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松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問106-183【薬剤】論点:日本薬局方 / 製剤均一性試験法 / 質量偏差試験

第106回薬剤師国家試験|薬学理論問題 /
問183

一般問題(薬学理論問題)【薬剤】


問106-183
Q. 
単一有効成分含量の表示が50mgの素錠Aについて日本薬局方製剤均一性試験法の質量偏差試験を実施した。Aの30錠をとり、初めの試料10個について個々の質量を精密に測定し、含量を推定したところ表のようになった。本試験の結果について正しい判定はどれか。1つ選べ。なお、表示量に対する%で表した製造時における個々の製剤中の目標含量を100%としたときの判定値の計算式は以下のとおりであり、判定値の最大許容限度値は15%である。

AV = | M - x̅ | + ks
ただし、98.5 ≦ x̅ ≦ 101.5 の時、M = x̅
x̅ > 101.5 の時、M = 101.5%
98.5 > x̅ の時、M = 98.5%
AV: 判定値、M: 基準値、x̅: 表示量に対する割合(%)で表示した個々の含量の平均、k: 判定係数(10錠の場合は2.4、30錠の場合は2.0)、s: 標準偏差

錠剤 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 平均 | 標準偏差 s

含量 (mg) | 47.0 | 46.5 | 48.5 | 48.0 | 47.0 | 50.0 | 51.0 | 47.5 | 48.5 | 49.0 | 48.3 | -
表示量に対する割合(%) | 94.0 | 93.0 | 97.0 | 96.0 | 94.0 | 100.0 | 102.0 | 95.0 | 97.0 | 98.0 | 96.6 | 2.8

第106回薬剤師国家試験 一般問題|薬学理論問題【薬剤】 問183

■選択肢
1. 判定値は11.6となり、基準値の最大許容限度値を越えていないので、製剤均一性試験法に適合している。
2. 判定値は11.6となり、基準値の最大許容限度値と一致していないので、製剤均一性試験法に適合しない。
3. 判定値は11.6となり、基準値の最大許容限度値を越えていないので、製剤均一性試験法に適合しない。
4. 判定値は8.62となり、基準値の最大許容限度値を越えていないので、製剤均一性試験法に適合している。
5. 判定値は8.62となり、基準値の最大許容限度値と一致していないので、製剤均一性試験法に適合しない。
6. 判定値は8.62となり、基準値の最大許容限度値を越えていないので、製剤均一性試験法に適合しない。


こんにちは!薬学生の皆さん。
Mats & BLNtです。

matsunoya_note から、薬剤師国家試験の論点解説をお届けします。
苦手意識がある人も、この機会に、薬学理論問題【薬剤】を一緒に完全攻略しよう!
今回は、第106回薬剤師国家試験|薬学理論問題 / 問183、論点:日本薬局方 / 製剤均一性試験法 / 質量偏差試験を徹底解説します。

薬剤師国家試験対策ノート NOTE ver.
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松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問106-183【薬剤】論点:日本薬局方 / 製剤均一性試験法 / 質量偏差試験

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設問へのアプローチ|

第106回薬剤師国家試験 一般問題|薬学理論問題【薬剤】 問183

第106回薬剤師国家試験の問183(問106-183)では、日本薬局方 / 製剤均一性試験法 / 質量偏差試験に関する知識を問われました。
よく考えれば計算は単純ですから、落ち着きましょう。

日本薬局方の一般試験が出題範囲の問題は、概して、クセツヨ選手権👑👑👑上位に食い込む出題基準逸脱系👽の問題設計が多く、薬剤師国家資格にふさわしいかの能力検定の検出度を意図的に落としていると推察されても致し方のない仕上がりの事案が多いことが懸念されます。

問題の草案を作る担当の方👽を変えるとか、明確な作問ガイダンスを作成して準拠するよう教育指導して、問題設計にふさわしいかの能力検定に合格した責任能力のある代表選抜チームだけで問題を考えるとか、抜本的な対策が必要と考えられます。

文字数を数えてみましたが、図表と選択肢を含めて全部で642文字でした。これは、草案の段階で差し戻すプロセスが必要です。文字数に妥当な基準を設定して制限すれば単純に検出できる逸脱行為👽です。

