#体重のはなし
昨年の鹿児島国体では奄美が相撲競技の会場となった。開催日の前日、伊丹、羽田の両空港から奄美へ向かう便に相撲関係者の予約が多いことが判明し、急遽臨時便が出たというニュースは記憶に新しい。運行計画を立てる際、一般客なら一人当たり70kgで計算し、アスリートの場合は120kgで計算するという。「さらに、プロスポーツの場合、ウェブサイトや選手名鑑に載っている体重を参考にするケースもあるという」(東京新聞 2023.10.18)
話は変わる。
筋肉の比重は脂肪よりも高く、筋肉:脂肪は1.1:0.9となる。力士に限らずスポーツ選手は見かけ以上に体重が重い。今日、健康診断で私の体重が大幅に増えていたという話をしようとしている。
今どきの健康診断では身長と体重が同時にデジタル測定される。昔のように測定用の板を頭にコーンっ!とぶつけられる事は無い。体重計の針が止まるのを待つ事も無い。台にちょいと載るだけで測定が完了する。係の人が私に数字を見せる。「昨年より体重が増えてますね。心当たりあります?」と、私からは極めて主観的に、意地悪そうに見える笑顔で問いかけて来る。私は動じない。「はい、増量中ですから順調かと思います」「・・??」係の人からこの「??」を引き出せた事で私の勝利は確定した。意地悪では私の方がずっと上を行っている。「筋トレしてますから順調に増えていて安心しました」「はぁ・・」自分は意地悪だ。罪も無いおばちゃんをいじめた。
体重と身長という2つの変数のみで割り出すBMI値を指標にして肥満かそうでないかを判断しようとする世の中に対し、私は声を大にして言いたい。体脂肪率は15%を切っていても肥満ですかと。私のお腹は引っ込んでますよと。一定の基準を超えたトレーニーは大抵、健康診断で肥満と判断される。そろそろBMI値を基準にするのは、やめにした方がよい。