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デザイナーなんて、全く目指してなかった話
自称「デザイナー」を名乗るマツギです。プロじゃなくたってアマチュアだって、まずは怖がらず名乗れってお母さんが言ってたから。(言ってない。)
実は、ほんっとうにデザイナーなんて目指すつもりはなかったんです。
あえて「なんて」という言葉遣いをしているのは、大学生の頃デザイナーぶって斜に構えた人たちが心底苦手だったから(笑)。
というのも、私はこうみえて大学のデザイン学部を卒業しています。元々絵を描くことや美術が好きでも得意でもなかったので、デザインに触れたのは大学生が初めて。
大学生ですから、「デザイン」といいつつほぼ「アート」のようなことばかりしている人たちばかりが周りには溢れていて、まだまだ若いわたしはそれを横目に「いけ好かねぇ」と思っていました。(本当にごめんなさい。口も悪いし。)
大学では空間心理にハマり、建築にハマり、グラフィックデザインは全く学ぶ気もありませんでした。
ただ、設計課題の発表で使う「プレゼンボード(設計作品をA1サイズなどでまとめた資料)」を作るのは楽しくて楽しくて、課題の内容がスッカスカなのにそれっぽく見せることにおいてはかなり上手だったのではないかなと思っています。まったく本質的ではありませんが、これがわたしとグラフィックデザインとの本当の出会いです。
「あんなに課題の進捗やばかったのに、よくここまで仕上げたね」と言われ続け、取り繕うのだけが上手になったダメ大学生でした。(ダンスに夢中でした。)
就職では建築の道へ進み、グラフィックデザインとは程遠い仕事をすることになるのですが、
縁あって2年ほど前から仕事でデザインに再び触れることに。
デザイン学部卒業とはいえ、イラレが使えるだけのデザインど素人。他にデザインができる人もいないため、完全手探りでスタートしました。今見返すと、最初のころのアウトプットは目も当てられないほど。真似して、つくって、真似してを繰り返すうちに少しだけマシなレベルには仕上げられるようになってきました。
会社ではありがたいことに、”デザインといえばマツギ!”(というかわたししかいない。)となっていることは間違いないのですが、
「あれ、私このままでいいんだっけ?できたフリして気持ちよくなってていいんだっけ?」
現在の安定に恐怖すら覚え、本腰を入れてデザインに向き合うことにしたのが先月のこと。
今まで出会えてすらいなかったデザインの難しさに直面するとともに、面白さと奥深さがやっと目に見えてきたのです。もちろん、今見えている世界はまだまだひよっこレベルの狭い世界かもしれない。でも、もっともっとその先を見てみたい。
デザイナー「なんか」じゃなくて、デザイナー「に」なりたい。
今はそう思いながら、自分の未熟さに向き合う日々です。