ツールド沖縄市民210km 2022年展望
最強のホビーレーサー決定戦となる市民210kmを勝つのは一体誰なのか。
スタートリストを見る限り今年は過去最もハイレベルな面子が集まりましたね。
まさしく怪獣大戦争が予想されます。
今回は配信もある模様で全国のサイクリストは必見ですね。
配信はこちら
注目選手紹介
まず注目選手を紹介しておきましょう!
ミスター沖縄
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@Makoto.AYANO/cyclowired.jp
まずはなんといっても前回優勝者であり、過去6回の優勝を誇るミスター沖縄こと高岡選手。
言わずもがな最強です。年齢が私よりも二つ上でこのパフォーマンスを維持しているのは、生物学の常識を覆えすレベルです。
毎回自らレースを動かし次々に千切り捨てていく様はまさしく王者です。皆さん畏敬の念を抱く存在ですが、リハビリ中の私の激励に来ていただいたりと実は凄く優しく、誰よりも自転車競技を愛する自転車店経営者のおじさんです。
今回はRXBIKEのチームメイト木村選手(ニセコクラシック2位)と2大エースで走られるものと予測。二人が連携するとかなり大変なことになるのは間違いないぞ。
大間の本マグロ
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@Makoto.AYANO/cyclowired.jp
続いて前回3位ほか必ず上位を走り続ける井上選手。
実はリハビリ中の私の主治医でもあり、私が最も信頼する最強ドクターです。
沖縄前は一緒に練習することが多いですが、圧倒的なフィジカルを持ち、距離が伸びるほど力を発揮するモンスターです。練習中もほとんど止まらずに淡々と走り続けるその姿はマグロの愛称で親しまれています。
今年の仕上がりはまさしく脂の乗った大間の本マグロ。平地も登りも下りも人外の速さで、まともにやり合うと即死します(私、先日即死しました)。
肉体的な強さは参加者随一であることは疑いようがありません。
山の神
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@Makoto.AYANO/cyclowired.jp
毎年必ず最終局面に残る山の神こと森本選手。乗鞍で前人未踏の実績を持ちながら、決して驕ることなくとてもお茶目なお人柄で誰からも愛される日本を代表する最強クライマーです。レースにおいては毎回登りで確実に殺しにきて山の神の牽引で千切れた人数は数知れず。今年の仕上がりはいかに。
ニセコチャンプ
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@cyclowired.jp
6月のニセコクラシックを独走で優勝した石井選手。その勝ち方が凄かっただけに、沖縄でも力を発揮することは疑いなく、走りも積極的でレースを動かし集団を崩壊させるカギを握るでしょう。
ニセコと沖縄のダブルタイトル獲得なるか。
富士ヒルチャンプ
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2019年富士ヒルを制した佐々木選手。直接の面識はありませんが今年のニセコクラシックの走りを見ているとかなりの力を持っていることは間違いないでしょう。登坂力は参加者の中で最強レベルのため登りでどのようにレースを動かしてくるのか楽しみです。
元プロ
元ブリヂストンアンカーの寺崎選手。スプリント力は参加選手の中で間違いなく最強で、最後集団スプリントになればかなりの確率で勝つことはほぼ間違いないでしょう。他の選手は寺崎選手を脱落させるような走りをしなければなりません。なかなかに良い男です。
優勝経験者
自転車店MIVROの経営者でもある岩島選手。ナルシマ時代に小畑さんと二人で逃げ切り、優勝をした経験もあるベテラン選手。実は私と同級生。その走りは超合金とも言われるタフネスさ。ニセコクラシックでもしっかり結果を残しており、着実に上位に絡んでくるものと思われます。
強豪チーム
有名強豪チームの動きにも注目!
