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▪️動物警戒標識#07 トリ注意

希少種から野鳥まで種類が半端なく多いのが「トリ注意」の魅力です。それもそのはず、鳥類に属する亜科が非常に多く、私たちの日常でもかなりたくさんの鳥たちに接しているからです。全国各地に独自性の強い子たちが点在しているので探すのも一苦労です。

タンチョウバージョン

photo 釧路市(北海道)……2015年3月

 国道38号線から釧路新道への上り口と市内の新道の出入口に設置されている「トリ注意」は「タンチョウヅル注意」です。 どの場所も「シカ注意」とセットになっています。 さすが釧路湿原。タンチョウ(鶴)をイメージしたスマートなシルエットです。
 湿原道路を走っていてもそれほど多くの鳥に出会うわけではないので、タンチョウまで道路に飛び出してくることはまずなさそうですが、 こんな警戒標識を見ると「おお、釧路に来たなぁ!」という気になって個人的には嬉しい。

サギバージョン

photo 弥富町(愛知県)……2016年11月

 東名阪を利用するときに毎度目にする「サギ注意」標識です。何度かのチャレンジでようやく撮影成功しました。
 弥富インターチェンジにはサギのコロニーがあることで有名で、6種類のサギの繁殖場所になっており、高速道路内ではありますが彼らと共存し守る活動が続けられています。
サギの特徴をうまくとらえていて、分かりやすいシルエットです。目元がキリリとしてカッコいい。

カルガモバージョン

photo 藤枝市(静岡県)……2016年4月

 藤枝市にある青池という小さな池に新設された用水路沿い2本設置されている「カルガモ注意」。
 背景が蛍光の黄色でまだピカピカだったので、比較的新しく設置されたと思われます。 池の周りを一周できるのかな、と思いきやできませんので要注意です。
 お母さんカルガモがとっても凛々しいのが特徴的です。あえてこの小さな池に設置されるということは、子育てシーズンになると多発するのでしょうか。

ヤンバルクイナバージョン

photo 国頭村(沖縄県)……2016年5月

 飛べない鳥、天然記念物のヤンバルクイナです。実際に辺戸岬あたりを走っているとロードキル防止運動でたくさん見られます。
最初は感動したのですが、やんばるエリアでは北海道のシカ注意並みの出現率なので、当たり前になってきちゃいます。
 一度だけ道路から山の中へ飛び込んでいくクイナを見ました。ホントにいるんだなぁと感激。ゆっくり走ろうと心から思います。
昔の標識を新しくしている場所もあったので、近々かなり更新されそうな予感がします。

クイナお手製バージョン

photo 国頭村(沖縄県)……2016年5月

 クイナを積極的に保護しよう、ということで手書きの看板や立て看板も大量に見られます。
これは県道2号線からやんばる学びの森への向かう入口で見られたもの。それ以外にも今月何羽発見されたか、 というお知らせ看板などもあって、かなり徹底しています。
「よんな~よんな~」は「ゆっくり~ゆっくり~」という意味?

アマミヤマシギバージョン

photo by K.M. 天城町(鹿児島県)……2018年7月

 長いくちばしが特徴のこの子は間違いなくアマミヤマシギだと思われます。琉球諸島だけに生息する世界的にも珍しい鳥で、奄美大島から徳之島にかけて生息しています。
夜間に林道上に現れる習性があるので標識になっていると思われます。
 友人が徳之島に行くということを聞き「私の代わりに撮ってきて!」とお願いしました。島の固有種を守るのも動物警戒標識の大事な役割です。
 昔は仕事で度々訪れていた徳之島。その時は動物警戒標識の面白さに気が付く前だったので、標識を見つけにいこうとは思いもしませんでした。今考えるともったいなさすぎる…。

野鳥バージョン

photo 霧島市(鹿児島県)……2022年10月

 東九州自動車道の隼人西インターから隼人東インター間で出会える「トリ注意」。親子?ツガイ?で飛来しているシルエット。癒されます。
いつもは空港からすぐに薩摩半島に向かうので霧島方面の高速を使ったことがなかったのですが、会社の人を国分に迎えに行くときにすれ違いました。
珍しいのが「反対車線」に設置されていること。動物警戒標識は走行している車線側(左側)にあるのが一般的ですが、この子たちは上下線とも中央分離帯を越えた反対車線側に設置されています。

クジャクバージョン

photo 宮崎市(宮崎県)……2022年10月

宮崎県の一ッ葉有料道路にいるレアキャラ。ようやく会いに行くことができました。料金所からそれほど離れていなかったので、一旦料金所から出て側道の自転車道を早朝散歩。
道路沿いのフェニックス動物園からクジャクが脱走したことがあって設置されたらしいです。トラブルをユーモアに変えてしまうポジティブさが最高です。わざわざ会いに来た甲斐があります。
羽をキレイに広げたオトコマエな子です。

カンムリワシバージョン

photo 石垣市(沖縄県)……2022年10月

 石垣島は沖縄本島とは全く異なる魅力のある島でした。
空港を出た瞬間の空気感の違い。道路に余計な看板が全くない心地よさ。
ただ、そこに在るだけの自然。素晴らしいポテンシャル。
 さて、石垣島をくまなく探し回った結果、「農耕車注意」以外で唯一出会った「カンムリワシ注意」の看板。標識にはなっていません。惜しい。ホンモノにも一度だけ遭遇できました。同じく八重山諸島にしか生息していないシロハラクイナにも出会いました。

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