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「うまくいかないこと」の捉え方
これはチリから来た友達と一緒に日本をロードトリップしていた日々のお話。
自分で色を塗って内装したハッピー号という可愛い相棒の軽バンとともに、チリから日本へ一人旅に来たシスターと旅をした。
私たちは去年の夏カナダのある小さな島で出会い一夏を共にした、
お互い地球の裏側から来て出会った、とても良く似たふたりだった。
彼女と再会し過ごした日本でのその日々は、泣いたり笑ったりしたこと全部全部ひっくるめて、とっても、とっても楽しかった☺️
でも、私たちの旅は私たちの思い描いていた通りの終わりではなかった。
そんな日々がわたしに教えてくれたこと。
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山梨から福岡まで行こうと思っていたその旅の中で私たちは準備期間も入れて3週間ほどの時間を共にした。
いざ出発し、楽しい時間を過ごしながらも、
立て続けに起こる旅でのハプニングや身の危険を感じる出来事、スケジュールの兼ね合いや暑さ、なれない土地の長時間の運転、体に現れる不調に私たちは自分たちが思っているよりも疲弊していった。
私たちは英語でコミュニケーションをとっていたけれど、私には自分の感情を詳細まで伝えられるほどの英語力もなく、いろんな状況が重なった結果、
岡山まで来た時にその時が訪れた。
爆発!!!!
私はある日パンクした!💨
日本に来た友人に快適に楽しく喜んで過ごしてほしいと思った結果、勝手にいろんな気を使いいろんなことを考えて行動し、私は自分の心をどこかに置いてけぼりにして自分のいろんなことを犠牲にしてしまっていた結果だった。
彼女は一言も私にそんなことを求めていなかったのに。
それがきっかけになって、いろんなスケジュール的な兼ね合いから、福岡に行く前に、予定より早く終わりを迎えるという方向にこの旅の舵を切ることになった。
その旅の終わりを決めたその日の夜、私は、とても心が痛くて、泣いた。
ただ二人とも旅を楽しみたくて相手のことを考えていただけなのに。
どうにもできなかったそれまでの日々と、言語のコミュニケーションが追いつかずに起きてしまったすれ違い、自分の力の至らなさ、そんなことを思いながら、私たちはその日初めて心と体を休めるためホテルを取って、
お互いの気持ちを話をして、二人で泣いた。
ごめんね。本当はこうしたかったの。あなたと楽しみたかったの。でもどうにもできなかった。ごめんね。
わかってるよ。理解できるよ。私もただ楽しみたかっただけで負担になりたくなかったの。
あなたが責任を感じることじゃないんだよ。
二人でハグしてたくさん泣いた。
その日彼女と倉敷のホテルの一室で
この旅のこれまでの日々と、旅の終わりと、これから私たちが迎える新しい始まりを話して
私たちは心から安心して楽しい時間を過ごした。
その夜のベットの上で、彼女が言った。
「うまくいかなくてもいいの。
That's life.
それはただ起こったことで、ただ私たちはそれを眺めて受け入れるだけなんだよ。」
その言葉を聞きながら隣で私は思った。
うまくいかないことは、人生の楽しみなんだってこと。
私は今までうまくいかないことがあるとそれを恥じたり、どうしてそうなってしまったのかを考えて、自分の問題として改善しようとしたり責任を感じたりしていた。うまくいくことが正しいと思っていて、きっとそのために頑張る人が多いと思う。
でもその時、自分たちの「うまくいかなかった終わり」を彼女と眺めながら笑った時、初めて、
「うまくいかないこと」を自分の責任として自分のものにしてしまい、自分で自分にナイフを向けるような受け止め方に変えるのではなく、
「ただ起こった出来事」として人生という帯を眺め傍観し、それが人生なのだ、それが人生の醍醐味で本質なのだ、と本当の意味できちんと受けとめることができた気がした。
私がどう、なのではなく、
うまくいかないことが起きることがただ「人生」のもつひとつの役割なんだと。
私たちの旅は私たちの思い描いていた通りの終わりではなかった。
そうやって、うまくいかないことをこうして眺めて笑うことができたのならどれだけ生きることが楽しくなるだろう。
ジャッジすることなしにただ受け入れられることができたなら、どれだけ楽になるだろう。
人生に起こる「うまくいかないこと」を、生きてる証拠なんだと祝福する方法を知っていたならばそれはどれほど豊かな人生になるだろう。
今まで起こった全ての出来事が私を祝福する出来事であるとしたら人生とはどれほどの愛でできているのだろう。
描いていたような旅ではなかった、でも、うまくいかないことを眺めて一緒に笑うこの日々に、どんなに価値があるだろう。
もしも全てがうまくいく人生と、うまくいかない人生があるとしたら、
私はうまくいかないことがある人生の方がいい、とその時心から思った。
そしてまた、こうして学びを贈り、こんなふうに言葉にして表現するという創造性を私に送ってくれるのは、
うまくいく出来事ばかりのキラキラした日々ではなく、うまくいかなくって泣いたりモヤモヤしている日々なのだ。
この出来事から学んだことを記事を書こうと思うまで、わたしはとっても楽しく生きていたけれど、そういう日々は私にこの創造性を湧かせなかった。
想像を超える出来事からでないと、私たちは何も学ぶことはできないのかもしれない。
ある日の深夜、夜道を走っている時に、助手席に乗った彼女が言った。
"カナダで私たちが別れたあの時、
私たちはまた会うことになるという予感がしていたの。
あなたには言っていなかったけどね。"
ハッピー号で車中泊した日々や、ルーンをした時間、怖い思いをして逃げ出した朝や、銭湯でおばちゃんと仲良くなったり、職質された深夜1時の夜道や、姉妹に間違えられたこと、美味しいものをいっぱい食べた日々。
そんな笑って泣いて描いた通りになんてひとつともいかなかった出来事たちを抱きながら、わたしたちはまた人生の旅路を続けていく。
私たちの旅は私たちの思い描いていた通りの終わりではなかった。
コニー、そんな素晴らしい人生の一点を一緒に経験してくれてありがとう☺︎
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