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松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問101-123【衛生】論点:食品に由来する有害物質

matsunoya_note  から、薬剤師国家試験の論点解説をお届けします。
苦手意識がある人も、この機会に、食品に由来する有害物質 を一緒に完全攻略しよう!

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食品に由来する有害物質 
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で解説します。

Here: https://note.com/matsunoya_note/n/n5ed874b2e2aa

第101回薬剤師国家試験|薬学理論問題 / 問123

Q. 食品に由来する有害物質に関する記述のうち、正しいのはどれか。

選択肢|

1. ポテトチップスを製造する際の加熱時に、ジャガイモに多く含まれるアスパラギンが糖と反応してアクリルアミドが生じる。
2. 魚の焼け焦げの部分に含まれるトリプトファン由来の変異原性物質は、トリプタミンである。
3. マーガリンやショートニングなどに含まれるトランス脂肪酸は発がん性を示すため、食品中含量の表示が義務づけられている。
4. 魚に含まれる2級アミンが胃の中で塩酸と反応することにより、ニトロソアミンが生じる。
5. 輸入ピーナッツと同様に、コウジ菌を用いる味噌・醤油についても、食品中のアフラトキシン濃度が重点的に検査されている。
(論点:食品に由来する有害物質)
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滝沢 幸穂

PhD (Pharmacokinetics)
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前置き|

今年の7月に matsunoya PROJECT というウェブサイトを新設しました。

新型コロナウイルス感染症の発生状況などを、最新のビジュアルインフォグラフィクスのプラットフォームを駆使して見える化し、インターネット環境があれば閲覧できる状態にしたら、どれほど公共の益に寄与するだろうかという思いから始めた #MatsunoyaProject という企画において、自ら設計したインフォグラフィクスとその組み合わせによるストーリーによって何が見えてくるのかを「展示している」matsunoya 公式サイトです。

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ABOUT|
matsunoya PROJECT とは

matsunoya PROJECT は、note プラットフォームやECサイトでは公開できないHTML型のコンテンツをプロジェクト方式で情報発信する 松廼屋 matsunoya の公式サイトです。 #MatsunoyaProject

https://sites.google.com/view/matsunoya-project

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今回は、ビジュアルインフォグラフィクスのテンプレートとして、下記のFlourish.studio のチャートを使用しています。実際にバーをハイライトすると細かい数字や情報が見えて楽しいです。インフォグラフに触ってタップしたりハイライトしたりできます。

■TEMPLATE CREDITS
Line, bar and pie charts by Flourish team
■TEMPLATE CREDITS
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☑ 製品として販売するクオリティのオリジナルのデータビジュアライゼーションを公開していますので、業務上の無断使用はご遠慮くださいませ。

ご活用いただくご希望がございましたら、オーダーメイドで販売します。
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10月になって、新型コロナウイルス感染症の発生状況についての見える化はほとんど見本のテンプレートとしては完成し、都道府県及び厚生労働省が開示する感染症の発生状況や検査の実施状況に関して随時更新することがメインになってきましたので、今度は、薬剤師国家試験対策ノートに関連するグラフをまとめたサブページを開設しました。以下のサイトです。
薬学生だけではなく、薬剤師の皆さん、医療従事者の皆さん、一般の企業にお勤めの方など、ご興味を持っていただける内容となっておりますので、是非一度訪れてみてください。powered by Flourish.studio/story

下記のリンクからサイトに移動します。

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matsunoya PROJECT > matsunoya STORY > P2

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内容|

☑第99回-第105回薬剤師国家試験の結果|
 合格者数、合格率 大学別、大学種別ランキング
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松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート
問101-123【衛生】論点:食品に由来する有害物質

こんにちは!薬学生の皆さん。BLNtです。解説します。

薬剤師国家試験の衛生から食品に由来する有害物質を論点とした問題です。

第101回薬剤師国家試験|薬学理論問題 / 問123

Q. 食品に由来する有害物質に関する記述のうち、正しいのはどれか。

選択肢|

1. ポテトチップスを製造する際の加熱時に、ジャガイモに多く含まれるアスパラギンが糖と反応してアクリルアミドが生じる。
2. 魚の焼け焦げの部分に含まれるトリプトファン由来の変異原性物質は、トリプタミンである。
3. マーガリンやショートニングなどに含まれるトランス脂肪酸は発がん性を示すため、食品中含量の表示が義務づけられている。
4. 魚に含まれる2級アミンが胃の中で塩酸と反応することにより、ニトロソアミンが生じる。
5. 輸入ピーナッツと同様に、コウジ菌を用いる味噌・醤油についても、食品中のアフラトキシン濃度が重点的に検査されている。
(論点:食品に由来する有害物質)

第101回薬剤師国家試験問123(問101-123)では、食品に由来するアクリルアミド、トリプタミン、ヘテロサイクリックアミン、トランス脂肪酸、ニトロソアミン、アフラトキシンという異なる6つの発がん物質に関する記述の正誤を問われました。

問101-123を解説します。

※画像はタップすると拡大できます。
矢印を押すと ←□→ 画像のみのスライドショーになります。

苦手意識がある人も、この機会に、食品に由来する有害物質を一緒に完全攻略しよう!

問101-123は、選択肢ごとにテーマ(アクリルアミド、トリプタミン、ヘテロサイクリックアミン、トランス脂肪酸、ニトロソアミン、アフラトキシン)が異なるので、別々に解説します。

画像5

復習|

最初に簡単に復習しておきます。

Q1. ポテトチップスを製造する際の加熱時に、ジャガイモに多く含まれるアスパラギンが糖と反応してアクリルアミドが生じる。

ポテトチップス(〇)を製造する際の加熱時に、ジャガイモ(〇)に多く含まれるアスパラギン(〇)糖と反応(〇)してアクリルアミド(〇)が生じる。
詳しくは...???⇒ 論点解説:選択肢1 を読もう!

Q2. 魚の焼け焦げの部分に含まれるトリプトファン由来の変異原性物質は、トリプタミンである。

魚の焼け焦げ(〇)の部分に含まれるトリプトファン由来(〇)変異原性物質(〇)は、トリプタミン(×|※2)である。

※2. 正: ヘテロサイクリックアミン のうちの MeA-α-C、Trp-P-1、Trp-P-2
では、トリプタミンとは???⇒ 論点解説:選択肢2 を読もう!

Q3. マーガリンやショートニングなどに含まれるトランス脂肪酸は発がん性を示すため、食品中含量の表示が義務づけられている。

マーガリン(〇)ショートニング(〇)などに含まれるトランス脂肪酸(〇)発がん性(×|※3-1を示すため、食品中含量の表示が義務づけ(×|※3-2)られている。

※3-1. 正: 冠動脈性心疾患(CHD)
※3-2. 正: 食品中含量表示義務なし。
表示義務はないけれど、ただし...???⇒ 論点解説:選択肢3 を読もう!

Q4. 魚に含まれる2級アミンが胃の中で塩酸と反応することにより、ニトロソアミンが生じる。

魚に含まれる2級アミン(〇)が胃の中で塩酸と反応する(△|※4)ことにより、ニトロソアミン(〇)が生じる。

※4. 正: 二級アミンは、胃の中で胃酸(HCl)存在下、亜硝酸と(もちろん塩酸とも)反応してニトロソアミンを生成する。
詳しくは...???⇒ 論点解説:選択肢4 を読もう!

Q5. 輸入ピーナッツと同様に、コウジ菌を用いる味噌・醤油についても、食品中のアフラトキシン濃度が重点的に検査されている。

輸入ピーナッツ(〇)と同様に、コウジ菌(×|※5)を用いる味噌・醤油(×|※5)についても、食品中のアフラトキシン濃度が重点的に検査されている

※5. 正: コウジ菌を用いる味噌・醤油においてはアフラトキシンは重点的に検査されない。
けれども??? ⇒ 論点解説:選択肢5 を読もう!

