹介しよう」という発想がまず生まれない。
海外の家族の絆の深さなのか、はたまた我が家の絆の浅さなのかはわからないけど、皆わざわざ会いに来てくれて嬉しい限り。
割と都心部に近いこの町でも、日本人家族の我が家は珍しいようで道行く人にひたすら声をかけられ、写真を撮られ、終いには警察にまで握手を求められる。
観光皆無で公園でのんびりしたり、ストリートフードを食べたり、実家に遊び行ったり。
エミールがいたからこそ、イランに行きたくなり、イランに興味を持ったと言っても過言ではない。
そう何を隠そう最初にイラン料理ミザガサミを食べたのは彼の手作り。
彼の夢は自分のお店を出すこと。
今まさに夢の第一歩へと歩き始め、4月にはお店をオープンする事が決まっている。
彼の愛情たっぷりのご飯を今回もたくさん頂いた。
美味しいだけではなく彼の料理にはたくさんの愛情が込められていて、十二分にそれを感じられる。
トルコでプレゼントした日本円の5円玉は彼のネックレスに今でも輝きながら身に付けられている。
トータル24時間程の滞在にも関わらず、懐かしさと嬉しさと心強さ込み上げ、別れ際には思わず涙が。
いつの日かエミールのご飯を食べにまた会いに来ます。
本当にたくさんの愛をありがとう。
こうして僕らの15日限定のイラン旅行は終幕。
たくさんの友人に会え、たくさんの家族や友人を紹介され、たくさんの楽しいを共有できとても楽しめました。
イランでの大切な思い出を胸に、嫁御の携帯を取り戻す為、トルコに戻ります。
ありがとうイラン🇮🇷