口述試験。
おはようございます。
書いてたら寝てしまって、続きを今書きました。
こちらに反応を頂戴し有難うございました。
クソ薬剤師先生が院試を考えている人の為に書き残してと仰った、ということもあるのですが、
まぁ正直な話、記録としても何か参考になりそうなものを残そうとか考えてはいたけども、
いかんせん絶望までのカウントダウンを一人でしていたので、
何も着手出来ず。笑
しかも不合格ならSNSで触りもせず、近しい知り合いしか院試挑戦を知らないという状況になったので、少しはEpisodeが日の目を見れるようで良かったです。
さて。
タイトルの「口述試験」。これは後半で回収します。
簡単に先に書きますと、実は今回の試験は、「問題を解く」などでは無かったんです。
へー。そんな試験があるんだと最初は特別に勉強しなくていいんだ♪くらいの感覚でしたが
まず以て院試っつーものを知らない、半年前まで大学院ってナニすんの?と思ってた輩の第一印象なんぞアテになるわけがないんですよね。
無知の状態の自分は絶対に信じちゃいけない。では段階を追ってお話いたします。
✅院試の実施時期
まず院試の実施時期です。
基本的に院試は
「夏期(だいたい8月~10月試験)」
「冬期(だいたい2月頃)」
で分かれていることが多く、社会人の院試を実施している所は概ね「夏期」が存在するようです。
私は当然夏期を狙いました。私の進学先は国公立ですが、そこはあまり関係なくだいたい5月~遅くて7月には今年度の試験体制がHPにUPされるかなと思いますので
逐一HPをチェックし、説明会などの実施日や出願の流れなどはしっかり確認した方がいいかな?
✅院試を受けるに当たり事前に準備するもの(共通)
社会人で院試を受けるなら、出身大学に卒業証明書などを申し込まないといけません。
出身大学に対し何を貰っておかないといけないか(無料じゃないですよ)は入試要項に書かれていますので確認してください。
成績表なども必要な場合がありますよ。
私の場合は不要でしたが、池下先生の所は必要だったみたいです。
面白いので自分の成績表も一緒に申し込んでみましたけども笑
あとは、「証明写真」。3枚は用意しておくといいかなと。
✅院試を受けるに当たり事前に準備したもの(私の場合)
大学側から出願時に提出するようにと決められていたのは
⑴ 志望動機・キャリアプラン(※1)
⑵ 研究計画書(※2)
⑶ 実務実績書
⑷ 履歴書
上記4つです。
(※1)志望動機・キャリアプランは、
👉文字通り「このコースを志望した理由」を滔々と記載し、キャリアプランとは所謂卒後、修士取得後の仕事のプランです。こういうことをしたいから、こういう仕事に就きます。みたいなの。
(※2)研究計画書は
👉ウチの院に進んでアナタは何がしたいの?ってことです。
つまりは、こういう研究テーマで、こういう論文を書きたいので、こういう計画で調査しこんな感じで情報を収集しまとめていきたいと思います、みたいなの。
プレゼンですね。
実務実績書と履歴書は、いかに自分が社会人をしている中で実績を積んでるかなどをこれまた事細かく記載します。
上記資料を事前に準備しますが、仕事をしながら用意していくのは容易ではありませんでした。
私の場合は今年度の要項がUPされる前に前年度の要項を見ながら練習で作成していました。なので着手したのは出願の2か月以上前からです。
各種プレゼンも、「さぁワタシを見て!」みたいなものになってはいけません。相手は教授です。「この人にこれから論文を書かせるんだ」ということは大前提になるので、文章そのものや主張すべき部分に致命的なブレや曖昧さや勘違いがあってはダメだろうなと思います。
✅そもそも「大学院」とは。
そもそもですが、大学院と言うのは
👉研究したい分野に着手できるところを目指す
が、主な進学理由になるかと思います。
そこから師事したい教授を探す、という流れが殆どかな?です。
で、例えば大学受験や高校受験のように普通に願書出して試験受けて、ってものでもありません。
出来るだけ説明会などには最低1回以上は出て、教授と話をしたり接触したりしておくほうがいいです。
簡単に言えば教授と顔見知りか、存在を認識される位にはなっておく方がいい。
それをすることで教授側も、
👉この子(の研究テーマ)を面倒見れるか
👉自分のもとに来させても大丈夫か
などを判断したりしているのではないかと思います。
同時に、自分も本当に進みたいのはココなのかという判断材料にもなります。
但し現役大学生からの院試は別ですよ。
薬学の場合は入った研究室の教授が「キミはこの教授に会ってきなさい」とか「キミはこの大学を受けなさい」じゃないけどそういう感じで繋げてくれたりします。あとは筆記試験と面接、みたいなことも多いので現役大学生の話はまた違うのでご留意を。
で、大学院っつーものを何も知らない私が最初に「え、これ?」など、タイトルに困惑したのが
「博士課程前期」「博士課程後期」。
ほんと、興味が無いととことん見向きもしないこの性格が怖い。
