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松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問 108-157-158【薬理/病態・薬物治療】(1/2) 論点:I度高血圧 / 生活習慣改善 / 薬物治療

第108回薬剤師国家試験|薬学理論問題 /
問157-158

一般問題(薬学理論問題)


【薬理/病態・薬物治療】

■複合問題|問 108-157-158

Q. 50歳男性。身長170cm、体重81kg(BMI28)。特に自覚症状は無く服薬歴もなかったが、健康診断で血圧が高いことを指摘された。家庭での血圧自己測定においても、連日140/90mmHg台と高く推移していたため受診した。診察室での血圧は146/92mmHg、心拍68拍/分(整)で、その他特記すべき異常所見は認められなかった。その後の複数回の受診時の血圧も同様に高く、I度高血圧と診断された。飲酒は毎日缶ビール(350mL)1本程度で、喫煙歴はない。しばらく生活習慣の改善を試みたが、診察室・家庭血圧ともに降圧はほとんど認められなかったため、薬物療法を開始することになった。

病態|問 108-157 
Q. (病態・薬物治療)
この患者の病態と治療に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
■選択肢

  1. 頻脈が認められる。

  2. 肥満は認められない。

  3. 白衣高血圧と仮面高血圧の可能性は、いずれも否定できる。

  4. 食塩摂取量は9g/日未満が理想である。

  5. 降圧薬の投与にあたっては、単剤を低用量から開始する。


解説はこちらからどうぞ。

松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問 108-157-158【薬理/病態・薬物治療】(1/2) 論点:I度高血圧 / 生活習慣改善 / 薬物治療|matsunoya


薬理|問 108-158 
Q. (薬理)
高血圧症治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
■選択肢

  1. アリスキレンは、レニンを阻害することで、アンジオテンシンIの産生を抑制する。

  2. アテノロールは、アドレナリンβ1受容体遮断により心拍出量を減少させるとともに、アドレナリンα1受容体遮断により血管収縮を抑制する。

  3. シルニジピンは、電位依存性N型Ca2+チャネルを遮断することで、交感神経終末からのノルアドレナリン放出を抑制する。

  4. リシノプリルは、キニナーゼIIを阻害することで、ブラジキニンの生成を抑制する。

  5. クロニジンは、延髄の血管運動中枢のアドレナリンα2受容体を遮断することで、交感神経活動を抑制する。


解説はこちらからどうぞ。

松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問 108-157-158【薬理/病態・薬物治療】(2/2) 論点:高血圧治療薬 / 作用機序 / 受容体遮断|matsunoya


こんにちは!薬学生の皆さん。
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苦手意識がある人も、この機会に、薬学理論問題【薬理/病態・薬物治療】の複合問題を一緒に完全攻略しよう!
今回は、第108回薬剤師国家試験|薬学理論問題 / 問157-158【薬理/病態・薬物治療】(1/2) 、論点:I度高血圧 / 生活習慣改善 / 薬物治療を徹底解説します。

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松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問 108-157-158【薬理/病態・薬物治療】(1/2) 論点:I度高血圧 / 生活習慣改善 / 薬物治療

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設問へのアプローチ|

第108回薬剤師国家試験|薬学理論問題 / 問157-158

第108回薬剤師国家試験の問157-158【薬理/病態・薬物治療】(問108-157-158)では、高血圧の治療に関する知識を薬理および病態・薬物治療のそれぞれの科目の視点から複合問題として問われました。

複合問題は、各問題に共通の冒頭文とそれぞれの科目別の連問で構成されます。
冒頭文は、問題によっては必要がない情報の場合もあるため、最初に読まずに、連問すべてと選択肢に目を通してから、必要に応じて情報を取得するために読むようにすると、時間のロスが防げます。
1問、2分30秒で解答できればよいので、いつも通り落ち着いて一問ずつ別々に解けば大丈夫です。
出題範囲は、それぞれの科目別の出題範囲に準じています。
連問と言ってもめったに連動した問題は出ないので、平常心で取り組んでください。

今回は、2回に分けて、それぞれの問題の論点を解説します。
第1回は、問108-157です。

まず基本的な知識について復習しておきましょう。


この症例における検査項目、検査値、およびそれに関連する正常範囲や病態を示唆する範囲を整理します。


検査項目 | 検査値 | 正常範囲 | 病態を示唆する範囲 |

  • 血圧 (診察室) | 146/92 mmHg | 120/80 mmHg 未満 (正常範囲) | 140/90 mmHg 以上 (高血圧診断基準)

