【今週のアメリカ大学野球】ミシシッピ州立大初優勝/ノースカロライナ州立大コロナプロトコルにより敗退【CWS編】
こんにちは、あまなつ(@MattDavidson91)です。
2/19に開幕したアメリカ大学野球(NCAA1部)も全日程が終了し、優勝校が決定しました。
準決勝までは13試合中1点差6試合、3点差以内8試合、サヨナラ勝ち2試合と、見応えのある試合が多かった印象です。
1.ミシシッピ州立大初優勝
全米第7シードでNCAAトーナメントに出場し、全米第10シードのノートルダム大に苦戦しながら、3大会連続&12度目のCWS出場を果たしたミシシッピ州立大。
初戦の全米第2シードテキサス大戦はウィル・ベドナー(2年/RHP/MLB公式32位)が6回 被安打1 与四球1 奪三振15 失点0の快投で、大学球界屈指の好投手タイ・マッデン(2年/RHP/MLB公式9位)との投手戦を制し2-1で勝利。
2戦目のバージニア大戦は7回まで0-5と劣勢でしたが、8回に6点を奪い逆転し、6-5で勝利し準決勝進出を果たしました。
しかし、準決勝のテキサス大1戦目は9回に3番イバン・メレンデス(DH)に勝ち越し3点HRを浴び、5-8で敗戦。
AN ABSOLUTE TITANIC BLAST 🚢 @ivanmelendez17_ HAMMERS A THREE-RUN BOMB AND TEXAS LEADS, 8-5!#HookEm pic.twitter.com/wP94fsBatQ
— Texas Baseball (@TexasBaseball) June 26, 2021
2戦目は9回裏に途中出場のタナー・レジット(SS)がサヨナラタイムリーヒットを放つ劇的な幕切れで4-3で勝利し、13年以来2度目の決勝進出を果たしました。
Tanner Leggett IS A LEGIT CWS HERO!!#CWS x @HailStateBB pic.twitter.com/DA5YiBoU9V
— NCAA Baseball (@NCAACWS) June 27, 2021
決勝ラウンドは今季1勝2敗と負け越している全米第4シードのバンダービルト大と対戦。
初戦は先発のクリスチャン・マクラウド(3年/LHP/MLB公式113位)が0.2回6失点の乱調で、2-8と大敗しました。
後がない2戦目は、5回までに8得点と打線が大爆発。
投手陣もヒューストン・ハーディング(4年/LHP)、プレストン・ジョンソン(3年/RHP)の継投で強力打線を4安打に抑え、13-2で大勝し、逆王手をかけました。
そして運命の3戦目は、中3日のベドナーが6回までノーヒットノーランの快投。
打線もエースのクマー・ロッカー(3年/RHP/MLB公式6位)を4.1回5失点でKO。
7回からは絶対的クローザーのランドン・シムズ(2年/RHP)を投入。
8回に7番カーター・ヤング(2年/SS)にヒットを打たれノーノーは途切れましたが、その後は0に抑え9-0で勝利し、ミシシッピ州立大全チームスポーツ初の優勝を果たしました。
●ミシシッピ州立大優勝の瞬間
CHAMPIONSHIP DAWGPILE pic.twitter.com/0ja8InK4t8
— Mississippi State Baseball (@HailStateBB) July 1, 2021
MVPはもちろんCWS2勝&防御率1.47のベドナー。
シリーズを通して安定したピッチングで、ドラフトでは1巡目指名有力候補です。
2.ノースカロライナ州立大コロナプロトコルにより敗退
ノーシードながら全米第1シードのアーカンソー大を破り、13年以来3度目のCWS進出を果たしたノースカロライナ州立大。
初戦の全米第9シードのスタンフォード大戦は、3番ジョニー・バトラー(3年/OF)が4-3 5打点の大活躍で、10-4で勝利しました。
2戦目のバンダービルト大戦は相手先発のジャック・ライター(2年/RHP/MLB公式4位)が8回 被安打4 与四球1 奪三振15 失点1と好投したものの、5回の4番テレル・タトゥム(3年/DH)のソロHRの1点を守り抜き、1-0で勝利し準決勝へ進出しました。
しかし、準決勝のバンダービルト大戦前のPCR検査で4名の陽性が発覚し、NCAA側の要請でワクチン接種済みの27人中13人で戦う非常事態に。
エースのクマー・ロッカーを打ち崩すことができず、1-3で敗戦しました。
そして、さらに接種済みの選手4名の陽性が発覚。
翌日予定されていた試合はコロナプロトコルにより没収試合となり、思わぬ形でシリーズ敗退となりました。
●本拠地で数千人のファンが選手を迎える様子
After what’s been a heartbreaking 36 hours for us, you’ve helped put some of the pieces back together.
— #Pack9 ⚾️ (@NCStateBaseball) June 27, 2021
Thank you, #WPN, for always having our backs ❤️ pic.twitter.com/aEmCWR4JpC
3.テネシー大まさかの2連敗で敗退
SECトーナメントベスト4入りで、全米第3シードを獲得したテネシー大。
NCAAトーナメントでは無傷の5連勝で、16年振り5度目のCWS出場を果たし、投打ともにバランスの取れた布陣で、バンダービルト大に次ぐ優勝候補とされていました。
しかし初戦のノーシードのバージニア大では打線が沈黙し、0-6でまさかの完封負け。
敗者復活戦の第2シードテキサス大戦は、4回まで7失点と投手陣が打ち込まれ、4-8でシリーズ敗退となりました。
4.テキサスA&M大コーチ陣大補強
今季地区最下位の29勝27敗で15年ぶりにポストシーズン進出を逃したテキサスA&M大。
シーズン終了後、17年間で40勝以上9度&CWS2度の名将ロブ・チルドレス氏が解任されました。
そして、6月に全米第6シードのテキサスクリスチャン大から、18年間で40勝以上11度&CWS5度出場のジム・シュロスナーグルヘッドコーチの招聘に成功。
さらに、アリゾナ州立大から20年全体1位のスペンサー・トーケルソン、19年SF全体10位のハンター・ジャンプらを育てたマイク・アーリー打撃コーチ、全米第5シードアリゾナ大からネイト・イェスキ投手コーチ、ルイジアナ州立大からノーラン・ケインアシスタントコーチ&リクルートコーディネーターを獲得しました。
前述の4名は全員全米トップクラスのコーチで、特にアーリー、イェスキ氏はMLB球団からも注目されている名伯楽です。
この影響か、アリゾナ州立大から今季打率.299 6HR OPS.840を残したジャック・モス(1年/1B)が転校。
来季以降が非常に楽しみなチームとなりました。
5.その他印象に残った出来事
●CWS全HR集
●CWSファインプレー集