イタリアかぶれの足元には、不可視的なショート丈のソックスが必須アイテム
影武者に徹する
外出から帰ってくると、真っ先にくつ下を脱ぎます。
玄関に洗濯機を置くスペースがある間取りなので、その流れで脱いだくつ下を洗濯機にほうり込んで部屋に行くと。
そのむだのない動作から合理主義者と思われるかもしれませんが、実はそうではありません。
それは、くつ下が嫌いというか…くつ下の圧迫感をともなう肌触りが苦手だから、一刻も早く脱ぎたいのです。
今では、プライベートな場面での素足に革靴も見慣れたかっこうですが、はだしで靴を履くとなると蒸れて靴が臭くなるし、肌とライニングが擦れてヒリヒリします。
それで、夏限定のサンダルでなければあきらめてくつ下を履くのですが…
文楽や歌舞伎には全身黒ずくめの黒衣が登場して、人形や役者のサポート業務に従事します。
登場はしますが、そこには存在していないというお約束になっています。
それと同じように、『石田 純一』な出で立ちでも、実際にはインビジブルソックスという外からは見えづらいくつ下を履くのが主流です。
各メーカーから、似たようなショート丈のくつ下がリリースされていますが、今回は1足300円台で調達できる高コスパ、“ユニクロ”のベリーショートソックスに焦点をあてていきたいと思います。
フットカバーの弱点は、足の覆っている部分を浅くしてくつ下を履いていないように見せれば見せるほど足へのグリップ力が落ちて、歩くだけでフットカバーが勝手に脱げることです。
そして、靴を脱ぐシチュエーションでは女性化した足先を晒さなければいけない(元々、甲が広く開いた女性のパンプス用くつ下だったため)。
現行型はまともになりましたが、旧型の“ユニクロ”ベリーショートソックスは、かかとのすべり止めがクソでした。
ヒールカップがないので、引っかかるはずのない“ビルケンシュトック”のアリゾナを履いていても、フツーに脱げました。
くつ下を履く感覚以上に、くつ下が中途半端に脱げてはつま先に溜まるのが気持ち悪く、履き直すもののまた脱げて…しまいには脱いでポケットに入れるはめになります。
そして同じくつ下でも、脱げる日と脱げない日があるのが不思議でした。
そんな、不安定な『安かろう、悪かろう』の商品。
靴と靴下
今は、“ユニクロ”のベリーショートソックスは3種類あります。
レギュラーモデルと
パイル地の2種類。
生地の厚いパイル地の方は、色やサイズによっては在庫がない状況ですが、大きめサイズを選びがちのスニーカーならまだしも、シビアなサイズ選びをしているであろう革靴には向きません。
レギュラー1択。
革靴は大半が黒と茶なので、ベリーショートソックスも万が一チラ見えしたときの対策で、ブラックとブラウン系を揃えとけばそれで事足ります。
もしくは、シャツの下に着るカットオフのインナーのようにベージュにするか?
消耗品の“ユニクロ”ベリーショートソックスは、まとめ買いで1足330円と今どきのタバコよりも安いので、ドーパミン放出は90%。
マイナスの10%分は、実店舗の売り場在庫がスゴくて違うものをお目当てのものと間違えて買ってしまうおそれがあるから。
革靴で、こういったくつ下を履いていない風情にスタイリングするのは、各種ローファーやスリッポンタイプのような、履き口の大きな紐のない短靴がほとんどで、紐靴でやろうとするといきなり難易度が上がります。
そして、この手の「カチッ」とした革靴はトップラインが硬いので、革と肌のあいだにクッション材のくつ下がなければ、高確率で靴擦れを起こします。
ドレスなレースシューズやカジュアルのワークブーツなんかは、逆に素肌を見せないくロングホーズのくつ下を履く方が無難です。
そこで見せるくつ下は、何色にするか?
悩ましい問題です。
ドレスコードがあるようなシーンでもなければ不正解はないので、目立たない色味にしようが派手な色柄にしようが各々好きなようにするだけですが、危険な香りがするトレンドの白ソックスだけはやめた方がいいと思います。
よほどのファッションセンスがなければ、その姿をInstagramやWEARにドヤって上げた数年後…
ブームも下火になり、そのデジタルタトゥーは黒歴史と化します。
多夫多妻制
くつ下とかって、わざわざ1足だけ買いに行きませんよね?
そんなに高くもないし、『大人買い』してもたかが知れてます。
そんなくつ下を使っているうちに、いつの間にか相方が行方不明になっている。
そして…
ずいぶん経ってから、洗濯機と壁のすき間からカピカピの状態で発見されます。
そのころには、最初はあったもう片方がない。
そうして、捨てるに捨てられない片方だけのくつ下が、大量発生するのでした。
どうせ複数足分買うのなら、同じくつ下よりも色や柄が違うくつ下を買ってました。
その結果がこれです。
オールシーズン身につけるもののうち、ツインで揃わないと用を成さないものは、くつ下しかありません。
片方しかなかったり、両方あっても片方に穴が開いていれば使いようがないのです。
それを解決するために、普段使いのくつ下はショート丈の黒で統一しました。
ほかには、なにも要りません。
くつ下にシワが寄ることはなく、特定のペアでもないのにわざわざ畳む必要もなく、洗濯したくつ下を取り込んだらそれ専用のカゴに入れる。
履くときは、そのカゴの中のからテキトーに2つ取り出すだけ。
カゴに入っているくつ下、どれとどれでも組める。
これが、時短につながります。
くつ下に変なこだわりがなければ、“ユニクロ”でやったらお金も時間も節約できますよ♪
メンズのカバーソックスの走りだった、ドイツの“ファルケ”はくつ下ばっかり作っている会社で、そのクオリティから推す人も多い一品です。
ただ、1足1,000円以上する“ファルケ”のくつ下は、値段が値段だけあって形状が違う右用(R)と左用(L)に分かれており、“ファルケ”ステップでいっぱいにしたカゴから無造作に2つ取り出しても、1/2の確率で外すためライフハックには使えません。
noteを書いている中の人はファッショニスタではありません。レビュアーでもありません。 あえてたとえるなら「かろうじて美意識のあるオッサン」といったところです。 自分が買いたいものを買っています。 サポートしなくていいです。 やっていることを遠くから見守っていてください🐰