顔の印象をほんの一瞬で変えられるアイウェアは、ただの視力矯正器具にあらず
ファストファッション愛好者の盲点
アパレル界隈のギョーカイ人ではなく、服好きが高じてそういう情報発信やInstagram、WEAR等でご自慢のファッションセンスをお披露目している中高年男子。
若々しいアクティブシニアには、同世代としていつまでも頑張ってほしいと思います。
ですが、
そんなオッサンの中で、低予算の制約で服を華麗に着こなす『ファストブランド推し』は、高確率でメガネがダサいというか安っぽい。
ファストブランドを着ること自体を否定はしません。
いきすぎたファストブランド絶対主義はいかがなものか?と言っているだけで…
中年になっても美意識だけは高いので、安価とはいえ“ユニクロ”や“GU”のようなトレンドを追いかけているアイテムを展開しているところで服を購入しています。
ショップ店員がガチのオシャレでもなくムダに絡んでこないので、素人のオッサンでも怯まずに入店しやすい適度な敷居の低さもあるとは思いますが…
そんな上下1万円程度でそろえている人種が、フレームだけで3~5万円するメガネをかけていることは9割方ありません(1割は存在しているのが謎)。
ほとんどは、アイウェアブランドでもSPAモデルで展開している“JINS”や“Zoff”、“オンデーズ”辺りの廉価店で調達するとレンズコミコミ5千円くらいから買えるので、そういったショップで調達しているのでしょう。
服装には、TPOがあります。
家にいるときや近所へ出かける場面で、5千円のメガネをかけることに異議はございません。
そうではなく人前でファッション好きをアピールするときくらいは、せめて『ポーカーフェイス』や『フェイシャル インデックス ニューヨーク』などのアイウェア専門セレクトショップで売っているようなよそ行き(死語?)用のメガネにした方が、第三者にオシャレだと認識されやすいという話です。
視力を矯正するだけが、メガネの役割ではありません。
離せば分かる老化現象
世代が世代なのでモニター画面をにらみ続けた期間は短く(子どもの頃は、テレビすら一家に一台の時代だった)、遺伝的に弱視の家系でもないのでこれまでメガネのお世話になることはありませんでした。
ところが若いときと違って、空が薄暗くなると細かい字がボヤけて読めなくなってきました。
歳はとりたくないものです。
インフルエンザの予防接種に行ったときの待ち時間が手持ちぶさたで、置いてある老眼鏡をなんとなく手にとってみたら、よく見えること見えること(@_@)
普段の生活に今のところ支障はありませんが、細かい作業時のストレス軽減にメガネを新調することにしました。
老眼鏡なら、100均にも売っていますが…
メガネフレームの素材は、金属なのか?樹脂なのか?に二分されます。
中には、超高級素材のべっ甲や竹や木などの天然素材の変わり種もありますが、大きく2種類です。
大まかに金属製の方がドレス系で、樹脂製の方がカジュアル系です。
カチッとしたスーツ姿で着用するのならGACKT氏のような、“アランミクリ”が絡んでいる“スタルクアイズ”(今は名前変わったけど)辺りのメタルフレームが映えますが、スーツをあまり着ないのでメタルだと服装によっては、少々不釣り合いな状況になるときがあります。
汎用性でいえば、セルフレームに軍配が上がります。
20数年ほど前に、黒セルのメガネが流行りました。
今でこそ定番ですが、それまでの『黒縁メガネ』は世代的に大橋 巨泉氏そのものでした。
オッサン眼鏡の代表格です。
そんなセルフレームをダサカッコいいアイテムにまで昇華させたブームの火付け役は、“金子眼鏡”と組んで仕掛けてきた雑誌Beginでした。
ところが当時は、“金子眼鏡”を売っている店舗が家の近所にはありません。
というか、目が悪くもないのに伊達メガネを掛けるとか…地元の九州でやれば「なんば、ツヤつけとーとや?」と友だちからバカにされること請け合いなので、あったところで掛けることに躊躇したことでしょう。
そのセルメガネが一周回って、フツーのメガネとしての市民権を得ている現在、今買わずしていつ買う?
「はらたいらに3,000点」くらいに今です。
セルと表示しながら今や巷のメガネのほとんどが、セルロイドではなくアセテートを使っています。
今ではセルロイドは諸事情で使いづらい素材になってしまいましたが、詳しくは眼鏡ブロガーが発信をしているので、そちらをご参照ください。
そんな中で、いまだにセルロイドを使っていて比較的流通量が多いのが“泰八郎謹製”です。
流通量が多いといっても、職人の山本 泰八郎氏自身が高齢でいつ廃盤になってもおかしくありません。
買えるうちにポチるだけポチって、クローゼットで数年寝かせてあったフレームを引っ張りだすときがきました。
泰八郎はオーバースペックか?
“泰八郎謹製”はレギュラーのエクスクルーシブラインとハイエンドのプレミアラインがありましたが、エクスクルーシブは現在入手困難です。
入手可能なプレミアラインは、似たり寄ったりのウェリントン型が数種類あるのですが…
選択肢がいくつかあって迷ったときに、格言にしている言葉があります。
「ファーストは、超えられない」
なにか一発当たって二番煎じをやったとて、1作目よりも優れたものはそう世に出ない。
柳の下に、ドジョウは2匹もいないということです。
そういうことで、ファーストモデルである“泰八郎謹製”プレミアⅠにしました。
プレミアⅠはウェリントン型とはいえリブ幅が狭く形がシャープなので、ヤボったさを上手く払しょくしています。
ただ、プレミアの特徴であるリム上部の飾り鋲(ここが、エクスクルーシブとの差)の素材がシルバー925なので、月日とともに変色してしまうのが残念です。
“泰八郎謹製”プレミアは、4万6,200円(税込)です。
高く感じるかもしれせんが、ノー芯のセルロイド製でヒンジは5枚丁番を使い、日本の名工が手づくりしているのを考えたら…ドーパミン放出は78%。
今では少なくなりましたが、オークションサイトでアパレルブランドやセレクトショップとコラボした“泰八郎謹製”が、1万円程度で出品されていることがあります。
新品未使用品の“ユニフォーム エクスペリメント”とのダブルネームなどがそのような価格で売られることはまずないので、騙されないようにしてください。
中華のパチもんです。
そこそこ高いフレームであってもレンズが入っていないと使えないので、レンズを入れに行くのでありました。
noteを書いている中の人はファッショニスタではありません。レビュアーでもありません。 あえてたとえるなら「かろうじて美意識のあるオッサン」といったところです。 自分が買いたいものを買っています。 サポートしなくていいです。 やっていることを遠くから見守っていてください🐰