【2018年】お母さんの学びメモ「『主体的・対話的で深い学び』を考えるセミナー2018霜月 in 熊本」
「主体的・対話的で深い学び」を考えるセミナー2018霜月 in 熊本
2018年11月23日(金) 熊本・熊本市国際交流会館
講師: 北海道/堀裕嗣先生、山下幸先生、宇野弘恵先生、大野睦仁先生
九州/前田康裕先生、蔵満逸司先生、船木浩平先生、原口栄一先生
**********
テーマにひかれて、九州までやってきた。
九州は遠いけれど、熊本は、地元からだと飛行機を使えば意外に早く到着できる。遠いけど、近いなと感じた。
自分の目で見てみたかった熊本城の様子を見ることもできて、満足のいく遠征だった。
●構成のおもしろさ
このセミナーは「主体的・対話的で深い学び」を4つのテーマで切り取り、テーマごとに、北海道と九州の講師がそれぞれに「考える視点」を提案するものだった。
各講師の提案(模擬授業)のあと、講師の対談を通して、考え方の相違を浮き彫りにしていく。
模擬授業だけでは伝わりにくいねらいや思いが、対談で補完されるのは良い流れだなと思う。
だが、この対談が機能するかどうかは、話題の引き出し方によって大きく左右される。
司会役というかコーディネーター役のような人が別にいて、テーマに沿った聞き方ができれば、より伝わりやすくなるのではないだろうか。
今回は北海道チームの先生方が聞き手になって進められたが、こうした構成に慣れておられるのだろうと思わせる聞き方をされていて、少し突っ込みながら深めようとされている感じに、さすがだなと感服した。
というようなことは、あとで振り返って思ったことで、実は始まってしばらくは、どんな意図をもって構成されているのか、よくわからなかった。
まぁそれはひとえに私の力不足なのだけれども、冒頭の趣旨説明のところで少し丁寧に提示することも必要なのかもしれないな、ということも感じた。
これは私自身がミニ講座やセミナーを主催する側としての気づき。
●見せ方、伝え方
提案を「見せる」という前提があるからかもしれないが、今回のセミナーで講師の皆さんは画像や映像を効果的に使われていた。
たしかに、文字だけよりも画像、さらには動画の方が、ストレートに伝わる。わかりやすい。
これだけ動画が簡単に見られ、みんながそれに慣れている時代であれば、これを活用しない手はないということだろう。
今、会社のPRビデオ制作を進めているが、それにもつながることだなと思った。
時代に合わせた「見せ方」「伝え方」があるのだな。
すごいなぁ、上手く作ってるなぁ、と思うと同時に、「でも文字情報だけで心に思い浮かぶ情景も大事にしたいな」という思いも頭をよぎった。
知識や経験によって、同じ言葉でも思い浮かべる状況が違うが、その違いを楽しめるような機会がなくなってしまうのは、少し寂しい気がしている。
●「学び方」を知る
新学習指導要領では「学びの地図」という表現で、学習者が、何を学ぶのか、どうやって学ぶのか、学びをどう活かすのかということを知ることが大切だと言われている。
そのベースとなる部分で、「自分の学び方」を知り、それを向上させることが大切だ、という蔵満先生のお話しがとても印象深かった。
授業では、全体に対して学び方の道筋を提示することがほとんどだと思うが、一人一人、持っている力が違うのだから、学び方が違ってもいい。
もちろん学び方にはいろいろな種類があるし、それを学び手が選べるように見える形にしておく必要がある。
学び手が自分のスタイルを知っていれば、それに合わせた学び方を選択できるだろう。
そうできるようにするには、学び手である子どもたちに、「いろいろな学び方があるからね。どれを使ってもいいよ。ゴールはここに来ることだからね」と提示できなければならないので、地道にそうした環境になるような積み重ねが必要だろう。
学校にとってはたいへんなことなのかもしれないが、私たち保護者もそうした理念を知って、子どもが自分の学びのスタイルを知り、学び方を選択する過程のお手伝いはできるのではないか、という気がしている。