ポットラックフェス&アワード '24 に参加しました
こんにちは!長野県東御市出身のまつおゆです。
高校卒業と同時に地元を離れ25年が経ってしまいました。(歳がバレますが💦)
現在、神奈川に住みながらも、実家や地元をこの後どうしたら良いかと気にしています。そこでローカルについて学んだり、活躍されてる方にお会いしてお知恵をもらいながら、自分ができることは何かを探り、形にしようと思っています。
長野の友人が、全国から八重洲にローカルのおもしろさが集まるイベント「ポットラックフェス」に出店すると聞き、先日、参加してきました。
25年超もローカルで活躍する方達の基調講演で強烈に刺激をもらい、各地の秀逸な取り組みを競うアワードで、大きい可能性を感じてとてもワクワクしました。
観光地でもなく、なにもないと思われがちな私の地元で、どうしたら人が集まってお金もまわるのかと考えた時、「過疎な村全体をホテルにした」小菅村と「バラバラだった地域をひとつにした」ひつじサミットの取り組みは、やはり外せず、とても参考になりそうです。
聞いたことを、忘れないようにまとめておこうと思います!
2024.9.28
#ポットラック
1 基調講演
(木下斉さん、永谷亜矢子さん、嶋田俊平さんの対談)
得られたメッセージ
まちと地域に責任を持ってきた人の存在があって、今がある。
安心して旗を立てよう!撤退可能なレベルでチャレンジ。さっさと結果を得て、実力をつけよう!
都会の人が行きたい!と思える構想が必要。「カッコイイ!楽しい!」は不可欠のキーワード。クリエイティブは売上に直結!ないがしろにできない。
構想に集うコミュニティで、主体的に楽しくコトを成し遂げる。コミュニティでリスクは分散できる。
行政や仕組みの壁はある。補助金は次に繋がるように使う。
100年後に結果が出る仕事。すぐに結果を求めない。いかにオーガニックに、風土・文化の価値を丁寧に共有して、新しいことを起こしていくかがカギ。
お話から想像したこと
動きの激しいマーケットの変化に対応する「瞬発力」が必要になる。
世代交代しないと始まらないが、長寿社会なので世代交代のサイクルが遅れていると思う。
100年後に残るオーガニックなまちづくりが本質。土地の風土や文化的な深みを大切にしよう。
トークの内容(メモ)
お金をどこからとってくるか?に紐づいた組織になってしまう。例えば、補助金を活用すればそれに関連した人の組織になるし、民間の資金を活用すればまた別の組織になる。自己資金でも同じ。
何かの旗が立った時、「勝ち馬」にまでなれば協力者も増えるけど、それまでの「様子見」期がきつい。ここをどうサポートして、勝ち馬まで育てるかは課題。それをスクールでカバーしてきた。一旦勝ち馬になれば実力勝負できる。
やるのは「おもしろいやつ」じゃないとダメ!!(き)
25年前は、なんでわざわざ地方のことするの?やめとけって100%言われる状況。それが、25年たって、端っこの領域であったのが中心に躍り出る状況になり、周りの地盤沈下もあって、盛り上がってる。かなり環境としてはあったまってます(し)
公務員の慣習にいろんなことが紐づくのが地方の領域。人事異動でノウハウがたまらなかったり、予算の付け方が変わらないからやることが古かったり、Webサイトが死ぬほど古かったり、、。
硬いことではなく、「おもしろい、楽しい、やわらかい」みたいな雰囲気に惹かれる。そういうyoutubeをなぜか見てしまうとか。
駅近く、というよりも、里山のキワにこそ、おもしろいことが点在してきている。都会の人が行きたい!って思えるくらい、カッコよく作りたい!都会には負けない!気概が小菅村の思想。だからこそ、本当に腕のある、一流のクリエイターたちが集結して、すごく強いチームが、勝手に出来上がっている。
クリエイティブの力は大きい。例えば、ウェブサイトをリニューアルしたら、宿泊予約が自社サイト経由になり、利益率が10%上がった。
いい人と仕事をしている。いい人がおもしろがって仕事をしてくれる!!(し)
地方の経営者たちは見よう見まねのチャレンジを繰り返して、マーケティング力が上がっている。(き)
旅行業が古い。今、8割がFIT(Free Individual Traveler=個人旅行者)で、ホテルが周辺観光地の魅力的なものを案内することができれば、(収益につながるかもしれない。)現状、ホテルができるのは、駅との送迎のみ。
大手企業とは気づいたら勝手に連携していて、勝手にそうなった。地域に応援する人は山ほどいるけど、挑戦する人がいない!!コンサルから挑戦者になって話が変わってきた。
小菅村は観光客が2倍になってから、宿を作っていった。(し)
ILTM (International Luxury Travel Market)をどう連れてくるの?