そこから調べないとわかんなかったんだもん。
いわゆる「修士課程」=「博士課程前期」です。
博士課程前期はおよそ2年という所が殆どで、「修士(マスター)」を取得するための過程です。
「修士論文」とかは聞いたことあります?私は一応それは知ってたので助かった笑(いや、それくらい知っとけよっつーね・・・)
修士論文も、公的な論文なので国会図書館に残されることになるんです。
因みに話は逸れますが、最初狙ってたコースをやめた理由の一つがコレでもあります。
最初狙ってたコースの単独説明会にいったとき、そこは論文は不要、書きたかったら相談してね、で。(国公立でもそんなことあるの!?って驚いた)
何を出すかっっていうと「リサーチペーパー」ってのを出したら修了なんです。
このリサーチペーパーってのは私も未だよくわからんのですが(ウソです)、論文で無いのは確かですよね。
私は進学理由の一つとして
「薬剤師として経済側から公的な論文が書きたい」だったので、
論文が書けないなら例え最終学歴が国公立になるオプションつきと言われても全く用無しなんです。
だから最初は困りました。進学そのものがなくなる可能性が高くなったので笑
幸い、リサーチペーパーはそのコースだけでした。
そこを乗り越えて修了したら、次は「博士課程後期」です。
これが本当の「博士(ドクター)」取得の過程で、概ね3年。
つまりはハカセ号が欲しかったら5年はかかるんですよね。
しかもその修士課程(博士課程前期)から後期に進めるのは数人ほどです。
ハカセは狭き門でございます。
✅院試までの流れ(私の場合)
ここからは私の院試でお話いたしますね。
私は今回、「社会人一般選抜」というものを受けました。
入試要項には4年制の大学卒業と3年の社会人経験が最低条件となっています。
(現役が院試を受ける場合は、薬学、歯学、医学では各学部6ヵ年を修了していることが要件になっています。社会人院の場合は4年制卒でもOKのところも多い)
但し私が受けたコースではない別のコース(上記項目で書いた、リサーチペーパーでOKのコース)などでは、
看護師さんや高卒で介護施設職員をやっている人などを中心に受け入れており、
「特別選抜」として
「出願資格審査」を出願日の半月以上前までに受けて認定(?)されたら受験可能という制度もあったりします。
なので社会人大学院は割と門は広いと思って頂いてもいいかもしれない。
ただ、ぶっちゃけ、ボケーっと生きてきただけでは正直資料を準備するのに鬱になるかもですね😓
【出願期間】8月14日 10時~8月21日 17時まで。
⑴ インターネット出願で、まず登録。
⑵ 登録出来たら番号等がメールで来ますので受験料を振込み
⑶ 数時間後に振込確認できたヨーなメールに領収証や受験票、封筒に貼る宛先等が添付されているのでソレを印刷。
⑷ 受験票2枚に証明写真を貼付したり必要事項を記入。
⑸ 上記キャリアプランなどの4項目分の書類を3部用意し、返信用の封筒に切手を貼ったものと、⑷と⑸を封筒に封入し、宛先を貼り付け投函。
※返信用の封筒は、2枚のうちの1枚の受験票と受験会場や集合時間、注意事項などのプリントが封入されて8月30日着で各自送られます。
インターネット出願を先にして、受験料を支払って、受領通知来るまでに
私の場合ですが8月14日は仕事していましたのですぐに着手できず、12時過ぎくらいに着手。そこからネットで受験料を支払い、通知は14:48にメール着信となってるので、だいたいまぁトータル2時間くらいってとこでしょうか。
(間も仕事しながら動いてたのでこんなもんかなと)
そこまでできたらようやく資料が投函できるんです。
で、もー。
今年の8月14日、15日は大阪、台風でして。15日は直撃すんじゃね?の状態だったかと。そうでなくても大雨で、仕方ないのであの分厚い資料が雨に濡れても困るから投函は16日にしました。
因みに持って行ったらいいんじゃね?と思うでしょ。「必ず郵送で」と記載ありますからご留意ですわね。
✅受験当日
さて、漸くタイトルの回収です。
今回は9月9日(土)が口述試験本番でした。
持ち時間は一人20分です。
各コースにそれぞれ呼ばれますが、受験番号が後ろであればあるほど待ち時間も長いです。
出願時に提出した資料を基に、教授3名との「圧迫面接」です笑
これは個人の感想ですが、3名ともが圧迫ではないんですよね。
私の場合は、1名圧迫で2名ユルユル。
しかし。
圧迫は覚悟してたのと、圧にかなり強い性格なのでそこは大変では無かったです。うまく話せたかどうかは不明ですが、メンタル的には問題無かったです。
問題はあとの2名です。
非常に穏やかに優しく聞いてくるんですよ。
これが怖い。
ニコニコしてて真意が見えない。これで実はズタボロにやられました。
ナニ話したらいいのか途中で分からなくなり立て直しに一瞬必死になったり、
2つ質問来てて1つ目でシドロモドロだから、なんとか返せても「すみません、もう一つは何でしたっけ。。。」となったり。
