松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問107-174【薬剤】論点:2-コンパートメントモデル / 消失速度定数 / 血中濃度時間曲線下面積 / 血中濃度 / 分布容積
第107回薬剤師国家試験|薬学理論問題 /
問174
一般問題(薬学理論問題)【薬剤】
問107-174
Q. 薬物の血中濃度(C)の経時変化が下図のようになったため、体循環コンパートメントと末梢コンパートメントからなる線形2-コンパートメントモデルで解析し、次の式の形で表した。
C=A・e^(-α・t)+B・e^(-β・ t)
ただし、A、B、α、βは定数、tは時間であり、投与量をDとする。このときの薬物動態パラメータに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
■選択肢
1. 終末相(β相)における消失速度定数(β)は、図の②の部分の傾きから求められる。
2. 分布相(α相)における消失速度定数(α)は、図の①の部分の傾きから求められる。
3. 血中濃度時間曲線下面積は、(A+B)/(α+β)で表すことができる。
4. 投与直後の薬物血中濃度はA+Bで表すことができる。
5. 体循環コンパートメントの分布容積はD/Aで表すことができる。
こんにちは!薬学生の皆さん。
Mats & BLNtです。
matsunoya_note から、薬剤師国家試験の論点解説をお届けします。
苦手意識がある人も、この機会に、薬学理論問題【薬剤】を一緒に完全攻略しよう!
今回は、第107回薬剤師国家試験|薬学理論問題 / 問174、論点:2-コンパートメントモデル / 消失速度定数 / 血中濃度時間曲線下面積 / 血中濃度 / 分布容積を徹底解説します。
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松廼屋|論点解説 薬剤師国家試験対策ノート問107-174【薬剤】論点:2-コンパートメントモデル / 消失速度定数 / 血中濃度時間曲線下面積 / 血中濃度 / 分布容積
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滝沢 幸穂 Yukiho Takizawa, PhD
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設問へのアプローチ|
第107回薬剤師国家試験の問174(問107-174)では、2-コンパートメントモデル / 消失速度定数 / 血中濃度時間曲線下面積 / 血中濃度 / 分布容積に関する知識を問われました。
2-コンパートメントモデルのグラフから消失速度定数を読み取ることを含むコンパートメントモデルのそれぞれのパラメーター(消失速度定数 / 血中濃度時間曲線下面積 / 血中濃度 / 分布容積)の定義を理解しているか問う問題です。
これは、薬剤師国家試験の出題基準の範囲内と言えます。
薬剤師国家試験 出題基準
出典: 薬剤師国家試験のページ |厚生労働省 (mhlw.go.jp)
薬物動態の解析|薬物速度論 000573951.pdf (mhlw.go.jp)
線形コンパートメントモデルと、関連する薬物動態パラメータ(全身クリアランス、分布容積、消失半減期、生物学的利用能等)を説明できる。
線形1-コンパートメントモデルに基づいた解析ができる(急速静注・経口投与 [単回及び反復投与]、定速静注)。
体内動態が非線形性を示す薬物の例を挙げ、非線形モデルに基づいた解析ができる。
モーメント解析の意味と、関連するパラメータの計算法について説明できる。
組織クリアランス(肝、腎)及び固有クリアランスの意味と、それらの関係について、数式を使って説明できる。
薬物動態学-薬力学解析(PK-PD解析)について説明できる。
論点を整理します。
2-コンパートメントモデルが、いまいちワカラナイ🤣ヒトでも、もう、忘れちまった…😊ヒトでも、ポイントがすっきりはっきり理解できるように、Grok 2 mini (beta) に徹底的に論点整理して深掘りしてもらっています。
ぜひご覧ください。
楽勝です。(^^)/
■■Grok 2 mini (beta)
1: グラフの解説
問題中の式をグラフの式(Y: ln(C), X: t)に展開します。
1. 式の展開:
元の式:
C = A・e^(-α・t)+ B・e^(-β・t)自然対数を取る:
ln(C) = ln(A・e^(-α・t)+ B・e^(-β・t))
ここで、この式を直接自然対数に変換するのは一見複雑ですが、理論的には以下のように考えることができます:
ln(C) を考えると、特に C が A・e^(-α・t)または B・e^(-β・t)のどちらか一方に近づく場合(例えば、時間が非常に大きくなった場合など)、その部分の傾きがグラフの傾きとして現れます。
具体的には、初期の段階では A・e^(-α・t)が主導し、後期では B・e^(-β・t)が主導します。
2. グラフの解釈:
①の範囲(t 0~2 h):
この部分は主に分布相(α相)に相当し、ここでの傾きは消失速度定数 α に関連します。②の範囲(t 8~12 h):
この部分は終末相(β相)に相当し、ここでの傾きは消失速度定数 β に関連します。
グラフの縦軸が ln(C) であるため、各コンパートメントの指数関数的な減衰が直線として表されます。したがって、各直線の傾きを求めることで消失速度定数 α と β を得ることができます。
2: 総合的な論点
この問題は、薬物動態学における2コンパートメントモデルの解析を扱っています。具体的には、以下のポイントが重要です:
1. モデル構造:
2コンパートメントモデルは、体循環コンパートメント(血中)と末梢コンパートメント(組織内など)から成り立っています。
薬物の濃度は時間とともにこの2つのコンパートメント間で移動し、その分布と消失が指数関数的に進行します。
2. 消失速度定数の理解:
α (アルファ) は初期の速い消失フェーズ(分布相)を表し、薬物が体循環から末梢に急速に移行する段階です。
β (ベータ) は後期の遅い消失フェーズ(終末相)を表し、薬物が主に末梢から体循環に戻り、最終的には体外に排泄される段階です。
3. 血中濃度の解析:
初期濃度やAUC(血中濃度時間曲線下面積)の計算方法。
各相における濃度の変化の解析方法。
4. パラメーターの推定:
グラフの特定の部分から速度定数を求める方法。
投与量と初期濃度の関係性。
この問題では、これらの要素が正しく理解され、選択肢における正確な表現が求められています。
選択肢の正誤を判断するために、これらの理論的背景を基に各選択肢の解釈を進めます。
3: 各選択肢の論点および解法へのアプローチ方法
選択肢1:
論点: 終末相(β相)における消失速度定数(β)は、図の②の部分の傾きから求められる。
解法へのアプローチ方法:
終末相は時間が進んだ後の段階で、主に B・e^(-β・t)の影響が大きい。
グラフの縦軸が ln(C) であるため、この部分の傾きは直接 β の値を示します。具体的には、ln(C) vs t のグラフの②の部分の傾きを計算すれば β を得られます。
選択肢2:
論点: 分布相(α相)における消失速度定数(α)は、図の①の部分の傾きから求められる。
解法へのアプローチ方法:
分布相は初期段階で、主に A・e^(-α・t)の影響が大きい。
グラフの①の部分の傾きが α を示すかどうか。ln(C) vs t のグラフの①の部分の傾きを計算すれば α を得られるかどうか。
この場合、初期分布相の傾き(グラフの①の部分)は α と β の合成の影響を受けているため、直接 α だけを求めるのは難しい。
単純にグラフの①の部分を α とみなすのは適切ではない。
選択肢3:
論点: 血中濃度時間曲線下面積は、(A+B)/(α+β)で表すことができる。
解法へのアプローチ方法:
AUC(血中濃度時間曲線下面積)は、2コンパートメントモデルの場合、AUC(0→∞) = A/α + B/β
選択肢4:
論点: 投与直後の薬物血中濃度はA+Bで表すことができる。
解法へのアプローチ方法:
投与直後(t = 0)は、 C = A + B となる。
なぜなら、t = 0の場合、e^0 = 1 だからです。
選択肢5:
論点: 体循環コンパートメントの分布容積はD/Aで表すことができる。
解法へのアプローチ方法:
分布容積は、投与量 (D) と初期濃度 (C0) の比で求められる。
初期濃度 (C0) は A+B です。
したがって、分布容積の計算は D/(A+B) です。
4: Ref.
以下に、薬物動態学および2コンパートメントモデルの解析に関する参考文献を挙げます。これらの文献は薬物動態パラメーターの解析方法や理論的背景について詳述しています。
Rowland, M., & Tozer, T. N. (2011). Clinical Pharmacokinetics and Pharmacodynamics: Concepts and Applications (4th ed.). Philadelphia: Lippincott Williams & Wilkins.