イナーメ信濃山形
zwift ナショナルチャンプの高杉選手とスプリントが強く登りも早い北野選手。二人のフィジカルは参加選手の中でトップレベルなのは間違いなく、レースを動かす存在になるものと思われます。普段JPTで走っており、距離や高強度に対する耐性も高く二人とも上位に絡んでくることでしょう。
Infitity Style
兼松選手のチーム。代表の野菜栽培おじさんをはじめ力ある選手が多いため最後に枚数を残せるとワンチャンスあるかもしれないので注目です。
Fins
zwift国内最強チームであるZWCのキャプテンである遠藤選手が率い、今年実業団で活躍した足立選手の走りにも注目です。
VC VELOCE
昨年の実業団イエロージャージの池ゴリ選手はヤンバルのジャングルに帰ることができるのか。
ちなみにマーケン社の社長は、大腿骨骨折のリハビリを経て例年を遥かに凌駕する仕上がり具合です。
そのほかにも
ミネルバアサヒの川勝選手、九州の木村選手、久保選手など強豪選手で溢れています。
世代交代は起こるのか
これまでのツールド沖縄の上位争いは毎年30代後半から40代で争われることが多く、おっさん達の苛烈な戦いに若者が加わるような感じになっていました。
(2008年ぐらいからやりあっているメンバーがそのまま歳を取っただけという見方もありますが過去大会のリザルトを見ても40代の活躍が目立ちます。)
どの世代が勝つのかも楽しみの一つです
ベテラン勢の粘り強さか、若手のアグレッシブさか、はたまた脂の乗った30代か。
今年は若者達が上位を占める世代交代が起こりそうな予感もします。
是非順位予想してみましょう。
40代 高岡、森本、岩島、松木
30代 井上、高杉、北野
20代 石井、佐々木、寺崎、木村
展開予想
数年前までは高岡選手が圧倒的な力で独走勝利を重ねてきましたが、近年は力が均衡してきています。
近年の傾向としては、登りのたびに人数を減らしながら最後に生き残った少数メンバーでスプリントになる確率が高くなっています。
今年は上記メンバーの中で単独で抜け出すのは相当な実力と勇気が必要になり、一人で40kmを独走などはかなりハードルが高いと思われます。
出来たらまさしく最強の王者です。
普通に考えればかなりの人数で学校坂を越えるのではないかと予測され、ここからのサバイバルで人数を減らし羽地で10名以上は残るのではないかと予測します。
誰かの仕掛けや展開の妙で3人程度で同時に抜け出せばそのまま最後まで行ってしまう可能性もあります。
5名を超えると完全に勝負ありの勝ち逃げとなるでしょう。
クライマー達がどう動くのか
クライマー勢は攻撃を続けないことにはスプリンターを残してしまうことになりかねないため、極力厳しい展開に持ち込みたいところ。
かなり激しい削り合いが中盤から展開されることもシナリオとして考えられます。
具体的には二回目のフンガワダムでクライマーが強力な牽引をすると、かなり少人数に絞られる可能性もあり、スプリンター勢が脱落する可能性が高くなります。
学校坂以降の70kmも数人できっちり回していけば最後までいけてしまうので、フンガワの走り方は大きな注目点です。
コース変更を試走した感じ
最後の羽地ダムのコース変更が誰に有利に働くのか?
ここが優勝争いを左右する最後の関門になることは間違いなく、ここでの展開がどうなるのか一番の見所でしょう。
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ここが最後の決戦
試走してきたところ、これまでの番越トンネルを超えて、少し斜度がある部分が1分30秒くらいです。その後、雨志川原トンネル、東江原トンネルの短いトンネルを二つを抜けますが、トンネル内は斜度2%以下の緩斜面。トンネル出てからも2分程度緩斜面が続きピークを越えてから下り、10秒程度の登り返しが3回という感じで、登りの難易度としてはこれまでの羽地ダムよりも明らかにイージーになった印象です。
下りはかなり高速のダウンヒルになります。
そして下り切ったところのオリオンハッピーパークからゴールまで2km程度しかありません。
![](https://assets.st-note.com/img/1668157630595-aDogDbQmyd.jpg?width=1200)
このコース変更は間違いなくこれまでの展開を変えるでしょう。スプリンターに有利になったといえるのでしょうか。
ずばり優勝予想
ツールド沖縄のラスト70kmに必要なものは、暑さへの耐性、総合的なフィジカルの強さ、精神力、展開を読む力、独走力といったところです。
総合的に考えると私の予想は、、、
大間の本マグロ!井上選手!
アップダウン区間で小人数に絞り込み、最後の羽地で全員をちぎり捨て、下りから最後を一人で独走する!
というのが私の予想です。
もう一つのシナリオは羽地で集団が崩壊せずに15名程度のスプリントとなり、スプリント力がある寺崎選手が勝つってのもありそうです。(おじさん達には優しくしてね。)
最後に
今回はかなりのハイレベルなため、多くの人にワンチャンスありそうです。
ロードレースは様々なドラマがあり、ゴールを迎えます。ゴール後に皆んなで讃えあえるような清く美しいレースとなることを祈ります。
全力を尽くしましょう。