7 ステップ2「正体を突き止める」
前回は自分の頭の中にあるやるべき事、気になっている事、やりかけの事を箇条書きで書き出して見える化した。今回は書き出された「気になる事」「やりかけの事」の正体を突き止める。GTD(Getting Things Done)の2つ目のステップだ。
書き上げたリストの中に「〇〇さんに連絡をとる」「××をどうするか考える」といった記述がないだろうか?これらの表現は曖昧で着手する際に迷いの生じる隙がある。これら曖昧な記述の正体を突き止めなければすぐに着手へと結びつくリストにはならない。
「〇〇さんに連絡をとる」とは〇〇さんに電話をするのだろうか。それともメールを書くのだろうか。会いに行くのだろうか。会いに行くのであればアポイントを取らなければいけないかも知れない。だとしたら箇条書きリストの中には「誰々にアポイントの電話をする」と書く。電話の前にこちらのスケジュールも確認して第2候補・第3候補の日程も決めておいた方が良いかも知れない。リストはあくまでも具体性が命だ。
「××をどうするか考える」の場合、「××」についてネット等で調べ、そのために何がどのくらい必要なのかを知る必要がある。その結果「××のために△△を買う」という具体的な最小単位の作業(タスク)が明らかになる。これが書き出されたリストの正体を突き止める作業だ。
「電話をする」「メールを書く」「何かを買う」など、シンプルな作業単位になるまで「それはいったい何なのか?」を考える。考え抜いた先に残るのがタスクだ。ここへ来て初めて「あれやらなきゃ」「あれが気になっているけどどうしたら良いかわからない」と言ったモヤモヤしたものが具体的な行動リストへと変化する。私たちが受け身から主体的な活動者へと変容する瞬間だ。
さて、書き出された中に「〇〇の仕事をする」など、シンプルな作業に落とし込むのが難しい場合がある。その場合、「〇〇の仕事」とは「プロジェクト」と呼ばれるたくさんの作業のかたまりのはずだ。なので「〇〇の仕事」については次の段階で「プロジェクト」として仕分け処理をするのでプロジェクトである事がわかるように横に(プ)とかPとか書いて置く。プロジェクトは後から細かく作業を分解してタスク化する。
ここで大切な事は、リストを書いている最中にその作業を始めてしまわない事だ。今はリストを作る時であると決めて、集中すること。でなければこのリスト化の作業自体が、中途半端な「やりかけの事」としてあなたの頭の中のモヤモヤのひとつになってしまう。
ここまでで、私たちのこれまでの1週間の生活のはじめに「1.書き出すこと」「2.正体を突き止めること」の2つのルーティーンが加わった。
自分で書き出したの項目の正体が明らかになったら、次はそれらをスケジュール帳や「すぐやるリスト」「誰かに依頼するリスト」「自分がする必要のないこと」などに分類する3つ目のルーティーン、「処理」の段階へと進む。私たちのモヤモヤ解消の旅はまだまだ続く。
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