サビはんで綴る「私のこころの物語」②
前書き
以前の記事で、吉田結妃さんの「サビはん絵本」の絵からのイメージで自分のこころの物語を書きました。
以下のリンクは、吉田結妃さんのサビアンイメージの計算ページです。
無料でご自分のイメージをみれます。
https://sabianimage.link/sabian-symbol-free-calculate/
今回、ある方の「こころの物語」を作って、そのお話をご本人にみてもらいました。とても楽しいとの感想とご本にも許可をいただきましたので、お話をみなさまにもシェアしたいと思います。
私は、精神世界に詳しくない方にも、「じぶんの魂にあるストーリー」を感じてもらいたくて、方法をあれこれ考え中なのですが、吉田さんの「サビはん」の絵は意味が分からなくても、見てて楽しいと思いました。
ホロスコープにはその方だけのヒントや可能性がたくさん示してあるのだけど、読み取るにはコツがあったり、勉強が必要です。楽しいと思える前に挫折するよね~と感じたりも。私も挫折しながら、でもやっぱりこの世界観が好きで学ぶ日々です。
このお話は、あくまで私個人の視点で書いているので、占星術の要素も入っていますが、フィクションとして楽しんでいただけたらと思います。
ここから本編です。
あるところに、空想したり考えることが大好きな子供がいました。
子供の名前は、「キロン」といいました。
なんでもギリシャ神話に出てくる賢者「ケイローン」からとったんだとか。
キロンはいつも思うのです。
「人はどうしたら幸せになれるのだろう?」と。
キロンは、誰かの役にたったりして「ありがとう」と言われると、とても嬉しいのです。
でも、お手伝いばかりしていると、大好きな空想や考える時間が無くなってしまうのです。
どうしたらいいだろうか? 自分もみんなも嬉しいそんな方法ってないのかしら?
ある時、キロンはサーカスに連れて行ってもらいました。
そこで、とても芸達者な大きな熊をみて、
「うわぁ~!!すごいや。あの熊は言われたことを何でもこなせるスーパー熊だな」と感動しました。
そして、どうやったらあの熊のようになれるのか?サーカスの団長さんにお願いしました。
「団長さん!僕は、あの熊みたいになりたいんだ!どうしたらいいのだと思いますか?」
団長さんは「それなら、この街にいる間、毎日サーカスに通って熊と一緒に過ごしてみるかい?」と言いました。
キロンは、まいにち、来る日も来る日も、サーカスに通いました。熊が受けているレッスンを一緒にやってみたりもしました。あの熊ができることを自分だってやりたいのです。
レッスンに必要な道具がたくさんあって、キロンは毎日大荷物でしたが、それを自分でもっていくことが好きでした。
だって、熊だったら、誰かにもってとか言わないはずだから。
学校の友達とは、あまり遊びません。嫌いだからではなく、時間がないのです。
自分のことで一生懸命なキロンは、友達と遊ぶよりも自己探求が楽しいのす。
キロンの家は神様がすむ山の麓にありました。
毎朝のキロンの日課は、山の上に住む神様へお祈りすること。
「みんなが幸せでありますように」
「悲しむ人がいませんように」
毎日、みんなの幸せを願いました。
子供から青年へと成長したキロンは、いつしか山の麓から拝むのではなく、神様のすむ頂まで登り、拝むようになりました。
サーカスでの日々は、キロンの心に深く刻まれ、町からサーカスが去った後も、地道に自分だけで訓練を続けました。
「進化した自分」をイメージして、毎日、コツコツと。
進路を決める年齢になったキロンは、ずっと考えてきた自分の考えを深めるために、専門的に学べる道を選びました。
それは、心や身体のことをもっと詳しく理論的に学ぶことでした。
今までは、続けてきた自己探求をもっと深めるために、そしてそれをみんなに伝えたい!と思いました。
キロンは自然のことを深く学べる研究所へ進学しました。
研究所での日々は、毎日が新鮮で、いろんなアイディアがどんどん湧き上がってきます。
このアイディアの泉をどう表現したらいい?
アイディアはどんどん生まれるのに、うまく伝えることができないのです。
なぜなら、キロンは、自分以外の誰かと親密な関係を築くのが苦手だったのです。
「どうしたら…いいのかな」
キロンは考えました。自分の心にも聞いてみました。 わかりません。
そこで「今までの自分なら絶対しないやり方をしてみよう!」と思いたちました。
「意味もなく、いろんな人に会って、とにかくいろんな人の話を聞いてみよう!」と。
誘われたら断らずに参加してみて、積極的に交流ももってみよう。
いっぱいいろんな人に会いました。考えを聞きました。時間を体験を共有しました。
この経験や得たヒントをなんとか形にできないだろうか?とキロンは考えました。
どうやったら、「わかりやすく伝えることができるかな?」
分析と実践を繰り返し、試行錯誤を繰り返し、理想の形へと作っていきました。
活動のなかで、キロンの考え方に賛同してくれて手伝ってくれる人も出てきました。
そうやって毎日を過ごしているうちに、キロンは気づきました。
「自分だけで考えていたときだったら、こんなに広がらなかった。支えあう仲間がいてこそ、
この素晴らしい世界はあるのだと。」
一人で空想の世界にいるのが好きだったけど、その思いの源には「みんなのため」があったこと。
自分がまわりを変えようと思っていたけど、自分を変えることが大切だったんだと。
今まで、バラバラになっていたパーツが、集められ、一つの作品として織り込まれていくような。
キラキラとしていて、繊細だけど美しいレースのような。
人の想いの糸と自分の想いの糸が紡がれて、つながりあい調和している世界。
キロンは、「ぼくが追い求めていたものは、ずっとそばにあったんだ。」と叫びました。
「すべてのことに感謝します」と心の底から思いました。
見える景色は、今までと同じ景色のはずなのに…まるで全てが違う世界のようにキラキラと美しく輝いて見えました。
キロンは本当の意味で「自由」を手にいれ、魂が望む幸せを大切にいつまでもくらしましたとさ。
fin
あとがき
出生時のホロスコープを参考に、そこからリーディングできること、「サビはん」の絵からインスピレーションをうけていることがベースに拡げて作っています。その方が「こうだ」と断定しているものでもないです。
作品を最後まで読んでくださって、ありがとうございます。