全く、うまく回答できず肩を落としましたね・・・
圧迫の方は、実は個別説明会(👈前note参照)で「あなたがやりたいことはまさにココだね」と仰った教授。
圧迫について少し記載しましょうか。
因みに圧迫は、優しい教授2名の後に来ますよ。
恐らく飴と鞭だとは思いますが、私にとっては逆だったんですよね笑
研究内容にかかわることなので端折りながら書きますね。
質問された内容を掻き出します
⑴「まずさ、薬剤師さんだよね?ここ(経済)に進むってことは職業変えないといけないと思うんだけどどう考えてる?」
⑵「ここにこう書いてて、こっちでこう締めてるんだけどね、矛盾してない?」
⑶「ここさ、見通し甘くない?どう思う?」
⑷「あなたがやろうとしてる事のコッチね、海外向けの論文にしないとと思うからさ、英語で書いた方がいいと思うの。英語できる?」
この4つです。(各教授からだいたい3~4の質問が来ます)
⑵と⑶については研究内容なので私の回答は割愛しますが、
⑴と⑷についての回答は
⑴「来た波には抗うことなく乗って来たので、今後もそう在りたいけれど 私がこの分野に進み、書きたい論文を上梓していくには、現場に片足でも置いておかないと成立しません。現場にいないとわからないことが医療の場合は多すぎます。実際、病院薬剤師と薬局薬剤師でも印象や考えが真逆になることも多いのです。そういう部分も含め、出来ればどういう形であれ現場には軸を置きながら、でも来た波には冒頭で申し上げた通りこれまで通り無理なく乗っていきたいと考えています。」
(Xで記載したよりも詳細な回答を記しています)
⑷「(英語のレベルは)大学受験、いや、高校受験。それ以下です。苦手です。」の「苦手で」の辺りで教授が「やらなきゃとなったらどうします?」
と仰ったので
「今回の進学で必要なことは全てやります」
ヒューーーーーーーーーーーーーーーーーかっけぇ。
と
思います?
こう応えながら
「英語!?まじか!まじで言ってんのか!どこで習えばええんや🤤」
って思ってました笑
まぁ、仕方ない。彼女はフランス留学なども経ているスーパー女史なので
3か国語くらい喋れちゃうみたいです。その人に師事しようと思ったんだから、そりゃそうなるわな。です笑
実は。
口述試験会場を出たらもうその場で帰っていいんです。
でも会場出た瞬間、扉の横で本気で「オワタ・・・落ちた。。」と肩を落としたので
10秒ほど動けなかったんですよね。
その時に圧迫教授(言い方よ)が他の2名に「いいんじゃないですか」って言ったのは聞こえたんです。
何を指していたかは正直わからないけど、恐らくは私の事をそう仰ったようです。
今振り返れば合格に足はきちんと掛かってたのだろうとは思うのだけど、
余りのクソすぎる出来栄えに自分で困惑してたのでそんなもん良いように都合よく思えるはずもなく。
マイナス思考発動!な状態にトランスしてしまい、
「ああ、ダメだ。」しかない帰路でした。
試験を終え、結果を頂いた今言えることは
アドバイスくれたPh.D持ちの皆と全く同じ意見になりました。
そして、薬学での私の恩師に受験の報告をして「ダメかも」なんて言った時
「うちで指導できるかを吟味する院試で、万一でも、そこでは十分な指導ができないなと判断されただけ」(端折ってます)
と仰っていただきました。
これも今振り返ればですが、
圧迫教授(だから言い方)はかなり調剤報酬や薬学分野の仕組みについて調べて下さったのではないかというのは試験中感じました。
このコースで薬剤師が進学を希望するのは初らしく、説明会でお話をしたときより圧倒的な知識量で臨んで下さっていると肌で感じるくらい。
自分とは全く畑違いの「プロ」を相手に、そのプロをきちんと認めつつ、そのうえで自分の分野でのお話をされてたんです。
ほんとに今振り返れば、なんですが、
私を受け入れるためにかなり自身でも勉強し、動いてくださったんだと思います。
そこで口述試験は「最終確認」だったのかなと。
前noteでも記載しましたが、
面白そうだ、やってみたいと思ったことは全ての覚悟をきちんと背負いつつ、
えい!と前に進むことは非常に有意義であると考えます。
勇気を以て「えい!」でもいいし、
私のように「ウエェェェェェイ、おもろそう!こっち行こうぜ!」な軽さで進み、「やべぇまじで大変じゃね!?」ってなるのも一興かなと思います。
ちょっとしたマゾ気質は薬剤師なら持ち合わせてるんじゃないですか?笑
そこは生かしてほしいです。
あ!そうそう、国公立ですが入学金と授業料は当然ございます。
入学金は大阪府内在住か、それ以外で10万円ほど金額が変わります。
国公立に限りかもですが都道府県を跨がない方がいいかもです笑
もし他に「コレは?」などご質問がありましたら今ならお答えできます。
まだ覚えてるので笑
(忘れたら回答できないのでごめんなさい)
最後に。
誰かの心に刺さって、
社会人院試やってみようかなと思う人が少し増えたら
薬剤師の世界も変わってくるかもしれませんね(*^-^*)
いや、わからんけど 笑
ではでは良い休日を。