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将来のプチホテル暮らしを可能にしてくれる賢いホテルの利用方法

ホテルは滞在者によってサービスを分けている

「お金はお金があるところに寄ってくる」

この言葉を聞いたこととがある人は多いと思います。金利が0.01%しかつかない一般の銀行口座を利用する人が今でも大半である一方で、お金持ちがもっとお金を増やせるように作られた「富裕層アカウント」という資産口座があります。

この富裕層アカウントは1億円から5億円など、それぞれのプライベートバンクによって定められた最低金額を投資に回せる人を対象とした口座で、普通の人は通常購入することができないような利回りがよくリスクが低い商品、例えばアップル社の債券など、市場に出回っていない投資商品を購入することができます。このように、富裕層にはよりお金を作りやすい環境があるのだということが分かります。

資本主義社会ではお金を使ってくれる人が非常に大切にされますので、ホテル側もこのような人を囲い込むために知恵を絞って努力をします。金を落とせるエグゼクティブを自分たちのホテルグループだけを使うよう仕向け、囲い込みたい。そんな思惑を顧客のメリットに反映させたものが「Marriott Bonvoy」(マリオットボンヴォイ)のような会員制のサービスです。

ホテル暮らしは憧れのライフスタイル

柔らかくしわの無いリネン。スペースの広いバスルーム。部屋を出てエレベーターに乗るだけで自由に使えるジムやプール。ホテル滞在は日常のこまごました問題で生まれる生活感を一掃し、私たちをリフレッシュさせてくれます。その高級感と徹底した管理は「ホテルライク」という代名詞を生み出し、その心地よさを賞しています。小説家など執筆を仕事にする人がホテルに籠って仕事をすすめるのはまさに「特別」の極みです。

そんなホテルステイを実現させるには、当然お金がかかります。マリオット香港で2020年3月13日にダブルベッドを利用、朝だろうが夕方だろうが飲み物と食事が用意されており、ディナーをしながらシャンパンまで飲める「エグゼクティブラウンジ」へのアクセスをつけると一泊2,800香港ドルです。

単純にこの2,800香港ドルに365日かけ、本日のレートをかけると年間の費用が約1,353万円。一年間のホテル滞在で、これだけの費用が必要になることが分かります。当然スイートルームなど部屋のランクをアップさせれば更に高額になります。

子供の食事まで無料!「Marriott BONVOY(マリオットボンヴォイ)」

ラグジュアリーホテルの最高峰であるリッツカールトンを有し、世界各国に数多くのホテルを持つマリオット系列。マリオットでは「Marriott Bonvoy」という会員サービスを運営しており、このサービスが非常にお得感の高いものになっています。

サービスの内容として最も魅力的なのは以下の4点です。

●ポイントによる無料宿泊
●会員料金
●レイトチェックアウト(10泊以上で可能なシルバーエリートステータスより)
●エグゼクティブラウンジでの無料飲食(50泊以上で可能なプラチナステータスより)

前章で試算した年間ホテル料に「エグゼクティブラウンジ」の利用を含めた理由は、この「Marriott Bonvoy」の会員になりランクを上げると、エグゼクティブラウンジの利用が宿泊料金に含まれるようになるからです。エグゼクティブラウンジには多くの場合、サラダ、メイン、米やパンなどの炭水化物、デザートに加え、シャンパンやビールなどが飲み放題となっています。その点、特定のクレジットカードに付帯する空港のラウンジの利用サービスに似たシステムだと言えるでしょう。

具体的なサービス内容

まず、マリオット系列ホテルでの宿泊やサービス利用によって貯めたポイントにより無料宿泊が可能になります。そして、毎回の宿泊でも会員料金を利用することができてお得です。それから、エグゼクティブラウンジを利用することで、朝食のみならずディナーまで無料でとることができます。レイトチェックアウトにより、チェックアウト当日も最大4時までホテルに滞在することが可能です。

そしてこれらのサービスを永久に得ることができる「ライフタイム会員」というステータスが存在します。これが将来のプチホテルライフを実現してくれる今回ご紹介したいサービスです。通常、ホテルでよりお得なサービスを受けようとすると、そのサービスを受けるために決められた日数の宿泊や支払いを行うことが必要になります。でもライフタイム会員になれば、頑張ってお金を使い続けて宿泊しなくても、優良なサービスを受け続けることができるようになります。

ライフタイム会員になるには、そのステータスを得るために決められた宿泊日数や支払をこなす必要がありますが、出張が多い人にとってはその分会社が支払いをしてくれますのでステータスを得るための労力が少なくて済むことでしょう。

なぜヒルトンやハイアットではなくマリオットなのか?

