ジョー・ローガン騒動は、言論の自由の試金石だ
現在、アメリカで最もホットなニュース、それは、Spotifyが独占配信する人気Podcast「The Joe Rogan Experience」(JRE)を巡る大騒動です。
JREは現在アメリカで最も人気のあるpodcastで、その視聴者数は、CNNの10倍以上とも言われています。ちなみにニュース番組ごとの視聴者数を見ると、JREがあらゆる既存のニュース番組をぶっち切りで破っています。
JREのクリエータ、ジョー・ローガン氏は毎日のように様々な分野の専門家や友人などを招き、3時間を超える長い尺のpodcastを配信しています。内容は、ドラッグの効用から、UFOの真偽、古代文明、格闘技、コロナ・ワクチンの効用と実にテーマが広く、招かれるゲストもMMAのファイターからハーバードの教授までと、あらゆるジャンルの人たちが招かれます。大統領候補だったバーニー・サンダース氏やアンドリュー・ヤング氏が出演したこともあります。
このpodcastは現在Spotifyから独占配信されていますが、ニール・ヤング氏とジョニ・ミッチェル氏が「JREはコロナのワクチンについて誤情報を流している」として、自分たちの楽曲を引き上げると発表したところから、今回の大騒動が始まりました。
ヤング氏の行動は大きな反響を呼び、ジョニ・ミッチェル氏やニルス・ロフグレン氏もSpotfyから楽曲を取り下げることを表明しました。2人ともロックの殿堂入りを果たしている超大物ミュージシャンです。これを受けてSpotifyの株価は急落しました。
一方、このようなミュージシャンの動きやメディアのバッシングに対し、これはキャンセル・カルチャーであるとして、激しい反発が起きています。実際、多数の著名な俳優やミュージシャン、あるいは文化人や政治家がジョー・ローガン氏の擁護に回っており、現在、非常にアツい話題になっています。
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