「埼玉観光日誌」#5|上尾|埼玉アイスアリーナ
11月14日(月)。子どもたちに誘われて家族でアイススケートへ行くことになった。ただ、アイススケートにはあまり良い思い出はない。確か・・あれは20歳になる前だったか、一度だけやってさんざんな目にあっている。まさか再びやることになろうとは・・。
・ 埼玉県民の日はお得に外出
そもそも行くことになったきっかけは、“11月14日は埼玉県民の日”ということで、埼玉県内の遊園地や動物園、映画館が無料もしくは割引になるためだった。子どもたちの要望に従って行くことになった上尾の「埼玉アイスアリーナ」では、大人・子どもの入場料金が一律500円で楽しめることになっている。もちろん貸靴料金も込み。(通常は大人滑走料1,200円/貸靴500円、中学生以下の子ども滑走料700円/貸靴500円)。
こういう特別の日は確実に混むことが分かっているので、できれば営業開始時間(午前10時)に行きたいと思う。妻のリコも前日に行きたいと申告されたので、何となく引率者的立場になってきた・・💦。
お弁当の用意もしないといけないかな・・逆算して朝食を作りお弁当も作って出かける、そうなると・・当日朝が早い。
埼玉県の中東部に位置する上尾市はスポーツ振興に力を入れていて、陸上競技では上尾運動公園、野球のスタジアム、武道館やスポーツ総合センター等があったりする。武道館、スポーツ総合センターが位置する周辺には、さいたま水上公園があり夏期シーズンには賑わいを見せていたが、調べてみると今年2022年2月27日に閉園となってしまっていた。
埼玉アイスアリーナはその一角にある。
水上公園や武道館などが集まったところなので、さすがに駐車場(無料)は広い。何とか営業開始10分前に会場入口に到着。うちの家族にしては上出来だ・・これは引率者の力と言えるだろう。しかしさすがに先客がいるようだ(写真下)。
・ 埼玉アイスアリーナのリンク
少しの間列に並んで待っているとすぐに開場となり、フロント(写真下)でチケットを購入してさらに奥へと進んで行く。
自動改札ゲートを通り、貸靴コーナーに入る(写真上)。ここでスケート靴に履き替えてスケートリンクに行く流れになっている。自分にあったサイズの靴を見付けて履く、もちろんセルフサービスだ。
スケート靴はサイズ別に棚に分けてあるけど、かなりある。(写真下)
自分の靴サイズを選んで履いてみたが、思った以上に履き心地が悪い(写真上)。かなりきついのだ。おまけに何か足先に当たって痛い。これぐらいきつくないといけないもんだろうが・・だんだん憂鬱になってきた・・みんなはウキウキしながら先に行ってしまった。
荷物をロッカーに入れようと思ったが、ここは有料となっていて、ほとんどの人が荷物をリンクの方へ持ち込んでいるようだった。無料にすればいいのにな~とぼやきながら、荷物を持ちつつリンクの方へ入って行く。
一気に肌に感じる温度が下がった。
ここは5℃~7℃に保たれていて、かなり冷える。もちろん、すでに来たことのあるリコから言われていたので、厚手の上着ははおっていた。
まずは・・私も含めて荷物の置き場所を探さないとな。
この辺でいいかなと長椅子に荷物を置き何となく場所を確保する。皆は、というと・・すでにリンク内に入って滑っているようだ。
ここ日本はとても安全な環境だと日頃から思っている・・でも、一応荷物は誰かが見守ってあげないといけない・・と思うのだ。周りを見ると荷物だけ置いて、滑りに行っちゃっているけど・・私には大胆に感じてしまう。こういうところ、ある意味日本の良いところなんだけどね。
「埼玉アイスアリーナ」は国内有数の2面リンクの屋内アイススケート場で、予約なしで一年中アイススケートが楽しめる施設である。初心者から選手育成まで、幅広い年齢層と技術レベルに合わせたスケート教室も開催していると書かれてあった。
入って右側の方がやや小さめのサブリンクで、初心者向けになっているらしい(写真下)。
そこでは大人と一緒に多くの子どもたちが滑っていた。大人も危うい滑り方をしているが、楽しそうだ。
ホームページによると期間限定でイルミネーションリンクという演出もある。こんなふうに(写真下)。
そしてもう一方がメインリンクである。オリンピックサイズの本格的なアイスホッケー仕様になっている(写真下)。
ここは最初、滑っている人が少なかったが、入場者が多くなるにつれ、初心者でも堂々と滑って転ぶ光景が見れるようになっていった。
数人滑り慣れている年配の人たちが気持ちよく走り抜けていくのを見ていると、あんなふうに滑れたら気持ちいいだろうな・・と羨ましく眺めてしまう。
リコもミツもノノも、決して上手くはないが、何となくバランスよく滑れているのが見れる。以前も3人で来ていたようだし、滑り慣れてきたんだろう。こういうのは自転車と同じで慣れるのが一番なんだ。
