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無理やり履いたはだしのローファーには、オヤヂの意地が詰まってるの

それでも貴女に靴だけ誉められると、なんだか虚しくなるから

20世紀は、『インターネット』なるものがまだ十分整備されておらず、ファッション音楽など流行の情報源といえばテレビにラジオ、雑誌などのマスメディアだけでした。

東京みたいな流行発信地なら、何が起こっているのか?『現場』に行けばリアルに感じられる環境があるので、トレンドが一般層にまで認知されるのが早いと思いますが、生まれ育った遠くはなれた福岡にそんなものは皆無。

東京で流行ったものが、しばらくして福岡で流行るみたいな構図でした。

身近な情報入手先は専門雑誌しかなく、個人的にファッション系はPOPEYEBegin、クルマ関係はホリデーオートが『つやつける』ための必須バイブルで、発売日にはソッコーでコンビニへと向かったものです。


そんなBeginの6月号が靴&鞄特集だったので、“フォンダシオン ルイ・ヴィトン”トートバッグの『お供』探しのヒントに、ひさびさレギュラーBeginを買ってみたのでした。

今のBeginと自分のなかに若干のズレを感じつつも、掲載されていた靴でイケそうなのは…“クラークス”のローカットワラビー(メープルスエード)くらいか。

ワラビーはミッドカットが定番ですが、クソ暑い真夏に足首を覆った靴など履きたくはない。

定価が約2万5千円とそんなに高額でもなく、フリマサイトだと逆に高くつく場合もあるので、安心の公式サイトを覗くと→

マイサイズの在庫がなく、次回入荷は22年秋冬シーズンを予定?

「遅すぎる…こっちは今すぐいるんじゃ〜!」

ほかのショップでも探してみましたが、そのときは見つけきれず。

ワラビーに固執して、鞄とマリアージュする目的の靴を『高値掴み』したら泣くに泣けないので、とっととあきらめて次の候補靴に移行するのでした。



困ったときのヤフオク

鞄がホワイト✕ベージュのツートンカラーである以上、靴にもこの2色を入れること。

白いスニーカーのシューレースを薄茶色に替えるのが、経済的で手っ取り早い。

フォンダシオンのトートバッグがコットン製なので、同じキャンバス素材の“コンバース”オールスター U.S.オリジネーターが、親和性も高く最適解な気もします。

しかし、残念なことに黒いラインはまだしも赤い外周ラインが少々ジャマ。

それなら、ハトメが金色なのも相まってこの靴がスッキリしていていい。

いっそのこと、ホワイト✕ベージュの比率を反転させれば、靴紐をあらためて買いなおす必要がない。

もしくは、シューレースの概念もないコーデュロイのスリッポンタイプにする。

『変わり種』なら、ベロクロ仕様のこちらも追加費用はなし。

1万円もしない財布にやさしいオールスターの中から選ぶとなると、この辺りがベターか…

フォンダシオンにかぎらず、キャンバストートに色を合わせたバスケットシューズのオールスターはオススメです。

なぜなら、やっている人を見た記憶がないからです。


ベタ褒めしておきながら、欠点を1つ。

オールスターは1917年に誕生して以来、ほとんど変わらないローテクの『シーラカンス靴』なので、ソールが地面の凹凸をまったく吸収せず、ショックが足の裏にダイレクトに伝わる(インジェクションE.V.A.のソールユニットならべつかも?)。

“ダイソー”のうおの目カッターが手放せない身としては、こういう靴で小石をふんだときの衝撃度はハンパない。

現に、玄関にあるハイカットのオールスターも履かなくなって久しい…


“クラークス”はダメ、“コンバース”もダメ…頼みの綱のヤフオクで『ブツ探し』をしていると、めずらしいモノが出品されていました。



ローファーとスニーカーの融合

出品されていたのは、見たことも聞いたこともないイタリア製“パラブーツ”のトゥルネイという靴。

このトゥルネイ、ソールはスニーカーのマッチ、アッパーはコインローファーのコロー似という両シューズのいいとこ取り『スニーファー』。

まるで、“頭文字D”のフロントはシルビア、リアは180SXのインパクトブルー シルエイティかと勘違いさせる『ニコイチ靴』でありました。

簡単に説明すると、スリッポンタイプのレザースニーカーです。

日本の公式オンラインストアで取り扱っていないので、正規では国内に入っていない商品だと思われ、ネットで検索してもヒットせず、くわしい情報は掴めませんでした。

唯一、ECモールに出店しているショップでは送料込み4万円弱で売られています。

そんなトゥルネイが、箱なし即決2万2千円とビミョーな価格設定で出品されていたのでした。

値下げを待つほど高くもなく、かといって飛びつくほど安くもなかったトゥルネイですが、ヤフオクが2千円オフクーポンを発行したので、キリよく2万円で話のネタになるなら(送料別)…と落札するのでした。

正確にはホワイト✕ベージュではなく、ライトブラウン✕ホワイトですが、バッグもスニーカーも『フランス企業モノ』ということで、まあ…許容範囲でしょう。

実際に手にとってみると、アッパーの革はうすくてやわらかく、とくにサドルストラップがペラペラなのが心もとないものの、よく似たコローのように“パラブーツ”お得意のタグが付いていなかったのは救いでした(あってもどうせ切ったけど)。

イタリア製とはいっても、形状は本国製と同じくフレンチローファーです。

デザインや発想は好きなので、2万円ならなんとかギリ予算内(欲をいえば1万5千円)だけど、4万円は絶対に高いトゥルネイのドーパミン放出78%

この靴の名称は「tournoi」としか書かれておらず、ウィキペディアで「トゥルネイ」と読むことが分かっただけで、この読み方が当たっているのか?間違っているのか?すら定かではありません。


時は年号が『平成』に変わったころ、当時の彼女に言われた、いまだに忘れられない一言があります。

「いつか、昭和生まれとバカにされる日がくる…」

そのときは、なにを言っているのか?理解できませんでした。

それから30余年。

われわれ『昭和人』は、次世代の『平成人』からなにかとセンスを見下されがちなので、最新情報にアップデートをし続けなければなりません。

でも、音楽だけは…

昭和ミュージシャンのMVを観れば、ファッションやヘアスタイルなど時代なりの古臭さを感じることはあっても、曲を聴くだけなら30年以上も前のものとは思えないことも多々あるのです。

【BLOND SAURUS】がリリースされたのは1989年5月と、ギリ平成なんだけど…



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吾唯足ルヲ知ラズ
noteを書いている中の人はファッショニスタではありません。レビュアーでもありません。 あえてたとえるなら「かろうじて美意識のあるオッサン」といったところです。 自分が買いたいものを買っています。 サポートしなくていいです。 やっていることを遠くから見守っていてください🐰