この書籍は薬物動態学の基礎から応用までをカバーしており、2コンパートメントモデルの理論と応用について詳しく解説しています。Gibaldi, M., & Perrier, D. (1982). Pharmacokinetics (2nd ed.). New York: Marcel Dekker.
薬物動態学の古典的な参考書で、特に数理的なアプローチが強調されています。Shargel, L., & Yu, A. B. C. (2016). Applied Biopharmaceutics & Pharmacokinetics (7th ed.). New York: McGraw-Hill Education.
実際の薬物治療における薬物動態学の応用を中心に解説しています。Welling, P. G. (1986). Pharmacokinetics: Processes and Mathematics. Washington, D.C.: American Chemical Society.
薬物動態の数学的モデルについて詳細に議論されており、2コンパートメントモデルの解析手法についても触れられています。Notari, R. E. (1987). Biopharmaceutics and Clinical Pharmacokinetics: An Introduction (4th ed.). New York: Marcel Dekker.
薬物の体内動態と臨床的意義についての理解を深めるための基本的なテキストです。
以上の文献は、薬物動態学、特に2コンパートメントモデルの解析に関する理解を深めるのに役立ちます。これらの資料を参照することで、問題の各選択肢に対する科学的根拠を確認し、解釈を強化することができます。
5: 論点の深掘り
選択肢1:
論点:
終末相(β相)における消失速度定数(β)は、図の②の部分の傾きから求められる。
1. 2-コンパートメントモデルの概要:
体循環コンパートメント: 主に血中を指し、薬物が投与されると最初に入る場所。
末梢コンパートメント: 体液以外の部位(組織、脂肪等)に相当し、薬物が分布します。
2. 消失速度定数:
α: 分布相(α相)を支配する速度定数。初期の急速な薬物の分布と消失を表します。
β: 終末相(β相)を支配する速度定数。後期の緩やかな薬物の消失を表します。
3. 終末相(β相)の特性:
終末相は、薬物が体循環と末梢コンパートメント間で平衡に近づいた段階を示します。この段階では、薬物の消失が主に体外排泄により進行します。
血中濃度の減少が指数関数的であり、β相の傾きはβを反映します。
4. グラフの解析(ln(C) vs t):
グラフの縦軸が血中濃度の自然対数(ln(C))であり、横軸が時間(t)で表される場合、終末相は直線として現れます。
この直線は、 ln(C) = -β・t + 定数 の形を取り、ここで傾きは -β です。
5. 選択肢1の論点の考察:
終末相の傾きとβの関係:
終末相では、血中濃度の減少がほぼ完全にβによって支配されます。したがって、グラフの②部分の傾き(縦軸がln(C)である場合)は、直接βの値を示します。
具体的には、縦軸がln(C)である場合、その直線の傾きはβの負値(-β)となります。したがって、傾きを計算することでβを求めることができます。
6. 実際の計算:
終末相の直線の傾きを求めるためには、グラフから二点を選び、その傾きを計算します。
傾き =Δ ln(C) /Δ t この傾きの絶対値がβになります。
結論: 2-コンパートメントモデルの終末相における消失速度定数βは、ln(C) vs tのグラフの終末相部分(この場合②の部分)の傾きから直接求めることができます。この方法は、薬物動態学において標準的なβの求め方です。
選択肢2:
論点:
分布相(α相)における消失速度定数(α)は、図の①の部分の傾きから求められる。
1. 2-コンパートメントモデルの基本構造:
体循環コンパートメント(通常、血中を指す)
末梢コンパートメント(組織やその他の非血中部位を指す)
薬物はこれらのコンパートメント間で移動し、その分布と消失が指数関数的に進行します。
2. 分布相(α相)と終末相(β相):
分布相(α相): 薬物が投与された後、まず体循環コンパートメントに入り、次に末梢コンパートメントへ分布します。この段階は通常、急速な濃度変化が見られ、初期の分布速度定数(α)が主導します。
終末相(β相): 薬物が両コンパートメント間で平衡に近づき、最終的には体外へ排泄される段階。この段階では、濃度の減少がゆっくりと進行し、終末相速度定数(β)が主導します。
3. 消失速度定数αの解釈:
消失速度定数αは、薬物の分布速度を示します。これは、体循環コンパートメントから末梢コンパートメントへの薬物の移動速度と、逆方向の移動速度のバランスによって決まります。
具体的には、αは薬物がどれだけ速く体循環から組織(末梢コンパートメント)へ移動し、その後また体循環に戻るかを反映します。
4. グラフの①部分の解析:
グラフの縦軸がln(C)(血中濃度の自然対数)であり、横軸が時間tであるため、分布相(α相)における直線の傾きは、指数関数的な減少を表すことになります。
