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子供が生産財の国と、消費財の国

日本で目下少子化がガンガン進んでいるのは、皆さまご存知の通りです。ここ1年間、あまりにコロナ一色だったので少子化が話題になることはあまりありませんでしたが、今日も日本では、平常運転で少子化街道を驀進中です。

なお、この少子化、別に日本だけの問題ではありません。全ての先進国に共通する問題です。そしてこのトレンドを逆転させた国は、今のところ存在しません。

少子化の原因は割とハッキリしています。それは、工業化が進むにつれて、子供の立場が、「生産財」から、「消費財」へと変わったからです。

生産財というのは、生産に必要な原材料や装置のことです。

工業化以前の社会では、「子供=生産財」だったのです。と同時に、子供は社会保障制度でもありました。老後の面倒を見るのは、年金制度でも介護保険でもなく子供の役割でしたから、子供がいないと、老後の人生が詰んだのです。

しかし、成熟した社会では、子供はお金を消費する消費財です。子供の数が多ければ多いほどお金がかかり、財産が減っていきます。その上、老後は年金や介護保険制度などが面倒見てくれますから、子供いなくても何も困らないのです。むしろ、子供がいない方が蓄財には有利ですから、金銭的に豊かな老後が送れるのは、子供がいない高齢者の方かも知れないのです。これで少子化が進まなかったら、むしろその方が不思議です。

さて、僕が起業したフィリピンは、今でも子供が生産財の役割を果たす社会です。そんなわけで今日は、子供が生産財の社会と、子供が消費財の社会について考えさせらたことを、つらつらと書いてみたいと思います。

※この文章は単品で300円ですが、1000円でこのマガジンを購入すると、1ヶ月20本くらい読めるので1本50円です。このマガジンでは教育のこと、テクノロジーのこと、あるいは経営に関するなどなど、僕がシリコンバレー、フィリピン、日本の3拠点でビジネスをする中で得た気づきを書き綴っています。

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