目次|

選択肢1. 論点:アクリルアミド

■類題|第98回薬剤師国家試験|薬学理論問題 / 問123

選択肢2. 論点:トリプタミン、ヘテロサイクリックアミン

■類題|第98回薬剤師国家試験|薬学理論問題 / 問122

選択肢3. 論点:トランス脂肪酸

追記|

選択肢4. 論点:ニトロソアミン

■類題|第98回薬剤師国家試験|薬学理論問題 / 問123

選択肢5. 論点:かび毒 / アフラトキシン

テーマ1. 輸入食品監視業務|
テーマ2. モニタリング検査及び検査命令が行われた輸入食品
 / アフラトキシン|
テーマ3. Aspergillus oryzae と A. flavus|

YouTube|

※論点解説動画で予習・復習ができます。

走る!「衛生」Twitter Ver. 食品由来の有害物質/
第101回-問123(1)|薬剤師国家試験対策ノート https://youtu.be/mEZBZkUoPMw 

走る!「衛生」Twitter Ver. 食品由来の有害物質/
第101回-問123(2)|薬剤師国家試験対策ノート https://youtu.be/kozW07oE4k0 

走る!「衛生」Twitter Ver. 食品由来の有害物質/
第101回-問123(3)|薬剤師国家試験対策ノート https://youtu.be/gIcVY0tRPOY 

走る!「衛生」Twitter Ver. 食品由来の有害物質/
第101回-問123(4)|薬剤師国家試験対策ノート https://youtu.be/p6FFTqXp6T4

YouTube
再生リスト|

第101回薬剤師国家試験
https://www.youtube.com/playlist?list=PLuPATLvMiAKo-cQKRENQdv-RR_vEQoWRW

再生リスト|
走る!「衛生」論点:食品の安全

https://www.youtube.com/playlist?list=PLuPATLvMiAKoSLWUOGE9UbcBILRvlGJ7u

YouTube e-ラーニングの『松廼屋 Mats.theBASE』Playlist
https://www.youtube.com/channel/UCpsp6VdsjwLnEM7ExQPEQnA/playlists

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論点解説|

解説します。

選択肢1. 論点:アクリルアミド /
Q1. ポテトチップスを製造する際の加熱時に、ジャガイモに多く含まれるアスパラギンが糖と反応してアクリルアミドが生じる。A.【正|誤】|

解説します。

第101回薬剤師国家試験問123選択肢1(問101-123-1)は、論点「食品に由来する有害物質」のうち、アクリルアミドをテーマとした正誤問題でした。

類題として、第98回薬剤師国家試験問123選択肢5(問98-123-5)があります。

この過去問題を学習すると、問101-123-1の記述の正誤はわかります。
チャレンジしてみましょう。

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■類題|

第98回薬剤師国家試験|薬学理論問題 / 問123

Q. 食品に由来する発がん物質に関する記述のうち、正しいのはどれか。

選択肢|

1. 亜硝酸と二級アミンからのニトロソアミンの生成は、pHが7付近で最も起こりやすい。
2. サイカシンは、体内でβ-グルコシダーゼによって代謝されたのちメチルカチオンを生じる。
3. ベンゾ〔a〕ピレンは、食品の焦げた部分などに含まれる多環芳香族炭化水素の一種である。
4. タンパク質を加熱したときに生成するGlu-P-1は、エポキシ体に代謝されて変異原性を示す。
5. ジャガイモを揚げたときなどに生成するアクリルアミドは、ヘテロサイクリックアミンの一種である。
(論点:食品に由来する有害物質)

※松廼屋オリジナルのeラーニング(最新版)はこちらです。

松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問98-123
【衛生】論点:食品に由来する有害物質5; アクリルアミド
https://note.com/matsunoya_note/n/n0519a08372f8

YouTube|
https://youtu.be/HENScnO1Lx8

図6 アクリルアミドの生成 抜粋

※まとめと作図:松廼屋|論点解説(第98回薬剤師国家試験 薬学理論問題 衛生 問123)より
論点解説 https://note.com/matsunoya_note/n/n0519a08372f8
出典:農林水産省HP「食品中のアクリルアミドに関する情報」詳細編>食品中のアクリルアミドができる仕組み
https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/acryl_amide/a_syosai/about/sikumi.html
詳細編>アクリルアミドの健康影響
https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/acryl_amide/a_syosai/about/eikyo.html

YouTube|
https://youtu.be/HENScnO1Lx8
解説20/20

図7 食品中のアクリルアミド濃度(国際的なデータ:抜粋) 抜粋

※まとめと作図:松廼屋|論点解説(第98回薬剤師国家試験 薬学理論問題 衛生 問123)より
論点解説 https://note.com/matsunoya_note/n/n0519a08372f8
出典:農林水産省HP「詳細編」アクリルアミドが含まれている食品
https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/acryl_amide/a_syosai/about/syokuhin.html

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選択肢2. 論点:トリプタミン、ヘテロサイクリックアミン /
Q2. 魚の焼け焦げの部分に含まれるトリプトファン由来の変異原性物質は、トリプタミンである。
A.【正|誤】|

まず、トリプタミンについて解説します。

トリプタミンは、トリプトファンから脱炭酸した構造で、セロトニン(5-hydroxytryptamine|5-HT)の基本骨格です。

トリプタミンの構造を確認するなら、PubChem|Tryptamine https://pubchem.ncbi.nlm.nih.gov/compound/1150#section=2D-Structure がわかりやすいと思います。

IUPAC名は、2-(1H-indol-3-yl)ethanamineです。
図1に示すように、インドール骨格と、エタンアミンの化学構造を持つことが特徴です。

トリプタミンは、いくつかの生理活性物質の母核として知られていますから、構造式を覚えておくとよいです。

この設問にアプローチするために、衛生の分野でのトリプタミンは一連の「不揮発性腐敗アミン」の1つであることを思い出しましょう。

不揮発性腐敗アミンには、アグマチン、プトレシン、ヒスタミン、カダベリン、チラミン、トリプタミン等があり、腐敗に伴う脱炭酸酵素生産菌の増殖によりアミノ酸が脱炭酸されて生成します。

図1で詳細を確認してください。図1に、トリプトファンから脱炭酸して生成するトリプタミンの化学構造式を示しました。

YouTube|
https://youtu.be/mEZBZkUoPMw

図1 トリプトファンの脱炭酸によって得られるトリプタミン

※まとめと作図:松廼屋|論点解説(第101回薬剤師国家試験 薬学理論問題 衛生 問123)より
出典:大月史彦、肥塚加奈江、林 隆義、山本 淳、LC/MS/MSを用いた不揮発性腐敗アミンの一斉分析法の検討:岡山県環境保健センター年報 34,99–103,2010 http://www.pref.okayama.jp/uploaded/attachment/12591.pdf

論点である食品に由来する有害物質としてのトリプタミンは、食品の腐敗に伴って生成する不揮発性腐敗アミンの1つです。トリプトファンから脱炭酸した構造ということを覚えておくとよいです。

なお、トリプトファン由来の他の不揮発性腐敗アミンとしては、トリプトファンの分解生成物であるスカトールがあります。図1で確認しておいてください。

また、複数の不揮発性腐敗アミンが同時に存在することにより、食中毒の増感作用があることが指摘されています。

参考資料:大月史彦、肥塚加奈江、林 隆義、山本 淳、LC/MS/MSを用いた不揮発性腐敗アミンの一斉分析法の検討:岡山県環境保健センター年報 34,99–103,2010 http://www.pref.okayama.jp/uploaded/attachment/12591.pdf

次に、選択肢2の記述「魚の焼け焦げの部分に含まれるトリプトファン由来の変異原性物質は、・・・」から、この設問にアプローチします。選択肢2をもう一度読んでみよう。

Q2. 魚の焼け焦げの部分に含まれるトリプトファン由来の変異原性物質は、トリプタミンである。
A.【正|誤】

キーワードを取り上げてみましょう。「魚の焼け焦げ」、「トリプトファン由来」、「変異原性物質」。

このキーワードを含む食品に由来する有害物質は、ヘテロサイクリックアミンです。

食品安全委員会|食品中に含まれるヘテロサイクリックアミンの安全性評価情報に関する調査報告書 https://www.fsc.go.jp/fsciis/survey/show/cho20100030001 によれば、ヘテロサイクリックアミン(以下、HCA)は、1975年に初めて魚の焼け焦げから発見され、加熱食品に含まれる変異原物質群であることが見出されました。

出典:食品安全委員会|食品中に含まれるヘテロサイクリックアミンの安全性評価情報に関する調査報告書 https://www.fsc.go.jp/fsciis/survey/show/cho20100030001

