スマホだけでマウントを取れないので、気をつけたいアクセのコレジャナイ感
虎似な猫の威を借る狐ども
時の流れによって、フツーは変化します。
今は当たり前でも、時代が変われば…
バブル期ちょい前の日本に、『固定電話』とはべつに『自動車電話』というカテゴリーの電話が誕生しまして、その多くは上級国民が使用する黒塗りセダンのリアコンソールボックスに設置されておりました。
そんなこととは無縁な小市民は、自動車電話用に似せた静電気除去用のTLアンテナを5ナンバー車のトランクに取りつけては、虚栄心を満たすしかなかった一億総中流時代。
フェイクとバレないように、NTTのシールを模した芸の細かいものまでありましたが、だれもかれもダミーアンテナを立て始めては見なれてくると、アンテナがついているだけではハイソでもなんでもなくなりました。
その後NTTから、自動車電話を車外に持ち出せる『ショルダーホン』が発売されてパーソナル度はあがったのですが、小型乗用車に比べて自動車税が一気に倍以上になった33ナンバーをマイカーに持つシャチョーさん以外には、まったく関係がありません。
(同級生で建設屋のボンボンだった金持ちヤンキーのMは、その車外兼用型自動車電話を後輩たちに担がせ、自身は受話器片手に通話しながら地元商店街を闊歩しておりました)
多くの小市民は、バックポケットに刺繍が入った“トラサルディ”のジーンズとセットになった、『ポケットベル』を持つまでが関の山。
それから『携帯電話』は小型化され、やっと片手で持てるようになったとはいえ保証金は10万円と、都会ならまだしも田舎の日本人は端末を見たことすらありません。
(当時、鞄持ちをしていた社長が右の黒い携帯電話を持っていて、スナックのママから「それ、懐中電灯?」と聞かれていた)
本物を見たことがないのを逆手にとって、家にある固定電話のコードレス子機をラウンジに持ち込んでは、ホステス相手にセレブ気分を味わっていた先輩がいたのは、ここだけの話です。
(店内が薄暗いのもあって、容易には気づかれない)
親機とは遠く離れて電波がとどくはずもないのに、あのときの先輩は子機でだれと話をしていたのでしょう?
この紋所が目に入らぬか
とまあ、かつての携帯電話は破壊力がすさまじかったのですが、今となってはケータイを持っていない人を探す方がむずかしく、『スマートフォン』を持っているだけじゃ、モテることはありません。
それでも、優越感に浸れるというか…唯一有利なポジションからスタートできるスマホがあって、それがiPhoneです。
なんだかんだいって、スマホ業界は“アップル”を中心に回っているのは周知の事実です。
一般的なスマホは、端末に英文字で企業名や製品名が書いてありますが、“アップル”だけは違います。
(Galaxyは、Samsungと書くと韓国企業なのがバレて売れなくなるので、キャリア版では伏せている)
iPhoneをiPhoneたらしめる所以は、あのリンゴです。
(11以降は、「iPhone」とすら書いてません)
このマークは、スリーポインテッドスターの“メルセデス・ベンツ”やオイスターマークの“ロレックス”と同じで、だれでも知っています。
Galaxyを“サムスン”製だと知らない人でも知っています。
なので、貴方がiPhoneをお使いなら…
尻ポケにiPhoneを入れて外出する→アップルと相性のいいスターバックスに行く→そのまま座るとiPhoneが折れるので取り出す→取り出したiPhoneをテーブルの上に置く。
テーブルに置くとき、画面側を下向きに置いてさり気なく背面のリンゴを周囲の客に見せつけてはほくそ笑む←ココ重要。
iPhoneオーナーの特権です。
(デカいMacBookでやるにはいやらしいし、周りからも「どうせ大した作業はやってない」としか思われていない)
そう、あれは水戸黄門が持つ『三つ葉葵の御紋』の印籠と同じ効果があります。
それでもひれ伏さないのであれば、リンゴのマークに反射させた光を相手の目に当てて気づかせてやってください。
口に出して言わないのが、オトナの対応です。
そのために、リンゴの部分だけアルミホイルみたいにキラキラしてるんでしょ?
注)この技をやるには、iPhoneが素っ裸でないと効果が半減してしまいます。
中国のポータルサイトでは、「iPhone 13を見せびらかすために買うべきではない」とド正論を言いはなっておりましたが…
ぺリアのアクセ
スマホはつねに携帯するものだから、腕時計や眼鏡、靴と同様に自分を演出するための一小道具だと思うのです。
腕時計好きが他人の着けている腕時計をチラ見してその人のセンスを判断しているように、スマホ好きは他人のスマホでその人の可処分所得を推測しています。
小道具であるガジェットの見た目は、一部の『ガンダム化』したゲーミングスマホを除いて、素っ裸の状態がベストだというのが持論です。
(廉価なローエンドモデルは、チープ感が漂っているものも多いですが…)
でも、落としたりしたらキズが入ってテンションだだ下がりだし、ついでに売却や下取りの評価額もだだ下がるので、プロテクトしないわけにもいかない。
フィルムは見た目がほとんど変わらないのでプラマイゼロとして、ケースは自己主張が強いものを装着するほど、『持ち点』は減っていきます。
減点方式です。
行くところまで行った感のある、デコスマホをオッサンが持つとなるとキモチが悪いだけ。
プロが制作する筐体の完成度は、『博多祇園山笠』の飾り山を彷彿とさせます。
で、結局はTPU素材の無色カバーが1番無難なのではないかと。
(このタイプのカバーを付けて、3度ほど胸ポケからアスファルト上に落下させたことがありますが、キズ1つ入ったことがありません)
こういったアクセサリーはキャリアでも売っていますが、価格設定が観光客相手の飲食店レベルでボッてきますので、情弱の方はご注意ください。
どこのも品質的に大して変わらないと思いますが、エクスペリア好きのガジェット系ユーチューバー推しの“シュピゲン”製を購入。
正確にはモノが違うとはいえ、バーゲンセール品で“ドコモ”の半値以下ですんだスマホケースのドーパミン放出は97%。
この類いのものは、安かろうが高かろうが時が経てばかならずおばあちゃんのアメ色に変色します。
消耗品です。
真っ白なシャツやTシャツと同じで経年変化とかありませんので、ヒビの入ったフィルムとともにバンバン交換しましょう。
ファッションや婚活界隈で重要視されている、『清潔感』がクリアされません。
“シュピゲン”のスマホケースをXPERIA1Ⅱに装着して不思議に思ったのが、今どきのケースってストラップホールが付いているんですね。
ガラケーが時代の最先端だったころに流行の最先端である女子高生が、ケータイにストラップをジャラジャラつけていたときがありましたが、スマホもあの『時代のあだ花』を踏襲する予兆なのでしょうか?
巷では、『ルーズソックス』ブームが再燃しているとか…
時代は、繰り返す。