  • 血圧 (家庭) | 140/90 mmHg台 | 120/80 mmHg 未満 (正常範囲) | 135/85 mmHg 以上 (家庭での高血圧診断基準)

  • 心拍数 | 68 拍/分 | 60-100 拍/分 (正常範囲)

解説

  1. 血圧の診断基準
    日本高血圧学会ガイドラインによると、診察室での血圧が140/90 mmHg以上、または家庭血圧が135/85 mmHg以上の場合は、高血圧と診断されます。
    50歳男性で血圧が診察室血圧146/92 mmHg、家庭血圧140/90 mmHg台であるため、I度高血圧と診断されました。

  2. 心拍数の範囲
    心拍数は60-100拍/分が正常範囲とされ、68拍/分は正常範囲内であり、特に異常は認められません。

Ref.

日本高血圧学会高血圧治療ガイドライン


I度高血圧の病態と薬物治療について


1. I度高血圧の病態

I度高血圧は、一般に診察室血圧が140/90 mmHg以上、160/100 mmHg未満の範囲である高血圧を指します。
高血圧は血管や臓器に慢性的な負担をかけ、長期的に以下のような合併症リスクを高めることが知られています。

  • 動脈硬化の進行
    高血圧は血管の内壁に負荷を与え、動脈硬化を引き起こしやすくします。これが進行すると、心筋梗塞や脳卒中のリスクが増加します。

  • 心臓への負担
    血圧が高い状態が続くと、心臓が血液を送り出すためにより強く収縮しなければならなくなり、左心室肥大が進行する場合があります。

  • 腎臓への影響
    高血圧は腎臓の細小血管にも負担をかけ、腎機能低下の原因になります。

I度高血圧は早期に発見されやすく、生活習慣の改善や薬物療法による管理が可能です。
しかし、適切に管理されない場合、II度やIII度高血圧へ進行するリスクがあるため、早期からの対処が求められます。

2. 治療の基本的な流れ

治療は、まず生活習慣の改善を基盤とし、降圧目標に達しない場合に薬物療法を検討します。
以下の流れで進められます。

a. 生活習慣の改善

食事管理:減塩(1日6g以下)、野菜や果物を多く取り入れた食事(DASH食)などが推奨されます。
運動習慣:有酸素運動を週150分以上行うことが推奨され、血圧を下げるのに役立ちます。
減量:肥満がある場合、体重を5-10%減らすことで血圧を効果的に下げられることが示されています。
飲酒制限:アルコール摂取量を減らすことも、血圧管理に有効です。

これらの改善により、I度高血圧患者の一部は血圧が正常範囲まで下がることが期待できます。
しかし、生活習慣の改善だけで血圧が目標値に達しない場合や合併症リスクが高い場合には、薬物療法を追加します。

b. 薬物療法の開始

I度高血圧で生活習慣改善のみでは降圧が不十分な場合、以下の薬剤が使用されることが一般的です。

ACE阻害薬またはARB(アンジオテンシンII受容体拮抗薬):
血管を拡張し、血圧を下げる作用があり、特に糖尿病や腎機能低下がある場合に選択されます。
カルシウム拮抗薬
血管平滑筋を拡張し、末梢血管抵抗を下げる作用があります。高齢者にも適した薬剤です。
サイアザイド系利尿薬
ナトリウムと水分を排出することで循環血液量を減らし、血圧を下げます。低用量から始めることで、電解質異常のリスクを軽減できます。

これらの薬剤の中から、患者の合併症リスクや生活状況に合わせて単剤療法から開始し、効果が不十分な場合は2剤併用療法が検討されます。

3. 薬物治療のモニタリング

薬物治療を開始後は、血圧の定期的な測定と共に、副作用の有無や合併症の発症予防の観点から次のモニタリングが行われます。

腎機能検査:ACE阻害薬やARBを使用する場合、腎機能の変化を定期的に確認します。
電解質バランスの確認:サイアザイド系利尿薬やカルシウム拮抗薬はカリウムやカルシウムのバランスに影響を与えるため、血液検査でモニタリングします。

