松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問 107-232-233【物理・化学・生物、衛生/実務】論点:垂直感染 / B型肝炎 / HBs抗原, HBe抗原 / 出生児 / 予防措置
第107回薬剤師国家試験|薬学実践問題 /
問232-233
一般問題(薬学実践問題)
【物理・化学・生物、衛生/実務】
■複合問題|問 107-232-233
Q. 39歳女性。今回初めて妊娠した。8週目の妊婦健診でB型肝炎の検査を実施したところ、HBs抗原が陽性であった。
実務
問 107-232|実務
Q. この妊婦への対応として、適切なのはどれか。1つ選べ。
■選択肢
1. HBe抗原を検査する。
2. B型肝炎ワクチンを接種する。
3. 速やかに、抗HBs人免疫グロブリンを投与する。
4. エンテカビルを投与する。
5. 出産まで、特に対応の必要はない。
Here:
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衛生
問 107-233|衛生
Q. この妊婦から出生した児に対して行うB型肝炎ウイルス感染に関する予防処置を時系列で示した(A~C)。正しい組合せはどれか。1つ選べ。
出生児に行う予防措置:
生後12時間以内(目安):[B]・[A]|
生後1か月:[B]|
生後6か月:[B]|
生後9~12か月(目安):[C]
|A|B|C|
■選択肢
1. HBs抗原・抗体検査|B型肝炎ワクチン接種|抗HBs人免疫グロブリン投与
2. HBs抗原・抗体検査|抗HBs人免疫グロブリン投与|B型肝炎ワクチン接種
3. 抗HBs人免疫グロブリン投与|HBs抗原・抗体検査|B型肝炎ワクチン接種
4. 抗HBs人免疫グロブリン投与|B型肝炎ワクチン接種|HBs抗原・抗体検査
5. B型肝炎ワクチン接種|抗HBs人免疫グロブリン投与|HBs抗原・抗体検査
Here:
松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問 107-232-233【物理・化学・生物、衛生/実務】論点:垂直感染 / B型肝炎 / HBs抗原, HBe抗原 / 出生児 / 予防措置|matsunoya
こんにちは!薬学生の皆さん。
Mats & BLNtです。
matsunoya_note から、薬剤師国家試験の論点解説をお届けします。
苦手意識がある人も、この機会に、【物理・化学・生物、衛生/実務】 の複合問題を一緒に完全攻略しよう!
今回は、第107回薬剤師国家試験|薬学実践問題 / 問232-233、論点:垂直感染 / B型肝炎 / HBs抗原, HBe抗原 / 出生児 / 予防措置を徹底解説します。
薬剤師国家試験対策ノート NOTE ver.
matsunoya_note|note https://note.com/matsunoya_note
Here; https://note.com/matsunoya_note/n/n379dddac1a5d
松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問 107-232-233【物理・化学・生物、衛生/実務】論点:垂直感染 / B型肝炎 / HBs抗原, HBe抗原 / 出生児 / 予防措置|matsunoya
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このコンテンツの制作者|
滝沢 幸穂 Yukiho Takizawa, PhD
https://www.facebook.com/Yukiho.Takizawa
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設問へのアプローチ|
薬学実践問題は原本で解いてみることをおすすめします。
まずは、複合問題や実務の問題の構成に慣れることが必要だからです。
薬学実践問題は薬剤師国家試験2日目の①、②、③ の3部構成です。
今回の論点解説では2日目の①を取り上げています。
厚生労働省|過去の試験問題👇
第109回(令和6年2月17日、2月18日実施)
第108回(令和5年2月18日、2月19日実施)
第107回(令和4年2月19日、2月20日実施)
第106回(令和3年2月20日、2月21日実施)
第107回薬剤師国家試験 問232-233(問107-232-233)では、B型肝炎の垂直感染に関する知識を衛生および実務のそれぞれの科目の視点から複合問題として問われました。
複合問題は、各問題に共通の冒頭文とそれぞれの科目別の連問で構成されます。
冒頭文は、問題によっては必要がない情報の場合もあるため、最初に読まずに、連問すべてと選択肢に目を通してから、必要に応じて情報を取得するために読むようにすると、時間のロスが防げます。
1問、2分30秒で解答できればよいので、いつも通り落ち着いて一問ずつ別々に解けば大丈夫です。
出題範囲は、それぞれの科目別の出題範囲に準じています。
連問と言ってもめったに連動した問題は出ないので、平常心で取り組んでください。
💡ワンポイント
複合問題ですが、問107-232-233を解くうえで必要な情報は、黄色い線で示した部分です。
それ以外の情報取得は必要がないです。読んでいると時間のロスに繋がります。