しかし、この分布相の初期部分では、単純に一つの消失速度定数(α)で表現するのは難しいです。なぜなら、初期段階ではαとβの影響が重なり合っているからです。
5. 選択肢2の論点の考察:
初期段階の傾きは、αだけではなくβの影響も含んでいます。
特に初期には、血中濃度はAとBの両方の項から構成されており、
C = A・e^(-α・t) + B・e^(-β・t)
の形になります。したがって、単純にこの部分の傾きをαとみなすのは、βの影響を無視することに繋がり、不正確です。
結論: 2-コンパートメントモデルの解析では、初期分布相の傾きはαとβの合成の結果であり、単純にαだけを求めるためには、より詳細な解析が必要となります。
選択肢3:
論点:
血中濃度時間曲線下面積(AUC)は、(A+B)/(α+β)で表すことができる。
1. 2-コンパートメントモデルのAUC:
AUC(Area Under the Curve) は、薬物の血中濃度と時間の積分であり、投与量に対する薬物の体内暴露度を示します。AUCの計算は、薬物のバイオアベイラビリティやクリアランスを評価するための基本的なパラメーターです。
2. AUCの求め方:
2-コンパートメントモデルでは、血中濃度Cは次のように表されます:
C(t) = A・e^(-α・t) + B・e^(-β・t)
ここで、AとBは初期濃度係数、αとβは消失速度定数です。
AUCは無限大まで積分することで求められます:
この積分は、AとBの項に分けることができます:
各項の積分 第1項:
この積分は、指数関数の積分の性質を利用します:
したがって、
各項の積分 第2項:
同様に、
積分の値は:
結論: AUCは A/α + B/β で表されます。
選択肢4:
論点:
投与直後の薬物血中濃度はA+Bで表すことができる。
1. 2-コンパートメントモデルの基本構造:
体循環コンパートメント: 主に血中に相当し、薬物が最初に分布します。
末梢コンパートメント: 体液以外の部位(組織など)に相当し、薬物が次に分布します。
2. 投与直後の薬物動態:
薬物が投与された瞬間(t = 0)において、薬物はまだコンパートメント間で移動していません。よって、全ての薬物は体循環コンパートメントに存在します。
3. 初期濃度の計算:
2-コンパートメントモデルでは、血中濃度Cは次のように表されます:
C(t) = A・e^(-α・t) + B・e^(-β・t)
ここで、t = 0のとき、指数関数部分は e^0 = 1 となります。
t = 0 における血中濃度Cは:
C(0) = A・1 + B・1 = A + B
4. 選択肢4の論点の考察:
初期濃度の理論的背景:
投与直後の薬物の血中濃度は、薬物がまだ体循環コンパートメントに全て存在しているため、初期条件の式に従ってA + Bで表されます。
このAとBは、それぞれ分布相と終末相の初期濃度係数です。式の解釈:
Aは分布相(α相)の初期濃度係数。
Bは終末相(β相)の初期濃度係数。
5. 実際の適用:
実験的または臨床的なデータから、初期濃度を測定することで、AとBの値を推定することができます。この初期濃度は、投与量Dと分布容積Vdの関係からも確認できます。
ただし、通常、VdはAとBを用いて計算されることが多いです。
結論: 投与直後の薬物血中濃度をA + Bで表すことは、2-コンパートメントモデルの理論に基づいています。
この式 (C(0) = A + B) は、薬物が投与された瞬間の濃度を正確に反映しており、薬物動態学の基本的な解釈に沿っています。
選択肢5:
論点:
体循環コンパートメントの分布容積はD/Aで表すことができる。
1. 分布容積の概念:
分布容積(Vd)とは、薬物が体内でどれだけの体液量に均等に分布するかの仮想的な体積を示します。実体液量とは異なり、薬物の分布特性を簡単に理解するための便利なパラメーターです。
2. 2-コンパートメントモデルでの分布容積:
2-コンパートメントモデルでは、薬物は体循環コンパートメント (血中) と末梢コンパートメント (組織など) に分布します。これらのコンパートメント間の薬物の移動が、分布容積の計算に影響を与えます。
3. 初期濃度と分布容積の関係:
初期濃度 (C0): 薬物が投与された直後の血中濃度。
投与量 (D): 薬物の投与量。
初期濃度は、投与量を分布容積で割ることで得られます:
C_0 = D / Vd
4. 2-コンパートメントモデルにおける初期濃度:
2-コンパートメントモデルでは、薬物の初期濃度はモデルに基づく式から得られます。具体的には:
C(t) = A・e^(-α・t) + B・e^(-β・t)
ここで、t = 0の時、e^0 = 1
したがって、薬物の初期濃度 C(0) = A + B となります。
正しい分布容積の計算:
体循環コンパートメントの分布容積 Vd_central は、
Vd_central = D / C_0
で表され、ここで C_0 = A + B です。
したがって、正しい分布容積の計算は:
Vd_central = D / (A + B)
結論: 分布容積を求めるには、初期濃度 C_0 を考慮する必要があり、それは A + B で表されます。
したがって、体循環コンパートメントの分布容積は D / (A + B) となります。
完全攻略を目指せ!
