お笑い大迷路
お笑い芸人を名乗り始めてからあっという間に4年も経ってしまいました。
ここから10年20年と続けていかないといけないものなのでまだまだ毛すら生えてないのは承知なのですが。
お笑いの世界に飛び込んでみて、それなりに真面目に取り組んできました。
今、とんでもない迷路に入ってしまったという感覚です。
授業中退屈すぎてプリントの裏に書いた自作の迷路なんてもんじゃないです。
この迷路書いた奴は友達居なすぎて学生の全ての休み時間を使って迷路を作成してます。
その超大作迷路を芸人という大人になれない大人が飛び込んでます。
「迷路楽しそう」って。
社会から逃げた子供ですから。
ただ行き止まりが多すぎるんです。
たまに運が良い人がすいすい進んで行くんですけども、大抵の人間は行き止まりにぶち当たってばかりです。
そして迷路がデカすぎて先が見えないんです。
その巨大さと行き止まりの多さに半数以上の芸人が序盤で迷路を引き返します。
先が見えないと言っても一応道標はあります。
途中迷路に看板が立ってるんです。
「オーディションライブ勝ち上がり」
「劇場所属」
「賞レースの結果」
その看板を見て前に進んでることを安心してまた進んでいきます。
ただ迷路すぎて気付いたら看板が「劇場所属」から「オーディションライブ勝ち上がり」に後退してることもあります。
パニックです。
難解すぎる故に、迷路に入って10年以上の人が1人で僕らの位置まで戻ってくることもあります。
「まぁ1回行ったことある道やしまたそこまでは戻りやすいよ」
そんな人でも簡単に行き止まります。
だからここは目印とかない無機質な壁に囲まれた迷路なんです。
真っ白なジグゾーパズルと一緒。
難解すぎる。
だから進んでてもそれが合ってるかは分かりません。行き止まりになるまで正解か分からないんです。
ゴールはどこなんでしょう。
ゴールなんか初めからない可能性もあります。まだこの迷路の先を知らないもので、どうなってるかわからないことばかりです。
でも先に何があるのか気になります。
行き止まりばっかりで苦しいことばかりなんですけど、なぜか今はこれが凄く楽しいみたいです。
まだまだ楽しんでみます。