問107-232は、妊婦への対応に関する記述の正誤を問う問題です。
問107-233は、出生児への対応に関する記述の正誤を問う問題です。
B型肝炎の垂直感染(母子感染)に関する理解が必要です。
冒頭文で必要な情報は、
妊婦、B型肝炎検査、HBs抗原陽性、
です。
🫛豆知識
問 107-232|実務
HBe抗原を検査する。(選択肢1)[正しい]
🫛HBs抗原はウイルス感染の診断に用いられる。
🫛HBe抗原はウイルス増殖が活発であることを示す指標として用いられる。
以下、HBs抗原とHBe抗原 | 公益社団法人 日本薬学会 から抜粋します。
HBs抗原とHBe抗原は、ウイルスが産生するタンパクのうち血液検査で検出される主要なタンパクである。
ウイルスが感染すると血液中にはウイルス粒子のほかにcapsidを含まない小球状粒子と管状粒子が産生される。
HBs抗原はこのいずれの粒子にも存在するタンパクである。
完全な粒子はHBs抗原タンパクの先端にpreS1、preS2タンパクを有していて、ウイルスが細胞に感染する際に結合するレセプターを形成している。HBe抗原はウイルスが産生する可溶性タンパクであり、ウイルスの免疫反応からの逃避に役立っている。
臨床的にはHBs抗原はウイルス感染の診断に用いられ、HBe抗原はウイルス増殖が活発であることを示す指標として用いられる。
出典:
問 107-232|実務
エンテカビルを投与する。(選択肢4)[誤り]❓
B型肝炎の病態と薬物治療については、各医薬品の医療用医薬品添付文書を読んでも要領を得ない場合があります。
「エンテカビルを投与する。」というこの選択肢はネガティブデータを問う形になっていて、薬剤師国家試験の出題基準に照らして、適格性に欠け、望ましくありません。
この記述を誤りとする理由は、エンテカビルが、日本肝臓学会編 B型肝炎治療ガイドラインで母子感染の可能性がある妊婦に対する第一選択薬(テノホビル)やその他の推奨される医薬品の候補に入っていないということだけです。
エンテカビルは、グアノシン(グアニンのヌクレオシド)と類似構造を持つヌクレオシド類縁体であり、B型肝炎ウイルス(HBV) のDNAポリメラーゼに作用して強力かつ選択的にHBVの複製を阻害することから、抗HBV薬として開発されました。日本では、2006年7月に承認されています。
以下の記載は、投与を否定するものではないです。
「妊婦又は妊娠している可能性のある女性には,治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。」
医療用医薬品添付文書には下記の記載があります。
以下抜粋します。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.5 妊婦
9.5.1 妊婦又は妊娠している可能性のある女性には,治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。生殖発生毒性試験において,ラットでは母動物及び胚・胎児に毒性が認められ,ウサギでは胚・胎児のみに毒性が認められた。ラット及びウサギの曝露量は,ヒト1mg投与時の曝露量のそれぞれ180倍及び883倍に相当する。[9.4 参照]
9.5.2 新生児のHBV感染を防止するため適切な処置を行うこと。本剤が母体から新生児へのHBV感染に及ぼす影響についてはデータがない。
出典:
PMDA 医療用医薬品添付文書等 エンテカビル水和物
製造販売元/ブリストル・マイヤーズ スクイブ株式会社 バラクルード錠0.5mg
薬効分類名 抗ウイルス化学療法剤 一般的名称 エンテカビル水和物
B型肝炎の薬物治療に関しては、原則として、下記のガイドラインが科学的根拠となると考えられます。
母子感染の場合、次項で後述しますが、下記の推奨がありました。
この機会に覚えておきましょう。
🫛高ウイルス量の妊婦:核酸アナログ製剤(第一選択薬はテノホビル)による妊娠後期からの抗ウイルス治療が推奨される。
HBV DNAが200,000 IU/mL以上 または HBs抗原量が4log10 IU/mL以上の妊婦は、妊娠後期から抗ウイルス治療が推奨される。
使用薬剤:
テノホビル(TDF, 300mg/日):
耐性株の出現率が低く、推奨される第一選択薬
以下のテノホビルのプロドラッグがそれぞれ承認されています。
2014|TDF(テノホビル・ジソプロキシルフマル酸塩)
2017|TAF(テノホビル・アラフェナミド)
出典:
日本肝臓学会編 B型肝炎治療ガイドライン
B型肝炎治療ガイドライン(第4版)2022年6月
B型肝炎治療ガイドライン|日本肝臓学会ガイドライン|ガイドライン・診療情報|医療関係のみなさま|一般社団法人 日本肝臓学会
PDF https://www.jsh.or.jp/lib/files/medical/guidelines/jsh_guidlines/B_v4.pdf
まず基本的な知識について復習しておきましょう。
■■GPT4o
B型肝炎の垂直感染に関する概説
■垂直感染の概要
B型肝炎ウイルス(HBV)は母体から胎児または新生児に感染が伝播する「垂直感染」を引き起こす可能性があります。この感染は、出生時の母子間の血液接触や母乳を介して起こることが多いとされています。特に、母体がHBVのe抗原(HBeAg)陽性である場合、感染リスクが高まります。