MeA-α-C、Trp-P-1、Trp-P-2は、トリプトファンの熱分解物から得られます。

他方、魚を直火焼する過程でグルタミン酸が熱分解し生成するヘテロサイクリックアミンとして、Glu-P-1、Glu-P-2があります。

上記、参考資料で調査対象とされたHCAは変異原性を有し、また、国際がん研究機関(IARC)による発がん性評価では、HCAのうち、IQが1993年に2A(ヒトに対する発がん性がおそらくある)に分類されました。それ以外の9種類のHCA(MeA-α-C、Trp-P-1、Trp-P-2、Glu-P-1、Glu-P-2等)は1987年または1993年2B(ヒトに対する発がん性が疑われる)に分類されました。

図2にヘテロサイクリックアミンのうち、トリプトファンの熱分解物から得られるMeA-α-C、Trp-P-1、Trp-P-2の化学構造式を示しました。確認してください。

YouTube|
https://youtu.be/kozW07oE4k0

図2 ヘテロサイクリックアミンのうち、トリプトファンの熱分解物から得られるMeA-α-C、Trp-P-1、Trp-P-2

※まとめと作図:松廼屋|論点解説(第101回薬剤師国家試験 薬学理論問題 衛生 問123)より 出典:食品安全委員会|食品中に含まれるヘテロサイクリックアミンの安全性評価情報に関する調査報告書 https://www.fsc.go.jp/fsciis/survey/show/cho20100030001

■類題|

第98回薬剤師国家試験|薬学理論問題 / 問122

Q. 図に示したアミノ酸から、食品の腐敗に伴って生成する物質はどれか。

スライド5

1. アグマチン
2. スカトール
3. カダベリン
4. トリプタミン
5. メチルメルカプタン
(論点:腐敗)

SNS eラーニングサイト @MatsBlNt_witEL https://twitter.com/MatsBlNt_witEL に、問98-122の動画解説が掲載されています。

ヘテロサイクリックアミンは、衛生においては薬物動態(吸収・分布・代謝・排泄)の代謝から、代謝的活性化と発がんを論点とした問題で取り上げられることがあります。合わせてチャレンジしよう。 

■類題|

松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート
問100-131【衛生】論点:代謝 / 代謝的活性化

https://note.com/matsunoya_note/n/n7003c0d0549f

第100回薬剤師国家試験|薬学理論問題 / 問131

Q. Trp-P-2は、シトクロム P450で酸化された後、第II相反応を経て活性化される。この代謝的活性化に関わる第II相反応はどれか。

選択肢|

1. グルクロン酸抱合
2. 硫酸抱合
3. グルタチオン抱合
4. グリシン抱合
5. アセチル抱合
(論点:薬物動態 / 代謝 / 代謝的活性化)

_____

最後に、トリプタミンの「変異原性」の有無についてアプローチしてみましょう。

PubChem|Tryptamine / GHS-Classification https://pubchem.ncbi.nlm.nih.gov/compound/1150#section=GHS-Classification によれば、以下の通り、皮膚刺激性、目への刺激性、呼吸器への刺激性があげられていますが、発がん性に関する記載はありません。

記|

Signal: Warning/GHS Hazard Statements /
H315 (96.67%): Causes skin irritation [Warning Skin corrosion/irritation]
H319 (96.67%): Causes serious eye irritation [Warning Serious eye damage/eye irritation]
H335 (93.33%): May cause respiratory irritation [Warning Specific target organ toxicity, single exposure; Respiratory tract irritation]
以上

出典:PubChem|Tryptamine / GHS-Classification https://pubchem.ncbi.nlm.nih.gov/compound/1150#section=GHS-Classification

➡選択肢3の解説に続く。。。

ポイント|

【A】に含まれる有害化学物質で、【B】ときに生成する【C】は、【D】(CH2=CH-CO-)と【E】(-CO-NH-)をもつ有機化合物である。原材料に含まれる【F】と【G】が、揚げる、焼く、焙るなどの【H】により【I】を起こす過程で主に生成し、 重要な健康影響は【J】であるとされ、また、【K】が懸念される。

A. 加熱食品
B. ジャガイモを揚げた
C. アクリルアミド
D. アクリル基
E. アミド基
F. アスパラギン
G. 還元糖(果糖、ブドウ糖など)
H. 加熱(120℃以上)
I. アミノカルボニル反応(メイラード反応)
J. 遺伝毒性発がん性
K. 神経毒性

ポイント|

【L】は、【M】から【N】した構造で、【O】の基本骨格である。【L】は、いくつかの【P】の母核として知られている。他方、【L】は、一連の【Q】の1つである。【Q】には、アグマチン、プトレシン、ヒスタミン、カダベリン、チラミン、【L】等があり、腐敗に伴う【N】酵素生産菌の増殖によりアミノ酸が【N】されて生成する。複数の【Q】が同時に存在することにより、【R】の【S】作用があることが指摘されている。

L. トリプタミン
M. トリプトファン
N. 脱炭酸
O. セロトニン(5-hydroxytryptamine|5-HT)
P. 生理活性物質
Q. 不揮発性腐敗アミン
R. 食中毒
S. 増感

ポイント|

【T】は、1975年に初めて【U】から発見され、【V】に含まれる【W】物質群であることが見出された。【X】は、【Y】の熱分解によって得られる。【X】を含む【T】は【W】性を有し、また、国際がん研究機関(IARC)による発がん性評価では、2B(ヒトに対する【Z】)に分類される。

T. ヘテロサイクリックアミン
U. 魚の焼け焦げ
V. 加熱食品
W. 変異原
X. MeA-α-C、Trp-P-1、Trp-P-2
Y. トリプトファン
Z. 発がん性が疑われる

_____

では、問題を解いてみましょう!
すっきり、はっきりわかったら、合格です。

第101回薬剤師国家試験|薬学理論問題 / 問123

Q. 食品に由来する有害物質に関する記述のうち、正しいのはどれか。

選択肢|

1. ポテトチップスを製造する際の加熱時に、ジャガイモに多く含まれるアスパラギンが糖と反応してアクリルアミドが生じる。
2. 魚の焼け焦げの部分に含まれるトリプトファン由来の変異原性物質は、トリプタミンである。
3. マーガリンやショートニングなどに含まれるトランス脂肪酸は発がん性を示すため、食品中含量の表示が義務づけられている。
4. 魚に含まれる2級アミンが胃の中で塩酸と反応することにより、ニトロソアミンが生じる。
5. 輸入ピーナッツと同様に、コウジ菌を用いる味噌・醤油についても、食品中のアフラトキシン濃度が重点的に検査されている。
(論点:食品に由来する有害物質)

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選択肢3. 論点:トランス脂肪酸 /
Q3. マーガリンやショートニングなどに含まれるトランス脂肪酸は発がん性を示すため、食品中含量の表示が義務づけられている。A.【正|誤】|

解説します。

第101回薬剤師国家試験選択肢3(問101-123-3)では、トランス脂肪酸について問われました。

トランス脂肪酸に関する情報としては、農林水産省HP「トランス脂肪酸の摂取と健康への影響 ( https://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/trans_fat/t_eikyou/trans_eikyou.html )」がわかり易いです。

詳細は、上記、農林水産省HPを参考にされるとよいと思います。

上記、農林水産省HPによれば、「食事、栄養及び慢性疾患予防に関するWHO/FAO合同専門家会合」報告書(2003)の中で、トランス脂肪酸について、心血管疾患(CVD)、特に冠動脈性心疾患(CHD)のリスクを高める確実な証拠があるとされています。

一方、「人間栄養における脂肪及び脂肪酸に関するFAO/WHO合同専門家会合」暫定報告書(2010)では、「トランス脂肪酸に関するWHOの最新の科学的知見」に基づいて、水素添加油脂由来のC18:1(炭素数が18で炭素-炭素二重結合が一つ)のトランス脂肪酸について、「虚血性心疾患(CHD)の危険因子や発症を増やす、これまで考えられていたよりも確実な証拠がある」、「メタボリックシンドローム関連因子及び糖尿病のリスクに加えて、致死性CHDや心臓性突然死のリスクを増やす、ほぼ確実な証拠がある」として、トランス脂肪酸の摂取量を反すう動物由来のものと工業由来のものを合わせて総エネルギー摂取量の1%未満とする目標値を設定、との記載があります。

