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24 スラックについて

コロナ禍の中でリモートワークなど自宅で仕事をする人が増えた。私自身はICT関連の自営業であり10年前からほぼリモートワーク状態だ。自宅が仕事場だと様々な雑事が舞い込みがちだ。雨が降れば「洗濯物を取り込んで!」と妻の声が飛んでくる。「ちょっとこのフタ開けてくれないかしら」と義母がやってくる。突然愛犬が激しく吠え始めた時は宅配便が届いた合図だ。集中なんて出来やしない。その昔企業で仕事をしていた時ですら、イレギュラーな案件は容赦なくやって来た。そりゃそうだ。自分ひとりに対して世界には77億の人がいるのだ。77億件の雑事が舞い込まないだけでも有難いと思わなくてはいけない。
さて、そんな雑事だらけの世界で自分の仕事を進めようと思った場合、あらかじめスケジュールに余裕を持たせていなければ、予定がどんどん狂ってしまう。必要なのはスケジュールの余裕であり、こうした余裕のことを一般に「スラック(弛み)」という。
 
たとえば1日分の仕事を出来るだけ午前中に集中して8割がた終わらせてしまう。私の場合、そのために早朝4時からでも仕事を始めてしまう。そうする事で午後にはゆったりとしたスラックの時がやって来る。人からの依頼事や気になっていた雑事はそこに当てる。
この仕事方法のキーワードは「あらかじめ」そして「ついでに」だ。常に、後日のために「あらかじめ」出来ることは何かを気にかける。そのためには現在自分が抱えている仕事のボリュームを把握している事はもちろん、作業を分解していつ何をするのかとのスケジューリングが済んでいることも大切だ。その上で、ひとつの作業の「ついでに」出来る事はないかと、作業を構造化して捉えておく事も必要である。時間は24時間すべての人に平等に割り当てられている。上手に使った者勝ちである。

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