#君があまりにも優しく笑うからの続きをみんながどう書くのか見てみたい

 君があまりにも優しく笑うから、もう僕の目は世界なんて忘れてしまっていた。ここはひどく静かだ。夕方に近づく太陽も、風に飛ばされるゴミも、僕の視界いっぱいの君を邪魔することはない。
 地面に座る君のぞんざいに崩した体勢、力を抜いて柔らかく微笑む口元。まっすぐこちらを見ている目に、僕も笑みを返す。思っていたよりは自然に笑えた気がする。あるいは他の機能がフリーズしてしまったのか。君の目尻の輝きも、見ないことにした。
 最後に君といられてよかった。
 君に手を伸ばし、末梢だって壊さないようそっと抱きしめる。ここには僕たちしかいない。今は君のその温度が、世界で唯一の命の温かさなのだ。抱き返してくる君の力が少し強くなり、密着した体からは僅かな振動も伝わってきた。君の顔はもう見えない。見えなくていい。僕だって、今の顔は見せられたものではないはずだ。
 僕たちは確かに幸せだった。


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どうせ140字に収まらんのなら好きに書いてしまおうと思ったら400字になった。 #君があまりにも優しく笑うからの続きをみんながどう書くのか見てみたい

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