はじめましょう。
薬剤師国家試験の薬学理論問題【薬剤】から2-コンパートメントモデル / 消失速度定数 / 血中濃度時間曲線下面積 / 血中濃度 / 分布容積を論点とした問題です。
なお、以下の解説は、著者(Yukiho Takizawa, PhD)がプロンプトを作成して、その対話に応答する形でGPT4o & Copilot 、Gemini 1.5 Pro、またはGrok 2 (beta) が出力した文章であって、著者がすべての出力を校閲しています。
生成AIの製造元がはっきりと宣言しているように、生成AIは、その自然言語能力および取得している情報の現在の限界やプラットフォーム上のインターフェースのレイト制限などに起因して、間違った文章を作成してしまう場合があります。
疑問点に関しては、必要に応じて、ご自身でご確認をするようにしてください。
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Here we go.
第107回薬剤師国家試験|薬学理論問題 /
問174
一般問題(薬学理論問題)【薬剤】
問107-174
Q. 薬物の血中濃度(C)の経時変化が下図のようになったため、体循環コンパートメントと末梢コンパートメントからなる線形2-コンパートメントモデルで解析し、次の式の形で表した。
C=A・e^(-α・t)+B・e^(-β・ t)
ただし、A、B、α、βは定数、tは時間であり、投与量をDとする。このときの薬物動態パラメータに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
■選択肢
1. 終末相(β相)における消失速度定数(β)は、図の②の部分の傾きから求められる。
2. 分布相(α相)における消失速度定数(α)は、図の①の部分の傾きから求められる。
3. 血中濃度時間曲線下面積は、(A+B)/(α+β)で表すことができる。
4. 投与直後の薬物血中濃度はA+Bで表すことができる。
5. 体循環コンパートメントの分布容積はD/Aで表すことができる。
■■Grok 2 mini (beta)
薬剤|問 107-174
■論点|2-コンパートメントモデル / 消失速度定数 / 血中濃度時間曲線下面積 / 血中濃度 / 分布容積
この問題の論点は、薬物の体循環コンパートメントと末梢コンパートメント間の分布、消失速度定数、初期濃度、および薬物の体内分布容積を理解し、それらを正確に計算・解釈することです。
■解説1|
終末相(β相)における消失速度定数(β)は、図の②の部分の傾きから求められる。(選択肢1) [正しい]
終末相(β相)では、薬物の消失が主に体外排泄によって進行し、この段階の傾きはβを直接反映します。ln(C) vs tのグラフでは、終末相の直線の傾きが-βとなるため、βを正確に求めることができます。
投与直後の薬物血中濃度はA+Bで表すことができる。(選択肢4) [正しい]
投与直後(t = 0)の血中濃度は、薬物が体循環コンパートメントに全て存在するため、C(0) = A + Bとなります。これは薬物がまだコンパートメント間で移動していないためです。初期濃度係数AとBの和で表されます。
■解説2|
終末相(β相)における消失速度定数(β)の特定:
グラフの縦軸がln(C)であるため、終末相の部分の直線の傾きは直接βの負値を示します。この直線の傾きを計算し、その絶対値をβとして求めます。
投与直後の薬物血中濃度:
2-コンパートメントモデルの初期条件を考慮すると、時間tがゼロの時点で、薬物の血中濃度は体循環コンパートメントに全て存在するという状況を反映しています。したがって、AとBの和が初期濃度を表します。
■結論|
選択肢1と選択肢4が正しいです。
■補足|
分布相(α相)における消失速度定数(α)は、図の①の部分の傾きから求められる。(選択肢2) [誤り]
初期分布相の傾きは、αとβの両方の影響を受けており、単純にこの部分の傾きをαだけとみなすのは不適切です。
αを正確に求めるためには、より複雑な解析が必要です。
血中濃度時間曲線下面積は、(A+B)/(α+β)で表すことができる。(選択肢3) [誤り]
AUCは各項を分けて計算する必要があり、正しくは A/α + B/β となります。
