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オンサイト・オフサイトの意味

メディア論の始祖とも言えるM. マクルーハンはメディアは「人間の拡張」だとしています。逆に言えば、人間の身体、精神、感覚などを拡張する人工物はどれもメディアとなります。

オンサイト(対面)にはこれから2つの側面が出てくると思います。ひとつはオンラインと隔絶された経験としてのオンサイトです。もうひとつはオンラインと接続され、融合したオンサイトです。前者は隔絶オンサイト(Isolated Onsite)、後者は融合オンサイト(Merged Onsite)と言えそうです。

Isolated Onsite

オンラインから切り離される=感覚の拡張がなくなることで身体性を意識することになります。これは(それがすでにあるかどうかはさておき)人間本来の感覚を一時的にせよ取り戻し実感するリトリートするというイメージです。

Merged Onsite

AR技術やハイブリッドのようにむしろオンラインと積極的に融合することで生まれる感覚もあるかと思います。それはこれまでメディアによる「拡張」とはまた異なる新しいものとして模索されるのではないでしょうか?

例えば分身ロボットカフェはロボットを介在した新たなコミュニケーション、経験だと言えます。

M. マクルーハンの「メディアはメッセージ」をもじって「メディアはマッサージ」と言われています。

つまりメディアは環境として深く私たちに関わっているという意味ですが、この本自体がさまざまな画像や文章を切り貼りしながら、まさにマッサージするように書かれています。

それを展開して考えると、空間や場所もさまざまな情報や演出、メディア表現を組み合わせたマッサージ空間としてデザインされていくのではないでしょうか?

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松下 慶太
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