デニムとスウェットをハイブリッドした、まるでレクサスLS500hみたいなパンツ
ジーニストにはなれない
ストレッチデニムにセルビッチデニムと、ジーンズ話も先週で終わりにしようと思っていたのですが、オマケにジーンズのようでジーンズではない…スウェットデニムでジーンズ編のテーマは、一旦終了することにしました。
なぜに自分は、こうにも赤耳(赤じゃないのも多数存在するけど)に拘らないのか?を考えてみると、ジーンズをロールアップして穿くことが基本ないので、チラ見せしてドヤることがなかったからでした。
それなら、織っているのが旧式のシャトル織機でも現行型でも構わないので、そのジーンズの好き嫌いとリリースしているブランドとそれがいくらなのか?の方が関心があります。
ちなみに、自動車の販売台数世界一のトヨタ自動車もその源流は豊田自動織機で、今でも愛知県の繊維産業は盛んです。
ゴリゴリのアメリカンテイストが詰まった、本格的なジーンズのワイルド加減もカッコいいのですが、丈夫なデニム生地に柔な内ももが勝てるはずもなく、リジットから経年変化まで持っていく間に股ずれになることは、中学生のときに経験しております。
歳を取るにつれて、ゴワゴワしている綿100%よりも化繊が入った肌触りがいい生地の方が癒されるので、次第にユルいパンツばかり穿くようになるのでした。
最終的には、部屋着には最適のリラックス感が味わえる、スウェット素材にたどり着きます。
今はテレワークがスタンダードになりつつあり、ZOOM会議があることも考えると一日中パジャマというわけにもいかず、多くの人がルームウェアのようにダレておらずタウンウェアのようにキメてもいない、ほどほどのワンマイルウェアを着る時間が増えています。
ワンマイルなので自宅から半径1,600m、サラブレッドなら1分30数秒で走破する距離です。
Googleマップでも「○○から徒歩△分」のような場合は、分速80mで計算しているので徒歩20分圏内です。
そんな「ちょっと、そこまで」行くのに、生地はスウェットゆえに穿き心地はバツグン、外見はまんまデニムなのでお出かけにも対応する、わざわざ外出のときに着替える必要がないという、いいとこ取りをしたスウェットデニムの適合性は高いです。
「ワンマイルウェア メンズ」
とかでググると、他にも色々なアイテムが提案されるのですが…
トラックスーツと呼ばれるジャージの上下、スウェットシャツとパンツのセットアップなど、リスキーな組み合わせもオススメされています。
今にでもジョギングを始めそうな…リビングで寛いでいるような…このような服装は、エッジの効いたサイジングのブランドじゃないとおもいっきりハズしますので、上下別々にした方が間違いはありません。
今日は、ワンマイルウェアとしてのスウェットデニムの話なのでコーディネートの話はしませんが、ワンマイルコーデの本命ボトムスとして、スウェットデニムは一推しです。
1+1=3
ニットデニムとかジョガーパンツとも呼ばれることもあるスウェットデニムですが、ぶっちゃけジーンズに見えるだけのスウェットパンツです。
裏地を見たら分かりますが、『~風』です。
有名どころの“ディーゼル”や“ジースターロウ”は、ウエストを締めるためのドローコードが付いているので、スウェットデニムだと分かります。
で、今回の主役は私物の1PIU1UGUALE3の嘘デニムです。
ドメスティックブランドですが、日本語訳で「1+1=3」という意味のイタリア語です。
イタリア語を使っているあたり、イタリアのオシャレなオジサマが着ているようなラグジュアリーブランドで、気軽には買えない高額商品です。
マテリアルにこだわるので、モノによってはお代が“ユニクロ”の10倍以上はします。
そして、サイジングが超タイト。
ビンボー人とメタボはハナから相手にしない、雑誌のLEONやOCEANSに載っている元祖『ちょいワルおやじ』ブランドです。
まずは、金貯めて痩せてから来いという…
東京なら、GINZA SIXや◯◯ヒルズみたいなセレブリティ感溢れるところに出店しているくらいだから、『庶民、お断り』なのは周知の事実。
別ルートだから新品が買えますが、名古屋の店頭などへの正面突破では、とてもじゃありませんが買えません。
ですが、買えない層にも救済措置がありまして…
“ロレックス”で例えるなら、“チュードル”みたいなディフュージョンブランドに、“ウノ ピュ ウノ ウグァーレ トレ リラックス”があります。
本家では5万円以上するジーンズが、この分家リラックスが付くと1万円台で買えます(大体が、中国製)。
ただし、リベットやジッパーなどを見比べてみるとその差は歴然としていて、パンツやアウターみたいな大型商品ではなく、大差のないTシャツみたいな小物をリラックスで買えばいいと思います。
リラックスのコンセプトが『極上の普段着』なので、よくパーカーなどのトップスにハーフパンツやリブパンツのセットアップを展開していますが、“ウノ ピュ ウノ ウグァートレ”だけあってシルエットはきれいなものの、上下で3万円近くするものを買うのもビミョーだと思います。
上下共にデザインが独特で、見る人が見ればすぐに“ウノ ピュ ウノ ウグァーレ トレ リラックス”と分かりますが、わざわざここの服である必要もないし。
名義貸しなので、本家は(株)AKMがやってますが、分家は(株)志風音という別会社がやっています(ここは、“ナンバーナイン”の2ndラインもやっている)。
トリックアート
トップのサムネイル画像を見るかぎり、ただのジーンズに見えると思いますが、これはすべてプリントです。
なので、精巧にジーンズの印刷がされてあるだけのスウェットパンツです。
トップボタンも外れなければ、5ポケットに手も入れられません。
フロントもポタンフライで開いていないので(本家のパンツのほとんどはポタンフライ)、トイレに行くときに個室へ入らないとフェイクがバレます。
一応アンクル丈で作ってありますが、日本人はガイジンみたいに脚が長くありません。
もし丈が長くて裾上げしたら、プリントされている裾のアタリもステッチもなくなってしまいます。
切るに切れない、スウェットデニムです。
ワンマイルウェアにスウェットデニムは欠かせないので、まだお持ちでないなら早めにゲットした方がいいですよ。
こんなクソ高い嘘デニムでなくても、同じ括りのエントリーモデルだったら、お手頃価格でお買い求めいただけます。
部屋着の延長線上として考えるなら、4千円で買える“ユニクロ”でも、なんら問題ないかもしれません。
ジーンズ3部作は、“レッド カード”→“グラム”→“ウノ ピュ ウノ ウグァーレ トレ”と、国内ブランドばかりになってしまいましたので、機会があれば欧米ブランドの話もしたいと思います。