体循環コンパートメントの分布容積はD/Aで表すことができる。(選択肢5) [誤り]
正しい分布容積の計算は D / (A + B) が適切です。
このように、選択肢2、3、5は2-コンパートメントモデルの理論や計算方法を誤解しており、正しいと見なすことはできません。
■Lecture
■■Grok 2 mini (beta)
論点解説 2-コンパートメントモデル 概説
目次
2-コンパートメントモデルの基本概念と構造
初期濃度C(0)
分布容積V
クリアランスCL
血中濃度時間曲線下面積AUC
消失速度定数(αとβ)
その他のパラメーター(t1/2, MRTなど)
文献リスト
第1章 2-コンパートメントモデルの基本概念と構造
2-コンパートメントモデルの基本構造:
薬物の体内動態を解析する際、2-コンパートメントモデルは、薬物が体内で二つの主要な部位、すなわち体循環コンパートメント(主に血中)と末梢コンパートメント(組織やその他の非血中部位)の間で分布することを前提としています。
このモデルは、薬物の吸収、分布、代謝、排泄(ADME)プロセスをよりリアルに反映します。
基本方程式:
薬物の血中濃度Cは時間tに応じて変化し、2-コンパートメントモデルでは以下のように表されます:
C(t) = A・e^(-α・t) + B・e^(-β・t)
A, B: 初期濃度係数。
α, β: 消失速度定数(αは分布相に、βは終末相に関連)。
分布相と終末相:
分布相(α相):
薬物が投与されてから初期にかけての段階で、薬物は体循環コンパートメントから末梢コンパートメントへ急速に移動します。この段階はαが主導します。終末相(β相):
薬物が両コンパートメント間で平衡に近づき、体外への排泄が主な消失経路となる段階で、βが主導します
第2章 初期濃度 C(0)
初期濃度C(0)の定義:
初期濃度C(0)とは、薬物が投与された直後の血中濃度を指します。
2-コンパートメントモデルでは、この直後の濃度は薬物が体循環コンパートメントに全て存在していると仮定されます。
式の展開:
C(0) = A + B
AとBは、それぞれ分布相と終末相の初期濃度係数です。t = 0の時点では、 e^0 = 1 なので、式は単純にAとBの和になります。
Aは分布相の影響を反映し、薬物が体循環コンパートメントから末梢コンパートメントへ移動する速さを示します。
Bは終末相の影響を反映し、薬物が体外へ排泄される速さを示します。
初期濃度C(0)は、薬物の投与量Dと分布容積Vdの関係からも求めることができますが、2-コンパートメントモデルでは、通常AとBを用いて初期濃度を表します。
第3章 分布容積V
分布容積Vの定義:
分布容積(Vd)は、薬物が体内で均等に分布する仮想的な体液量を表します。しかし、実際には薬物の分布は均等ではなく、異なる組織や体液に異なる程度で分布するため、Vdは薬物の体内分布の特性を示すパラメーターです。
分布容積の計算:
体循環コンパートメントの分布容積 V_central :
V_central = D / (A + B)
ここで、Dは投与量、AとBは初期濃度係数です。
総分布容積 V_total :
総分布容積は、薬物が最終的に分布する体液の量を示し、以下のように表されます。
V_total = V_central + V_peripheral
ただし、直接的な式での計算は実際のモデルに依存しますが、一般に
V_total = D / C(0) = D / (A + B)
解釈:
分布容積は、薬物がどれだけの体液中に分布するかの指標であり、薬物の親水性・疎水性や結合特性によって大きく変動します。
2-コンパートメントモデルでは、薬物が体循環コンパートメントと末梢コンパートメントの間で移動するため、Vdはこれらのコンパートメントの特性を反映します。
V_central は、薬物が投与直後にどれだけの体液に分布するかを示します。
V_total は、薬物が最終的にどれだけの体液量に分布するかを示し、薬物の全身分布の程度を反映します。
分布容積は、薬物の体内動態を理解し、薬物の投与量や投与間隔を決定する際に重要なパラメーターです。
第4章 クリアランスCL
クリアランスの定義:
クリアランス(CL)は、薬物が体内から一定時間あたりに除去される体液の量を示します。CLは、薬物の排泄速度と血中濃度の関係を反映しており、肝臓や腎臓などの排泄器官の機能に影響されます。
