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35 スマホ・タブレット講座をやってくれないかと依頼が来た話

ある町の教育委員会から電話が掛かって来た。高齢者向けのスマホ・タブレット講座をやってくれないかと言う。10年前の自分なら請けなかった。なにしろ面倒だ。そんな事をしているヒマがあったら自分の仕事の技術を磨いて良い仕事を残したい。10年前はそんな事ばかりを考えていた。人に思いを寄せる心の余裕が無かったのだ。しかし今は違う。
最近は、どうすれば集落のオジィ・オバァが喜んでくれるだろうかと、そんな事ばかり考えている。遠く離れて暮らす母が、近所のオジィ・オバァと同じ高齢になった事もある。自分も遠からず高齢者になって行くだろうとの思いも強くなった。人生がいつまでも続くと思っていた10年前とは話が違って来た。高齢者向けの講座の講師を引き受けた。私は丸くなったのだ。
スマホ講座は実はこれが初めてではない。4年前に鹿児島のNPO法人が県の委託事業を請け、奄美市の会場で数日にわたり講座が開かれた。その法人の理事長と私が懇意で、サポーターを依頼された。それ以来だ。その時、自撮りでお目々パッチリに撮るコツを伝えた時の受講者たちの喜びようが忘れられない。LINEでウサギの耳が生えた自分の写真を孫に送れたと言っては喜び、検索で好きな関取を表示できたと言っては喜んでくれる。嬉しいじゃないか。その時の受講者の方達とは今でもLINEで繋がっていて、街で出会えば、そうそうこれはどうなの?と質問も受ける。その受講者の中に、今回の講座の会場となる施設の館長がいた。
スマホによって出来る事が広がり、生活が楽しくなる。そんな手伝いが出来るのならこっちだって嬉しい。6回の講座を、毎回ウキウキと待ちわびて頂けるようなものにしたい。

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