4. 治療の継続と評価

治療を続ける中で、血圧が目標範囲に達しているか、また副作用がないかを定期的に評価し、必要に応じて治療方針を見直します。特に、高血圧は長期的な管理が必要であるため、患者の生活の質を維持しつつ持続可能な治療計画が重要です。


I度高血圧に対する薬物治療は、主に以下の薬剤クラスを使用します。
各クラスの薬理作用機序と推奨薬剤について説明します。

1. ACE阻害薬(アンジオテンシン変換酵素阻害薬)

作用機序
ACE阻害薬は、アンジオテンシン変換酵素(ACE)を阻害することでアンジオテンシンIIの生成を抑制します。
アンジオテンシンIIは血管収縮やアルドステロン分泌を引き起こし血圧上昇を促しますが、ACE阻害薬によりこれが抑制されることで血管が拡張し、ナトリウムと水分の排泄が増加します。これにより血圧が低下します。
また、アンジオテンシンII抑制により心血管保護作用も期待され、特に糖尿病患者や腎機能低下患者に推奨されます。

薬剤

エナラプリル:持続時間が長く、1日1回の投与で効果を発揮します。
リシノプリル:腎保護作用があり、特に糖尿病性腎症の患者に適しています。

2. ARB(アンジオテンシンII受容体拮抗薬)

作用機序
ARBは、アンジオテンシンIIが結合する受容体(AT1受容体)をブロックし、血管収縮やアルドステロン分泌の作用を抑えます。
ACE阻害薬と異なり、ブラジキニン分解には影響しないため、咳の副作用が少ないという利点があります。
ARBも血管拡張と腎保護効果があり、ACE阻害薬が使用できない場合に代替として用いられることが多いです。

薬剤

ロサルタン:作用時間が比較的長く、腎機能低下がある患者にも安全に使用できます。
テルミサルタン:半減期が長いため、1日1回の服用で安定した降圧効果が期待できます。

3. カルシウム拮抗薬(Ca拮抗薬)

作用機序
カルシウム拮抗薬は、血管平滑筋のカルシウムチャネルを遮断し、カルシウムイオンの細胞内流入を抑制することで、血管平滑筋の弛緩を促します。これにより末梢血管抵抗が減少し、血圧が低下します。特に高齢者や収縮期血圧が高い場合に有効です。また、心拍数や心筋への影響が少ないジヒドロピリジン系と、心機能にも影響を与える非ジヒドロピリジン系があり、適応に応じて選択されます。

薬剤

アムロジピン(ジヒドロピリジン系):持続的な降圧効果があり、高齢者にも適しています。
ジルチアゼム(非ジヒドロピリジン系):心機能にも影響を与えるため、頻脈性不整脈を併発している患者に適応があります。

4. サイアザイド系利尿薬

作用機序
サイアザイド系利尿薬は、腎臓の遠位尿細管でナトリウムと水の再吸収を抑制することで、循環血液量を減少させ、血圧を下げます。
また、長期使用により血管平滑筋の反応性を抑制し、血管抵抗を下げる効果もあります。電解質異常や耐糖能の低下を引き起こす可能性があるため、低用量から開始するのが一般的です。

薬剤

ヒドロクロロチアジド:低用量で十分な降圧効果を発揮し、副作用も少ないため広く使用されます。
クロルタリドン:長時間作用型で、1日1回の服用で持続的な降圧効果が得られます。

5. β遮断薬

作用機序
β遮断薬は、心臓のβ1受容体を遮断することで心拍数や心拍出量を抑え、血圧を低下させます。
さらに、レニン分泌も抑制され、レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系(RAAS)の抑制に寄与します。
通常は狭心症や心不全、頻脈性不整脈を合併している場合に使用が推奨されます。

薬剤

ビソプロロール:選択的β1遮断作用が強く、心不全患者にも使用されます。
メトプロロール:持続時間が長く、狭心症や心不全を伴う高血圧に適しています。

6. 治療の評価と薬剤の組み合わせ

血圧が目標範囲に到達しない場合、作用機序が異なる薬剤を組み合わせることが推奨されます。
たとえば、ACE阻害薬とカルシウム拮抗薬、または利尿薬とARBを併用することで、相乗的な降圧効果が得られます。
薬剤選択や組み合わせは、患者の併存疾患や副作用のリスクを考慮して慎重に決定されます。

Ref.