クリアランスの計算:
全身クリアランス( CL_total ):
CL_total = D / AUC(0→∞)
ここで、Dは投与量、AUC(0→∞)は血中濃度時間曲線下面積です。
2-コンパートメントモデルでのクリアランス:
2-コンパートメントモデルでは、クリアランスは以下のように計算できます:
CL_total = α・β・V_central / (α + β)
または、AUCを用いて:
AUC(0→∞) = A/α + B/β
CL_total = D/(A/α + B/β)
解釈:
クリアランスの重要性:
クリアランスは、薬物の体内での消失特性を示し、薬物の投与量と達成可能な血中濃度の関係を理解するために重要です。
クリアランスが高い場合は、薬物は迅速に体内から除去されるため、投与量を増やす、または投与頻度を高める必要があります。
一方、クリアランスが低い場合は、薬物が体内からゆっくりと排泄されるため、投与量を減らす、または投与間隔を延ばすことが考えられます。
2-コンパートメントモデルとクリアランス:
このモデルでは、薬物の排泄は体循環コンパートメントから直接起こることを前提としているため、クリアランスは体循環コンパートメントの濃度に対する消失率を反映します。
つまり、クリアランスは薬物が体内から除去される速度を示し、薬物の体内動態を理解する上で中心的な役割を果たします。
クリアランスは、投与量を調整する際の基礎となるパラメーターであり、薬物の効果と毒性のバランスを取るために、薬物療法設計において不可欠な情報を提供します。
第5章 血中濃度時間曲線下面積AUC
AUCの定義:
血中濃度時間曲線下面積(AUC)は、薬物の投与後、一定期間における血中濃度と時間の積分値です。
AUCは、薬物の体内暴露度を示し、薬物のバイオアベイラビリティやクリアランスを評価するために使用されます。
AUCの計算:
2-コンパートメントモデルでのAUC:
AUC(0→∞) = A / α + B / β
ここで、AとBは初期濃度係数、αとβは消失速度定数です。
解釈:
AUCの重要性:
AUCは、薬物が体内でどれだけの時間、どれだけの濃度で存在したかを示すため、薬物の効果や毒性の評価に使われます。また、AUCは薬物の投与量に対する体内暴露の尺度であり、薬物動態学の基本パラメーターの一つです。
AUCの使用:
薬物のバイオアベイラビリティを評価する際に、AUCを計算します。例えば、経口投与と静脈内投与のAUCを比較することで吸収率を評価します。
薬物相互作用の影響を評価する際にも、AUCの変化を比較します。
AUCの計算は、薬物の体内動態を理解し、薬物の投与量や投与頻度を決定する際の重要な指標となります。
第5章 消失速度定数(αとβ)
消失速度定数:
消失速度定数は、薬物の体内からの消失速度を示すパラメーターです。2-コンパートメントモデルでは、分布相(α相)と終末相(β相)の二つの消失速度定数が存在します。
2-コンパートメントモデルの微分方程式から、αおよびβの式を導くことができます。以下のような微分方程式を解くことで得られます。
α(分布相の消失速度定数):
定義: 薬物が体循環コンパートメントから末梢コンパートメントへ急速に移動する初期段階の消失速度を表します。
式:
ここで、 k_12 は体循環から末梢コンパートメントへの速度定数、 k_10 は体循環からの排泄速度定数、 k_21 は末梢から体循環への速度定数です。
β(終末相の消失速度定数):
定義: 薬物が体循環と末梢コンパートメント間で平衡に近づき、体外への排泄が主な消失経路となる段階の消失速度を表します。
式:
解釈:
αとβの役割:
αは薬物の分布速度、βは薬物の排泄速度を反映します。これらの定数は、薬物の体内動態を理解し、投与間隔や投与量を決定する際に重要です。実際の計算:
実験データから、血中濃度の減少曲線を解析し、これらの定数を求めることができます。特に、βは終末相の傾きから直接求められますが、αの正確な値を求めるためには、分布相の解析が必要です。
消失速度定数αとβは、薬物の体内動態の理解に欠かせないパラメーターであり、特に薬物の投与設計や薬物相互作用の評価に重要です。
第5章 その他のパラメーター(t1/2, MRTなど)