冠動脈性心疾患(CHD)とは、心筋へ血液を供給する動脈(冠動脈)が狭窄する、または塞がることにより、心臓への血液供給が減少/完全に遮断される病気の総称です。

代表的なCHDに狭心症および心筋梗塞があります。

CHDは、虚血性心疾患あるいは冠動脈疾患と呼ばれる場合もあります。

上記のように致死性が高い疾患であり、心臓突然死のリスクを増加するため、CHDのリスク因子であることが明らかな食品由来の有害物質、例えば、トランス脂肪酸は、公衆衛生の見地から、その有害物質の摂取を、安全なレベルまで削減する政策がとられる必要があります。

国内の最新の動向としては、食品安全委員会のページ|食品に含まれるトランス脂肪酸の食品健康影響評価の状況について 平成27年6月19日更新( https://www.fsc.go.jp/osirase/trans_fat.html )および「食品に含まれるトランス脂肪酸の食品健康影響評価」をチェックすると、理解がより深まると思います。

上記、評価書によれば、日本人の大多数は、トランス脂肪酸摂取量がWHOの勧告(目標:エネルギー比1%未満)を下回っている、また、健康への影響を評価可能なレベルを下回っていることから、通常の食生活では健康への影響は小さいと考えられます。

他方、脂質に偏った食事をしている個人(あなたですよ、あなた。。。)においてトランス脂肪酸摂取量のエネルギー比が1%を超えることがあると考えられるため、留意する必要がある、とのことです。

厚生労働省|日本人の食事摂取基準( https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/eiyou/syokuji_kijyun.html )では、脂質に関しては、総脂質と飽和脂肪酸の目標量、n-6 系脂肪酸、n-3 系脂肪酸の目安量の基準を定めていますが、トランス脂肪酸についての基準は定められていません。

「他の主な代表的な脂肪酸、すなわち、一価不飽和脂肪酸、α-リノレン酸、eicosapentaenoic acid(EPA)並びに docosahexaenoic acid(DHA)とコレステロールについては、指標の設定には至らず、必要な事項の記述に留めた。また、その健康影響が危惧されているトランス型脂肪酸についても必要な事項の記述を行った。」
「世界保健機関(WHO)を始め、アメリカなど幾つかの国では、トランス脂肪酸の摂取量を総エネルギー摂取量の1% 未満に留めることを推奨している 57,58)。したがって、あくまでも参考値ではあるものの、日本人においてもトランス脂肪酸の摂取量は1% エネルギー未満に留めることが望ましく、1% エネルギー未満でもできるだけ低く留めることが望ましいと考えられ
る。」

出典:厚生労働省|
「日本人の食事摂取基準(2020年版)」策定検討会報告書
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_08517.html

一方、消費者庁のトランス脂肪酸に関する情報の「トランス脂肪酸の情報開示に関する指針」の概要によれば、販売に供する食品の容器包装ホームページ広告によるトランス脂肪酸に関する情報開示を期待とのことです。

出典:
消費者庁のトランス脂肪酸に関する情報
https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/nutrient_declearation/trans_fatty_acid/https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/health_promotion/trans_fatty_acid/pdf/syokuhin506.pdf
「トランス脂肪酸の情報開示に関する指針」の概要
https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/health_promotion/trans_fatty_acid/pdf/syokuhin506.pdf

指針では、トランス脂肪酸の含有量の表示をする場合には、栄養表示基準に定める一般表示事項に加え、飽和脂肪酸及びコレステロールの含有量を表示、と定められています。

飽和脂肪酸及びコレステロールもまた、とりすぎると健康に影響のある栄養素です。食品中のトランス脂肪酸含量は減らしたものの、その処方変更によって、一方で、飽和脂肪酸及びコレステロール含量のバランスが健康に影響があるほど変更されていたら、その食品は、一概に、健康に資する処方とは言えないと考えられます。

トランス脂肪酸の表示を確認するときは、注意しましょう。

YouTube|
https://youtu.be/gIcVY0tRPOY

図3 トランス脂肪酸 -その特徴-

※まとめと作図:松廼屋|論点解説(第101回薬剤師国家試験 薬学理論問題 衛生 問123)より
出典:農林水産省|トランス脂肪酸の摂取と健康への影響
消費者庁|トランス脂肪酸の情報開示に関する指針」の概要

➡選択肢4の解説に続く。。。 BLNtより

ポイント|

【A】や【B】などに含まれるトランス脂肪酸は【C】、特に【D】のリスクを【E】を示すため、販売に供する食品の【F】、【G】による情報開示を【H】されている。

A. マーガリン
B. ショートニング
C. 心血管疾患(CVD)
D. 冠動脈性心疾患(CHD|虚血性心疾患あるいは冠動脈疾患と呼ばれる場合もある)
E. 高める傾向
F. 容器包装
G. ホームページや広告
H. 期待

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では、問題を解いてみましょう!
すっきり、はっきりわかったら、合格です。

第101回薬剤師国家試験|薬学理論問題 / 問123

Q. 食品に由来する有害物質に関する記述のうち、正しいのはどれか。

選択肢|

1. ポテトチップスを製造する際の加熱時に、ジャガイモに多く含まれるアスパラギンが糖と反応してアクリルアミドが生じる。
2. 魚の焼け焦げの部分に含まれるトリプトファン由来の変異原性物質は、トリプタミンである。
3. マーガリンやショートニングなどに含まれるトランス脂肪酸は発がん性を示すため、食品中含量の表示が義務づけられている。
4. 魚に含まれる2級アミンが胃の中で塩酸と反応することにより、ニトロソアミンが生じる。
5. 輸入ピーナッツと同様に、コウジ菌を用いる味噌・醤油についても、食品中のアフラトキシン濃度が重点的に検査されている。
(論点:食品に由来する有害物質)

追記|

トランス脂肪酸について最新の科学データに基づく情報は、問101-123の論点解説に示した農林水産省HPのリンクから国際的な動向などにたどり着くことができます。参考になさってください。

ここでは、個人としての見解から追記します。

トランス脂肪酸は、一般にシス体の脂肪酸よりも、構造として安定であることは見て取れると思います。

バルキーな置換基が離れて配置されているからです。

オリーブオイルに多く含まれるオレイン酸は、分類の表記は18:1(n-9)で、炭素数は18、二重結合は1つ、バルキーな置換基が互いに近くに存在するシス体です。

オレイン酸は、融点は13℃で、冷蔵庫に入れておくと固まり、室温で液体になります。

一方、同じように炭素数が18、二重結合は1つで、トランス体の脂肪酸として、エライジン酸があります。

エライジン酸の融点は43℃で、室温で固まっていて体温よりも少し高い温度で溶けます。

トランス脂肪酸の食品の性格としての有用性は、この「室温で固まること」です。

トランス体は構造的に安定なので、より高い温度でも液体にならずに固体のままでいると考えられます。室温で固形であるメリットを得るために、わざとトランス体が多い油脂に加工してきた経緯があるともいえます。

それが、最近の健康に関する知見によって、トランス脂肪酸と 冠動脈性心疾患(CHD)との因果関係が明らかとなってきて、食品の性質としてのメリットよりも、生活習慣病に与える悪影響が着目されるようになってきたわけです。

トランス脂肪酸は、ヒトの体内で合成されず、また、食生活上必要なものではないです。

普段の生活の中で、「理科な目線」で見ても、室温で固まる油というのは、おそらく、血管の中でも体温付近では溶けにくいので、物質として流動性が低いのは容易に想像できますし、生体膜2重構造の主成分としての脂質の流動性においても、どちらかといえば、膜の流動性を下げる方向に働くような気は直感的にします。

ですから、トランス脂肪酸は、全体的なイメージとしては、サラサラよりはドロドロ、脂質2重膜の観点から、血管壁が柔らかよりは、血管壁が硬い、の方向に、機能的に働くのではないかという予測がつきます。

もしも、皆さんの血液が(トランス脂肪酸によって)ドロドロ、かつ、血管壁が硬くなりつつある場合、罹患する可能性が高く最も命に係わる疾病は、(もう、推測できますね)心血管疾患(CVD)、特に冠動脈性心疾患(CHD)です。