■母体側の感染予防
妊婦健診でのスクリーニング
妊娠初期にHBs抗原(HBsAg)検査を実施し、HBV感染の有無を確認します。HBeAgやHBV DNA量の測定は、感染リスクの評価に有用です。
抗ウイルス薬の投与
高ウイルス量(例:HBV DNA > 200,000 IU/mL)の妊婦には、妊娠28~32週頃から抗ウイルス薬(例:テノホビル)の投与が推奨されます。これにより、ウイルス量を減少させ、垂直感染リスクを低下させます。
分娩方法の選択
分娩方法の影響は議論の余地がありますが、自然分娩でも帝王切開でも、適切な新生児ケアを行うことで感染リスクを大幅に軽減できます。
■新生児側の感染予防
出生後の即時対応
抗HBs人免疫グロブリン(HBIG)投与: 生後12時間以内に行うことで、ウイルスの中和抗体を供給し、感染リスクを抑えます。
B型肝炎ワクチン接種: 生後12時間以内、1か月後、6か月後の計3回の接種により、HBVに対する免疫を獲得します。
フォローアップ検査
生後9~12か月頃にHBs抗原と抗HBs抗体を測定し、感染予防の成功を確認します。
■感染が成立した場合の対策
慢性HBV感染のモニタリング
感染が成立した場合は、定期的なHBV DNA量、肝機能検査(AST、ALT)、肝硬度評価を実施します。
抗ウイルス療法
肝機能障害やウイルス量が高い場合、抗ウイルス薬(例:エンテカビル、テノホビル)の使用が推奨されます。これにより、肝硬変や肝細胞癌(HCC)の進展を抑制します。
肝細胞癌のスクリーニング
高リスク群には6か月ごとに超音波検査やAFP(αフェトプロテイン)測定を行い、肝癌の早期発見を目指します。
■母乳による感染リスク
HBs抗原陽性の母体からの母乳栄養は、適切な新生児ケア(HBIG投与とワクチン接種)が行われていれば、追加の感染リスクを伴いません。そのため、母乳育児は基本的に推奨されます。
参考文献
日本肝臓学会. B型肝炎治療ガイドライン(2021年改訂版).
World Health Organization. Hepatitis B vaccines: WHO position paper, July 2017.
Schweitzer A, et al. "Global prevalence of hepatitis B virus infection: a systematic review and meta-analysis." The Lancet. 2015; 386(10003):1546-1555.
Nelson NP, et al. "Prevention of Perinatal Hepatitis B Virus Transmission." Morbidity and Mortality Weekly Report. 2017; 66(15): 371–375.
B型肝炎の母子感染予防に関するポイント
1. 母子感染予防の基本
日本では1985年からB型肝炎ウイルス(HBV)の母子感染予防が実施されており、新生児へのワクチン・免疫グロブリン(HBIG)投与により、HBV感染率は大幅に減少。
2014年以降、予防プロトコールが簡略化され、HBs抗原陽性の妊婦から生まれた子どもには以下を実施:
生後12時間以内にHBIG+HBワクチンを同時投与
生後1か月、6か月にもHBワクチンを追加接種
しかし、HBe抗原陽性でウイルス量が高い妊婦では、従来の方法だけでは最大20%で感染を防げないことが判明。
2. 高ウイルス量妊婦への核酸アナログ製剤
HBV DNAが200,000 IU/mL以上 または HBs抗原量が4log10 IU/mL以上の妊婦は、妊娠後期から抗ウイルス治療が推奨される。
使用薬剤:
テノホビル(TDF, 300mg/日):
耐性株の出現率が低く、推奨される第一選択薬ラミブジン(LAM, 100-150mg/日):
耐性株が出やすいため推奨されにくいテルビブジン(TBV, 600mg/日):
一部のガイドラインで使用可
投与開始時期:
EASL(欧州):妊娠24〜28週
AASLD(米国)、APASL(アジア):妊娠28〜32週
出産後はALTを3か月ごとに測定し、6か月で治療終了を推奨。
3. 核酸アナログ製剤の安全性
母体への安全性:
TDF投与群と非投与群で子宮内胎児死亡率、分娩後出血リスク、HBV変異株の発生率に有意差なし。
出産後の肝炎増悪リスクも非投与群と同程度(8% vs. 6%)。
出生児への安全性:
新生児死亡率・早産リスク・先天性奇形率において、TDF投与群と非投与群で有意差なし。
1歳時の骨密度も非投与群と同等。
TAF(テノホビルアラフェナミド)について:
中国からの報告では、TDFと同様の感染防御率・安全性を示し、妊娠24〜35週での使用が有効。
臍帯血・母乳中には検出されず、新生児の発達にも影響なし。
4. WHOの推奨
妊婦のHBV DNAが5.3 log IU/mL(200,000 IU/mL)以上の場合、通常のワクチン・HBIG投与だけでは感染リスクが高いため、
妊娠28週からTDFを投与し、最低でも出産時まで継続することを推奨(グレードA)。
授乳と抗ウイルス薬:
TDFはAASLD・EASLでは授乳OK、APASLでは推奨されず。
5. まとめ
B型肝炎の母子感染予防は、ワクチン+HBIGに加えて、ウイルス量の高い妊婦にはTDF投与が重要。
