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【2018年】お母さんの学びメモ「H30年度 第1回 教師力アップセミナー」

H30年度 第1回 教師力アップセミナー
2018年4月28日(土) 大口中学校
指導力のある教師が知っていること・やっていること
~「学級経営の充実」のために~
講師: 赤坂 真二先生
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新年度が始まって1ヶ月。GWが始まり行楽地はにぎわっているようだが、こちらの会場も大盛況。それもそのはず、講師はクラス会議の第一人者、赤坂真二先生。
たくさんの先生方が学びに来られている姿を頼もしく思った。

●現状を知る、そしてチームになる


冒頭からたくさんの爆笑をはさみながら、「学級経営」がいかに大切か、というお話しをされた。
そうなのだ。もはや「授業力云々」よりも、とにかく学級が成り立っていない学校がいかに多いか・・・全国各地の学校がそういう状況にある。
授業力を向上して、学校経営力のアップにもつなげる、という考えは依然として根強くあるようだ。
だが、若手教師が年々増えている学校現場では、二兎を追う者は一兎をも得ずで、どちらも中途半端になってしまい、学級崩壊の歯止めが効かなくなってしまうという話も聞く。
授業力をつけることはもちろん大切だ。
だが、今一番必要なことは「学級経営」をがんばることなのではないだろうか。
それも全校が一丸となって。ベテラン教師のあの手この手が通用しなくなっている。
それは子どもが変わってきたからだ。
いつまでも「古き良き時代」の思い出に浸っているベテラン教師は、もっと現実を見るべきだろう。
職員の年齢構成のバランスが崩れている。
20代がどんどん増えて、50代と20代だけで構成されている学校もあるようだ。
これまでの指導が通じなくなっている子どもたちと、力量不足の20代の両方を育てなければならない50代は大変だろう。
そんな現状を打開するためにも「チーム」になることが必要だ。
職員も保護者も、大人がチームになって子どもを育てる。
子どもたちも学級の中で、学年で、学校全体でチームになる。
赤坂先生のお話しを聞きながら、そんなイメージを持った。

●予測困難な社会を生きる子どもたちのために

新学習指導要領が求めているさまざまなことの根底にあるのは、「予測困難な社会を生きる子どもたちのために、どのような力をつけるべきか」ということだろうと思っている。
教師も保護者も、自分たちが経験してきた社会が、これからもずっと続くわけはない、とうっすらと思っているけれども、ではどんな社会になるのか?ということまでは考えが至っていない。
というか、見ないふりをしているのかもしれない。
すでに日本は人口減少社会に突入しているが、少子高齢化はこれからも加速するだろう。
人口が減れば労働力も減り、産業もこれまでのように成長させていくのは困難だ。労働力不足を補うために、機械化できることは機械でまかない、海外からの労働者の流入も増えるだろう。
高齢化で社会保障費が増えて、それを若者が支えていかなければならない。
彼らの負担は増えるばかり・・・そんな社会を子どもたちは生きる。
おそらくこれまでの成功モデルが通用しなくなるけれども、ではどんなモデルが正解なのか?それは誰にもわからないのだから、自分たちで探していくしかない。
だから子どもたちに正解のない課題に取り組む姿勢を身につけさせ、課題解決の練習をすることが学校に求められているのだと思う。
課題に取り組む姿勢の中でもとくに大切なのが、「人とつながること」だ。
つながれないことは人生のリスクになる、という赤坂先生の言葉は納得できる。
そして、正解のない課題に取り組んでいかなければならないのは子どもだけではなく、大人もそうだろうと思うのだ。
現状を知り、新しい価値観にも目を向け、時代の動きにもアンテナを張り、常に学び続けていかなければならないなと思った。

●振り返り、意味付け(価値付け)

赤坂先生が「チーム学習」の話題の中で強調されていたのは、「振り返り」と「意味付け」の大切さだった。これを繰り返し、積み重ねることが、子どもの成長につながる、とおっしゃっていたことが印象深い。
「振り返り」はどの先生もやられていると思うが、「意味付け」や「価値付け」はどうだろうか。
子どもたちが活動の一つ一つに対して、それはどのような意味があるのか、なぜこれをやるのかということを子ども自身が理解しているかどうかは、重要なことだと思う。
言われたからやる、というのでは、そこで思考停止してしまう。
しかし、必要性が理解できていれば、それをやるためにどうしたらよいかを考えるという思考につながるのではないだろうか。
そのためには、先生が「語れる」かどうかが大きなポイントになる。
先生自身が活動の意味をわかっていなければ語ることはできないのだから。
これは保護者も同じだな・・・と思いながら、話を聞いた。

子どもたちの未来のために、大人が変われるかどうかを試されている。
そんな思いを持ったセミナーだった。


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まったり屋ベティ
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