6 はじめの一歩「書く事」
そう、モノゴトは「いつ仕上げるか」も大切だが「いつ着手するか」がもっと大切だ。「いつ仕上げるか」だけを気にする人はその日まで作業を先延ばしにしてしまう事が多い。そういった体質の人は、どんなに期限を延ばしても結局間に合わないし、間に合ったとしても追い立てられてやった作業はやっつけ仕事であり妥協の産物でもある。ろくな結果にならない。小学生の夏休みの宿題と同じ原理だ。根本的な解決のためには日々の過ごし方を変える必要がある。
「いつ着手するか」を決めるためには、自分が何を先延ばしにし、どれだけの案件を抱え込んでモヤモヤしているのかを知る必要がある。優先順位を間違えてもいけない。そのために必要な作業はまず書くこと、網羅してリスト化すること、つまり「見える化」だ。
受け身でやらされる事は災難だ。人は主体性を発揮する事で喜びを感じる。「書く」という作業は外部から容赦なくやって来る雑事を主体的行為へと変換するスイッチだ。
用意するものは、A4コピーの裏紙を一掴みと書き味の良いペンか鉛筆。用意が出来たら自分の頭の中に詰まっている、やるべき事、気になっている事、やりかけの事を箇条書きで片っ端から書いて行く。1時間くらいかけてA4コピーの裏紙5枚分を埋め尽くす。そのためには仕事からプライベートの事まで、頭の中がスッカラカンになるまで絞り出す必要がある。自力でやるのが難しければ、私が使っている、リンク先のトリガーリストを見ながら絞り出すと良い。今後、週に1度この作業を行う。これが私たちのこれまでの生活に追加する最初のルーティーンだ。
絞り出して書く事が大事だ。これにより、これまで無意識の底に眠らせていたものを引っ張り出して意識化する。この作業を中途半端に終わらせるとこの後の作業の精度も落ちて行く。
気付かれた方も多いと思うが、これはモノゴトを前に進める際の考え方である「GTD(Getting Things Done)」の最初のステップだ。A4コピー用紙5枚に頭の中をすべて書き尽くした後の爽快感を味わって欲しい。驚くほどスッキリした自分を発見するはずだ。
この後、GTDの流れに沿って整理・処理・レビュー・実行という作業がある。これまでGTDをやった事が無かった方はネットで調べてみて欲しい。ただ、ネット上の情報は簡単な手順のみの場合が多かった。GTDの中で必要な、プロジェクトを作業分解してタスク化する方法まで記されているところはほとんど無いし、言葉も尽くされていない。今後、それらについても記して行きたいと思っている。
【収集のためのトリガーリスト】
https://bit.ly/2BnDvl9
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