日本高血圧学会高血圧治療ガイドライン
Chobanian AV, et al. "Seventh report of the Joint National Committee on Prevention, Detection, Evaluation, and Treatment of High Blood Pressure"


論点およびポイント

■■GPT4o


病態|問 108-157
論点|I度高血圧 / 生活習慣改善 / 薬物治療
ポイント|

  • I度高血圧は、収縮期血圧が140-159 mmHg、拡張期血圧が90-99 mmHgの範囲に該当し、生活習慣の改善が推奨されるが、改善が見られない場合は薬物療法が検討される。

  • 白衣高血圧(診察室でのみ血圧が高い状態)や仮面高血圧(診察室以外で血圧が高い状態)は否定できないため、診察室と家庭での血圧測定が推奨される。

  • 降圧薬投与開始時には、低用量の単剤から開始し、効果に応じて用量や薬剤の調整が一般的。

  • 食塩摂取量の目標は通常6g/日未満であり、9g/日未満はまだ改善の余地があるとされる。


薬理|問 108-158
論点|高血圧治療薬 / 作用機序 / 受容体遮断
ポイント|

  • アリスキレン:
    レニン阻害薬であり、アンジオテンシンI生成を抑制し、血圧を低下させる。

  • アテノロール:
    β1受容体を遮断し心拍出量を低下させる。

  • シルニジピン:
    L型Ca2+チャネルを遮断し血管拡張作用を示す。

  • リシノプリル:
    アンジオテンシン変換酵素(ACE)を阻害し、ブラジキニン分解を抑える。

  • クロニジン:
    中枢性α2受容体作動薬で、延髄血管運動中枢に作用し、交感神経活動を抑制する。


薬剤師国家試験 出題基準

出典: 薬剤師国家試験のページ |厚生労働省 (mhlw.go.jp)

出題基準 000573951.pdf (mhlw.go.jp) 


論点を整理します。

■■GPT4o


総合的な論点


この問題は、高血圧患者の治療における診断および治療方針の適切な選択について検討するものです。
具体的には、患者の病態を把握し、初期治療としての降圧薬の選択肢や生活習慣改善の指導が中心課題です。
I度高血圧と診断された50歳男性であるため、特に注意すべき点は、
①血圧が高い状態が続いていること、
②生活習慣改善が効果を示さなかったこと、
③薬物療法を開始する段階にあることです。


この患者のBMIが28と肥満の域にあるため、肥満に関連する高血圧の病態、そして生活習慣因子(塩分摂取やアルコール摂取など)を考慮した治療法の選択が重要です。
また、降圧薬を開始する場合、単剤療法の低用量からの開始が一般的な選択肢とされており、治療の導入方法も検討対象となります。
さらに、白衣高血圧(診察室で血圧が高く、家庭での血圧が正常)や仮面高血圧(家庭で血圧が高く、診察室での血圧が正常)の可能性も排除できないため、家庭および診察室での血圧測定値の一貫性も確認する必要があります。


ポイント:

  1. 高血圧の分類と診断基準
    診察室血圧が140/90mmHg以上であれば高血圧と診断され、家庭血圧が135/85mmHg以上であれば家庭高血圧と判断されます。
    この患者は、診察室血圧146/92mmHg、家庭血圧も連日140/90mmHgと高い推移が見られます。

  2. 生活習慣改善の目標
    食塩摂取量の抑制、体重減少、適度な運動などの生活習慣改善が推奨されます。

  3. 降圧薬の選択
    高血圧治療ガイドラインに基づき、薬物療法を開始する際は、通常単剤低用量からの開始が基本方針です。

  4. 白衣高血圧および仮面高血圧
    診察室血圧と家庭血圧の乖離から両者の可能性を考慮し、持続的な家庭血圧測定が有用とされます。


各選択肢の論点および解法へのアプローチ


選択肢 1. 頻脈が認められる。

論点

頻脈は心拍数が通常よりも高い状態を指し、1分間の心拍数が100回以上の場合に診断されることが多いです。
この患者の心拍数は68拍/分であり、正常範囲内(一般的に60~100拍/分)です。
高血圧と頻脈は相互に関連することがありますが、今回のケースでは頻脈の症状は認められていません。