ヒルトンやハイアットにも同じような会員サービスが存在し、かつ「ライフタイム」といって、ホテルのヘビーユーザーは一定以上の利用をすることで永久に最高級のサービスを受けることが可能になります。それでもマリオットをおすすめする理由は以下の通りです。

①ホテル数が非常に多く、どの土地においてもマリオットを選択することが可能
②朝食だけでなくラウンジでディナーもできる
②「ライフタイム」の権利を取得するための条件が比較的緩い

ホテル系列の会員となり、ステータスを上げるためには、決められた日数、金額、あるいは回数のホテル宿泊が必要となります。そのため、その系列が保有するホテルの数が非常に重要にります。マリオット系列はシェラトンやウェスティン、リッツカールトンを含め世界中に7,700以上のホテルを所有しています。

次に、「Marriott Bonvoy」では、朝食サービスだけでなくラウンジでのディナーやドリンクが可能になります。添い寝が可能な年齢であれば、子供たちの飲食用に別途料金を支払う必要もありません。

また「ライフタイム」会員になるための条件が異なります。マリオットでは、ライフタイム会員になるための条件を

ライフタイム宿泊日数250泊+ エリート資格保持5年

としており、「宿泊の日数」によりライフタイムステータスが得られますので、出張などでホテル泊が多い人にとっては、取得できる可能性が非常に高くなります。部屋のグレードに関する縛りもありませんので、比較的ローコストな部屋での宿泊あっても問題ありません。

一方、スイートルームなど一泊100万円をこえるような部屋に年に何度も宿泊するという人には、ハイアット系列が提供する「ライフタイムグローバリスト」の取得がより簡単かもしれません。ハイアットの場合、宿泊日数に関する縛りがなく、ホテルに支払った金額によりステータスがアップします。ライフタイムステータスを取得するために必要なポイントが100万ベーシスポイント。1米ドルの支払い当たり5ベーシスのポイントが貯まります。

ベーシスポイントと言われるとちょっとわかりにくいかもしれませんが、簡単に言えば20万米ドルである約2,200万円を支払えば、すぐにでもライフタイム会員が得られるということになります。一度ライフタイム会員になってしまえば、その後はもう年間何日もスイートルームに滞在する必要もありません。金がある人は、金を払わずしてより良いサービスを受けることができるのです。

※為替は2020年3月23日現在

3月のホテルランク見直し前は要チェック

マリオット系列では、3月に各ホテルのランクの見直しが行われます。当然、ランクがアップしたホテルは、無料で宿泊するために必要なポイントが増えてしまいます。

お気に入りのホテルが3月以降はランクアップ!となった場合は、ランク変更前までに予約をしておけば、それ以降の宿泊であっても元のランクとして宿泊することができますので、旅行などを検討している場合はランクの見直しを前もってチェックしておくことをおすすめします。

リッツカールトンリザーブは「Marriott Vonvoy」に含まれない

マリオット系列のホテルの中には、「Marriott Vonvoy」に含まれないホテルもあります。その一つが、リッツカールトンの中でも都会の喧騒を離れ、美しいビーチなどを堪能することができる「Ritz-Carlton reserve」。メキシコのロスカボスやプエルトリコのコラドビーチにリゾートホテルを有しています。

残念ながらこれらの「Ritz-Carlton reserve」に属するホテルは「Marriott Vonvoy」の対象外となっており、このサービスによるポイントでのステイや特典は利用することができません。

ポイントの重要性はエグゼクティブだからこそわかる

お金の価値を知り尽くしたエグゼクティブだからこそ、ポイントなどの重要性に重きを置きます。自ら起業をした人や、金融機関のマネージングダイレクターなどで、自らのポジションが永遠に確保されているなどと考えている人はいません。

サブプライムローンからのリーマンショックで株価が爆下がりし信用収縮が起きた時に、小さな段ボールに自らの持ち物を入れて高層ビルから出てくるウォール街の人々をテレビで目にした人も多いでしょう。筆者が勤務していた外資系金融機関のフロントデスクでも、お世話になった方が次々と職を失いました。給与が低い筆者はクビを免れましたが、稼いでいる人ほどコストカットのターゲットにされやすいという事情があるのです。

このように、金を稼げなくなるリスクがすぐ近くにある人々は、小さなお金やポイントにまで細かい人が多いものです。特にホテルステイや旅行など、ラグジュアリーな思いができることに関して、できるだけコストを掛けずにパフォーマンスを高めることに余念がありません。

中には湯水のごとく金を使う人もいますが、基本的には収支に細かい人の方がお金を増やす能力にたけている場合が多いものです。ポイントを有効に活用することで、滞在するホテルの部屋のランクをアップさせたり、家族を喜ばせたりすることができるのであれば、そこにはとても大きな価値を見出すのです。

出張が多い夫妻と子供がいる家族によりバリューがある

「Marriott Bonvoy」では、前述したように宿泊日数によってステータスがアップします。ライフタイムのステータスを得ることも可能です。そのため、出張が多い夫や妻がいる場合、ステータスを上げやすいという特徴があります。利用する金額に縛りがありませんので、中でもリーズナブルな部屋を使用すれば、ライフタイム取得までに使う金額を抑えることが可能です。

また、添い寝の子供も共にラウンジを使用することが可能です。朝食とディナーを無料でとることができれば、休暇中の費用を抑えることが可能です。添い寝は二人の大人につき2人までが基本ですが、ホテルによっては添い寝の人数が限られている場合があるので注意してください。

チェックイン時はギフトが用意され、名前入りのノートブックやオリジナルのぬいぐるみなど、ちょっと嬉しいおもてなしを受けることができます。

知っているのと知らないのとではサービスに大きな違いが出るホテルステイ。ライフタイム会員になれば、会員価格の利用や無料宿泊が永久にな可能となり、また食事も2食分無料でとることができます。ホテルのサービスを利用しできるだけコストを抑えることにより、将来のプチホテル暮らしが可能になるかもしれません。

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(マリオット系列で会員の子供向け配布しているぬいぐるみ)





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