松廼屋｜論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問 106-153-154【薬理／病態・薬物治療】(1/2) 論点：睡眠導入剤 / 薬理 / 作用機序 / ラメルテオン
第106回薬剤師国家試験｜薬学理論問題 /
問153-154
一般問題（薬学理論問題）
【薬理／病態・薬物治療】
■複合問題｜問 106-153-154
Q. 26歳女性。以下の処方箋を持って来局した。患者からの聞き取りによると、「会社の部署の異動により、寝付けなくなった。眠りにつくことができれば朝まで眠れるが、寝付けないときには、ついスマートフォンで動画を見てしまう。寝坊するのが怖くて眠れない日もある。他に病気はない。」という。
(処方)ラメルテオン錠8mg 1回1錠(1日1錠)1日1回 就寝前 14日分
薬理｜問 106-153
Q. (薬理)
処方されたラメルテオンに関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
■選択肢
視交叉上核のオレキシン受容体を遮断して、睡眠覚醒のリズムのずれを改善する。
Gsタンパク質と共役する受容体を刺激して、細胞内サイクリックAMP(cAMP)レベルを増加させる。
Cl- チャネルを内蔵する受容体を刺激して、Cl-を細胞内に流入させる。
メラトニンMT1及びMT2受容体を刺激する。
上行性脳幹網様体賦活系に作用して覚醒レベルを引き下げる。
解説はこちらからどうぞ。
松廼屋｜論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問 106-153-154【薬理／病態・薬物治療】(1/2) 論点：睡眠導入剤 / 薬理 / 作用機序 / ラメルテオン｜matsunoya
病態｜問 106-154
Q. (病態・薬物治療)
この患者の睡眠障害の型として考えられるのはどれか。1つ選べ。
■選択肢
入眠障害
中途覚醒
熟眠障害
早朝覚醒
過眠障害
解説はこちらからどうぞ。
松廼屋｜論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問 106-153-154【薬理／病態・薬物治療】(2/2) 論点：睡眠障害 / 分類 / 病態・薬物治療 / ラメルテオン｜matsunoya
こんにちは！薬学生の皆さん。
Mats & BLNtです。
matsunoya_note から、薬剤師国家試験の論点解説をお届けします。
苦手意識がある人も、この機会に、薬学理論問題【薬理／病態・薬物治療】 の複合問題を一緒に完全攻略しよう！
今回は、第106回薬剤師国家試験｜薬学理論問題 / 問153-154【薬理／病態・薬物治療】(1/2) 、論点：睡眠導入剤 / 薬理 / 作用機序 / ラメルテオンを徹底解説します。
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松廼屋｜論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問 106-153-154【薬理／病態・薬物治療】(1/2) 論点：睡眠導入剤 / 薬理 / 作用機序 / ラメルテオン
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このコンテンツの制作者｜
滝沢 幸穂 Yukiho Takizawa, PhD
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設問へのアプローチ｜
第106回薬剤師国家試験の問153-154【薬理／病態・薬物治療】（問106-153-154）では、ラメルテオンに関する知識を薬理および病態・薬物治療のそれぞれの科目の視点から複合問題として問われました。
複合問題は、各問題に共通の冒頭文とそれぞれの科目別の連問で構成されます。
冒頭文は、問題によっては必要がない情報の場合もあるため、最初に読まずに、連問すべてと選択肢に目を通してから、必要に応じて情報を取得するために読むようにすると、時間のロスが防げます。
