【2017年】お母さんの学びメモ「未来を生きる子どもたちに幸せを!」(2)
未来を生きる子どもたちに幸せを!
赤坂真二先生と考える理想の授業追求セミナー
~幸せな未来を切り開く力を育てる授業とは~
2017年3月19日(日)半田・赤レンガ倉庫
講師: 赤坂真二先生
根っこワーク: 奥井貴仁先生・斉藤薫先生・吉田賢二先生・松久友道先生・杉浦遼平先生
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●実践の提案性
実践発表の詳細記述は控えるが、2本とも、「子どもたちにどんな力をつけたいか」というコンセプトがはっきりしていて、実践者の思いが伝わってきた。
プレゼンの仕方もよかった。「ねらい」「実践内容」「結果」「考察」を丁寧に説明してくれて、よくわかる流れになっていた。時間が短かったので、もっとじっくり聞きたいと思ったくらいだ。
「結果」の部分で、エビデンス(これけっこう大事だと思う)となるデータが提示されたので、その後の「考察」の分析もわかりやすかったし、納得できた。
おそらく、メンバーで何度も検討を重ねて、準備に相当の時間をかけられたことだろう。その時間の重みが感じられるすばらしい発表だったと思う。
●保護者に伝えるために
新学習指導要領で目指している「社会に開かれた教育課程」について、ずっと考えている。
中教審で示された、「学習指導要領を『学びの地図』として使ってほしい」というねらいには、「新学習指導要領は教職員のためだけのものではなく、子どもたちや保護者、地域の人々にも開かれていて、みんなで子どもの学びの意義や方向性を考えるために使ってね」という意味が込められているのだと、私は考えている。
そうであるならば、私たち保護者ももっと関心を持つべきなのだろうし、もっと知らなければならないのだろう。
なのに現状は…というぼやきは置いておいて(笑)、2本の実践発表を聞きながら考えていたことは「これを授業参観でやった場合、保護者はこの授業をどう評価するのかな?」ということだった。
保護者は表面的なことしかわからないので、子どもが楽しそうに活動している姿を見れば「なかなかいい授業なんじゃない~」という感想を持つのが普通だろう。だいたいは「うちの子」基準で、「手を挙げて発表した」「熱心に取り組んでいた」「楽しそうだった」くらいの観点でしか見ていない。
だが、少し違った見方をする保護者も確実にいる。「なにこれ、子どもは楽しそうだけど、これで何を勉強してるのよ」という感想を持つ保護者だっているのだ。
そういう保護者がいる、ということを、先生方は知っておいた方がいいと思う。
そしてそういう保護者に、授業のねらいを理解してもらわなければ、きちんと評価をしてもらえないということも知っておいた方がいいだろう。
じゃあどうすれば…となると、やはり「わかりやすく説明する」ことしかないのかなと思う。
説明の方法はさまざまあるだろうが、授業参観だけではなく、日ごろから「目指す子どもの姿」を繰り返し伝えていくことが大事なのではないだろうか。
さらに、子どもたちに振り返りをさせた後も大事だ。その中から、「こんなに成長しましたよ」「こんなに力が付きましたよ」という成果を保護者にフィードバックすることも大切なことだと思っている。
「学びの地図」があっても誰も見ていなければ、それぞれが違う方向に向かってしまうことだってある。
みんなが「学びの地図」を見ながら、どの道を通って、どこへ向かうのかを共有しておくことが大事なのではないかな。
そのためのコミュニケーションが学校に生まれるといいなと思う。