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高収入ほどローン地獄にハマる?借金に苦しまないためにすべきこと

ここ数年、住宅ローンやカードローンなどで借りたお金を、返済できなくなる人が増えつつあります。それも所得が少ない人が返せなくなっているのではなく、大企業に勤めで年収が高い人ほど、ローンを返せなくなって困っています。

収入がたくさんあれば問題なく返せるのでは?と思うかもしれませんが、高収入の人ほど高額な借入れができてしまい、さらには十分な収入があると思いこんでいるため、返済計画も立てずに安易に借りてしまって返済できなくなって自己破産するというケースがよくあります。

高収入の人ほどローン地獄に苦しむことに

一般的に住宅ローンは年収の6〜7倍の金額まで借りることができます。年収が1000万円あれば、6000万〜7000万円までは借りることができる計算になります。このとき35年ローンであれば、月々の返済額は約20万円にもなりますが、年収1000万円なら無理なく返済可能な金額です。

ところが、働き方改革によって残業をさせない会社が増えてきたため、それにより残業代がなくなってしまい月収が激減するというケースが発生しています。手取りで60万円あった収入が、残業代がなくなることで40万円になるということが実際に起きています。

60万円の月収のうち20万円がローン返済であっても、生活費に40万円も残ります。ところが、月収が40万円になったら、生活費が20万円しかありません。他にも自動車ローンなどがあると、さらに生活が苦しくなります。

嘘みたいな話ですが、このようなケースは実際に増え続け、実際にローンを返済できなくなって自己破産をする人の数は増加傾向にあります。自己破産の原因がすべて住宅ローンというわけではありませんが、高収入なのに自己破産をするというのは珍しくなくなっています。

どうすればローン地獄にハマらずに済んだのか

高収入の人がローン地獄にハマる原因のひとつが、将来への見通しの甘さにあります。とはいえ、未来が見える人は1人もいませんし、ローンを組むときに「これくらいまで借りられます」と言われると、その金額を信じて借りてしまいます。

そういうときに「もしかしたら収入が減るかもしれないから、借入額はできるだけ減らそう」と判断できる人はほとんどいません。ただ、結果論だけで言えば、借りられるだけ借りてしまったことが、ローン地獄へと足を踏み入れるきっかけになっているのも事実です。

高額な借入れをするときには、銀行の担当者の言葉を鵜呑みにしないことが重要です。彼らはお金を貸すことで利益を得ていますので、1円でも多くお金を貸そうとしてきます。しかも住宅ローンは家や土地を担保にできますので、銀行にしてみればほとんどノーリスクの融資になるため、返済が難しくなりそうな条件でも貸し付けすることがあります。

返せなくなったときに「大丈夫と言ったじゃないか」と問い詰めても、銀行の担当者が助けてくれるわけではありません。むしろ容赦なく淡々と、融資残高の回収作業を進められてしまいます。

無理なく返せる額までしか借りない

住宅ローンを組むときに、頭に入れておかなくてはいけないことがあります。それは、借りられる額が必ずしも返せる額とは限らないということです。多くの銀行は返済比率35%(年収1000万円なら350万円)まで融資可能と提案してきますが、そんなにも借りてしまうと、簡単に家計が破綻します。

借り入れするのは返済比率25%以下に抑えなくてはいけません。そうすることで、残業代が減ったりボーナスがカットされたりしても、すぐに破綻するというのを防ぐことができます。

それに合わせて生活水準の見直しも必要です。年収が高いとどうしても高級なものを選びがちで、出費がかさむ傾向にあります。年収が1000万円でも年収500万円のように暮らすこと。これができれば、ローン地獄にハマるのを回避できます。

簡単なことではありませんが、世の中には世帯収入が500万円という家庭はいくらでもあります。少なくともローンが残っているうちは散財しないように心掛けて、返済額と同じ金額を貯蓄するくらいの気持ちが必要です。

高収入が退職まで保証されている時代ではありません。以前のように年功序列で賃金が増えていく社会はすでに崩壊しています。いずれ収入が減る可能性が高いということを認識した上で、自分の身の丈にあった借入れをしましょう。

住宅ローンの返済が苦しいなら早めに手放す

ローン地獄にハマる人の多くが、すでに返済困難になっているにも関わらず、なんとかして脱出しようともがきます。これがさらなる借金の泥沼化につながります。住宅ローンを返済するためにカードローンで借りる。そのローンを返済するのに、また別のところから借りるという、負のループにハマってしまい出られなくなります。

もし、収入が減ってしまって返せそうにないなら、できるだけ早いタイミングで住宅を手放す必要があります。家の価値は時間の経過とともに下がっていきますし、先送りすればするほど抱えている借金は増えていきます。

どうしても手放したくないのであれば、収入減を穴埋めできるだけの副収入を得るしかありません。残業ができなくなったら、自由な時間が増えているはずです。その時間を無駄に使うのではなく収入につなげること。それができないのであれば、返済困難になった段階で潔く手放してしまうのが、傷口を最小限に抑える唯一の方法です。

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