半減期(t1/2)
定義: 薬物の血中濃度が半分になるまでの時間を指します。2-コンパートメントモデルでは、分布相と終末相の半減期が存在します。
分布相の半減期(α相の半減期):
t1/2(α) = ln 2 / α終末相の半減期(β相の半減期):
t1/2(β) = ln 2 / β半減期は、薬物が体内でどれだけ長く効果を発揮するかを示す重要な指標です。特に、β相の半減期は薬物の投与間隔や持続時間を決定する際に使われます。
平均滞留時間(MRT)
定義: 薬物が体内で平均して滞在する時間を示します。
式: 2-コンパートメントモデルにおけるMRTは以下のように計算されます。
MRT = AUC / AUMC
ここで、AUMCは血中濃度時間曲線下面積の1次モーメント(Area Under the Moment Curve)です。
MRTは薬物の体内での滞在時間を示し、薬物の全身クリアランスの遅延や、薬物が組織にどれだけ留まるかを理解するのに役立ちます。MRTは、薬物の効果持続時間や投与間隔の設計に重要な情報を提供します。
その他のパラメーター
吸収速度定数 (k_a):
薬物が経口投与などで吸収される場合、吸収速度定数は薬物が吸収部位から体循環コンパートメントにどれだけ速く移行するかを示します。分配係数 (k12, k21): 2-コンパートメントモデルでは、これらは薬物が体循環コンパートメントと末梢コンパートメントの間で移動する速度を示します。
全体のまとめ
2-コンパートメントモデルは、薬物の体内動態をより詳細に理解するための強力なツールです。
これらのパラメーターは、薬物の投与設計、薬物相互作用の評価、そして新薬開発における薬物動態学の解析に不可欠です。
各パラメーターは、薬物の吸収、分布、代謝、排泄(ADME)プロセスを定量的に評価し、臨床的な意思決定を支える重要な情報を提供します。
Ref.
Gibaldi, M., & Perrier, D. (1982). Pharmacokinetics. Marcel Dekker.
Rowland, M., & Tozer, T. N. (2011). Clinical Pharmacokinetics and Pharmacodynamics: Concepts and Applications. Lippincott Williams & Wilkins.
Shargel, L., Wu-Pong, S., & Yu, A. B. C. (2012). Applied Biopharmaceutics & Pharmacokinetics. McGraw-Hill Medical.
Wagner, J. G. (1975). Fundamentals of Clinical Pharmacokinetics. Drug Intelligence Publications.
これらの文献は、薬物動態学、特に2-コンパートメントモデルの理論と応用について詳細に記述しています。
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第107回薬剤師国家試験|薬学理論問題 /
問174
一般問題(薬学理論問題)【薬剤】
問107-174
Q. 薬物の血中濃度(C)の経時変化が下図のようになったため、体循環コンパートメントと末梢コンパートメントからなる線形2-コンパートメントモデルで解析し、次の式の形で表した。
C=A・e^(-α・t)+B・e^(-β・ t)
ただし、A、B、α、βは定数、tは時間であり、投与量をDとする。このときの薬物動態パラメータに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
■選択肢
1. 終末相(β相)における消失速度定数(β)は、図の②の部分の傾きから求められる。
2. 分布相(α相)における消失速度定数(α)は、図の①の部分の傾きから求められる。
3. 血中濃度時間曲線下面積は、(A+B)/(α+β)で表すことができる。
4. 投与直後の薬物血中濃度はA+Bで表すことができる。
5. 体循環コンパートメントの分布容積はD/Aで表すことができる。
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