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スイス製高級腕時計オーナーに対抗するために、5600系Gショッカーになる
車を腕に巻いているようなもの
そもそも、クォーツ式時計の『クォーツ』とは水晶のことで、水晶に電圧を加えると一定の周期で振動するのですが、その間隔で時を計っています。
機械式時計のテンプと働きは同じです。
テンプよりもクォーツの方がハイビートなので、精度が高いというわけです。
ざっくり言うと。
そんな高性能のクォーツ時計も、現在は100均でも売られています。
アポロ11号により人類が月面着陸した1969年、世界初のクォーツ式腕時計量産化にこぎつけた“セイコー”アストロンの価格は、45万円でした。
同年にデビューした、“日産”スカイライン初代GT-Rは154万円のプライス。
大卒の初任給が3万強の時代ですからハコスカほどではないにしても、感覚的にはちょっとした乗用車を左手首にくくりつけているのと同じで、とても庶民は手が届きませんでした。
それから、50年。
機械式に比べると製造コストが低く、大量生産に向いているクォーツ式時計の価格は下がりに下がり、今に至っております。
それと反比例するかのように、海外の有名ブランド機械式時計を中心に、参考上代はもとより一部ブランドの実勢相場はさらに高騰し続けていて…価格についていけない我々日本人は、経済面の周回遅れを痛感します。
今度は高級機械式腕時計が、国産大衆車と同価格帯になった逆転現象です。
お金が湯水のように使える芸能人や時計沼で溺死しているYouTuberなら、“パテック・フィリップ”でも“オーデマ・ピゲ”でもガンガン消費して目立てば、もしかしたら企業の目に止まって案件などのご馳走があるかもしれませんが、ほとんどの日本人はそうではありません。
日本人の平均年収は、441万円。
男性に絞れば、中央値は300万円代中盤辺りでしょう。
モデルケースとして…
無金利とはいえ、頭金なし60回ローンを組んでまで機械式高級腕時計を手に入れるとどうなるか?
中堅サラリーマンがいつも頑張っている『自分へのご褒美』という名目で、年相応の腕時計に“IWC”タテ目のポルトギーゼを買ったとして、その支払いが月2万円ちょい。
2021年現在では、驚くような高価格帯の腕時計でもありません。
しばらくすると、本やネットで腕時計の知識が身に付いて、気がついたら2本目のローンを組んでたりします。
とりあえず、まとまった現金はいりませんから。
1本目で120万円の時計を買えば、2本目に5万円の時計はまず買いません。
金銭感覚がマヒして、同価格帯以上の時計を買ってしまいます。
ここではカジュアルでも使えるように、“ロレックス”のサブマリーナでも買いますか。
それに、新型が出たときに機種変したiPhoneの分割払い分も月々数千円かかります。
手取りが20切るくらいで、ローンの返済に20%持っていかれると交際費を削るしかないですから、部屋でおとなしくゲームでもやって時間潰すでしょ?
リアルの『職場』では見た目を気にして借金して、バーチャルの『フォートナイト』でも見た目を気にして課金する…
電卓屋が作る腕時計
高価な腕時計を2本も買って借金地獄に陥らないために、安価な腕時計でも使いようによっては使える…という話です。
これを着けとけば、とりあえずハナで笑われることはありません。
多分。
で、本題。
2本目のサブは、金を使わず頭を使ってあえてクォーツ式にしましょう。
クォーツ時計の種類は、世界中に腐るほどあります。
「ありまぁす」
その安価で大量に「ある」立ち位置ゆえ、腕時計のカテゴリーでは底辺に見られます。
「1円でも高い方がエラい」みたいな『資本主義の権化』にマウントを取られないように、最初から同じリングに上がらない。
クォーツ式アナログ腕時計のほとんどが、『ステップ運針』のせいでバカにされるので、時計の針はいさぎよく取っちゃいましょう。
スイスの高級ブランドにデジタル腕時計はないので、そっち方面で攻めていきます。
逆に、スイス製でデジタルウォッチを出していたら、それは格式ある『腕時計ブランド』ではなく『何でも屋』なわけでして…
“シチズン”が祖のアナデジにしても、“オメガ”と“ブライトリング”、“タグ・ホイヤー”くらいしかないと思います。
それも近未来的なハイテク腕時計という感じで、昭和のお父さんが着けていたレトロなドレスウォッチではありません。
そこで、本命なのが“カシオ”です。
CASIO、CASIOって言ってますが、本名はカシオ計算機です。
電卓の会社です。
電卓にアナログ表示はありません。
以前から、“カシオ”スタンダードのA158WA-1JFを想定して、ドレス用としてハズすことを提唱していましたが、今考えるとチプカシ新人には無謀な試みでした。
普段からチプカシを「サラッ」と着けなれているチプカシマニアならまだしも、ぽっと出の一般人が行うには『ハズし』レベルが高すぎた(*゜Q゜*)
今回カスタムしたことでGショックの懐の深さを知り、チプカシ党からGショック党にくら替えしました。
Gショック党 5600系派
デジタル腕時計の7セグは藤商事が作ったかつての名機、アレジンやエキサイトを連想させます。
リーチ時の「ピュイ」と鳴く電子音を聞けば、『パブロフの犬』状態で脳汁が出まくるパチンカスはいまだに多いと思います。
なので、7セグデジタル腕時計に並々ならぬ思い入れがあるのですが…
そんな昔話は置いといて、世にあるデジタル腕時計のウイークポイントは、優雅さが皆無でドレスでは使い物にならないことです。
そこで、ゴージャス系とは無縁だったGショックの全身メタル化計画が、770万円する18金のG-D5000-9JRから始まっています。
従来の黒いフルウレタンだと、アメリカンカジュアルには似合ってもクラシコイタリアにはちょっと…となりますが、フルメタルに衣替えすれば全然イケるわけです(レザーベルトにすれば、さらに可)。
もう、サブ機とは呼ばせません。
今は海外のサードパーティー各社から、金、銀、桃金、黒、カモ柄…なんかよく分からん玉虫色と、ステンレスのケースやブレスが販売されています。
ベルトはともかく、ケースの色や素材を簡単に変えられる腕時計は、これ以外に知りません。
だからこそ、この四角いGショックには可能性がある気がしてならないのです。
ラグジュアリーブランドのスポーツラインではなく、スポーツブランドのラグジュアリーライン。
真逆の発想からくる、似て非なる『スポラグ時計』の予感です。
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