この画像が一瞬で作れる。最新AI画像生成ツール『Midjourney』
最近AI画像生成ツールの沼にハマっているのでその紹介と参加方法をまとめる。
Midjourneyの実践ガイドはこちら↓
Midjourneyとは
MidjourneyはAI画像生成ツールで、特定のワードを入力するとそのイメージに従って画像が出力・生成されるというものだ。
現状はweb上ではなくdiscord上で動作するツールとなっている。他のAI画像生成ツールだとDALL·E miniやThis person does not ExistやWOMBO Dream等があるが、クオリティや自由度では断トツでMidjourneyが勝っていると感じた。
実際にどんな画像が出来上がる?
例えば、リアルなラーメンの画像を作りたい場合
「ramen with nori,egg,spinach and chashu pork,full soup」
(海苔と卵、ほうれん草、チャーシューが乗ったラーメン、スープひたひたで)とワードを指定してやると
このような画像が出来上がる。AIによって生成された画像とはとても信じられない。写真と言われてもほとんどの人は気が付かないだろう。
もう一つの例を挙げよう。
今度は現実にはなさそうな独創的な物を作りたい場合。
「evil wear a wristwatch on Ultimately complex skull mechanism」
(邪悪な存在が腕時計をつけている、極めて複雑な骸骨の構造)
確かに、割とそれっぽい画像が出来上がる。なんだか邪悪だし、指定通り複雑な構造をした腕時計だ。
上記の2枚とも現実・リアル目に画像を生成したいので、作りたいワードの後に「realistic,4k,unreal engine,photorealistic」等の出来上がり具合を調整できるパラメーターワードを入力している。
Midjourneyにできるのはこれだけではない
「fat guy eating hamburger,by Hokusai Katsushika」
(太った男がハンバーガーを食べている,葛飾北斎風で)
こんな感じになる。 このように特定の画家風に画像生成したいのならワードの後に画家名を入力すればいい。非常に簡単だ。
また油絵っぽくしたいなら「oil painting」水彩画っぽくしたいなら「watercolor painting」など。特定のゲームを指定するのも上手くいった、例えばゼルダの伝説「The Legend of Zelda」など。
日本の漫画家名などを入力してもその人っぽくなったりもした。できることは無限大だ。数十秒でこれらの画像が出来上がる時代がすでに現実に到来している。
上記は最近作ったこの記事のサムネの画像。最初は初歩的な画像しか作れないが、ワードのチョイスや英単語のニュアンスの理解を深めていくとより良いものを作ることができるようになっていく。色々な画像を作りながら試行錯誤してみよう。AIが認識しやすく見栄えがいいパワーワードを探すのがコツ。
仕組み
一般的にこういったAI画像生成系はGAN(敵対的生成ネットワーク)の技術が使われている。いわゆる教師なし学習というやつで生成ネットワークと識別ネットワークの2つのネットワークに分かれて構成され、生成側がイメージを出力し、識別側がその正否を判定するという仕組みだ。生成側は識別側を騙そうと膨大なデータから学習し、識別側はより正確に判定しようと競い合う。そのプロセスを繰り返し、識別側も真偽が分からなくなるレベルまでモデルを強くしていく。
Midjourneyが変える創作という概念
こうしたMidjourneyなどのAI画像生成ツールの台頭は極端な話、創作という概念そのものを塗り替える可能性があると私は考えている。
すでに私個人の中の『絵を描く』という行為は絵の具や筆を使うのではなく、AIに対して『テキストを打ち込む』という行為に置き換わっているように感じられる。
知識や技術も一切いらない、入力するテキスト次第で何でも表現できるのだ。
恐ろしいと思う人もいるかもしれないが、実は私はワクワクしている。
歴史を振り返ってみると絵を描くという行為は6万5000年以上前にネアンデルタール人が描いたと推定される洞窟壁画から始まり、様々な国や文化の誕生と淘汰を繰り返しながら現代へと変遷を遂げてきた。その中で絵を描くという目的や手段も時代と共に変化し続けてきたはずだ。
単純にMidjourneyもこうした歴史の過渡期の一部に過ぎないと思うのだ。
人類の大多数が写真のような絵を描け、昔の画家のようなスタイルも描け、また個性的でオリジナリティに溢れた絵も数十秒で制作できるようになった未来において"創作"が生み出す価値は一体なんなのだろうか。
答えは分からない。
私は昔、絵を描いていた時期がある。それも趣味ではなく仕事として対価を貰らい生活していた。こうしたAIによる技術の発達を知って、汗水垂らして絵やイラストを描いているクリエイターは絶望するかもしれない。
だが私は現在に未来の価値を判断する資格はないと思う。
未来は現在から予想したり、判断できる範疇を超えた断絶の先にあるはずだ。今はただ未来が光に満ちたものであってほしいと祈ることしかできない。いつの日かAI個人がクリエイターとなり意志を持って創作しだす時代も来るかもしれない。
Midjourneyの参加方法
Midjourneyは現在招待制になっていて公式サイトのフォームから応募するか、有料ユーザーに招待してもらうのを待つしかない。
フォームから申し込み招待メールが届くと参加することができる。discord上で動作するのでアカウントを持っていない人はdiscordのサインアップを済ませておこう。
追記7/13
祝:オープンベータになりました!
この公式ツイートのdiscordのURLを踏んで公式サーバーに入れば誰でも使えちゃう。
Midjourneyの作品集
そこそこいいの出来たなと思った画像はこちらのTwitterアカウントに投稿してます。よかったら見てください。
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