TDFは耐性株のリスクが低く、母体・新生児の安全性が確立されており、第一選択薬として推奨される。
妊娠28週以降のTDF投与が母子感染リスクを低減し、WHOも推奨している。
B型肝炎ウイルス(HBV)持続感染の自然経過と治療目標
1. HBV持続感染の自然経過
HBVに感染すると、免疫の働きによって感染の進行が決まります。
HBV自体が直接細胞を傷つけるわけではなく、免疫応答が肝細胞を攻撃することで炎症が起こります。
HBV感染は、以下の4つの段階をたどります。
1️⃣ 免疫寛容期(immune tolerance phase)
主に乳幼児期に見られる段階。
免疫が未熟なため、ウイルスは増殖するが肝炎は起こらず無症状。
HBe抗原(ウイルスの目印の一つ)が陽性で、感染力が高い。
2️⃣ 免疫応答期(immune clearance phase)
成人になると免疫がウイルスを攻撃し始め、肝炎が発症する。
HBe抗原が消え、HBe抗体ができると(セロコンバージョン)、ウイルス量が減少し、肝炎は落ち着く。
しかし、肝炎が続くと肝硬変へ進むリスクがある。
3️⃣ 低増殖期(low replicative phase/inactive phase)
HBe抗原が消え、ウイルスの増殖が抑えられた状態(非活動性キャリア)。
しかし、一部の患者ではHBe抗原が陰性のままウイルスが再び増殖し、肝炎が再燃する(HBe抗原陰性慢性肝炎)。
4️⃣ 寛解期(remission phase)
HBs抗原(感染の指標)が消えると、病状は改善し、長期予後が良くなる。
ただし、自然にHBs抗原が消える確率は年1%程度。
💡 ポイント
HBV感染が続くと、慢性肝炎 → 肝硬変 → 肝細胞癌へ進行する可能性がある。
特に肝硬変になると、年5~8%の確率で肝細胞癌が発生。
一方で、HBe抗原が消え、ウイルス量が低下すれば、病状の進行や発癌リスクは低くなる。
2. HBV持続感染者の治療目標
HBVの治療は、 「患者の生命予後と生活の質(QOL)を向上させること」 を目的としています。
特に 「慢性肝不全」と「肝細胞癌」のリスクを減らすこと が重要です。
✅ 最終目標
HBs抗原を消失させること(ウイルスの完全な排除)。
✅ 短期目標
ALTの持続正常化(30 U/L以下) → 肝炎の活動を抑える。
HBe抗原陰性 & HBe抗体陽性を維持 → ウイルス増殖を抑える。
HBV DNAの抑制(治療薬により異なる)。
✅ 治療の具体的な指標
📌 核酸アナログ治療(長期的にウイルスを抑える)
HBV DNAを限りなく低くする(治療中は陰性を目標)。
治療中止後もHBV DNAが2,000 IU/mL未満なら経過観察可能。
📌 インターフェロン治療(一定期間の治療でウイルス排除を狙う)
HBe抗原が消えたり、HBs抗原が減ることを期待。
24~48週間の治療後にHBV DNA 2,000 IU/mL未満を維持できるかが重要。
📌 HBコア関連抗原(新しい発癌リスク指標)
HBV DNAやHBe抗原が陰性化しても、HBコア関連抗原が高いと発癌リスクあり。
核酸アナログ治療では、この指標も注視する必要がある。
🔑 まとめ
HBV感染は 免疫の働き によって4つの段階をたどる。
慢性肝炎 → 肝硬変 → 肝細胞癌に進むリスクがあるため、早めの管理が重要。
治療の最終目標は HBs抗原の消失 だが、まずは ALTの正常化・HBe抗原陰性化・HBV DNAの抑制 を目指す。
核酸アナログ or インターフェロン治療を用い、患者の状態に応じた適切な治療戦略を選択する。
B型肝炎の治療薬について
B型肝炎(HBV)の治療では、大きく分けて インターフェロン(IFN) と 核酸アナログ製剤 の2種類の抗ウイルス薬が使われます。それぞれの特徴を理解し、適切な治療を選択することが重要です。
1. インターフェロン(IFN)治療
特徴:
体の免疫を活性化してウイルスを抑える
一定期間(24~48週間)で治療を終了できる
治療効果が持続する可能性がある
メリット:
✅ 治療終了後も効果が続くことがある(drug freeでの効果持続)
✅ HBs抗原の陰性化(ウイルスの消失)が期待できる
デメリット:
❌ 効果が得られる人の割合が低い(HBe抗原陽性で20~30%、陰性で20~40%)
❌ 副作用が多い(発熱、倦怠感、うつ症状など)
❌ 週1回の通院が必要
2. 核酸アナログ製剤(LAM, ADV, ETV, TDF, TAF)
特徴:
HBVの増殖を直接抑える薬
経口薬なので服用が簡単
長期継続投与が必要
メリット:
✅ 強力なウイルス増殖抑制作用がある
✅ 治療開始後すぐに効果が出やすい
✅ 副作用が少ない
デメリット:
❌ 治療をやめるとウイルスが再燃しやすい
❌ HBs抗原の陰性化が起こりにくい
❌ 長期投与による薬剤耐性や安全性の問題がある
日本における抗ウイルス治療の経緯
1987|従来型IFN(28日間;HBe抗原陽性のみ)
2000|LAM(ラミブジン)
2002|従来型IFN(6か月間; HBe抗原陽性のみ)
2004|ADV(アデホビル)※2022年5 月発売中止
2006|ETV(エンテカビル)
2011|Peg-IFN
2014|TDF(テノホビル・ジソプロキシルフマル酸塩)
2017|TAF(テノホビル・アラフェナミド)
3. どちらの治療を選ぶべきか?
