19 外犬への一歩
ちょっとは成長した。もう子犬ではない。玄関に設置したこれまでの手製ケージでは明らかに窮屈になっていた。犬小屋が必要だ。ネットで検索するとちょっとが伸び伸びと過ごせそうなタイプは5万円から10万円もする。何より既製品には愛が感じられない。ぬくもりが無い。手作りした場合の材料費を見積もると1万円程度で出来そうだ。ようしお父ちゃんが愛情とぬくもりたっぷりのお家を作ってやるからな。
こうしてお父ちゃんの犬小屋プロジェクトが始動した。犬小屋なら小学校5年生の時に父親と愛犬タローの小屋を作った事がある。つまり私は素人だ。そんな素人が木材と格闘する事3日。犬小屋が出来上がった。
杉の香りが漂うCHOTTO HOUSEの完成だ。何しろ奄美大島は台風銀座だ。台風で飛ばされないようにウッドデッキと一体化させた。無計画なシロウト仕事にしては上出来だ。成り行きで出来てしまった通風口とたくさんのスキマによって通気性はバツグンだ。
妻のリクエストで覗き窓を後付けした。
ちょっとはあちこち嗅ぎ回ったあと、小屋に入って眠った。製作者冥利に尽きる瞬間だ。