・ 2度目のスケート
ノノが戻ってきて、
「お父さん、滑らないの?」と直球で尋ねてきた。
日頃から“いろいろ挑戦して失敗してもいい”と言っているため、滑って痛い思いをしたくない、なんて情けないことは言えない。
「荷物があるしな・・」と言ったらきっと・・
「これ見てるから行ってきなよ」と絶対言われるだろう。
でも返す言葉がない。積みだ。
実際にそう言ってその通りに返されてしまう。
仕方ない覚悟を決めて転びに行くしかないか・・。
「じゃあ、行ってくるからここにいてね」と満を持して出陣。
せめて誰にも見られずに朽ち果てよう。
小さい方の初心者用のサブリンクに入り、私と同じような人に倣って周りの手すりにつかまりながら歩を進める。歩ではないな・・まるで一歩間違えば谷底に落ちてしまうような探検家の気分で前方に身体を移動させていく。
こう言っては何だが、これでも高校時代、運動能力テストで全学年1位に輝いたことがあった。かなり昔の話ではあるが、運動神経はいい方だと思っている。なので、バランスがとれるようになっているのも奇跡ではないはずだ。しめしめと思いながらようやく1周。
よし、ノルマはこなした。
転ばずに達成できた自分が誇らしい。
「一応1周回ってみたけど、やはりお父さんには難しいよ」と言って長椅子に腰を下ろす。
「大丈夫だった?」とノノ。
「何とか。転びはしなかったけどね」と余裕で言い返す。
まあ、もう1回ぐらい回っていいかな。
・ お弁当と転びと眺め
皆はしばらく滑っていて、時計を見ると11時半になっていた。
そろそろ私のお弁当の時間である。
すでに皆に伝えてあるが、今日はステーキ弁当を作って持って来た。
とは言ってもお肉は少なめでのり弁色が強いんだけど、楽しみにしてくれている。
しかし、周りを見るとお昼時間が近いのに誰も食べてはいない。そうか、特に表示は見つからないが、このリンクの中では食べてはいけないのだろう。「ラウンジで食べるのかな」とリコ。
荷物があるので、交替でラウンジに行くことにして、ノノと私で最初に行くことにした。
行ってみるとそんなに広いスペースでもなくテーブルも少ない。休憩所といった印象だが、やはりここで食事をしている家族が見受けられた。
しばらくするとテーブルが空いたので、そこをノノと確保。
お弁当を開けて「いただきます」。
「うまい」と言ってくれるのが嬉しい。
早々と自分の分をいただき、待っているリコとミツを呼びに行こうとすると、椅子が空いたと思ったのか、椅子を持っていこうとする人がいる。説明して残してもらいノノをおいて席を発つ。
こういう争奪戦は日本では日常茶飯事だ。特にディズニーランドや運動会では激しい。さすがに物は盗まれないが、順番やテリトリー確保の争いは生き馬の目を抜く勢いである。これもこれで気が抜けない。
リコとミツに声をかけて慌ててラウンジに戻ろうとしたとき、慣れないスケート靴のせいか、引っかかって前のめりですっ転んでしまった。
「あたた・・」
転ぶのは久しぶりだ。
しかし思わず笑ってしまった。私はいったいどこで転んでいるんだ?
再び長椅子に戻って荷物番をし、皆が戻って、もう少し滑るというのでしばらくゆっくりしていた。途中、整氷時間となり、滑っている人たちはリンクから離れ整氷車の作業を見守っていた(写真下)。
20分程度で終了し、リンクに再び人が戻って、皆も滑りに行った。
私ももう1度滑りに行き、転ぶことなく1回目よりうまく滑れて満足。
それでも、ぼーっと眺めているだけでも悪くない(動画40秒)。
午後1時。「あともう少し滑って帰ろうか」と決めて、皆も十分に楽しんで帰り支度。
「楽しかった~」と満足気だ。そう言ってもらえると嬉しくなる。
皆それぞれ何度か転んでしまったようだが、きっと次はもっとうまく滑れるだろう。ミツは夕方から絵の予備校に行かないといけない。こうやって家族で楽しめるのもあと何回か、かな。
帰りは気になっていた観覧デッキ行ってみることにした。ロビーから階段で2階へ上がる(写真下)。
2階には「埼玉アイスアリーナ」の建物の模型や会議室があった。
ここだ。ここからデッキに出るんだな(写真下)。
「おお、いい眺めだ!!」(写真上)
帰り際、ロビーの壁面に飾られていた有名人のサインをチェック。
よく見ると・・荒川静香、ネイサン・チェン、紀平梨花、本田望結、村上佳菜子、浅田舞、安藤美姫、エフゲニー・プルシェンコ、エヴァン・ライサチェックといったスケータが来ていた(写真下)。
サインは見かけなかったが、羽生結弦も来ているらしい。
たいして身体を動かしてはいないはずだが・・明日はきっと筋肉痛になるだろう。
帰りながらふと思った。まだまだ外の空気は暖かいな~。
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