アプローチ方法

患者の心拍数が68拍/分であることから、頻脈の定義に該当しないため、この選択肢は誤りです。
頻脈がないことは心拍リズムが整っていることを示し、I度高血圧の病態評価や治療方針には影響しません。


選択肢 2. 肥満は認められない。

論点

肥満はBMI値によって評価され、一般的にBMIが25以上である場合、肥満と見なされます。
この患者のBMIは28であり、肥満に該当します。
肥満は高血圧のリスク要因の一つとされ、治療や生活習慣の改善指導において重要な要素です。

アプローチ方法

BMIが28であるため、肥満が認められないという記述は誤りです。
患者の治療方針においては肥満改善が推奨されます。


選択肢 3. 白衣高血圧と仮面高血圧の可能性は、いずれも否定できる。

論点

白衣高血圧は、診察室での血圧が高く家庭血圧が正常な場合を指し、仮面高血圧は家庭血圧が高く診察室での血圧が正常な場合を指します。
この患者は、診察室と家庭の両方で血圧が高い状態であるため、白衣高血圧や仮面高血圧の可能性は低いことが観察されました。

アプローチ方法

診察室および家庭の血圧が共に高い値を示しているため、一般的には白衣高血圧や仮面高血圧の可能性が低いと考えられます。
この場合、家庭血圧のモニタリングを継続して確認する必要があります。
この選択肢は正しいと考えられます。


選択肢 4. 食塩摂取量は9g/日未満が理想である。

論点

食塩摂取量の抑制は高血圧患者に推奨される生活習慣改善の一環です。
一般に、食塩摂取量を6g/日未満に抑えることが推奨されています。
9g/日という数値は推奨目標値を超えているため、正確な記述とは言えません。

アプローチ方法

高血圧治療ガイドラインに基づき、食塩摂取量は6g/日未満が望ましいとされているため、この選択肢は誤りです。


選択肢 5. 降圧薬の投与にあたっては、単剤を低用量から開始する。

論点

降圧薬の開始に際しては、通常、患者の状態を考慮して単剤の低用量から始め、効果が不十分であれば追加または増量を検討するのが一般的です。
特に、I度高血圧の場合、最初の治療として単剤療法が推奨されます。

アプローチ方法

単剤療法を低用量から開始するという方針は、ガイドラインに従った標準的なアプローチであり、この選択肢は正しいと判断されます。


Ref.

  1. 日本高血圧学会. (2019). 高血圧治療ガイドライン2019. ライフサイエンス出版.

  2. Mancia, G., Fagard, R., Narkiewicz, K., et al. (2013). 2013 ESH/ESC Guidelines for the management of arterial hypertension. Journal of Hypertension, 31(7), 1281-1357.

  3. James, P. A., Oparil, S., Carter, B. L., et al. (2014). 2014 Evidence-Based Guideline for the Management of High Blood Pressure in Adults. JAMA, 311(5), 507-520.

  4. Whelton, P. K., Carey, R. M., Aronow, W. S., et al. (2018). 2017 ACC/AHA/AAPA/ABC/ACPM/AGS/APhA/ASH/ASPC/NMA/PCNA Guideline for the Prevention, Detection, Evaluation, and Management of High Blood Pressure in Adults. Hypertension, 71(6), e13-e115.


以上で、論点整理を終わります。
理解できたでしょうか?


大丈夫です。
完全攻略を目指せ!


はじめましょう。

薬剤師国家試験の薬学理論問題【複合問題】からI度高血圧 / 生活習慣改善 / 薬物治療を論点とした問題です。


なお、以下の解説は、著者(Yukiho Takizawa, PhD)がプロンプトを作成して、その対話に応答する形でGPT4o & Copilot 、Gemini 1.5 Pro、またはGrok 2 (beta) が出力した文章であって、著者がすべての出力を校閲しています。

生成AIの製造元がはっきりと宣言しているように、生成AIは、その自然言語能力および取得している情報の現在の限界やプラットフォーム上のインターフェースのレイト制限などに起因して、間違った文章を作成してしまう場合があります。
疑問点に関しては、必要に応じて、ご自身でご確認をするようにしてください。

Here we go.