食品としての室温で固形の油には、それなりの使い勝手の良さがありますが、例えば、オレイン酸を多く含み液体で存在するオリーブオイルに変えたとしても、家庭で料理する限り、特に不自由さは感じません。

家庭の食事でトランス脂肪酸の摂取量を減らすのは、そんなに難しいことではないです。

心血管系の疾患を予防する意味では、室温で液体の脂肪酸を多く含む油、例えばオリーブオイルなどを、固形油を使っていたところの代替として使用すれば良いと思います。

また、そういったコントロールが難しい市販の調理済食品や外食においては、使っている脂質の表示を情報公開しているところ(トランス脂肪酸の使用量などの表示)を選んで、賢い消費者になるのも、長い目で見ると有効なことかもしれません。

日本の乳製品製造業では、2018年現在、マーガリンに含まれるトランス脂肪酸を自主規制で削減する動きがあります(※ニュース記事参照)。

その根本には、製造業にとって、健康志向の高い消費者の動向が気になるということがあります。疾病を予防するための知識を正しく得ることは、薬剤師にとっても、一般市民にとっても、自身の健康に限らず、社会と、その公衆衛生に関して、健康に良い方向性への影響を与えていくうえで、大事なことです。

こんな視点から、薬剤師国家試験で取り上げられる論点の学習を深めていくことは、公衆衛生に資する薬剤師になるために、大切なことです。

※ニュース記事|
マーガリンのトランス脂肪酸対策だけが、なぜ目立つ?
:朝日新聞デジタル https://www.asahi.com/articles/SDI201803024252.html

マーガリン 低「トランス脂肪酸」強調 相次ぐ新製品
:毎日新聞 https://mainichi.jp/articles/20180228/k00/00m/020/136000c

楽しく!驚くほど効率的に。

https://note.com/matsunoya_note

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選択肢4. 論点:ニトロソアミン /
Q4. 魚に含まれる2級アミンが胃の中で塩酸と反応することにより、ニトロソアミンが生じる。A.【正|誤】|

解説します。

第101回薬剤師国家試験問123選択肢4(問101-123-4)は、論点「食品に由来する有害物質」のうち、ニトロソアミンをテーマとした正誤問題でした。

類題として、第98回薬剤師国家試験問123選択肢1(問98-123-1)があります。
この過去問題を学習すると、問101-123-4の記述の正誤はわかります。チャレンジしてみよう!

■類題|

第98回薬剤師国家試験|薬学理論問題 / 問123

Q. 食品に由来する発がん物質に関する記述のうち、正しいのはどれか。

選択肢|

1. 亜硝酸と二級アミンからのニトロソアミンの生成は、pHが7付近で最も起こりやすい。
2. サイカシンは、体内でβ-グルコシダーゼによって代謝されたのちメチルカチオンを生じる。
3. ベンゾ〔a〕ピレンは、食品の焦げた部分などに含まれる多環芳香族炭化水素の一種である。
4. タンパク質を加熱したときに生成するGlu-P-1は、エポキシ体に代謝されて変異原性を示す。
5. ジャガイモを揚げたときなどに生成するアクリルアミドは、ヘテロサイクリックアミンの一種である。
(論点:食品に由来する有害物質)

YouTube|

https://youtu.be/PCGA8kqIiaE

図1 ニトロソアミンの生成 抜粋

※まとめと作図:松廼屋|論点解説(第98回薬剤師国家試験 薬学理論問題 衛生 問123)より
出典:J-Stage|河合, ニトロソアミンの生成と代謝活性化について, 生活衛生, 22, 49-52 (1978) https://doi.org/10.11468/seikatsueisei1957.22.49 図2

松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問98-123
【衛生】論点:食品に由来する有害物質1;
ニトロソアミン
https://note.com/matsunoya_note/n/n5bc4900d4ccd

上記の問98-123-1の論点解説で示したように、亜硝酸は、酸性下、dinitrogen trioxideとなって活性化され、そのニトログループがアミンの窒素と反応してニトロソアミンが生成します。

亜硝酸と二級アミンからニトロソアミンが生成する反応は酸性下で促進されることから、酸性である胃液内では、ニトロソアミン生成が起こりうると考えられます。

選択肢の記述から正誤にアプローチしてみましょう。

Q4.2級アミンが胃の中で塩酸と反応することにより、ニトロソアミンが生じる。

ニトロソアミンの生成過程を順番にたどれば明らかですが、記述自体は必ずしも誤りとは言えません。

胃に塩酸が存在することが、亜硝酸と二級アミンからニトロソアミンが生成する反応の平衡およびニトロソアミンの生成量に関わっているからです。

しかしながら、狭義の意味で、この記述をとらえれば、ニトロソアミンが生成する際に、反応する化合物は、(酸性下における)亜硝酸二級アミンです。

厚生労働省の正答では、第101回薬剤師国家試験の問123の選択肢4の記述は「誤」とされました。でも、よく読めばわかる通り、ニトロソアミンが生成するときの反応式の中に「塩酸」由来のH+は存在します。

薬学生の皆さんは、反応式の中に存在する化合物が、反応に関わっていないとは、夢にも思わないに違いありません。
当然、反応に関わっているに決まってる。

気づきがカイゼンに繋がります!

もう一度、問98-123-1の論点解説と図1を確認してください。

松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問98-123
【衛生】論点:食品に由来する有害物質1;
ニトロソアミン
https://note.com/matsunoya_note/n/n5bc4900d4ccd

➡選択肢5の解説に続く。。。

ポイント|

【A】と【B】からの【C】の生成は、pHが【D】で最も起こりやすい。【C】自体は【E】を示さない。【F】の存在下で【G】によって活性化されることで、細胞内の核酸およびタンパク質の【H】との反応性に富んだ【I】である【J】として【K】となる。【L】は、人の体内でニトロソ基(-NO)が物質に付加される条件下で、硝酸塩、亜硝酸塩ともに「人に対して【M】」と評価した。【A】ナトリウムは、安定した食肉の色を保持する効果とボツリヌス菌の繁殖抑制効果を有し、食肉製品の【N】効果を有する添加物(【O】)として使用するための成分規格や使用基準(【P】)が【Q】で定められている。

A. 亜硝酸
B. 二級アミン
C. ニトロソアミン
D. 酸性側
E. 発がん性
F. NADPHおよび酵素
G. 肝ミクロソーム系
H. nucleophilic site(求核基)
I. electrophilic reactant(求電子物質)
J. カルボニウムイオン(CH3+)
K. ultimate carcinogen(究極がん原物質)
L. 国際がん研究機関(IARC)
M. おそらく発がん性がある
N. 腐敗防止
O. 食品添加物
P. 対象食品、最大限度量
Q. 食品衛生法

_____

では、問題を解いてみましょう!
すっきり、はっきりわかったら、合格です。

第101回薬剤師国家試験|薬学理論問題 / 問123

Q. 食品に由来する有害物質に関する記述のうち、正しいのはどれか。

選択肢|

1. ポテトチップスを製造する際の加熱時に、ジャガイモに多く含まれるアスパラギンが糖と反応してアクリルアミドが生じる。
2. 魚の焼け焦げの部分に含まれるトリプトファン由来の変異原性物質は、トリプタミンである。
3. マーガリンやショートニングなどに含まれるトランス脂肪酸は発がん性を示すため、食品中含量の表示が義務づけられている。
4. 魚に含まれる2級アミンが胃の中で塩酸と反応することにより、ニトロソアミンが生じる。
5. 輸入ピーナッツと同様に、コウジ菌を用いる味噌・醤油についても、食品中のアフラトキシン濃度が重点的に検査されている。
(論点:食品に由来する有害物質)

楽しく!驚くほど効率的に。

https://note.com/matsunoya_note

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選択肢5. 論点:かび毒 / アフラトキシン /
Q5. 輸入ピーナッツと同様に、コウジ菌を用いる味噌・醤油についても、食品中のアフラトキシン濃度が重点的に検査されている。A.【正|誤】|

解説します。

第101回薬剤師国家試験問123選択肢5(問101-123-5)は、論点「食品に由来する有害物質」のうち、かび毒のアフラトキシンをテーマとした正誤問題でした。

類題として、第100回薬剤師国家試験問123選択肢2(問100-123-2)があります。
この過去問題を学習すると、問101-123-5の記述の正誤にアプローチする助けになります。まず、類題にチャレンジしてみよう。