✔ HBs抗原の陰性化を目指したい場合 → Peg-IFN
✔ 長期的なHBVの抑制を重視する場合 → 核酸アナログ製剤
それぞれの薬にはメリット・デメリットがあるため、患者の状態に応じた適切な治療を選択する必要があります。
引用文献
日本肝臓学会編『B型肝炎治療ガイドライン B型肝炎治療ガイドライン(第4版)2022年6月
B型肝炎治療ガイドライン|日本肝臓学会ガイドライン|ガイドライン・診療情報|医療関係のみなさま|一般社団法人 日本肝臓学会
PDF https://www.jsh.or.jp/lib/files/medical/guidelines/jsh_guidlines/B_v4.pdf
論点およびポイント
■■GPT4o
問107-232|実務
論点| 妊婦 / HBs抗原陽性 / HBe抗原検査 / 垂直感染リスク評価
ポイント|
妊婦がHBs抗原陽性の場合、垂直感染リスクを評価するためにHBe抗原を検査する。
HBe抗原陽性またはHBV DNA高値の場合、垂直感染リスクが高くなるため追加の対応が必要となる。
抗HBs人免疫グロブリンは適応外。
エンテカビルは第一選択薬ではない。
出産まで特別な対応をしないことは不適切。
ワクチン接種は妊婦ではなく出生児への対応が基本。
問107-233|衛生
論点| 新生児 / 垂直感染予防 / HBIG / ワクチン接種 / HBs抗原・抗体検査
ポイント|
HBs抗原陽性母親から出生した児は垂直感染リスクが高い。
生後12時間以内に抗HBs人免疫グロブリン(HBIG)とB型肝炎ワクチンを同時投与することが感染予防の鍵。
生後1か月および6か月にB型肝炎ワクチンの追加接種を実施し、免疫を確立する。
生後9~12か月にHBs抗原および抗体検査を行い、感染予防が成功したか確認する。
適切な時系列での措置が感染予防の成功率を高める。
薬剤師国家試験 出題基準
出典: 薬剤師国家試験のページ |厚生労働省 (mhlw.go.jp)
出題基準 000573951.pdf (mhlw.go.jp)
論点を整理します。
■■GPT4o
総合的な論点
問 106-228(衛生)
本問題は、HBs抗原陽性の妊婦への適切な対応に関するものです。HBs抗原陽性は、B型肝炎ウイルス(HBV)のキャリアであることを示し、妊婦が垂直感染(母子感染)リスクを抱えている可能性を示唆します。垂直感染は、特に分娩時に母親から新生児に感染が伝播することで生じます。このため、妊婦と新生児の管理が重要となります。
垂直感染リスクの評価には、HBs抗原の他にHBe抗原の確認が必要です。HBe抗原は、母体内でのHBVの活発な複製および高い感染性を示します。また、適切な対応として、抗HBs人免疫グロブリン(HBIG)の投与や抗ウイルス薬の使用が検討されますが、妊娠時の安全性と効果のバランスを考慮する必要があります。
妊婦の状態評価:
HBs抗原が陽性であることが確認された場合、HBe抗原およびHBV DNAの検査が必要です。これによりウイルス量や感染性を評価します。
母体への治療選択:
妊娠中にエンテカビルやテノホビルなどの抗ウイルス薬を使用することでウイルス量を低下させる可能性がありますが、エンテカビルは胎児への影響が懸念されるため使用が推奨されません。
感染予防の優先順位:
出産時の感染予防が主眼であり、産後の新生児への迅速な処置が特に重要です。
選択肢の検討:
問題の選択肢を比較すると、最初にHBe抗原検査を行うことで感染性を評価し、対応の方向性を決定するのが正答であると考えられます。
各選択肢の論点および解法へのアプローチ方法
選択肢1: HBe抗原を検査する。
論点:
HBe抗原検査は、母体内のHBVの複製活性および感染性を評価するために重要です。HBe抗原陽性であれば、ウイルス量が多く、垂直感染リスクが高いとされます。アプローチ方法:
妊婦がHBs抗原陽性である場合、まずHBe抗原検査を行い、感染リスクを詳細に評価することが必要です。これにより、必要に応じて母体への抗ウイルス治療や新生児への迅速な対応計画を立てることができます。
選択肢2: B型肝炎ワクチンを接種する。
論点:
HBVキャリアの妊婦にワクチン接種を行うことは一般的に推奨されていません。HBVワクチンは予防目的であり、既感染者への治療効果はありません。アプローチ方法:
この選択肢は不適切です。妊婦への対応は、感染の伝播を防ぐための管理(抗ウイルス薬投与、分娩時の注意)が中心です。
選択肢3: 速やかに、抗HBs人免疫グロブリンを投与する。
論点:
抗HBs人免疫グロブリン(HBIG)は、B型肝炎感染の予防に使用されますが、妊婦に対しては一般的に使用されません。新生児への投与が主となります。アプローチ方法:
この選択肢は、感染予防のタイミングが不適切であり、出産後に新生児に対して行うべきです。
選択肢4: エンテカビルを投与する。
論点:
エンテカビルはHBVの治療に使用される抗ウイルス薬ですが、妊娠中の使用は安全性のデータが限られているため推奨されません。アプローチ方法:
妊娠中の抗ウイルス治療を検討する場合、安全性が確認されているテノホビルなどを使用するのが一般的です。この選択肢は不適切です。
選択肢5: 出産まで、特に対応の必要はない。
論点:
HBs抗原陽性の妊婦は、特にHBe抗原陽性の場合、出産時に高い垂直感染リスクを持つため、何らかの対応が必要です。アプローチ方法:
出産時の感染管理や新生児への予防処置を計画する必要があるため、この選択肢は不適切です。
結論:
正答は
選択肢1(HBe抗原を検査する)
です。垂直感染リスクを評価するために必要な検査であり、次の段階の対応計画を立てる基盤となります。
引用文献
日本肝臓学会. B型肝炎治療ガイドライン.
