もしも音楽が作れたなら
先日亡くなった西田敏行さんの名曲
『もしもピアノが弾けたなら』が好き
一緒に歌おうとするといつも泣いてしまうのだ
だって、我が事そのもの過ぎて
私は楽器の中ではギターを習った事があるけれど、子供には大き過ぎるクラッシックギターであった為、指が届かず苦労した
嫌いではなかったけれど、人前で歌ったり演奏したりが緊張で怖かったので自然と離れていった
それから少しして洋楽にハマり、沼落ちして楽器を無性に鳴らしたい、大声でシャウトしたい思いが溢れたけれど、我が家はそれらに優しくなくて絶対にさせてはくれなかった
また、歌えば家族に笑われた
聞こえが良くなくて、聞き取り違えた言葉で歌う事が多かったので「こいつ、馬鹿か」と思われていたからだ
自然と心は家族から離れていった
それだけなら良かったが、理不尽な鎖固めに反抗していたので、私の方は益々心が離れ、家族からは…今なら暴力というか、まぁ、手を何度も上げられた
だいぶん話が逸れたが、そんななので音楽にのめり込むのは聴くだけ、決して自ら作るなんて出来なかった
しかし、頭の中にはいつも音楽が流れ出していたので、それを譜面に起こせたらと何度思った事だろう
自己表現が下手なのは、そんな願いを抑制し過ぎていたからだろう、いや、せざるを得なかった
今も時々思う
音楽が作れたなら
想いの全てを歌にしてきっとシャウトしてただろう
だけど私には才能がない
譜面に起こせる腕もない
心はいつでも半開き
伝える言葉が残される…
殆ど『もしもピアノが弾けたなら』
今でも音楽が好きなので
だから本当に辛くなる