風邪【後編】
こんにちは
ここでは、『食生活』や『生活習慣病』など、健康になるために知っておきたい事について書いていきます。
みなさんの暮らしに少しでも参考になれば嬉しいです☺️
本日も『風邪』です。
風邪薬について
まだ前編を読んでない人は是非こちらから〜
市販の風邪薬(総合感冒薬)には熱や鼻づまり、痰など、多くの症状を緩和する為に多くの種類の成分が入っています。
対して、病院での処方箋は、医師が診察して患者の症状に合った薬をピンポイントで出します。
市販薬は、どんな風邪症状の人でもどれかに当てはまる様に、様々な成分を配合しているという訳です。
では成分を具体的に解説していきます!
●解熱鎮痛成分
⇒プロスタグランジンの生成抑制
発熱や痛みは体内で生成されるプロスタグランジンという物質により生じます。
その物質が作られるのを抑えるのが解熱鎮痛成分です。
プロスタグランジン自体は悪い奴ではないのですが、、、長くなってしまうので省略
●抗ヒスタミン成分
⇒ヒスタミンにより敏感になった鼻症状の緩和
前編でもお話した通り、ウイルスが体内に入ると鼻粘膜に付いたウイルスを排出する為に、くしゃみや鼻水が出ます。
これらの症状はヒスタミンが関与している為、ヒスタミンの働きを抑えるのが抗ヒスタミン成分です。
●抗コリン成分
⇒副交感神経の働きを抑制し分泌物を減らす
自律神経系には交感神経と副交感神経があります。
交感神経からはノルアドレナリンという神経伝達物質が分泌され、副交感神経からはアセチルコリンという神経伝達物質が分泌されます。
交感神経=興奮、緊張
副交感神経=リラックス
でお馴染みですね。
副交感神経が優位な時は分泌物は増えます。
交感神経が優位(緊張している)時は唾液が減って、喉がカッラカラになるけど、副交感神経が優位(寝ている)時は枕がヨダレで濡れてる。。。
なんて事も!
イメージ的にはそんな感じです。
副交感神経の神経伝達物質であるアセチルコリンが、鼻水などの分泌物を増やしている為、抗コリン成分で抑えていきます。
●鎮咳成分
⇒咳嗽中枢に作用して咳を抑制
異物が入ると排出する為に咳が出ます。
これは、脳にある咳嗽中枢が『咳をしろー!』と命令をした結果、咳が出ているのです。
鎮咳成分が作用すると、この命令がなされないので、咳を抑えることに繋がります。
●アドレナリン作動成分
⇒交感神経を刺激し気管支を拡張させる
また出てきましたね。
交感神経。。。
先ほどお話したノルアドレナリンは脳内の神経伝達物質だったのに対してアドレナリンは副腎髄質から分泌される物質です。
どちらも交感神経系と関わりがありますが、違う物質です。
交感神経が優位な時は気管支が拡張しています。
興奮や緊張すると息が荒くなりませんか?
これは交感神経(アドレナリン)が気管支を拡張してるから、たくさん空気が吸えているのです。
アドレナリン作動成分はそこを利用します。
交感神経を刺激→気管支を拡張→呼吸を楽にする→咳を鎮める
と回り回って目的を果たす感じです。
●去痰成分
⇒痰の切れを良くする
風邪によって気管支にウイルスが入ると、ウイルスを絡めて排出しようとします。
普段はサラサラな痰がネバネバになり、ウイルスを絡めやすく変化します。
しかし、ネバネバなゆえに、喉に貼り付いてしまい苦しい。。。
去痰成分はアプローチの仕方よって使う成分が分かれます。
①気道粘膜からの粘液の分泌を促進する
→潤いを与えて、滑らせるイメージ
②痰のネバネバを減少させる
→サラサラにして排出しやすくする
③①と②にプラスして繊毛運動を促進する
→潤いを与えてサラサラにして、更に繊毛運動を活発にして、痰を外へ運びやすくするイメージ
●抗炎症成分
⇒炎症物質の生成抑制
ウイルスが体に侵入すると免疫細胞を活性化させる為に、炎症反応が起こります。
これが、喉の痛みの原因の1つです。
抗炎症成分は炎症物質の生成を抑制したり、分解するなどし、炎症による腫れや痛みを緩和していきます。
●ビタミン成分
⇒風邪により失われた栄養素の補給
因みに
風邪薬や栄養ドリンクを飲むと、尿が濃い黄色になることがあります。
これは、成分の中にビタミンB2が入っているからです。
副作用ではないので、ご心配なく🙆
さいごに
本日は風邪についてでした。
2部構成の自習室はいかがでしたか?
ドラッグストアなどで風邪薬を買う時に、ちょっと裏のパッケージを見るのも面白いかもしれませんね☺️
最後まで読んで頂きありがとうございました!!