■類題|

第100回薬剤師国家試験|薬学理論問題 / 問123

Q. 平成20年に、数種の有害化学物質で汚染された事故米を食用の米と偽って転売する事件が起こった。この事例に見られるように、米は化学物質による汚染が比較的多い食品である。米を汚染する可能性が高い有害化学物質はどれか。

選択肢|

1. ベンゾ〔a〕ピレン
2. アフラトキシンB1
3. パツリン
4. パラジクロロベンゼン
5. メタミドホス
(論点:食品の安全 化学物質による汚染)

上述の問100-123-2の論点解説から、アフラトキシンの近年の違反事例を知ることができます。

厚生労働省が公開する輸入食品中の違反事例に基づく一覧(2008(平成20)年-2014(平成26)年)を確認すると、7年間(違反事例:合計8299レコード)で、アフラトキシンの違反事例は1110件あり、そのうち、品目の分類(原材料およびその加工品)としてはトウモロコシが448件と最も汚染が多く、落花生が257件と第2位、ピスタチオが62件と第3位、アーモンドが58件と第4位でした。

その他、ハトムギ、唐辛子、乾燥いちじく、ナツメグに比較的多くの違反事例が認められました。

なお、醤油を対象とした違反事例を確認すると、内訳は安息香酸ナトリウム 2件、ソルビン酸カリウム 1件で、アフラトキシンの違反事例は7年間の違反事例(合計8299レコード)中で認められませんでした。味噌を対象とした違反事例はありませんでした。

では、問101-123-5の記述にアプローチしてみましょう。

Q5. 輸入ピーナッツと同様に、コウジ菌を用いる味噌・醤油についても、食品中のアフラトキシン濃度が重点的に検査されている。A.【正|誤】

テーマ1. 輸入食品監視業務|

厚生労働省HP(厚生労働省|輸入食品監視業務FAQ https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000072466.html )によれば、輸入食品監視業務に関しては、食品衛生法により、輸入食品等(輸入する食品、添加物、器具又は容器包装、乳幼児用おもちゃ)は輸入の都度、輸入者が厚生労働大臣に対して届け出ることが義務付けられています。

届出された輸入食品等は、規格基準に適合するか食品衛生監視員が審査を行い、さらに、違反の可能性に応じたモニタリング検査および検査命令を実施します。

モニタリング検査は、輸入食品等の食品衛生上の状況について幅広く監視する検査です。輸入食品監視指導計画に基づき実施されます。

モニタリング検査の項目概要は以下の通りです。

モニタリング検査で法違反が発見された食品に対しては、その輸出国の、当該食品の検査率を30%とします(モニタリング検査強化品目)。

<モニタリング検査の概要>
・抗生物質、合成抗菌剤、ホルモン剤等の残留動物用医薬品(抗菌性物質等)
・有機リン系、有機塩素系、カーバメイト系、ピレスロイド系等の残留農薬
・保存料、着色料、甘味料、酸化防止剤、防ばい剤等の添加物
・腸管出血性大腸菌、リステリア・モノサイトゲネス、腸炎ビブリオ等の病原微生物
・成分規格で定められている大腸菌群等の成分規格
・アフラトキシン、デオキシニバレノール、パツリン等のカビ毒
・安全性未審査の遺伝子組換え食品の使用の有無
・認められていない放射線照射の有無

一方、検査命令は、食品衛生法違反の可能性が高い食品(輸入時自主検査・モニタリング検査、国内流通段階での収去検査等において法違反が判明した場合)について、輸入者に対し、輸入の都度、検査実施を命じる制度です。

検査費用は輸入者負担で、検査結果判明まで輸入ができません。

画像3

図4 輸入時の検査体制 概要

出典:厚生労働省|平成27年度輸入食品監視指導計画に基づく監視指導結果 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000135055.html 全体版 https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000135162.pdf

テーマ2. モニタリング検査及び検査命令が行われた輸入食品 / アフラトキシン|

選択肢5(問101-123-5)の記述、〇〇(落花生、味噌、醤油)という品目の輸入食品は、「食品中のアフラトキシン濃度が重点的に検査されている。」からアプローチしてみます。

「検査項目(ここではアフラトキシン)が重点検査項目とされている」のは、どの品目(食品の種類)か、問われました。

アフラトキシンを重点検査項目としてモニタリング検査または検査命令が行われた近年の実績は、厚生労働省HP(厚生労働省|平成27年度輸入食品監視指導計画に基づく監視指導結果 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000135055.html 全体版 https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000135162.pdf )がわかりやすいです。

上記、厚生労働省の食品監視指導の実績によれば、アフラトキシンを検査項目とした場合、モニタリング検査強化品目とされた輸入食品は、イタリア産の栗、トウモロコシ、スペイン産のアーモンド加工品、モロッコ産のセイヨウニンジンボクの果実でした(表 3 モニタリング検査強化品目(平成 27 年度))。

他方、モニタリング検査でアフラトキシンが検出されて検査命令へ移行した品目は、イタリア産、オーストラリア産およびトルコ産のアーモンド加工品、(表 5 直ちに検査命令へ移行した品目(平成 27 年度))、また、主な検査命令対象品目及び検査実績は、全輸出国の乾燥いちじく、チリペッパー、ナッツ類、ミックススパイス、落花生(全違反事例85件/11,313件)、中国産のはすの種子(全違反事例0件/19件)、イタリア産の栗、トウモロコシ、ピスタチオナッツ、アーモンド加工品(全違反事例6件/539件)、インド産のケツメイシ、ひよこ豆、フェネグリーク(全違反事例1件/189件)、米国産のとうもろこし、ピスタチオナッツ(全違反事例7件/2800件)でした(表 6 主な検査命令対象品目及び検査実績(平成 27 年度))。

以上の実績から、アフラトキシンが重点検査項目とされた品目(食品の種類)を挙げます。

最も重点的に検査された品目は、全輸出国で検査命令とされた品目(乾燥いちじく、チリペッパー、ナッツ類、ミックススパイス、落花生)です。

また、次に重点的に検査された品目は、指定された産地で検査命令とされた品目(アーモンド加工品、ピスタチオナッツ、トウモロコシ、ひよこ豆、フェネグリーク 、ケツメイシ、栗、ハスの種子)です。

さらに、特定産地でモニタリング検査強化指定された品目(セイヨウニンジンボク(トルコ産)、栗・トウモロコシ(イタリア産)、アーモンド加工品(スペイン産))は新たなトレンドです。

輸入食品監視指導計画に基づく監視指導結果を経年的に把握することは、検疫所の検査担当官でなければ無理ですが、ここで焦ってはいけません。

論点へのアプローチの仕方として、輸入食品監視の流れと実績を学習できたので、将来の薬剤師としての実務に役立つと前向きにとらえましょう。

以上の輸入食品監視の重点品目が、前述の過去7年間のアフラトキシンの違反事例の統計(第1位:トウモロコシ、第2位:落花生、第3位:ピスタチオナッツ、第4位:アーモンド)と重なることは覚えましょう。

YouTube|
https://youtu.be/p6FFTqXp6T4

図5 平成27年度輸入食品監視指導計画に基づく監視指導|アフラトキシンの検査対象品目一覧

※まとめと作図:松廼屋|論点解説(第101回薬剤師国家試験 薬学理論問題 衛生 問123)より
出典:厚生労働省|平成27年度輸入食品監視指導計画に基づく監視指導結果 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000135055.html 全体版 https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000135162.pdf

➡選択肢5の解説「テーマ3.」に続く。。。

ポイント|

【A】類は、【B】などに寄生する【C】の一部が産生するかび毒であり、食品から検出される主要なものは4種類(【A】【D】)である。近年の輸入食品における【A】違反事例は、【E】に多く見られる。

A. アフラトキシン
B. 穀類、落花生、ナッツ類、とうもろこし、乾燥果実
C. アスペルギルス属(Aspergillus, コウジかび)
D. B1、B2、G1、G2
E. トウモロコシ、落花生、ピスタチオ、アーモンド、ハトムギ等

ポイント|

【F】のため、【G】違反の可能性の高いと見込まれ、【A】が重点的に検査されている輸入食品は、平成27年度【H】に基づく【I】結果から、【J】対象の【K】が実施された【L】、また、指定産地で【K】または【M】が実施された【N】である。