選択肢が6つあることも、特に理由がない限り差し戻しの基準とするべきです。単純に選択肢数を数えれば検出できる逸脱行為👽です。

医薬品の品質管理(日本薬局方の一般試験法はその代表的な品質試験です)は患者の命がかかわる重要な論点です。

製剤均一性試験法の逸脱が現実にあった時、患者さんが死ぬ場合があります。

このシリアスなテーマで、ここまであからさまな悪ふざけ👽をされると、6年制の薬学教育の将来に暗雲が垂れ込めてきますね。

薬剤師国家試験の出題基準に関しては、健全な最先端医療体制を保持するために、利益相反関係を考慮した生真面目なガイダンスを作成する必要があるのではないでしょうか。

まあ、製剤均一性試験法を理解していることは、薬剤師にとっては大事なことなので、とりあえず、徹底攻略を目指しましょう。

計算問題は、慣れです。

手を動かして繰り返し解いてみてください。
2分30秒以内に解けるか、タイマーで時間を測定しながら解いてみると自信がつきます。

今回の出題範囲:
製剤化のサイエンス|製剤設計|
代表的な製剤(日本薬局方準拠)

  1. 製剤化の概要と意義について説明できる。

  2. 経口投与する製剤の種類とその特性について説明できる。

  3. 粘膜に適用する製剤(点眼剤、吸入剤等)の種類とその特性について説明できる。

  4. 注射により投与する製剤の種類とその特性について説明できる。皮膚に適用する製剤の種類とその特性について説明できる。

  5. その他の製剤(生薬関連製剤、透析に用いる製剤等)の種類と特性について説明できる。

製剤化と製剤試験法

  1. 代表的な医薬品添加物の種類・用途・性質について説明できる。

  2. 製剤化の単位操作、汎用される製剤機械及び代表的な製剤の具体的な製造工程について説明できる。

  3. 汎用される容器、包装の種類や特徴について説明できる。

  4. 製剤に関連する試験法(日本薬局方準拠)を列挙し、説明できる。👈ココ

生物学的同等性

  1. 製剤の特性(適用部位、製剤からの薬物の放出性等)を理解した上で、生物学的同等性について説明できる。


薬剤師国家試験 出題基準

出典: 薬剤師国家試験のページ |厚生労働省 (mhlw.go.jp)

出題基準 000573951.pdf (mhlw.go.jp) 


今回の解説は、日本薬局方 / 製剤均一性試験法 / 質量偏差試験を語らせたら、生成AI界で右に出る者はいない Grok 2 (beta) の登板です(^^)/
特に今回は、数値規格の範囲内かの判定や数式への代入が複数あるので、他の生成AIの追随を許さないパフォーマンスを見せています。

例えば、Gemini 1.5 Flash は、同じPromptsを走らせた場合、下記のハルシネーションを起こします。さて、どこが間違っているでしょうか?
見つけてください。😅

Gemini 1.5 Flash

論点を整理します。


■■Grok 2 (beta)


総合的な論点


この問題では、質量偏差試験を基に、素錠Aの有効成分含量の均一性を評価しています:


目的:

有効成分の含量が製剤間でどれだけ均一であるかを評価すること。

試験手順:

  1. 試料の選定: 30錠のうち、初めの10錠を選びます。

  2. 含量測定: 各錠の有効成分含量を測定し、表示量(50mg)に対する割合を計算。

  3. 平均値と標準偏差の計算:
    平均値x̅は
    x̅ = 94 + 93 + ・・・・ + 98 / 10 = 96.6%
    標準偏差sは
    s = √(((94-96.6)^2 + (93-96.6)^2 + ・・・・ + (98-96.6)^2) / 9) = 2.8%

第106回薬剤師国家試験 一般問題|薬学理論問題【薬剤】 問183

判定値の計算:

判定値AVの計算式は以下の通りです:

AV = |M - x̅| + ks

ここで、 kは判定係数(10錠の場合は2.4)、 sは標準偏差です。

基準値Mの決定:

平均値x̅ = 96.6%は
98.5 ≦ x̅ ≦ 101.5の範囲外
(※ 98.5 > x̅ の時、M = 98.5%)なので、
M = 98.5%となります。

第106回薬剤師国家試験 一般問題|薬学理論問題【薬剤】 問183

判定値の計算手順:

|M - x̅| = |98.5 - 96.6| = 1.9
AV = 1.9 + 2.4 × 2.8 = 8.62%


判定基準:

判定値が15%以下なら適合、超えると不適合。


このプロセスを通じて、試験の結果が適合か不適合かを決定します。


各選択肢の論点および解法へのアプローチ方法


選択肢1: 判定値は11.6となり、基準値の最大許容限度値を越えていないので、製剤均一性試験法に適合している。

判定値が11.6であると述べていますが、前述の計算では判定値は8.62となります。よって、この選択肢は誤っています。


選択肢2: 判定値は11.6となり、基準値の最大許容限度値と一致していないので、製剤均一性試験法に適合しない。

判定値が11.6というのは間違っており、さらに「一致していない」という表現も不正確です。実際は判定値は8.62であり、15%を下回るので適合するはずです。


選択肢3: 判定値は11.6となり、基準値の最大許容限度値を越えていないので、製剤均一性試験法に適合しない。

判定値が11.6であっても、最大許容限度値を越えていないなら適合とすべきです。この選択肢も不適切です。


選択肢4: 判定値は8.62となり、基準値の最大許容限度値を越えていないので、製剤均一性試験法に適合している。

これが正しい選択肢です。計算により判定値8.62が得られ、これは15%の最大許容限度値を下回ります。したがって、製剤は均一性試験に適合しています。


選択肢5: 判定値は8.62となり、基準値の最大許容限度値と一致していないので、製剤均一性試験法に適合しない。

「一致していない」という表現が誤解を招きます。実際は、判定値が15%未満であることが重要であり、一致しているかどうかは問題ではありません。


選択肢6: 判定値は8.62となり、基準値の最大許容限度値を越えていないので、製剤均一性試験法に適合しない。

計算により判定値8.62が得られ、これは15%の最大許容限度値を下回ります。したがって、製剤は均一性試験に適合しています。「製剤均一性試験法に適合しない」は間違いです。


補足:
判定係数kは錠数に依存し、10錠の場合は2.4、30錠の場合は2.0ですが、ここでの計算は10錠のデータに基づいています。
日本薬局方の質量偏差試験はまず10錠で行い、判定値が基準を超えた場合に、追加の20錠を試験して再評価しますが、問題文の情報から、その必要はありません。


以上から、選択肢4がこの問題に対する正しい解答です。


Ref.


日本薬局方第18改正版(JP 18)
特に「6.02 製剤均一性試験法」の部分について


以上で、論点整理を終わります。
理解できたでしょうか?


大丈夫です。
完全攻略を目指せ!


はじめましょう。

薬剤師国家試験の薬学理論問題【薬剤】から日本薬局方 / 製剤均一性試験法 / 質量偏差試験を論点とした問題です。


なお、以下の解説は、著者(Yukiho Takizawa, PhD)がプロンプトを作成して、その対話に応答する形でGPT4o & Copilot 、Gemini 1.5 Pro、またはGrok 2 (beta) が出力した文章であって、著者がすべての出力を校閲しています。

生成AIの製造元がはっきりと宣言しているように、生成AIは、その自然言語能力および取得している情報の現在の限界やプラットフォーム上のインターフェースのレイト制限などに起因して、間違った文章を作成してしまう場合があります。
疑問点に関しては、必要に応じて、ご自身でご確認をするようにしてください。


松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問106-183【薬剤】論点:日本薬局方 / 製剤均一性試験法 / 質量偏差試験|matsunoya

Here we go.


第106回薬剤師国家試験|薬学理論問題 /
問183

一般問題(薬学理論問題)【薬剤】


問106-183
Q. 
単一有効成分含量の表示が50mgの素錠Aについて日本薬局方製剤均一性試験法の質量偏差試験を実施した。Aの30錠をとり、初めの試料10個について個々の質量を精密に測定し、含量を推定したところ表のようになった。本試験の結果について正しい判定はどれか。1つ選べ。なお、表示量に対する%で表した製造時における個々の製剤中の目標含量を100%としたときの判定値の計算式は以下のとおりであり、判定値の最大許容限度値は15%である。

AV = | M - x̅ | + ks
ただし、98.5 ≦ x̅ ≦ 101.5 の時、M = x̅
x̅ > 101.5 の時、M = 101.5%
98.5 > x̅ の時、M = 98.5%
AV: 判定値、M: 基準値、x̅: 表示量に対する割合(%)で表示した個々の含量の平均、k: 判定係数(10錠の場合は2.4、30錠の場合は2.0)、s: 標準偏差

錠剤 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 平均 | 標準偏差 s

含量 (mg) | 47.0 | 46.5 | 48.5 | 48.0 | 47.0 | 50.0 | 51.0 | 47.5 | 48.5 | 49.0 | 48.3 | -
表示量に対する割合(%) | 94.0 | 93.0 | 97.0 | 96.0 | 94.0 | 100.0 | 102.0 | 95.0 | 97.0 | 98.0 | 96.6 | 2.8