WHO. "Prevention of mother-to-child transmission of hepatitis B virus: Guidelines on antiviral prophylaxis in pregnancy."
American Association for the Study of Liver Diseases (AASLD). "Management of Hepatitis B."
EASL. "Clinical Practice Guidelines on the management of hepatitis B virus infection."
問 106-227(実務)
本問題は、HBs抗原陽性の母親から出生した児に対するB型肝炎ウイルス(HBV)感染予防処置について時系列での適切な対応を問うものです。垂直感染のリスクは、新生児期に迅速かつ適切な予防措置を講じることで大幅に低減できます。特に、生後12時間以内の初期対応(抗HBs人免疫グロブリンとB型肝炎ワクチンの同時投与)が感染予防の鍵です。
感染予防の基本方針:
母親がHBs抗原陽性である場合、新生児への垂直感染リスクを軽減するための予防措置が必要です。この措置には、HBs抗原検査、抗HBs人免疫グロブリン(HBIG)投与、B型肝炎ワクチン接種が含まれます。
予防措置のタイミング:
生後12時間以内に抗HBs人免疫グロブリンとB型肝炎ワクチンを同時に投与することで、新生児の感染リスクを大幅に軽減できます。
生後1か月および6か月で追加のワクチン接種を行い、完全な免疫を確立します。
生後9~12か月でHBs抗原・抗体検査を行い、感染予防が成功したかを確認します。
時系列の重要性:
各措置は適切な時期に実施する必要があり、生後12時間以内の初期対応が最も重要です。このタイミングを逃すと感染リスクが増大します。
各選択肢の論点および解法へのアプローチ方法
選択肢1: HBs抗原・抗体検査|B型肝炎ワクチン接種|抗HBs人免疫グロブリン投与
論点:
初期対応として生後12時間以内に行うべき措置(HBIG投与とワクチン接種)が遅延しています。この順序は感染予防の観点で不適切です。アプローチ方法:
生後12時間以内に行う措置が最優先であり、抗原・抗体検査は後続の確認ステップで実施されるべきです。このため不適切な組み合わせです。
選択肢2: HBs抗原・抗体検査|抗HBs人免疫グロブリン投与|B型肝炎ワクチン接種
論点:
抗HBs人免疫グロブリン(HBIG)投与が先行する一方、ワクチン接種が遅れており、感染予防の効果が減弱する可能性があります。アプローチ方法:
HBIGとワクチンは同時に投与されるべきであり、この順序では対応として不適切です。
選択肢3: 抗HBs人免疫グロブリン投与|HBs抗原・抗体検査|B型肝炎ワクチン接種
論点:
初期対応として抗HBs人免疫グロブリンが投与されているものの、ワクチン接種が遅れており、適切な免疫応答が確保されません。アプローチ方法:
HBIGとワクチンは同時投与が基本です。この順序では感染予防として不適切です。
選択肢4: 抗HBs人免疫グロブリン投与|B型肝炎ワクチン接種|HBs抗原・抗体検査
論点:
生後12時間以内に抗HBs人免疫グロブリン投与とワクチン接種を同時に実施しており、感染予防の観点で最も適切な順序です。その後の抗原・抗体検査も正しいタイミングで実施されています。アプローチ方法:
この順序は標準的な対応に準じており、適切です。正答として選択すべきです。
選択肢5: B型肝炎ワクチン接種|抗HBs人免疫グロブリン投与|HBs抗原・抗体検査
論点:
ワクチン接種が先行し、抗HBs人免疫グロブリン投与が後回しになっています。この順序では、初期免疫の形成が不完全になるリスクがあります。アプローチ方法:
HBIGとワクチンは同時に投与されるべきであり、この順序は不適切です。
結論:
正答は
選択肢4
(抗HBs人免疫グロブリン投与|B型肝炎ワクチン接種|HBs抗原・抗体検査)
です。この順序が感染予防において最も効果的です。
引用文献
日本肝臓学会. B型肝炎治療ガイドライン.
