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舌の根も乾かぬうちに、バッキバキのバルモラル ストレートチップを漁る
もし、靴を1足選ぶとすれば…
若い女子が乗っている車は、たいてい助手席や後部座席の足溜まりに数足の靴が乗っています。
それはまるで、移動式の下駄箱です。
ミュールが乗っていたり、サンダルが乗っていたり、スニーカーが乗っていたりと…
原因の1つは、ヒールが高い靴での運転はやりにくいので、車内で履き替えては家に持ち帰らずに次の日にちがう用途でちがう靴をまた持ち込むという悪循環で、車内にどんどん靴が溜まっていくのだと思いますが…
男性の車では滅多にそういうことがないので、女性の方が靴をたくさん持っているオシャレさんが多いということです。
ガソリンスタンドで働いていたときに気づきました。
洗車を頼まれて車内清掃をする前に、まずはマットを出す前に大量の靴を出す…と。
靴の片方がない場合は、運転席や助手席の下に隠れています。
工数が増える女子車の車内清掃に、よく思ったものです。
「ムカデか!」
フツーは『ムカデ人間』ではないので、1度に1ペアの靴しか履けません。
世の中には、『ミニマリスト』と呼ばれる極力モノを持たない人たちがいますが、彼らが履く靴を1足だけに絞るとしたらなにを選ぶのか?と、考えてみました。
プライベートはさておいて、のけ者にされた『村八分』状態でも例外にされた葬式が、もっとも服装の自由度が低いシチュエーションだと思ったのです。
葬儀のときに履くのが常識中の常識、黒のストレートチップではないかと。
人生も佳境に入り、ここ1~2年で従兄弟や同級生が亡くなる事例が増えてきました。
サラリーマンでもなくデュアルライフなので、主にいる自宅①には黒のストレートチップがありません。
このままでは近所の親しい同世代の人になにかあったときにすぐ対応できないので、革靴絶ちを絶とうかと…
隠れた名品を炙りだせ
ギョーカイ人でもなければ高額所得者でもないので、“ジョン・ロブ”シティⅡとか“エドワード・グリーン”チェルシーなど英国製の超高級キャップトゥは、身の丈に合わないのです。
それに、このようなビッグネームどころは記事にしているヘビー級の革靴ブロガーやユーチューバーがゴロゴロいるので、あえてココで買う革靴でもありません。
それでも、ド定番の内羽根式ストレートチップを買うなら、英国製にしたいというワガママ。
そのとき、それほどメジャーではないイギリスのあるシューメーカーを思い出したのです…
ブランド知名度の有無と製品のクオリティは、比例するとはかぎりません。
ロイヤルワラントを享受している事実が、それを証明しています。
革靴の聖地ノーザンプトンに居を構える、“ローク”という名の靴屋があります。
ネームバリューがないので、界隈の『知る人ぞ知る』ブランドなのが災いして高品質のわりには低価格なのです。
イギリスの『モッズ』連中がブライトンというタッセルローファーを好んで履いたので、ご存じの方はいるかもしれません。
もしデパートやセレクトショップのバイヤーをやっているなら、真っ先に手をつけるレベルのブランドです。
細々と取り扱っていたり別注をしていたりするトコはちらほらありますが…ソコじゃないんです。
“ローク”は、イギリス本国で作っているハイエンドモデルとインドで作っているエントリーモデルがあります。
インドとはいえ、グッドイヤーウェルト製法の本格靴です。
就活中の大学生や新社会人の若い子は、あまり可処分所得がありません。
それで、吊るしのスーツを買うついでに店員の口車にのせられて、よく分からん合皮靴やセメント靴を買わされるわけです。
その子らを対象に“ローク”のウンチク(ブランド背景)を情報発信して、インド製“ローク”の靴に興味を持ってもらいます。
廉価版を履きながら数年経って彼らの収入が増えたら、イギリス製“ローク”に乗り換えてもらう。
品質が担保されているブランドだからこそ、できる芸当です。
時間軸で売っていく。
なにが言いたいかというと、顧客をファン化して1人1人のLTVを上げろということです。
自動車ディーラーでは、昔からやっています。
デパートやセレクトショップが売っているのは、旬な物ではなくモノを選ぶ眼力です。
誰もが持ち上げている、“ジャランスリワヤ”の神輿を一緒になって担いでいる場合ではありません。
これからの時代は、製造業だけでなく小売業も自己ブランディングができないと…死にます。
英国王室御用達の会社が作る革靴の最上級ライン『ローク 1880』が、実勢価格6万円前後とか安すぎでしょ?
英国靴のなかでも比較的安価な“ジョセフ チーニー”ですら、エントリーライン『シティコレクション』の価格帯です。
メインラインの『ローク シューメーカーズ』は、イギリス国内で作られているにもかかわらず平均3万円台です。
人件費や原材料の高騰で革靴の値段が軒並み上がり続けている現在、層が薄い定価5~7万円台ミドルレンジの革靴をこのクオリティでリリースされると、“ローク”の靴が価格と品質バランスの基準になっていきます。
“ローク”と比べて、どこが勝ってどこが劣っているのか?
ここのストレートチップが、 今回のターゲットです。
ブレイクしたら安値では買えない
“ローク”の中でも、イギリス製の2足が狙い目です。
《ローク シューメーカーズ》
《ローク 1880》
実勢価格でもオトクなのに、2次流通ならさらにオトクになります。
そもそも市場のタマ数が少ないので出品数もそう多くはありませんが、フリマサイトで新古品の1880ラインが3万弱~4万弱(たまに1万円台とかもあります)で出品されています。
これでも十分『即買いレベル』ですが、もっとヤバい出物を見つけました。
とある質屋が、ローク1880を1足2万程度で10数足も売りに出していたのです。
トップリフトのパターンが現行型と違うものもあるので、売っている中には旧型のデッドストックも混じっていると思われ、その中には狙っている1880ラインのアルドウィッチ(オルドウィッチ)も含まれていました。
売られているアルドウィッチのサイズが自分サイズよりもハーフサイズ小さいのは『不安の種』ですが、ウィズがFなのでイケるのではないかと…
質屋がワンブランドの靴をまとまった数で出品しているのは、同じ倉庫にあった倒産品が持ち込まれた可能性が高く、店舗の未使用品と在庫の新古品が混ざっていると思われます。
これから、革靴が今より安くなることはまずないので、買いしめて寝かせとけばいずれ価格が上がるなどと、よからぬことを考えてしまいます。
部屋にストックするスペースもないのに…
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