第106回薬剤師国家試験 一般問題|薬学理論問題【薬剤】 問183

■選択肢
1. 判定値は11.6となり、基準値の最大許容限度値を越えていないので、製剤均一性試験法に適合している。
2. 判定値は11.6となり、基準値の最大許容限度値と一致していないので、製剤均一性試験法に適合しない。
3. 判定値は11.6となり、基準値の最大許容限度値を越えていないので、製剤均一性試験法に適合しない。
4. 判定値は8.62となり、基準値の最大許容限度値を越えていないので、製剤均一性試験法に適合している。
5. 判定値は8.62となり、基準値の最大許容限度値と一致していないので、製剤均一性試験法に適合しない。
6. 判定値は8.62となり、基準値の最大許容限度値を越えていないので、製剤均一性試験法に適合しない。


■■Grok 2 (beta)


薬剤|問 106-183


■論点|日本薬局方 / 製剤均一性試験法 / 質量偏差試験


この問題の論点は、日本薬局方の製剤均一性試験法に基づく質量偏差試験の結果を評価し、製剤が規格に適合するかどうかを判定することです。


■解説1|

選択肢4 判定値は8.62となり、基準値の最大許容限度値を越えていないので、製剤均一性試験法に適合している。[正しい]

第106回薬剤師国家試験 一般問題|薬学理論問題【薬剤】 問183

計算の正確性: 問題文の情報を用いて、平均値x̅ = 96.6%、標準偏差s = 2.8%を計算し、公式に基づいて判定値を求める。

第106回薬剤師国家試験 一般問題|薬学理論問題【薬剤】 問183

判定値の計算:AV = |98.5% - 96.6%| + 2.4 × 2.8 = 1.9 + 6.72 = 8.62% 。
基準値の決定: 平均値が98.5%未満なので、基準値は98.5%。
適合判定: 判定値8.62%は15%未満であるため、製剤は均一性試験に適合している。


■解説2|

試験の目的: 製剤の均一性を保証し、各製剤が表示含量の範囲内にあるかを確認する。
質量偏差試験の原理: 製剤の質量から含量を推定し、その均一性を評価する。
判定係数の使い方: 試料数に依存し、10錠の場合は2.4、30錠の場合は2.0。


■結論|

選択肢4が正しい。質量偏差試験を行った結果、判定値が8.62%となり、これは最大許容限度の15%以下であり、したがって製剤Aは製剤均一性試験に適合している。


■補足|

誤った選択肢について
選択肢1、3:判定値が11.6%と誤って述べられている。これは正しい計算結果ではない。
選択肢2:判定値の計算が誤っているが、さらに「一致していない」という表現が誤解を招く。判定値が基準値を超えるかどうかが重要で、一致するかどうかは関係ない。
選択肢5:判定値の計算は正しいが、適合しないという結論は誤り。「一致していない」という表現も同様に誤解を招く。
選択肢6:判定値の計算は正しいが、適合しないという結論は誤り。


■Lecture|
論点解説 第18改正日本薬局方 製剤均一性試験法


1. 試験法の背景

調和合意: 三薬局方(日本、米国、欧州)の調和合意に基づく試験法である。調和されていない部分は「◆ ◆」で示され、日本独自の規定は「◇ ◇」で示される。


2. 製剤均一性試験法の目的

この試験法は、製剤の有効成分含量の均一性を確認するためのものであり、単剤や配合剤に含まれる有効成分の均一性を保証するために行われる。


3. 対象製剤

適用: 錠剤、カプセル剤、散剤、顆粒剤、アンプル入り注射剤など。有効成分が1回服用量または複数個で1回用量となる製剤。
非適用: 液剤、懸濁剤、乳剤、ゲルなどの局所皮膚適用製剤。


4. 試験方法

製剤の均一性は二つの方法で試験される:

含量均一性試験:
各製剤の有効成分含量を測定し、その含量が許容範囲内にあるかを確認する。
固形製剤では10個の試料を取り、含量を測定。液剤や半固形製剤でも同様に10個の試料で行う。
判定値の計算式: |M x̅| + ks (表6.02-2参照)。

質量偏差試験:
以下の条件を満たす製剤に適用可能:
完全に溶解した液を個別容器に封入した製剤。
単一成分からなる固形製剤。
凍結乾燥製剤。
特定条件を満たす硬カプセル、素錠、フィルムコーティング錠。
試料30個以上を取る。質量を計測し、平均含量Aから個々の試料の含量を推定。
判定値の計算式も含量均一性試験と同じ式を使用。