第108回薬剤師国家試験|薬学理論問題 /
問157-158

一般問題(薬学理論問題)


【薬理/病態・薬物治療】

■複合問題|問 108-157-158

Q. 50歳男性。身長170cm、体重81kg(BMI28)。特に自覚症状は無く服薬歴もなかったが、健康診断で血圧が高いことを指摘された。家庭での血圧自己測定においても、連日140/90mmHg台と高く推移していたため受診した。診察室での血圧は146/92mmHg、心拍68拍/分(整)で、その他特記すべき異常所見は認められなかった。その後の複数回の受診時の血圧も同様に高く、I度高血圧と診断された。飲酒は毎日缶ビール(350mL)1本程度で、喫煙歴はない。しばらく生活習慣の改善を試みたが、診察室・家庭血圧ともに降圧はほとんど認められなかったため、薬物療法を開始することになった。

病態|問 108-157 
Q. (病態・薬物治療)
この患者の病態と治療に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
■選択肢

  1. 頻脈が認められる。

  2. 肥満は認められない。

  3. 白衣高血圧と仮面高血圧の可能性は、いずれも否定できる。

  4. 食塩摂取量は9g/日未満が理想である。

  5. 降圧薬の投与にあたっては、単剤を低用量から開始する。


薬理|問 108-158 
Q. (薬理)
高血圧症治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
■選択肢

  1. アリスキレンは、レニンを阻害することで、アンジオテンシンIの産生を抑制する。

  2. アテノロールは、アドレナリンβ1受容体遮断により心拍出量を減少させるとともに、アドレナリンα1受容体遮断により血管収縮を抑制する。

  3. シルニジピンは、電位依存性N型Ca2+チャネルを遮断することで、交感神経終末からのノルアドレナリン放出を抑制する。

  4. リシノプリルは、キニナーゼIIを阻害することで、ブラジキニンの生成を抑制する。

  5. クロニジンは、延髄の血管運動中枢のアドレナリンα2受容体を遮断することで、交感神経活動を抑制する。


■■GPT4o


病態・薬物治療|問 108-157


■論点|I度高血圧 / 生活習慣改善 / 薬物治療

この問題の論点は、患者の高血圧管理における病態評価と治療方針の適切な選択を特定することです。


■解説1|


白衣高血圧と仮面高血圧の可能性は、いずれも否定できる。(選択肢3)[正しい]

白衣高血圧とは、診察室での血圧が高いが家庭での血圧が正常な状態、仮面高血圧はその逆で家庭での血圧が高いが診察室では正常な状態を指します。
本症例では診察室血圧と家庭血圧がいずれも高血圧域にあるため、白衣高血圧や仮面高血圧の診断には該当しません。
複数回の家庭血圧と診察室血圧の高血圧が認められる患者では、両方の状態を考慮して慎重に診断が求められます。
また、仮面高血圧や白衣高血圧は動脈硬化や心血管イベントのリスクを高めるため、適切な管理が重要です。


降圧薬の投与にあたっては、単剤を低用量から開始する。(選択肢5)[正しい]

高血圧治療においては、第一選択薬として一般に降圧薬の単剤を低用量から開始し、効果不十分であれば増量または他の薬剤追加を検討することが推奨されます。
本症例では、I度高血圧で自覚症状はないものの、生活習慣改善が奏功しなかったため、降圧薬の導入が必要です。
降圧薬の初期投与は単剤からの低用量開始が標準的で、副作用を回避しながら血圧を段階的に管理する方法が最適とされています。


■解説2|

白衣高血圧・仮面高血圧の臨床意義
白衣高血圧は、医療機関での診察時の緊張による一過性の血圧上昇が原因であり、診察室血圧と家庭血圧の差が大きいことから発見されます。
白衣高血圧は一見良性に見えますが、動脈硬化や心血管疾患のリスクと関連があるため、注意が必要です。
仮面高血圧は、逆に家庭や仕事中のストレスや生活習慣による血圧上昇が問題になる状態であり、診察室以外での血圧測定を行うことが正確な評価に不可欠です。
両者の存在は、血圧管理とリスク評価において見過ごされやすいため、複数の場面での血圧測定が推奨されます。