1問、2分30秒で解答できればよいので、いつも通り落ち着いて一問ずつ別々に解けば大丈夫です。
出題範囲は、それぞれの科目別の出題範囲に準じています。
連問と言ってもめったに連動した問題は出ないので、平常心で取り組んでください。
例えば、下記の問題文の中で必要な情報は薬物名「ラメルテオン」だけです。共通の冒頭文は必要ないです。
薬物の作用機序に関する正誤を問う薬理学の薬学理論問題です。
"処方されたラメルテオンに関する記述のうち、正しいのはどれか。"
今回は、2回に分けて、それぞれの問題の論点を解説します。
第1回は、問106-153です。
まず基本的な知識について復習しておきましょう。
論点およびポイント
■■GPT4o
薬理｜問 106-153
論点｜ラメルテオン / メラトニン受容体 / 入眠促進
ポイント｜
ラメルテオンはメラトニン受容体(MT1およびMT2)を刺激し、入眠を促進する。
MT1受容体は睡眠の開始を、MT2受容体は睡眠リズムの調整を司るため、ラメルテオンは生理的な入眠とリズムの調整に作用する。
オレキシン受容体やGABA受容体への作用はなく、Cl⁻チャネル内蔵受容体や上行性脳幹網様体賦活系の抑制は行わない。
病態｜問 106-154
論点｜入眠障害 / 睡眠薬 / 睡眠障害の型
ポイント｜
入眠障害は寝つきが悪い状態で、ラメルテオンが処方されているのは、入眠を助けるため。
本患者は「眠りにつくことができれば朝まで眠れる」と述べており、夜間に何度も目覚める中途覚醒や、早朝覚醒は該当しない。
熟眠障害は睡眠が十分とれない感覚のことを指し、過眠障害は眠り過ぎることが問題になるため、いずれも本患者の訴えとは一致しない。
薬剤師国家試験 出題基準
出典： 薬剤師国家試験のページ ｜厚生労働省 (mhlw.go.jp)
出題基準 000573951.pdf (mhlw.go.jp)
論点を整理します。
■■GPT4o
総合的な論点
この問題の論点は、主に「睡眠導入剤の薬理作用と作用機序」を中心に、「患者の症状に対する適切な薬物治療の選択」に関する基礎知識を問うことです。
具体的には、ラメルテオンの作用機序と効果を理解することで、不眠症の病態と治療の考え方を学び、ラメルテオンが他の睡眠薬とどのように異なる作用を有するかを知ることが求められています。
エビデンス
不眠症に対する薬物治療には、メラトニン受容体作動薬（ラメルテオン）、ベンゾジアゼピン系、非ベンゾジアゼピン系、オレキシン受容体拮抗薬などが使用されます。
ラメルテオンは、視床下部に位置する視交叉上核にあるメラトニンMT1およびMT2受容体に選択的に作用し、睡眠と覚醒のリズムを調整するため、特に入眠障害の治療に有効とされています。
視交叉上核は、体内時計の中枢として働き、メラトニンはその受容体を介して夜間の睡眠誘導に関与しています。
ラメルテオンのようなメラトニン受容体作動薬は、体内時計に直接作用するため、自然な眠気を誘発する効果があり、他の睡眠薬と比較して依存や耐性が起こりにくい特徴を持ちます。
参考文献
American Academy of Sleep Medicine. (2014). The International Classification of Sleep Disorders – Third Edition (ICSD-3).
Hardeland, R. (2009). "Melatonin: signaling mechanisms of a pleiotropic agent." Biofactors, 35(2), 183-192.
Pandi-Perumal, S. R., et al. (2007). "The use of melatonergic agonists in the treatment of circadian rhythm sleep disorders and other sleep disturbances." Sleep Medicine Reviews, 11(1), 9-24.