5. 判定基準

初回判定: 10個の試料で判定値がL1%以下なら適合。
追加試験: 判定値がL1%を超えた場合、更に20個の試料で試験を行い、合計30個の試料の判定値がL1%以下で、かつ個々の製剤の含量が特定範囲内なら適合。
L1は15.0、L2は25.0。


この試験法を通じて、製剤の品質管理において製剤中の有効成分の均一性が確保されることが期待されます。


含量均一性試験 詳細


1. 試験の目的

含量均一性試験は、製剤が表示されている有効成分の含量をどの程度均一に保持しているかを確認するための試験です。この試験は、個々の製剤中の有効成分の含量が許容範囲内に収まっているかを評価します。


2. 試料の選定

試料はロットを代表する30個以上の製剤から選択されます。これは、統計的に有意な結果を得るための最小数です。


3. 試験手順


固形製剤(錠剤、顆粒剤、カプセル剤など):
含量測定: 10個の試料に対して、個々の製剤の有効成分含量を適切な定量法で測定します。
判定基準の適用: 測定値を基に判定値を計算します。


液剤または半固形製剤
内容物の取り出し: 各試料から通常の使用法に従って内容物を取り出し、良く混合します。
含量測定: 表示量当たりの有効成分含量を測定します。


4. 判定値の計算


計算式: 判定値 = |M - x̅| + ks
Mは製剤の表示量(規格上の含量)
x̅は試料10個の有効成分含量の平均値
kは調整係数(通常は2.4)
sは標準偏差

具体的な計算手順:

平均値の計算: x̅ = (X_1 + X_2 + ・・・・ + X_10) / 10ここで X_i は各試料の有効成分含量です。
標準偏差の計算: s = √Σ_(i=1 to 10)((X_i - x̅)^2 / 9)
判定値の計算: 上記の式を用いて判定値を計算。
判定基準
初回判定: 10個の試料の判定値がL1以下である場合、適合とします。
L1は一般的に15.0%と設定されています。
追加試験: もし判定値がL1を超える場合、以下の手順を踏みます:

  1. 更に20個の試料について同じ試験を行う。

  2. 合計30個の試料の判定値を再計算。

  3. 30個の試料の判定値がL1を超えない場合、かつ個々の製剤の含量が以下の範囲内にある場合、適合とします:


(1 - L2 × 0.01) × M ≦ 個々の製剤の含量 ≦ (1 + L2 × 0.01) × M

L2は一般的に25.0%と設定されています。


考慮点

補正係数: 定量法と含量均一性試験で異なる測定法を用いる場合、補正が必要なことがあります。
例外規定: 特定の製剤に対しては別途規定が適用されることがあり、その場合はその規定に従います。


この試験を通じて、製剤の製造品質と一貫性を確認し、製剤が規格通りに有効成分を含んでいるかを保証します。


質量偏差試験 詳細


1. 試験の前提

質量偏差試験は、有効成分の濃度が製剤内で均一であると仮定して行われます。この仮定に基づき、製剤の重量偏差を測定することで、製剤中の有効成分の含量均一性を間接的に評価します。


2. 試料の選定

試料はロットを代表するものとして適切に選定されます。
最低でも30個の試料が必要です。


3. 試験手順


素錠又はフィルムコーティング錠:
質量測定: 試料10個について、個々の質量を精密に測定します。
含量推定: 定量法で求めた平均含量をもとに、個々の試料の含量を推定します。これは、試料の質量に平均含量を乗じて行います。
表示量に対する%: 推定された含量を表示量(製品規格で示された含量)に対する%で表現します。


硬カプセル剤:
質量測定: 試料10個について、カプセルごとに質量を測定します。
内容物の質量計算: カプセルから内容物を取り出し、空のカプセルの質量を測定し、その差を計算して内容物の質量を得ます。
含量推定: 同様に、定量法で算出した平均含量を用いて、内容物の質量から含量を推定します。
表示量に対する%: これも表示量に対する%で計算します。


錠剤とカプセル剤以外の固形製剤:
硬カプセルの方法と同様に個々の製剤を処理します。


液剤:
内容液の質量測定: 通常の使用法に従って10個の試料から内容液を取り出し、その質量を測定します。
含量推定: これも定量法で求めた平均含量をもとに、含量を推定します。必要に応じて密度を使って容量に換算します。


