見出し画像

デフレの爪あと

僕が嫁さんと出会ったのは90年代の初め頃でした。

当時僕は派遣社員で給料もしょぼく、金のない毎日を過ごしていました。嫁さんの方も大した給料ではなかったので、金のないカップルでした。

そんな僕らは、よく仕事の後にファミレスに行って、ドリンクバーの飲み物で喉の渇きを癒しながら、他愛もない話をしていました。

サイゼリヤでデートと言えばXで定番の炎上ネタですが、この頃は2人とも常に金欠だったので、ファミレスかラーメン屋か、はたまたコンビニの肉まんなんかでお腹を満たすのが定番のデートでした。次の駅まで歩くだけのデートとかね。金がなければないなりに、楽しめるものです。

その頃に染み付いた貧乏性が抜けないのか、僕らはいまでも簡素に生きています。お金をかけてるのはコーヒー豆くらいで、後はあの頃とあまり変わらなかったするんですね。多分、死ぬまでこのままな気がします。

今になって考えてみると、あの頃がデフレの萌芽期だったんですね。そんな数年間を過ごした結果、貧乏根性が骨の髄まで染み付いたようです。

僕みたいな感覚の中高年、多いんじゃないかな?

※このマガジンでは、シリコンバレー、フィリピン、日本の3拠点で得た気づきを書き綴っています。この記事は単品で300円ですが、月1000円で定期購読すると、1ヶ月20本ほど読むことができます。

ここから先は

2,121字 / 1画像

¥ 300

もしこの記事を気に入っていただけましたら、サポートしていただけると嬉しいです!