各選択肢の論点および解法へのアプローチ方法
選択肢1 視交叉上核のオレキシン受容体を遮断して、睡眠覚醒のリズムのずれを改善する。
論点:
視交叉上核のオレキシン受容体を遮断して睡眠覚醒リズムを改善するという表現が正しいか。
アプローチ方法:
オレキシン受容体は覚醒に関与しており、その遮断は不眠症治療で利用されることがありますが、ラメルテオンはオレキシン受容体に作用しません。
ラメルテオンの標的はメラトニン受容体であり、視交叉上核に存在するMT1およびMT2受容体を活性化することで作用します。
このため、選択肢1は誤りです。
選択肢2 Gsタンパク質と共役する受容体を刺激して、細胞内サイクリックAMP(cAMP)レベルを増加させる。
論点:
Gsタンパク質と共役する受容体を刺激し、cAMPレベルを増加させるという内容がラメルテオンの作用と一致するか。
アプローチ方法:
Gsタンパク質は細胞内でcAMPレベルを増加させるが、ラメルテオンはこの経路を介して作用するわけではなく、メラトニン受容体（MT1およびMT2）に結合して睡眠を促進するため、この選択肢は誤りです。
選択肢3 Cl- チャネルを内蔵する受容体を刺激して、Cl-を細胞内に流入させる。
論点:
Cl-チャネルを内蔵する受容体を刺激して、Cl-を細胞内に流入させるという表現が正しいか。
アプローチ方法:
Cl-チャネルを内蔵する受容体はGABA_A受容体で、ベンゾジアゼピン系薬の作用メカニズムです。
ラメルテオンはGABA系には作用せず、メラトニン受容体に結合して入眠を促すため、この選択肢は誤りです。
選択肢4 メラトニンMT1及びMT2受容体を刺激する。
論点:
メラトニンMT1およびMT2受容体を刺激するという内容がラメルテオンの作用機序と一致するか。
アプローチ方法:
ラメルテオンは視交叉上核に存在するメラトニン受容体（MT1およびMT2）を活性化し、睡眠と覚醒のリズムを調整する作用を持ちます。
これは正確な記述であり、選択肢4が正解と判断されます。
選択肢5 上行性脳幹網様体賦活系に作用して覚醒レベルを引き下げる。
論点:
上行性脳幹網様体賦活系に作用して覚醒レベルを引き下げるという内容がラメルテオンに当てはまるか。
アプローチ方法:
上行性脳幹網様体賦活系は覚醒を維持する神経系で、オレキシン系が主に関連します。ラメルテオンはこの経路ではなく、メラトニン受容体を介して作用するため、選択肢5は誤りです。
Ref.
American Academy of Sleep Medicine. (2014). The International Classification of Sleep Disorders – Third Edition (ICSD-3).
Hardeland, R. (2009). "Melatonin: signaling mechanisms of a pleiotropic agent." Biofactors, 35(2), 183-192.
Pandi-Perumal, S. R., et al. (2007). "The use of melatonergic agonists in the treatment of circadian rhythm sleep disorders and other sleep disturbances." Sleep Medicine Reviews, 11(1), 9-24.
以上で、論点整理を終わります。
理解できたでしょうか？
大丈夫です。
完全攻略を目指せ！
はじめましょう。
薬剤師国家試験の薬学理論問題【複合問題】から睡眠導入剤 / 薬理 / 作用機序 / ラメルテオンを論点とした問題です。
なお、以下の解説は、著者（Yukiho Takizawa, PhD）がプロンプトを作成して、その対話に応答する形でGPT4o & Copilot 、Gemini 1.5 Pro、またはGrok 2 (beta) が出力した文章であって、著者がすべての出力を校閲しています。
生成AIの製造元がはっきりと宣言しているように、生成AIは、その自然言語能力および取得している情報の現在の限界やプラットフォーム上のインターフェースのレイト制限などに起因して、間違った文章を作成してしまう場合があります。
疑問点に関しては、必要に応じて、ご自身でご確認をするようにしてください。
Here we go.
第106回薬剤師国家試験｜薬学理論問題 /
問153-154
一般問題（薬学理論問題）
【薬理／病態・薬物治療】
■複合問題｜問 106-153-154
Q. 26歳女性。以下の処方箋を持って来局した。患者からの聞き取りによると、「会社の部署の異動により、寝付けなくなった。眠りにつくことができれば朝まで眠れるが、寝付けないときには、ついスマートフォンで動画を見てしまう。寝坊するのが怖くて眠れない日もある。他に病気はない。」という。
(処方)ラメルテオン錠8mg 1回1錠(1日1錠)1日1回 就寝前 14日分
薬理｜問 106-153
Q. (薬理)
処方されたラメルテオンに関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
■選択肢
