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『カムカムエヴリバディ』戦争は本当に終わったと思える日

戦地から帰還した
三太は、思いがけず
雉真のお母さんに心を救われ、
その翌朝
安子と
るいが小豆を煮ている姿を見ます
二人が
たちばなの伝統の製法、
「あずきの声を聞け、
 美味しゅうなーれ、美味しゅうなーれ、
 おはぎを食べてくれる
 お客さんの笑顔を思い浮かべて
 美味しゅうなーれ…」をしている、
そんな様子を見て、やはり
自分がたちばなの人間だと実感します

安子からおはぎを貰うと
最初は「不味い」と嘯きますが、
やはり美味しい、
たちばなの味だと思い、
安子に
「一緒にたちばなをたち直さへんか?」と
言います
心から嬉しくなる
安子
お父さんも起き上がれる様になった時、
たちばながあった場所に行き、
「たちばなのおはぎを喜んでくださる人が
 きっと居る、たち直さなあかんのじゃ」
そう言って、小さいながらに店を始めた、
あの時を思い出すのでした


仕事に行く前に、おはぎを持ってきた
安子は、
雉真のお母さんと
るいが楽しく遊んでいるのを見て、
お母さんに
三太の心を受け止めてくれた事に
お礼を言います
お母さんは謙遜します
三太がたちばなをやり直す事も話し
再度お礼を言い、
安子は仕事に出掛けます

それから
お母さんはおはぎを半分に分け、
るいと食べます

お母さんは
「たちばなはね、
 るいのお父さんと
 おかが出会うた所なんよ」と言うと、
少し顔が翳ります

…と、
るいは
お母さんの頭を優しく撫でながら
「美味しゅうなーれ、美味しゅうなーれ」
と言います

お母さんに「それは何?」と聞かれると、
「おはぎを作るおまじない、
 食べる人が笑顔になる
 美味しいおはぎになる、
 美味しゅうなーれ…」と
るいは答え、撫で続けます

お母さんは
心から穏やかな笑顔になり、
るいを抱きしめます


仕事場では、
勇が野球で鍛えた精神論で、
チームワークを大事にした経営を
訴えます
雉真のお父さんは
「あかん!」と言いますが、
専務さんは
「勇さんのいう事、
 私は賛成です」と言ってくれた事で、
お父さんも気持ちを傾けていきます


そして、
雉真繊維は
少しずつですが成果を上げます

『雉真』の文字が入った
ユニフォームを着た
勇や
社員達が、野球を楽しむのを見て、
お父さんは感慨深く
お母さんに
勇の事を語ります
「稔とは違うが、あいつは大した男じゃ」

お母さんは、
「そりゃあ、私が産んだ子じゃもの
 稔も、
 勇も、立派な子じゃ」と微笑みます

お父さんも、穏やかな
お母さんを見て、嬉しくなります


ただ…その年のクリスマス近くに
お母さんは、息を引き取ります


ジャズ喫茶のマスターに会いに行った
安子と
るいに、
マスターは
「空の上で、
 お母さんは
 稔に
 るいが良い子になっとると話してる」
と言い、
二人は微笑みます

その日はクリスマスです
店では
『聖この夜』のトランペットが響きます


雪の中仕事に出た
安子は、
ローズウッドさんに声をかけられます
ローズウッドさん達アメリカ人は、
徐々に日本から撤退していました
ローズウッドさんも近々
アメリカに帰るそうです
だから、今日、
安子のおはぎを買うと決めていたと

安子は一箱取り出し、
ローズウッドさんに渡します
「お代は要りません、
 持っていってください」
ローズウッドさんは「No!」と言いますが
安子は言います

「今日はクリスマスです
 メリークリスマス」

ローズウッドさんは微笑んで返答します
「メリークリスマス」


街は穏やかな空気に溢れていました
漸く、戦争の影が消えていくのを
安子は感じるのでした


元の暮らしはこれからかも知れません
でも、
今までの暮らし、
日本の成長もこれからやってきます

安子達にも幸せが来てほしい


明日も観ますよ

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