F. 食品衛生上の危害の発生防止
G. 食品衛生法
H. 輸入食品監視指導計画
I. 監視指導
J. 全輸出国
K. 検査命令
L. 乾燥いちじく、チリペッパー、落花生、ナッツ類、およびミックススパイス
M. モニタリング検査強化
N. アーモンド加工品、トウモロコシ、栗、ピスタチオナッツ、ケツメイシ、セイヨウニンジンボク、フェネグリーク 、ハスの種子およびひよこ豆

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では、問題を解いてみましょう!
すっきり、はっきりわかったら、合格です。

第101回薬剤師国家試験|薬学理論問題 / 問123

Q. 食品に由来する有害物質に関する記述のうち、正しいのはどれか。

選択肢|

1. ポテトチップスを製造する際の加熱時に、ジャガイモに多く含まれるアスパラギンが糖と反応してアクリルアミドが生じる。
2. 魚の焼け焦げの部分に含まれるトリプトファン由来の変異原性物質は、トリプタミンである。
3. マーガリンやショートニングなどに含まれるトランス脂肪酸は発がん性を示すため、食品中含量の表示が義務づけられている。
4. 魚に含まれる2級アミンが胃の中で塩酸と反応することにより、ニトロソアミンが生じる。
5. 輸入ピーナッツと同様に、コウジ菌を用いる味噌・醤油についても、食品中のアフラトキシン濃度が重点的に検査されている。
(論点:食品に由来する有害物質)

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解説します。

第101回薬剤師国家試験問123選択肢5(問101-123-5)は、論点「食品に由来する有害物質」のうち、かび毒のアフラトキシンをテーマとした正誤問題でした。

前回のeラーニングに続き、選択肢5(問101-123-5)を解説します。

前回テーマとして取り上げた「輸入食品監視業務」における近年のファクトベースのアプローチで正解は得られますが、ここでは、さらに、別の角度「麹菌 Aspergillus oryzaeとアフラトキシン生産菌 A. flavusとの違い」からアプローチします。

はじめましょう。

テーマ3. Aspergillus oryzae と A. flavus|

選択肢5(問101-123-5)の記述、「コウジ菌を用いる味噌・醤油についても、食品中のアフラトキシン濃度が重点的に検査されている。」から、アプローチしてみます。

前述のように、「輸入食品監視業務」の分野では、味噌・醤油のコウジ菌がアフラトキシンを産生するかは、必ずしも重要視されていないことが実績からわかります。

では、麹菌 Aspergillus. oryzae は、絶対にアフラトキシンを産生しないのでしょうか。

アフラトキシン産生菌であるAspergillus. flavusと麹菌 A. oryzaeとは、どういった関係にあり、どこが違うのか。

この視点から、最新の科学レベルで、どこまで解明されているかを下記の参考文献をもとに解説します。

参考文献|
J-Stage|加藤, 徳岡, 篠原, 小山, 長田, 麹菌においてマイコトキシン生産を防ぐセーフガードとシクロピアゾン酸生合成機構, マイコトキシン, 64(2), 197-206 (2014) DOI https://doi.org/10.2520/myco.64.197
※J-Stageのホームページからフリーアクセスでダウンロードできます。

詳細は、上記レビューを参照してください。

参考文献(加藤ら、2014|DOI https://doi.org/10.2520/myco.64.197 )によれば、麹菌 A. oryzae は、数千年前、アフラトキシン産生菌である野生種 A. flavus より種分化した家畜種と考えられています。

麹菌 A. oryzaeの安全性は醸造産業で長年使用されたことによって培われました。麹菌の育種(家畜化)のプロセスにおいて、ヒトによる摂取に好ましくない代謝産物(例:アフラトキシン群)の生合成遺伝子クラスターの多くは、生合成遺伝子の変異や欠失、転写抑制を通して不活化されてきたと考えられます。

A. oryzae のゲノムにはマイコトキシン生産を回避するための「セーフガード」が何重にも組み込まれていることが示唆されています。

一方で、A. oryzaeのcpaクラスターに含まれるシトクロムP450 遺伝子cpaHが、「野生種 A. flavus の遺伝子クラスターからは失われた遺伝子」であるにもかかわらず、家畜化された A. oryzaeにおいて保持されていることが、ゲノムの遺伝子解析によって明らかとなりました。

これは、従来の家畜化の概念とは矛盾するような方向性のある進化です。

この保持された遺伝子が、マイコトキシンの毒性を減弱する役割を果たし、A. oryzaeの安全性に関与していることが上記研究で明らかとされました。

A. oryzae において保持されているシトクロムP450遺伝子cpaHの作用によってCPAは、二次代謝経路の最終産物である2-oxoCPAに変換されます。CPAのマイコトキシンとしての毒性は、小胞体Ca2+-ATPase(筋小胞 Ca2+-ATPase,SERCA)阻害活性に起因しますが、CPAと2-oxoCPAの小胞体 Ca2+-ATPase 阻害活性の比較を行った結果、2-oxoCPAによる阻害活性はCPAと比較してEC50値にして約5倍上昇しており、シトクロムP450 遺伝子cpaHの作用によって、CPAよりも阻害活性が減弱化されたことが明らかとなりました(図 1参照:上記文献から引用)。

この結果から、cpaHによるCPAの毒性を弱める作用が示唆されました。

画像4

図6 CPA と 2-oxoCPA の小胞体 Ca2+-ATPase 阻害活性の比較

出典:J-Stage|加藤, 徳岡, 篠原, 小山, 長田, 麹菌においてマイコトキシン生産を防ぐセーフガードとシクロピアゾン酸生合成機構, マイコトキシン, 64(2), 197-206 (2014) https://doi.org/10.2520/myco.64.197

最近のA. oryzaeとA. flavusのゲノムの遺伝子解析および比較から明らかとなってきたこれらの現象は二次代謝産物生合成経路の進化を理解する上で非常に興味深いと、文献で述べられています。

一般に、二次代謝産物の生合成経路はより単純な経路が組み合わさる進化を遂げてきたと考えられています。

例えば、アフラトキシンでは、PKS と脂肪酸合成酵素から構成される単純なアントラキノン生合成経路が、多段階の酸化反応による環構造の再構成を経て、ビスフラン環とクマリン骨格を含む5環性化合物を生合成する経路へと進化してきたと考えられているのですが、家畜種が保有する祖先型経路の「最終産物」よりも、野生種で多数を占める3ステップの生合成経路の産物の方がマイコトキシンとしての毒性が強いことは発見でした。

著者らは、A. oryzae と A. flavusという対極ではあるが非常に近縁関係にある両種の「どこまで似ていて、どこから違うのか」をより明確に理解することが、さらに麹菌を始めとする糸状菌の安全な工業利用やマイコトキシン汚染の防除に繋がることを期待すると述べています。

もう一度、選択肢5(問101-123-5)の記述を読んでみましょう。

Q5. コウジ菌を用いる味噌・醤油についても、食品中のアフラトキシン濃度が重点的に検査されている。

麹菌 A. oryzae は我が国の醸造産業には欠かせない微生物で長い年月をかけた育種によりその安全性が確立されてきました。

A.oryzaeはアフラトキシンを生産することはなく、知られている代謝産物も CPA やコウジ酸などごく少数であることが明らかとされました。

食品の安全を論点としたとき、(アフラトキシンの)検査による安全の確保という視点と、(アフラトキシンの)研究の進歩による仕組みの解明という視点の、2つの分野での(アフラトキシンの)重要度がそれぞれあります。

上記参考資料で述べられているように、糸状菌のつくる二次代謝産物(生命の維持に必要不可欠ではないと考えられる小分子化合物)には、抗菌薬ペニシリン、コレステロール降下剤ロバスタチン、免疫抑制剤シクロスポリンに代表される医薬品ならびに農薬(植物成長調整剤)ジベレリンなど、その恩恵を享受してきたものと、食糧生産において莫大な損失を招くアフラトキシン、トリコテセンといった汚染物質であるマイコトキシン、そして、ヒト病原性糸状菌 Aspergillus fumigatus のグリオトキシンのような病原性マイコトキシンがあります。