視交叉上核のオレキシン受容体を遮断して、睡眠覚醒のリズムのずれを改善する。
Gsタンパク質と共役する受容体を刺激して、細胞内サイクリックAMP(cAMP)レベルを増加させる。
Cl- チャネルを内蔵する受容体を刺激して、Cl-を細胞内に流入させる。
メラトニンMT1及びMT2受容体を刺激する。
上行性脳幹網様体賦活系に作用して覚醒レベルを引き下げる。
病態｜問 106-154
Q. (病態・薬物治療)
この患者の睡眠障害の型として考えられるのはどれか。1つ選べ。
■選択肢
入眠障害
中途覚醒
熟眠障害
早朝覚醒
過眠障害
■■GPT4o
薬理｜問 106-153
■論点｜睡眠導入剤 / 薬理 / 作用機序 / ラメルテオン
この問題の論点は、ラメルテオンの作用機序を正しく理解し、メラトニン受容体に作用することを識別することです。
■解説1｜
ラメルテオンはメラトニンMT1およびMT2受容体を刺激する（選択肢4）[正しい]
ラメルテオンは、視交叉上核（SCN）に存在するメラトニンMT1およびMT2受容体に選択的に結合し、睡眠と覚醒のリズムを調整する効果を持つ薬です。
メラトニンは自然に分泌されるホルモンで、暗くなるとその分泌が増加し、睡眠を促進します。ラメルテオンがこの受容体に結合することで、体内時計に基づいた自然な睡眠を促進し、主に入眠困難に対応します。MT1受容体は睡眠誘発、MT2受容体は体内リズム調整に関与しており、ラメルテオンの作用はこの両方に影響を与えます。
■解説2｜
ラメルテオンとメラトニン受容体の関連性
ラメルテオンは、メラトニン受容体アゴニスト（作動薬）として、特に体内時計に作用し睡眠リズムを整える効果があります。
メラトニン受容体を標的とする薬は、睡眠と覚醒のリズムを乱す入眠障害などに対して有効であり、ラメルテオンは入眠を促すために適している薬とされています。
従来のGABA作動薬のように鎮静作用が強いわけではないため、依存性や反跳性不眠も少ないことが特徴です。
■結論｜
正しい選択肢は、選択肢4 メラトニンMT1およびMT2受容体を刺激するです。
ラメルテオンの作用機序に基づいて、メラトニン受容体への作用が入眠を促進することから、正解と判断できます。
■補足｜
視交叉上核のオレキシン受容体を遮断して、睡眠覚醒のリズムのずれを改善する（選択肢1）[誤り]
オレキシン受容体遮断は睡眠を促進する作用がありますが、これは主にスボレキサントなどの薬剤の作用であり、ラメルテオンはオレキシン受容体に作用しません。
Gsタンパク質と共役する受容体を刺激して、細胞内cAMPレベルを増加させる（選択肢2）[誤り]
Gsタンパク質とcAMPの増加は他のホルモン受容体に関連するメカニズムです。ラメルテオンはメラトニン受容体に結合し、Gsタンパク質ではなくGiタンパク質を介して作用します。
Cl^-チャネルを内蔵する受容体を刺激して、Cl^-を細胞内に流入させる（選択肢3）[誤り]
Cl-チャネルはGABA_A受容体に関連し、主にベンゾジアゼピン系薬物でみられる作用です。ラメルテオンはメラトニン受容体に作用するため、Cl-チャネルには関与しません。
上行性脳幹網様体賦活系に作用して覚醒レベルを引き下げる（選択肢5）[誤り]
上行性脳幹網様体賦活系の抑制は主にオレキシン受容体やGABA作動薬により生じる作用です。ラメルテオンはメラトニン受容体を介した体内時計の調整に関与し、この経路には作用しません。
必須問題の解説は、こちらからどうぞ。
薬剤師国家試験対策ノート｜論点解説 必須問題 第106回-第109回 一覧 powered by Gemini 1.5 Pro, Google AI Studio & GPT4, Copilot｜matsunoya (note.com)
薬学理論問題の解説は、こちらからどうぞ。
薬剤師国家試験対策ノート｜論点解説 薬学理論問題 第106回-第109回 一覧 powered by Gemini 1.5 Pro, GPT4o, Copilot, and Grok 2｜matsunoya
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では、問題を解いてみましょう！
すっきり、はっきりわかったら、合格です。
第106回薬剤師国家試験｜薬学理論問題 /
問153-154
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■複合問題｜問 106-153-154
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Q. (薬理)
処方されたラメルテオンに関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
■選択肢
視交叉上核のオレキシン受容体を遮断して、睡眠覚醒のリズムのずれを改善する。
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Cl- チャネルを内蔵する受容体を刺激して、Cl-を細胞内に流入させる。
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