4. 判定値の計算


判定値の式:
|M - x̅| + ks
ただし、
Mは表示量
x̅は個々の試料の有効成分含量の平均値(質量偏差試験ではAに置き換え)
kとsは表6.02-2で定義される係数


質量偏差試験での特殊な計算:
x̅の代わりに、定量法で求めた平均含量Aを使用します。
個々の試料の有効成分含量は以下のように推定します:
x_i = w_i × A / W̅
w_iは試料の質量
Aは定量法で測定した平均含量
W̅は試料の質量の平均

判定基準


初回試験: 試料10個の判定値がL1%を超えない場合、適合とします。
追加試験: もしL1%を超える場合、更に20個の試料を試験し、合計30個の結果を評価します。
30個の試料の判定値がL1%以下で、かつ個々の製剤の含量が
(1 - L2 × 0.01) M 以上、(1 + L2 × 0.01) M 以下であれば適合。
L1は15.0%、L2は25.0%。


この試験を通じて、製剤の均一性が保証されることになります。各製剤の個々の質量から有効成分の含量を推定し、その均一性を評価するプロセスは、製剤の品質管理において重要です。


下記のプロンプトを、生成AI に入力すると、まとめてくれます。お試しあれ(^^)/ (真偽は自分で確かめなさいー🤖)

今日のPrompts:

💓😱BREAKING NEWS:
Wow...
The Copilot history tab has disappeared

Microsoft Edge Copilot

必須問題の解説はこちらからどうぞ。

薬剤師国家試験対策ノート|論点解説 必須問題 第106回-第109回 一覧 powered by Gemini 1.5 Pro, Google AI Studio & GPT4, Copilot|matsunoya (note.com)


薬学理論問題【薬剤】(1) の解説はこちらからどうぞ。

薬剤師国家試験対策ノート|論点解説 薬学理論問題 薬剤(1) 第106回-第109回 31問 powered by GPT4o, Chat GPT|matsunoya (note.com)


お疲れ様でした。
🍰☕🍊


では、問題を解いてみましょう!
すっきり、はっきりわかったら、合格です。


第106回薬剤師国家試験|薬学理論問題 /
問183

一般問題(薬学理論問題)【薬剤】


問106-183
Q. 
単一有効成分含量の表示が50mgの素錠Aについて日本薬局方製剤均一性試験法の質量偏差試験を実施した。Aの30錠をとり、初めの試料10個について個々の質量を精密に測定し、含量を推定したところ表のようになった。本試験の結果について正しい判定はどれか。1つ選べ。なお、表示量に対する%で表した製造時における個々の製剤中の目標含量を100%としたときの判定値の計算式は以下のとおりであり、判定値の最大許容限度値は15%である。

AV = | M - x̅ | + ks
ただし、98.5 ≦ x̅ ≦ 101.5 の時、M = x̅
x̅ > 101.5 の時、M = 101.5%
98.5 > x̅ の時、M = 98.5%
AV: 判定値、M: 基準値、x̅: 表示量に対する割合(%)で表示した個々の含量の平均、k: 判定係数(10錠の場合は2.4、30錠の場合は2.0)、s: 標準偏差

錠剤 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 平均 | 標準偏差 s

含量 (mg) | 47.0 | 46.5 | 48.5 | 48.0 | 47.0 | 50.0 | 51.0 | 47.5 | 48.5 | 49.0 | 48.3 | -
表示量に対する割合(%) | 94.0 | 93.0 | 97.0 | 96.0 | 94.0 | 100.0 | 102.0 | 95.0 | 97.0 | 98.0 | 96.6 | 2.8

第106回薬剤師国家試験 一般問題|薬学理論問題【薬剤】 問183

■選択肢
1. 判定値は11.6となり、基準値の最大許容限度値を越えていないので、製剤均一性試験法に適合している。
2. 判定値は11.6となり、基準値の最大許容限度値と一致していないので、製剤均一性試験法に適合しない。
3. 判定値は11.6となり、基準値の最大許容限度値を越えていないので、製剤均一性試験法に適合しない。
4. 判定値は8.62となり、基準値の最大許容限度値を越えていないので、製剤均一性試験法に適合している。
5. 判定値は8.62となり、基準値の最大許容限度値と一致していないので、製剤均一性試験法に適合しない。
6. 判定値は8.62となり、基準値の最大許容限度値を越えていないので、製剤均一性試験法に適合しない。


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