Centers for Disease Control and Prevention (CDC). "Prevention of Perinatal Hepatitis B Virus Transmission: Recommendations and Guidelines."
WHO. "Hepatitis B vaccines: WHO position paper – July 2017."
Shepard CW, Simard EP, Finelli L, Fiore AE, Bell BP. "Hepatitis B virus infection: Epidemiology and vaccination." Epidemiologic Reviews, 2006.
EASL. "Clinical Practice Guidelines on the management of hepatitis B virus infection."
以上で、論点整理を終わります。
理解できたでしょうか?
大丈夫です。
完全攻略を目指せ!
はじめましょう。
薬剤師国家試験の薬学実践問題【複合問題】から垂直感染 / B型肝炎 / HBs抗原, HBe抗原 / 出生児 / 予防措置を論点とした問題です。
なお、以下の解説は、著者(Yukiho Takizawa, PhD)がプロンプトを作成して、その対話に応答する形で GPT4o & Copilot 、Gemini 2、または Grok 2 が出力した文章であって、著者がすべての出力を校閲しています。
生成AIの製造元がはっきりと宣言しているように、生成AIは、その自然言語能力および取得している情報の現在の限界やプラットフォーム上のインターフェースのレイト制限などに起因して、間違った文章を作成してしまう場合があります。
疑問点に関しては、必要に応じて、ご自身でご確認をするようにしてください。
Here we go.
第107回薬剤師国家試験|薬学実践問題 /
問232-233
一般問題(薬学実践問題)
【物理・化学・生物、衛生/実務】
■複合問題|問 107-232-233
Q. 39歳女性。今回初めて妊娠した。8週目の妊婦健診でB型肝炎の検査を実施したところ、HBs抗原が陽性であった。
実務
問 107-232|実務
Q. この妊婦への対応として、適切なのはどれか。1つ選べ。
■選択肢
1. HBe抗原を検査する。
2. B型肝炎ワクチンを接種する。
3. 速やかに、抗HBs人免疫グロブリンを投与する。
4. エンテカビルを投与する。
5. 出産まで、特に対応の必要はない。
Here:
松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問 107-232-233【物理・化学・生物、衛生/実務】論点:垂直感染 / B型肝炎 / HBs抗原, HBe抗原 / 出生児 / 予防措置|matsunoya
衛生
問 107-233|衛生
Q. この妊婦から出生した児に対して行うB型肝炎ウイルス感染に関する予防処置を時系列で示した(A~C)。正しい組合せはどれか。1つ選べ。
出生児に行う予防措置:
生後12時間以内(目安):[B]・[A]|
生後1か月:[B]|
生後6か月:[B]|
生後9~12か月(目安):[C]
|A|B|C|
■選択肢
1. HBs抗原・抗体検査|B型肝炎ワクチン接種|抗HBs人免疫グロブリン投与
2. HBs抗原・抗体検査|抗HBs人免疫グロブリン投与|B型肝炎ワクチン接種
3. 抗HBs人免疫グロブリン投与|HBs抗原・抗体検査|B型肝炎ワクチン接種
4. 抗HBs人免疫グロブリン投与|B型肝炎ワクチン接種|HBs抗原・抗体検査
5. B型肝炎ワクチン接種|抗HBs人免疫グロブリン投与|HBs抗原・抗体検査
Here:
松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問 107-232-233【物理・化学・生物、衛生/実務】論点:垂直感染 / B型肝炎 / HBs抗原, HBe抗原 / 出生児 / 予防措置|matsunoya
■■GPT4o
■問 107-232|実務
■論点|
この問題の論点は、HBs抗原陽性妊婦における垂直感染リスク評価のための検査です。
■解説1|
HBe抗原を検査する(選択肢1)[正しい]
妊婦がHBs抗原陽性の場合、HBe抗原の有無を確認することで、B型肝炎ウイルスの活動性を評価し、垂直感染リスクを推定します。
HBe抗原陽性は高ウイルス血症を示し、垂直感染のリスクが高いとされています。
臨床ガイドライン:
日本肝臓学会やWHOのガイドラインでも、HBs抗原陽性妊婦に対してHBe抗原・HBV DNA検査を行い、リスク評価を行うことが推奨されています。
■解説2|
追加検査の意義:
HBe抗原陽性の場合、妊娠末期の抗ウイルス薬(例:テノフォビル)の投与を検討し、出生児への垂直感染予防を強化します。出産後の対応:
出生児には速やかに抗HBs人免疫グロブリン(HBIG)とB型肝炎ワクチンを投与する必要があります。
この一連の措置は、感染予防の成功率を高めます。
■結論|
選択肢1は、妊婦の垂直感染リスクを正確に評価し、その後の対応に役立つため、正しい選択です。
■補足|
B型肝炎ワクチンを接種する(選択肢2)[誤り]