旗を立てる人がいると進む。現地にいる必要はなくて、今やリモートでもなんでも進むし、集って連携していく。(き)
リスクを取るというより、旗を立てる。集まったコミュニティでリスクを分散していくような運営。リスクは分散するんだから、安心して旗を立てよう!(し)
すぐに撤退できるレベルで2〜3回経験するのもいい。結果を見ることがとても大事!失敗してからだからね!(き)
実証実験の大きな問題点は次に繋がらないこと。終わった時には担当者が変わって何も残らないこと。無駄でしかない。(き)
やる側になると補助金はとてもありがたい。さとゆめは60組の宿泊テストしてから、JRとのホテル事業を始めた。(し)
すぐに結果が出るものがまちづくりじゃない。100年後に結果が出る話。福岡の渡辺通がそう。渡辺與八郎氏が私財を投じて通りを作ったものの、40歳で急死。その後今になっている。作為的に短絡的に街を作るのではなくてあくまでもオーガニックな思想でやるべき。どこにでもマクドナルド作るんですか?非計画的な計画になっていることもある。(き)
エコシステム、すべてを有機的に繋げていくこと(し)
日本は革命がない中で残っている風土・文化の価値を共有してイノベーションを
ここまで繋がってきた事の伝承は、まちも同じ。まちと地域に責任を持ってきた人が残してきた(き)
2 ポットラックアワード'24 にエントリーされた各地の取り組み
※発表順にご紹介します。コメントは私が気になった特徴です。
Buy Local
(大阪市阿倍野区昭和町エリア)
10年の活動で70店舗の新規出店、地価上昇、Buy Localの名称は住民に浸透し9割が肯定的な受け止め。まちづくりは消防活動と同じ。
SAVE KAKOGAWA Project
(兵庫県・加古川市)
トヨタ方式で無駄徹底排除、無償ボランティア活動
公共空間を生かした活動から、行政を知り、行政と仲良く、声がかかる関係に。
100年先への町並み継承。市民出資不動産会社による善意のまちづくり投資エリアリノベーションプロジェクト
(兵庫県たつの市龍野地区)
善意の投資を募った、100年先のまちづくり、リノベの連鎖。
退路を経った活動が発展のキーポイント。
ふるさと兼業 越境研修プログラム「シェアプロ」
(岐阜県岐阜市)
大手企業のノウハウと人材研修を、地域の会社で。いいとこどり。
ばあちゃんビジネス 75歳以上のばあちゃんたちが働くこと経済活動をすることで「生きがい」と「収入」を得ることができる
(福岡県うきは市を拠点に全国)
老害のない世界を作る。ばあちゃんでビジネスする。協働。80すぎて元気なばあちゃんたち。
再現性あり、全国展開。
ひつじサミット尾州
(尾州(愛知県〜岐阜県))
この取り組みで、岐阜羽島の乗降者数が最下位からブービー賞に。
100年超える生産者がオープンファクトリーという考え方で一つに。すごい!
新しい取り組みと、既存の仕組みをゆるく繋げる。楽しそう!
