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花冷えの人肌恋しい寒空で、燗のついた日本酒出汁割りは五臓六腑に沁み渡る
コロナ自粛飲み
コロナウイルスによるパンデミックで外食産業が槍玉にあげられ、この状況が数年続くのなら13年やってきた沖縄のBARも一旦閉めようか?と思う今日この頃、皆さまいかがお過ごしでしょうか?
うちの店のことは置いといて…タバコを止めたら酒の量が極端に増えたオッサンは、コロナ自粛下でNetFlixでも観ながら、『宅飲み』をするくらいしかやることがありません。
レオパレス21に住んでいたときにAXNが標準装備で、『CSI』とかをよく観ていましたが、そういえば今は海外ドラマを観ないので、VODのサービスに加入してませんでした…
個人的に、マイアミとニューヨークのシリーズが好きです。
もしくは、YouTubeで延々とボッチ飲み配信をしているユーチューバーになるか?
あれって、顔出しもせず無声映画のように字幕スーパーを入れてるだけでも、配信者が20~30代の女性なら登録者も再生回数も伸びますよね。
独り黙って食って飲んでるだけなのに、そんな女子には需要がある。
ズルいです。
全員ってわけじゃありませんけど、これ以上言うとアレなので…
中年男性は同じことをやっても、そうはいきません(なにか、一工夫も二工夫もしないと)。
逆に、オッサンは顔を出さない方がいい。
1人宅飲みで、JAZZ BARを真似て照明を薄暗く落としては、モダンジャズの最高傑作“マイルス・デイビス”ソー ホワットでも流しながら、
アイラの巨人“ラガヴーリン”16yの入ったロックグラスを傾けるとかいう、定番中の定番の飲み方は今回やりません。
BARなどの『非日常』な空間を模した自宅で、雰囲気を出して1人で「ボーッ」と物思いにふけるにしても、ウイスキーのロックを飲むにはちと寒い。
そして、暖房を点けるほど気温が低くもない。
そんなわけで、先週は詐欺師が他人を騙すなりきりファッションの回でしたが、今週もなんか関連したファッションを利用した心理戦の話かな?と思わせといて、実は全然カンケーのない…アル中の戯れ言です。
それでも、ワンパターンにならず数を多く持つことがいいのは、なにもファッションだけの話ではなく、いろんなジャンルの引き出しがたくさんあった方がなにかと重宝されます。
「今夜は、ウイスキーの気分じゃない」
それだけの話です。
お酒は、ぬるめの燗がいい
ソメイヨシノの桜前線も今年は最速で北上して来週には春爛漫の4月になりますが、「暑さ寒さも彼岸まで」といいながら急に寒くなる日もあります。
コートやダウンジャケットをクリーニングに出してしまったばっかりに、薄着になって風邪をひくと周りからあの伝染病を疑われるので、くれぐれも体調管理には気をつけてください。
そんな肌寒い夜には、身体の芯から温めてくれる酒にしましょう。
浮き世舞台の花道は、表もあれば裏もある。
日本酒は、お好きですか?
熱燗を飲んだときに、食道から胃にかけて酒の流れていっている感が好きです。
コップ酒片手にイカでも炙って、BGMで“八代 亜紀”の舟唄をかけておけば、自宅が小料理屋に早変わり。
日本酒を飲むときは、真夏でもぬる燗につけます。
なぜなら、冷酒なんか飲むと飲みやすくて次の日がとんでもないことになるので、燗をつけてアルコールをいくらか飛ばして、わざと飲みにくくするのです。
調子に乗りすぎたら、酒どころか人間辞めたくなります。
不思議なことに、水は一升飲めませんが日本酒は一升飲めてしまうものです。
酒蔵によって個性のある日本酒の中で、好きなのは…
まずは、辛口でスッキリした口当たりが好みなので、どうしても東北地方の酒になってしまいます。
麻雀で例えるなら、ダブル役満の『純米吟醸』とか、トリプル役満の『純米大吟醸』である必要はなく、役満『純米』で十分です。
冷酒では飲まないので、フルーティーな吟醸香はいらない代わりに、醸造アルコールもいらない。
それで今回選んだ酒は、新潟の“八海醸造”『特別本醸造』八海山。
役満『吟醸』以上の跳満です。
精米歩合が55%でも、吟醸酒と名乗らずに特別本醸造酒と名乗っていることから、吟醸とは方向性が違う淡麗辛口の日本酒です。
あれだけ純米酒と言いながら、なぜ醸造アルコールが入った特別本醸造酒なのか?
それは、肴と酒の飲み方を見ればおのずと分かることなのです。
肴は、イオンのおでんでいい
日本酒の出汁割りって、ご存じですか?
1人暮らしなのに、直径30cmくらいある大きな土鍋いっぱいにおでんを仕込んでいたのも今は昔、作る気力もなくなり…出来合いのものを買った方が早いので、スーパーで袋詰めされたおでんを買うようになりました。
ウマくもなければマズくもありませんが、手軽だし寒い季節はよく買います。
水を張った鍋に袋ごとおでんを入れて、空いたスペースに酒タンポも入れて湯煎します。
昔からどうしても、電子レンジでチンして日本酒を燗つけるのがイヤなのです。
酒が軽くついたら、飲みながらおでんが温まるのを待つ。
これで、おでんを肴に日本酒を全部飲まず、残した日本酒とおでん出汁をブレンドした液体に、七味唐辛子をかけたものが出汁割り。
残り物には福がある。
日本酒のグルタミン酸と出汁のイノシン酸が合わさった、旨味成分の相乗効果です。
出汁割りで飲まれる日本酒は安価なものが多く、1合200円ほどのワンカップがよく使われますが、この手の日本酒はマズくて1本飲めません。
あれ、『消毒液』でしょ?
とはいえ、出汁や薬味を入れることでその酒本来の味はぼやけてしまい、高級な純米である必要もないので、廉価の本醸造と価格がそう変わらない、特別本醸造を選びました。
1合当たり400円もせず、ちょうどほろ酔いで済む4合瓶の八海山はドーパミン放出90%、可もなく不可もなく安さが取り柄のトップバリュおでんは80%。
タイのトムヤムクンが、ユネスコの無形文化遺産に推薦されるらしい。
同じスープ繋がりで、出汁割りも入れた『世界四大スープ』にしてほしいレベル。
身も蓋もない言い方をすると、酒のアルコールを飛ばしていないだけの出汁です。
旨いに決まってます。
飲んだことがないなら、ぜひお試しを。
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