『血の配達屋さん』読了 北見崇史著
今回は角川ホラー文庫です
ちょっと可愛いタイトルですよね
それが『出航』と改題され、
また元に戻ったという異色のお話です
【帯より】
「妙な高揚感・爽快感すら覚えて
快哉を叫びそうになった。」
綾辻行人、偏愛!
【裏書】
家出した母を連れ戻すため、大学生の私は北国の漁師町・独錮(かねへんに古)路戸(とつころと)にやって来た。赤錆に覆われ、動物の死骸が打ち捨てられた町は荒涼としている。あてもなく歩くうち、丘の上の廃墟で母と老人たちが凄まじい腐臭の中、奇妙な儀式を行なっているのを目撃する。それがすべての始まりだったー。真の“恐怖”をあなたは体感する。阿鼻叫喚、怒涛の展開に絶句するノンストップ・ホラー! 第39回横溝正史ミステリ&ホラー大賞優秀賞受賞作。
では、またネタバレなしの
読書感想文でいきます
帯通り、綾辻先生がお好きな方は
そそられるのかなと思ったりもします
私はちょっと違うので、帯にある
“高揚感”や“爽快感”はありませんでした
横溝先生がお好きな方は
方向が違いますのでどうかなと思います
横溝文学の独創性、
あの世界ではない、です
そう、
『ミッドナイト・ミート・トレイン』等
『血の本』シリーズや、
『ヘル・レイザー』
(『ヘル・バウンド・ハート』かな)で
お馴染みのクライヴ・バーカー氏作品、
こちらよりがお好きな方や、
そうさな…クトゥルフ神話もいけるか、
あと、
映画ですと『死霊のはらわた』かな、
そちら系がお好きな方で、
且つ
根気強い方、が読めるかと思います
この根気は、
“血に耐性がある”ではないです
まぁ、少しはありますが…
“長い前置きに耐えられる我慢の読書”
それです
「トンネルを抜けると
そこは雪国だった」
短い様で
これはとても長い事を表していますが、
とても長い前置きがあります
前置きというか…運びというか
そこを頑張って読めた人が
核心に入れると、そんな尺です
とにかくタイトルが可愛すぎて、
表紙イラストも可愛いくて、
読んだら「あらー」となりますが、
耐性は存分にある私は大丈夫でした
可愛いレベルの書き方と思います
お若いのかな、作家様は、と
最終的に面白さは感じました
が、物足りなさがあったのは残念です
先に挙げた、
クライヴ・バーガー作品、
クトゥルフ神話、
『死霊のはらわた』がお好きな方は
読んでみ、です