降圧薬の単剤低用量開始の根拠
高血圧治療における第一選択として、単剤での低用量開始は、患者に薬剤耐容性があるかを確かめながら副作用リスクを低減する方法です。
適切な血圧低下が得られない場合には、他の薬剤の追加や増量を段階的に検討します。
また、高血圧治療薬には、カルシウム拮抗薬、ACE阻害薬、アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)など多様な薬剤があり、単剤療法により効果がみられない場合や合併症リスクがある場合には、これらの薬剤を併用することでより効果的な血圧管理が可能です。


■結論|

本問題において正しい選択肢は3と5です。
患者は診察室血圧および家庭血圧がいずれも高値であるため、白衣高血圧や仮面高血圧の可能性が否定できません。また、I度高血圧患者に対する治療開始は、一般的に単剤の低用量から行われるため、この2つの選択肢が正しいと判断できます。


■補足|

頻脈が認められる。(選択肢1)[誤り]

本患者の心拍数は68拍/分であり、頻脈(通常100拍/分以上)ではありません。
頻脈は、高血圧患者においても病態進行や心血管リスク増加のサインとなり得ますが、本例では該当しないと判断できます。

肥満は認められない。(選択肢2)[誤り]

本患者のBMIは28であり、一般的には「肥満」に分類されます。
肥満は高血圧のリスク因子であり、体重管理は重要な生活習慣改善の一部です。本例においても、体重管理は継続的な生活習慣改善に含まれるべきです。

食塩摂取量は9g/日未満が理想である。(選択肢4)[誤り]

高血圧治療ガイドラインでは、食塩摂取量を6g/日未満に抑えることが推奨されています。
高血圧管理において食塩制限は基本的かつ重要な治療方針です。
本選択肢の9g/日は目標として高すぎ、生活習慣改善には不適切です。


必須問題の解説は、こちらからどうぞ。

薬剤師国家試験対策ノート|論点解説 必須問題 第106回-第109回 一覧 powered by Gemini 1.5 Pro, Google AI Studio & GPT4, Copilot|matsunoya (note.com)


薬学理論問題の解説は、こちらからどうぞ。

薬剤師国家試験対策ノート|論点解説 薬学理論問題 第106回-第109回 一覧 powered by Gemini 1.5 Pro, GPT4o, Copilot, and Grok 2|matsunoya


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第108回薬剤師国家試験|薬学理論問題 /
問157-158

一般問題(薬学理論問題)


【薬理/病態・薬物治療】

■複合問題|問 108-157-158

Q. 50歳男性。身長170cm、体重81kg(BMI28)。特に自覚症状は無く服薬歴もなかったが、健康診断で血圧が高いことを指摘された。家庭での血圧自己測定においても、連日140/90mmHg台と高く推移していたため受診した。診察室での血圧は146/92mmHg、心拍68拍/分(整)で、その他特記すべき異常所見は認められなかった。その後の複数回の受診時の血圧も同様に高く、I度高血圧と診断された。飲酒は毎日缶ビール(350mL)1本程度で、喫煙歴はない。しばらく生活習慣の改善を試みたが、診察室・家庭血圧ともに降圧はほとんど認められなかったため、薬物療法を開始することになった。

病態|問 108-157 
Q. (病態・薬物治療)
この患者の病態と治療に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
■選択肢

  1. 頻脈が認められる。

  2. 肥満は認められない。

  3. 白衣高血圧と仮面高血圧の可能性は、いずれも否定できる。

  4. 食塩摂取量は9g/日未満が理想である。

  5. 降圧薬の投与にあたっては、単剤を低用量から開始する。


薬理|問 108-158 
Q. (薬理)
高血圧症治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
■選択肢

  1. アリスキレンは、レニンを阻害することで、アンジオテンシンIの産生を抑制する。

  2. アテノロールは、アドレナリンβ1受容体遮断により心拍出量を減少させるとともに、アドレナリンα1受容体遮断により血管収縮を抑制する。

  3. シルニジピンは、電位依存性N型Ca2+チャネルを遮断することで、交感神経終末からのノルアドレナリン放出を抑制する。

  4. リシノプリルは、キニナーゼIIを阻害することで、ブラジキニンの生成を抑制する。

  5. クロニジンは、延髄の血管運動中枢のアドレナリンα2受容体を遮断することで、交感神経活動を抑制する。


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