妊婦にワクチン接種を行うことは、妊娠中の安全性が確立していないため推奨されません。
速やかに、抗HBs人免疫グロブリンを投与する(選択肢3)[誤り]
抗HBs人免疫グロブリンは感染リスクのある新生児に対して用いるものであり、妊婦には適応外です。
エンテカビルを投与する(選択肢4)[誤り]
エンテカビルは胎児への影響が懸念されるため妊娠中の使用は推奨されません。
代替薬としてテノフォビルが選ばれることがありますが、慎重な判断が必要です。
出産まで、特に対応の必要はない(選択肢5)[誤り]
感染リスクを評価し、必要な措置を講じることが重要であり、対応が不要という選択は誤りです。
■問 107-233|衛生
■論点|
この問題の論点は、HBs抗原陽性妊婦から出生した児に対する垂直感染予防のための時系列的な対応策です。
■解説1|
|A|B|C|
抗HBs人免疫グロブリン投与|B型肝炎ワクチン接種|HBs抗原・抗体検査(選択肢4)[正しい]
抗HBs人免疫グロブリン(HBIG)投与:
生後12時間以内に投与することで、ウイルスの中和抗体を提供し、新生児への感染リスクを軽減します。B型肝炎ワクチン接種:
生後12時間以内、1か月後、6か月後の3回接種を行い、免疫反応を強化します。HBs抗原・抗体検査:
生後9~12か月時点で検査を行い、感染の有無を確認します。この時点で陰性かつ十分な抗体価が得られていれば感染予防が成功したと判断できます。臨床ガイドライン:
日本小児科学会やWHOは、HBIGとワクチンの併用による感染予防を強く推奨しており、その有効性は95%以上とされています。
■解説2|
時系列対応の重要性:
HBV感染予防には、抗HBs人免疫グロブリン投与とB型肝炎ワクチン接種を正しいタイミングで行うことが重要です。特に、生後12時間以内の介入が予防成功の鍵です。
感染確認の必要性:
生後9~12か月の検査により、予防措置の成功を評価します。この検査では、抗体価が10 mIU/mL以上であることを目標とします。
■結論|
選択肢4は、垂直感染予防における標準的な手順を正確に反映しており、正しい選択です。
■補足|
|A|B|C|
HBs抗原・抗体検査|B型肝炎ワクチン接種|抗HBs人免疫グロブリン投与(選択肢1)[誤り]
初期介入(生後12時間以内)でのHBs抗原・抗体検査は感染予防としては適切ではありません。
HBs抗原・抗体検査|抗HBs人免疫グロブリン投与|B型肝炎ワクチン接種(選択肢2)[誤り]
ワクチン接種を遅らせる選択は感染予防効果を低下させます。
抗HBs人免疫グロブリン投与|HBs抗原・抗体検査|B型肝炎ワクチン接種(選択肢3)[誤り]
検査のタイミングが早すぎるため、予防目的のプロトコルとして適切ではありません。
B型肝炎ワクチン接種|抗HBs人免疫グロブリン投与|HBs抗原・抗体検査(選択肢5)[誤り]
ワクチン接種を先行させる順序では、免疫グロブリン投与の感染防止効果が低下します。
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薬剤師国家試験対策ノート|論点解説 必須問題 第106回-第109回 一覧 powered by Gemini 1.5 Pro, Google AI Studio & GPT4, Copilot|matsunoya (note.com)
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では、問題を解いてみましょう!
すっきり、はっきりわかったら、合格です。
第107回薬剤師国家試験|薬学実践問題 /
問232-233
一般問題(薬学実践問題)
【物理・化学・生物、衛生/実務】
■複合問題|問 107-232-233
Q. 39歳女性。今回初めて妊娠した。8週目の妊婦健診でB型肝炎の検査を実施したところ、HBs抗原が陽性であった。
実務
問 107-232|実務
Q. この妊婦への対応として、適切なのはどれか。1つ選べ。
■選択肢
1. HBe抗原を検査する。
2. B型肝炎ワクチンを接種する。
3. 速やかに、抗HBs人免疫グロブリンを投与する。
4. エンテカビルを投与する。
5. 出産まで、特に対応の必要はない。
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衛生
問 107-233|衛生
Q. この妊婦から出生した児に対して行うB型肝炎ウイルス感染に関する予防処置を時系列で示した(A~C)。正しい組合せはどれか。1つ選べ。
出生児に行う予防措置:
生後12時間以内(目安):[B]・[A]|
生後1か月:[B]|
生後6か月:[B]|
生後9~12か月(目安):[C]
|A|B|C|
■選択肢
1. HBs抗原・抗体検査|B型肝炎ワクチン接種|抗HBs人免疫グロブリン投与
2. HBs抗原・抗体検査|抗HBs人免疫グロブリン投与|B型肝炎ワクチン接種
3. 抗HBs人免疫グロブリン投与|HBs抗原・抗体検査|B型肝炎ワクチン接種
4. 抗HBs人免疫グロブリン投与|B型肝炎ワクチン接種|HBs抗原・抗体検査
5. B型肝炎ワクチン接種|抗HBs人免疫グロブリン投与|HBs抗原・抗体検査
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