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15 イカれた人間にならないために

「びんずる尊者」の木像が盗み出された事件で、逮捕された容疑者は「びんずるに恨みがあった」と供述したのだそうだ。ニュースを見ていた妻が思わず「イカれてる」と言った。その後の取り調べで容疑者は「あんなものがあったら、地震や事件が起きる」「巌流島に埋めるつもりだった」と語った。確かにイカれている。
 
人には多かれ少なかれ思考パターンに偏りや癖があって、その程度によっては「変わった人」とか「不思議ちゃん」などと呼ばれてしまう。それが行動化されて他人や社会に障害をもたらした場合、病気あるいは犯罪者と呼ばれるようになる。
 
思考パターンを形成する外的要因として、家族や教育、友人関係や趣味、そして地域性、国柄や宗教などがある。昨今ではネット情報などもそのひとつだ。自分自身が何からどのように影響を受けていて、どのような思考パターンの偏りや癖があるのかを自分で気付く事は難しい。しかし思考パターンの偏りの結果は次第に生活の上に滲み出て来て、否が応でも気付かされる時が来る。「なぜか同じ様な事故を繰り返す」「いつも同じ様な理由で人間関係が崩れてしまう」「何度も同じ失敗をしてしまう」「何だか、どツボにハマってる気がする」こんな時は自分の思考パターンや行動パターンを変えるチャンスと捉えて良い。
 
ではどうやって自分の思考パターンや行動パターンを変えるのか。上のようなどツボにハマってる状態と言うのは、野球でバッターがスランプに陥っている時とほぼ同じ状態である。そこからの脱出方法を持っている人と持っていない人の差は、その後の何試合かを無駄にするか活かせるかの差となって現れる。
 
まずひとつは、サクセスものの映画をたくさん観ること。これは私がよくやる方法だ。読書も良い。スポーツの世界でもスランプに陥った時に自分の良い時の映像を見る人は多い。自己イメージの醸成だ。ふたつ目は、小さな成功を繰り返すこと。針の糸通しでもジェンガでもけん玉でも良い。上手く出来たら「よっしゃ!」と言って喜ぶのが大事なポイントだ。みっつ目はオープンマインドである事。具体的には他人の意見を傾聴する訓練をする事。
 
仏像に恨みを持つようなイカれた人間にならないために、上にあげた3つなら、継続的に楽しく出来る。

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