また、小麦・ライ麦などに寄生する麦角菌(Claviceps purpureaなど)により産生されるアルカロイドで、二次代謝産物である麦角アルカロイドには、リゼルグ酸、エルゴタミン、エルゴメトリン、エルゴクリスチンなどがあり、毒物であると同時に医薬品としての用途があります。

参考資料:日本薬学会|薬学用語解説 麦角アルカロイド https://www.pharm.or.jp/dictionary/wiki.cgi?%E9%BA%A6%E8%A7%92%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%82%AB%E3%83%AD%E3%82%A4%E3%83%89

GRAS(Generally Recognized As Safe)微生物である麹菌 A. oryzaeと毒素生産菌であるA. flavusの二次代謝産物生産能、その最も注目される二次代謝産物はアフラトキシン群の有無(産生される濃度)ですが、その産生能の違いに関する研究は糸状菌の安全な工業利用やマイコトキシン汚染の防除の視点から注目されていることがわかりました。

以上、科学文献を参考に、A. oryzae と A. flavusという非常に近縁関係にある両種の「どこまで似ていて、どこから違うのか」をより明確に理解するアプローチから、最新のレビューを引用して論点解説としてみました。

たまに、このようなアプローチで論点を解説します。次回もお楽しみに。
完。。。

追記|

上記の解説で引用した参考資料(加藤ら、2014)以外にも「A. oryzaeがA. flavusと異なりアフラトキシンを作らない理由」を研究した科学論文がいくつかあります。
たとえば、下記論文では、RIB40株にはアフラトキシン生合成に関与する遺伝子群が染色体上にクラスタを形成していることが報告されましたが、多数の醸造用麹菌株について調べ麹菌がアフラトキシンを生産する能力を持たないことを分子生物学的に明らかにしました。

参考資料|
日本醸造協会誌/103 巻 (2008) 9 号/麹菌Aspergillus oryzaeのアフラトキシン生合成遺伝子ホモログクラスタの解析 麹菌がアフラトキシンを作らない理由 山田 修 2008 年 103 巻 9 号 p. 665-669
DOI https://doi.org/10.6013/jbrewsocjapan1988.103.665

アフラトキシン生合成に関与する遺伝子群が染色体上にクラスタを形成しているにもかかわらず、多様性のあるバラエティーを持った欠失の存在によって、麹菌はアフラトキシンを生産する能力を完全に失っています。

他方、野生種のA. flavus もまた自然の中で進化を続け、アフラトキシン生合成過程はかえってより単純な生合成ユニットの組み合わせへと変わってきた。

日本における発酵という食文化の歴史に、分子生物学的遺伝子ロマンを感じますねー。💕

別の言い方をすると、麹菌はDNAを人工的に編集し工学的に作りだされた遺伝子変異種ではない。まさに日本の食文化の長い時間軸があってはじめてつくり得た世界遺産(レガシー)と言えるでしょう。

ポイント|

【A】類は、【B】などに寄生する【C】の一部が産生するかび毒であり、食品から検出される主要なものは4種類(【A】【D】)である。近年の輸入食品における【A】違反事例は、【E】に多く見られる。

A. アフラトキシン
B. 穀類、落花生、ナッツ類、とうもろこし、乾燥果実
C. アスペルギルス属(Aspergillus, コウジかび)
D. B1、B2、G1、G2
E. トウモロコシ、落花生、ピスタチオ、アーモンド、ハトムギ等

ポイント|

【F】は、数千年前、【A】産生菌である野生種【G】より種分化した【H】であると考えられる。【F】の安全性は【I】によって培われた。【F】はアフラトキシンを生産することはなく、代謝産物は【J】などである。【F】の【K】のプロセスにおいて、ヒトによる摂取に【L】の【M】クラスターの多くは、【M】の【N】を通して不活化されてきたと考えられる。一方で、【F】の cpa クラスターに含まれるシトクロム P450 遺伝子 cpaH は「野生種【G】の【M】クラスターからは失われた遺伝子」であるが、【F】では「保持された遺伝子」であり、CPA の【O】が示唆された。【F】のゲノムには【P】するための「セーフガード」が何重にも組み込まれている。その産生能の違いを解明する研究は【Q】の【R】や【S】の視点から注目される。

F. 麹菌 Aspergillus. oryzae
G. A. flavus
H. 家畜種
I. 醸造産業で長年使用されたこと
J. CPA やコウジ酸
K. 育種(家畜化)
L. 好ましくない代謝産物(例:アフラトキシン群)
M. 生合成遺伝子
N. 変異・欠失、転写抑制
O. 毒性を減弱する作用
P. マイコトキシン生産を回避
Q. 糸状菌
R. 安全な工業利用
S. マイコトキシン汚染の防除

_____

では、問題を解いてみましょう!
すっきり、はっきりわかったら、合格です。

第101回薬剤師国家試験|薬学理論問題 / 問123

Q. 食品に由来する有害物質に関する記述のうち、正しいのはどれか。

選択肢|

1. ポテトチップスを製造する際の加熱時に、ジャガイモに多く含まれるアスパラギンが糖と反応してアクリルアミドが生じる。
2. 魚の焼け焦げの部分に含まれるトリプトファン由来の変異原性物質は、トリプタミンである。
3. マーガリンやショートニングなどに含まれるトランス脂肪酸は発がん性を示すため、食品中含量の表示が義務づけられている。
4. 魚に含まれる2級アミンが胃の中で塩酸と反応することにより、ニトロソアミンが生じる。
5. 輸入ピーナッツと同様に、コウジ菌を用いる味噌・醤油についても、食品中のアフラトキシン濃度が重点的に検査されている。
(論点:食品に由来する有害物質)

■類題|

第98回薬剤師国家試験|薬学理論問題 / 問123

Q. 食品に由来する発がん物質に関する記述のうち、正しいのはどれか。

選択肢|

1. 亜硝酸と二級アミンからのニトロソアミンの生成は、pHが7付近で最も起こりやすい。
2. サイカシンは、体内でβ-グルコシダーゼによって代謝されたのちメチルカチオンを生じる。
3. ベンゾ〔a〕ピレンは、食品の焦げた部分などに含まれる多環芳香族炭化水素の一種である。
4. タンパク質を加熱したときに生成するGlu-P-1は、エポキシ体に代謝されて変異原性を示す。
5. ジャガイモを揚げたときなどに生成するアクリルアミドは、ヘテロサイクリックアミンの一種である。
(論点:食品に由来する有害物質)

※松廼屋オリジナルのeラーニング(最新版)はこちらです。

松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問98-123
【衛生】論点:食品に由来する有害物質
1;
ニトロソアミン
5; アクリルアミド
https://note.com/matsunoya_note/n/n5bc4900d4ccd

■類題|

第98回薬剤師国家試験|薬学理論問題 / 問122

Q. 図に示したアミノ酸から、食品の腐敗に伴って生成する物質はどれか。

スライド5

1. アグマチン
2. スカトール
3. カダベリン
4. トリプタミン
5. メチルメルカプタン
(論点:腐敗)

楽しく!驚くほど効率的に。

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第101回-問123(1)|薬剤師国家試験対策ノート https://youtu.be/mEZBZkUoPMw 

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第101回-問123(2)|薬剤師国家試験対策ノート https://youtu.be/kozW07oE4k0 

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論点:がん 発生要因 / 変異原性、遺伝毒性試験
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参考資料|
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2018/08/22 18:00
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【衛生】論点:代謝 / 代謝的活性化

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【衛生】論点:代謝 / グルクロン酸抱合

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【衛生】論点:代謝 / 代謝的活性化

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【衛生】論点:代謝 / 代謝的活性化

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【衛生】論点:代謝 / グルタチオン抱合

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【衛生】論点:代謝 / 生物学的モニタリング

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松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問103-130
【衛生】論点:労働安全衛生法 / 特化則

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【衛生】論点:人口動態 / 死因別の死亡率

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【衛生】論点:人口動態 / 出生率・死亡率

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【衛生】論点:人口動態 悪性新生物

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【衛生】論点:人口動態 / 平均寿命

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【衛生】論点:人口動態 / 死亡率・死因

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