三顧の礼を持って人に会う。重鎮の方達は、ツンデレであることが判明。
NoMaps
(北海道)
いちばん面白くて、どうしてこうなるのかわからない取り組みがこれ。
5日間で5万5千人以上が来場する「まちなか同時多発フェスティバル」
繋がりが生まれる。誰が何をどこでしてるかもはや追えないイベント。
30〜40代の参加者だったが、高校・大学生も参加。出会い、出資が生まれる。
他の地域が視察に来ても、マネできない。
※私的には、これ、すすきのの雰囲気に似ているなと。広いスペースがある大きな繁華街のあちこちで、ライブやyoutube撮影、大道芸が盛り上がっている。
その雰囲気や行動パターンそのままにイベントになってるのではないか?このイベントの基盤はすすきの、という見方。
渋谷肥料
(渋谷区、東京都、茨城県、千葉県、栃木県、埼玉県、湘南地域)
渋谷の生ゴミで肥料を作り、茨城でさつまいもにし、渋谷でスイーツにして販売する。中核市と周辺での循環。
Japanese Sustainable Gin “YORI”を活用した新しい地域経済循環の創出
(蒸留所:静岡県沼津市、店舗:東京都渋谷区、素材:北海道上川町、静岡県富士市、広島県大崎上島町、千葉県柏市、愛知県岡崎市など)
素材として価値を持たない・不良・出荷できない果物/野菜等をボタニカルとしてアップサイクルし、ジンを作る。
※これってどのくらいの果物と野菜が救われるのか知りたいところ。ジンの主原料はグレーンスピリッツということで、ボタニカルは香りづけに使われるのだろうから。
公共交通と観光を軸としたベイエリア開発
(熊本県上天草市)
公共交通は地方でいちばん難しいテーマ。
九州新幹線から船に乗り継いで、上天草に送客。
新幹線前までは廃業寸前だったが、新幹線後に目論見通り黒字化。
天草自体も、新幹線前は寂れていたが、新幹線後に高級リゾート地へ。
他の事業と同様に、事業計画作って地元の金融機関で資金調達。1泊の単価8万〜18万円の宿泊地になっている。
3 これを聞いて、私はどうするの?
フェスに参加を決めた時、長野の友人に相談してたのは、地元で「青空の下のワイン会」を開催したいって話でした。
だって、外で飲むお酒って、理屈抜きに楽しい!(単純!笑)
真面目な話、私の実家からワイン畑やワイナリーが近く、チャンスがそこまできていそうな一方で、地元に住む人はワインになじみが薄いように感じていました。
いや、認識なんて、薄くてもいいのかもしれないけど、地元を地元民がどう思うか?自己認識って私はとても重要だと思うのです。
なので、「ワイン」の難しいイメージ抜きで、地元で楽しむイベントができたら、良さがわかる。おいしい!楽しい!良さがわかって初めて、外の人に価値が提供できる。そこから流れも変わると。
まだ感情的で、数値的なことはこれからなのですが、思うのです。
うずうずして、5年前に社会起業塾で学んだものの、実績もなく、発想だけ。
地元を出た女が、今更?地元に?なにができるの?って自分でも思ってきましたし、両親には「そんなことより子育てしろ!」って言われます。
でも、これだけ他県ではおもしろく、かつ収益になる取り組みがあることを知った今、考えれば、やりようはあると、改めて確信しています。
「まちに責任を持ってきた人の存在」があって、今がある。
まちを出た私も、そうありたかったのねと、納得しました。
発想だけじゃ話にならないから、描いて、知り合いに話して、協力をもらって形にする。「青空のワインイベント」はなんとかやりたいと思っています。
そして、もしかしたら、地元で民泊もするのかもしれない。
ありがたいことに家族はおもしろがってくれるし、気づくと、私が知り合ってきた、たくさんの心強い友人もいる。だから、なんかやれる気がしています。
とにかく、前へ進めていきたいと思っています。